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レンギョウの剪定は11~2月と5~6月の年2回!伸びすぎを防ぐ剪定方法は?

最終更新日: 2025年02月17日

レンギョウとは黄色い花を咲かせるモクセイ科・レンギョウ属の落葉広葉樹です。

繁殖力が旺盛で樹高は1~3m程度まで育ち、生垣や庭木として楽しむことができます。

レンギョウは生育旺盛なため、剪定せずに放っておくと枝が伸び放題になり、樹形の悪化や病害虫の増加につながります。

そうならないためにも、しっかりレンギョウの剪定時期やポイントを確認しておきましょう。

レンギョウの剪定時期は11~2月と5~6月の年2回

レンギョウの剪定時期カレンダー

レンギョウは、11~2月にメインの剪定と、必要に応じて5月中旬~6月にも軽い剪定を行います。

11~2月:樹形を整える剪定

落葉樹であるレンギョウは、葉を落として休眠している11~2月にメインの剪定を行います。樹冠からはみ出している枝を切り、混みあったり絡まったりしている枝を減らして、木の内部まで光が入るようにしましょう。

なおこの時期は、春に咲く花のつぼみが枝の中ごろ~枝先にかけてついています。極端に枝の数を減らしたり、短く切りすぎたりしないようにしましょう。

5月中旬~6月:不要な枝を間引く剪定

5月中旬~6月にかけては、樹形からはみ出したり、伸びすぎて内部で重なり合ったりしている枝を間引く剪定を行います。7月に花芽が育ち始めるため、それまでに剪定しましょう。

レンギョウは生育が旺盛で茂りやすいです。枝が増えすぎると樹形が乱れるだけでなく、花芽がつく新しい枝に十分な栄養が行き渡らなくなるかもしれません。

レンギョウの落葉後剪定の方法(11月~2月)

レンギョウ

レンギョウを落葉後に剪定する流れは以下の通りです。

  1. 余分な枝を切る
  2. 長い枝を切る

①余分な枝を切り整える

余分な枝を切り取り、形を整えます。樹冠に光が入るように剪定しましょう。

切り落とす枝の見分け方は以下の通りです。

不要な枝を剪定するときの見分け方

枝の種類 枝の状態 その他
枯れ枝 変色し、周囲の枝と比べてツヤがない 残しておくと病害虫の発生原因
徒長枝 勢い良く伸びた枝 他枝の生長を妨害、樹形を乱す原因
車枝 幹の一ヵ所から数本の枝が放射線状に伸びている状態 樹形を乱すので1~2本だけ残す
平行枝 長さや太さ同じの枝が上下、左右に平行して伸びている枝 樹形を乱すので1~2本だけ残す
下り枝 主枝からわかれて、下に向かっている伸びる枝 樹形を乱す原因
逆さ枝 主枝の向きに逆らって、幹に向かって生えている枝 樹形を乱す原因
絡み枝 枝同士が交差しながら生長しあっている枝 通気性の悪化、樹形を乱す原因
かんぬき枝 幹の左右前後に対象に伸びる枝 片方の枝を剪定する必要
胴吹き枝 幹から直接生えている枝 栄養分を過剰吸収し、樹形を乱す原因
ふところ枝 幹付近から伸びた枝 樹形を乱す原因
ひこばえ 樹木の根元から出ている細い枝 樹木を衰弱させたり、樹形を乱す原因

不要枝の中での剪定の優先順位は以下の通りです。

  • 逆さ枝・立ち枝・下り枝・絡み枝・徒長枝・車枝
    • 樹形を乱す可能性が高いので、優先して切り落とす
  • 平行枝・胴吹き枝
    • 樹形を乱す可能性が比較的低いので、他の枝とのバランスを見て切るか決める
  • ひこばえ
    • 株立ちの幹を更新する場合は残し、それ以外の場合は地際で切り取る

②長い枝を切る

長い枝があれば、地面に触れる前に切り取りましょう。根が生えて増殖し、必要以上に増えてしまう原因になります。

レンギョウの花後剪定の方法(5月~6月)

レンギョウを花後に剪定する流れは以下の通りです。

  1. 樹冠からはみ出した枝を切る
  2. 枝の間引きをする
  3. 長枝を切る
  4. 枯れ枝を取り除く
  5. 必要に応じて刈り込みをする

①樹冠からはみ出した枝を切る

樹冠からはみ出している枝を切り取ります。外向きに伸びる枝の分岐点で切り取ると長持ちし、形も整えやすくなります。

②枝の間引きをする

全体に光が当たるように、混みあった枝や辛み枝などをつけ根から切り取ります。

③長い枝を切る

落葉後と同様に、長い枝は地面に触れないよう早めに切り取ります。

④枯れ枝を取り除く

密集しやすい分、株の内部に枯れ枝が発生しやすくなっています。見つけた際は根元から切り取って取り除きましょう。

⑤必要に応じて刈り込みをする

レンギョウは枝が増えやすいため、刈り込みが容易にできる庭木のひとつです。刈り込みを行う際は花後のタイミングで行いましょう。

徒長枝があればその都度切り取ってください。

レンギョウの剪定に必要な道具

剪定

自分で庭木を剪定するときは、最低限以下の道具を用意しておきましょう。

道具 用途
剪定バサミ

FORESIA 剪定ばさみ | Amazon
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枝を切るときにメインで使用する(直径1.5cm程度までの枝が目安)
植木バサミ

特に細かい枝の切断に使用する
刈り込みバサミ

高儀(Takagi) アルミパイプ柄 | Amazon
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刈り込みを行う際に使用する
剪定ノコギリ

高儀(Takagi) シャークソー | Amazon
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剪定バサミでは切りづらい太い枝の切断に使用する
園芸用の脚立

アルインコ(ALINCO) 三脚脚立 | Amazon
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高い位置の枝を切るときに使用する
屋外の凸凹がある地面でも安定する三脚のものを選ぶ
園芸用の手袋

POTATOガーデニング手袋 | Amazon
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作業中の手を守る
軍手だと枝やトゲが貫通するので、樹脂コーティングされたものがおすすめ
癒合剤

カルスメイト 1Kg|Amazon
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剪定後の切り口の回復を促し、病原菌の侵入を防ぐために塗る

他にも、切った枝を集める熊手やホウキがあると便利です。

レンギョウを剪定するときの注意点

レンギョウ

レンギョウを剪定する際に注意しなければならない点は以下の通りです。

切る枝の位置と角度に注意

レンギョウを剪定する際、枝を切る位置と角度を意識してください。

枝は常に、健康に育っている芽や枝の真上で斜めに切り返しましょう。この角度は、水滴が枝から滑り落ちやすく、病気の発生を防いでくれます。

切る位置は、芽から5ミリメートルほど上で切るのが理想的です。芽に近すぎると芽を傷つけ、遠すぎると枯れ枝が残る可能性があります。

また、枝の太さや方向にも注意を払い、樹形のバランスを保つようにしてください。

枝が地面につかないようにする

レンギョウの枝は地面につくと、節から根を張って増殖してしまいます。必要以上に増えてしまわないよう、長い枝は定期的に切り取りましょう。

剪定後のケアが必要

剪定後はレンギョウに十分な水と栄養を与えて、回復を促しましょう。

切り口には、癒合剤を塗布して、病気や害虫の侵入を防いであげると、より良いです。

レンギョウのお手入れ方法

レンギョウ

レンギョウを健康的に育てるためには、剪定以外の日々のお手入れも大事になってきます。

水やり

レンギョウは比較的乾燥に強い植物ですが、定期的な水やりは健康な成長に欠かせません。

特に、植え付け後の1〜2年間は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えてください。

夏の暑い時期は、週に2〜3回の水やりをすると良いでしょう。 水やりの際は、根元にじっくりと水を与え、葉や枝に直接水をかけないように気を付けてください。

朝か夕方の涼しい時間帯に行うと、蒸発を最小限に抑えることができます。

肥料

レンギョウは、春と秋の年2回、緩効性の肥料を与えてあげましょう。

有機質肥料や化成肥料を樹木の根元に均一に施します。肥料は、樹木の成長を促進して花芽の形成を助けてくれます。

肥料を与える際は、それぞれのパッケージの指示に従い、与えすぎないように注意してください。

肥料を与えすぎると、植物に害を及ぼす可能性があるので注意が必要です。

植え付け

レンギョウの植え付けは、春か秋が最適です。

1年中日当たりの良い場所を選び、排水性の良い土壌に植えましょう。

ただし、日差しが強すぎると乾燥してしまうので、西日が当たる場所は避けてください。

植え付け後は、たっぷりと水を与え、根が土壌になじませましょう。

レンギョウの病気・害虫対策

レンギョウ

レンギョウにかかりやすい病気や害虫は以下の通りです。

病気:うどんこ病

うどんこ病は、糸状菌による感染症で、葉の表面に白い粉状の病斑が現れる特徴があります。

初期には葉の一部に白い粉のような斑点が見られ、徐々に葉全体に広がり、感染が進むと葉が萎縮し、黄変や落葉を引き起こします。

予防

通気性の良い環境を整える
過度の湿度を避ける

治療方法

症状が出た葉や枝は早期に除去する
硫黄剤や銅剤などの殺菌剤を使用する
有機系の防腐剤や天然素材の溶液を散布する

病気:白門羽(しろもんぱ)病

白門羽病は、葉に白い斑点や不定形の病斑を引き起こす糸状菌による感染症です。

感染初期は小さな白い斑点として現れ、徐々に拡大してしいき、葉が枯れ落ちて樹勢が衰えていきます。

予防

適切な剪定による通気性を確保する
過湿を避ける環境を整備する
健康的な土壌を管理する

対策

症状が出た葉や枝は早期に除去する
殺菌剤を使用する
樹木の全体的な健康状態を良くする

害虫:カイガラムシ

カイガラムシは、枝や葉に寄生し樹液を吸収する微小な害虫です。

症状

葉が黄色に変色する
樹勢が衰退する
枝の成長が阻害される
煤病が発生する

対策

高圧水で害虫を洗い流す
手作業で取り除く
必要に応じて適切な殺虫剤を使用する

害虫:アオバハゴロモ

アオバハゴロモは、葉の表面に寄生して樹液を吸収する害虫です。

症状

葉の変形
樹木の成長阻害
二次的な感染リスク

予防

健康的な植栽環境を維持する
定期的に点検する
周辺環境の衛生管理を徹底する

対策

手作業で除去する
必要に応じて殺虫剤を使用する

レンギョウの剪定はプロに依頼するのもおすすめ

「自分でうまく剪定する自信がない」「忙しくて定期的に剪定する時間がとれない」という方は、植木屋や庭師と呼ばれる剪定のプロに依頼するのもおすすめです。

庭木の剪定料金相場

単価制で依頼した場合、一般的な庭木の剪定料金の相場は以下の通りです。

庭木の高さ 1本あたりの料金相場 剪定ゴミの回収料金
1m以下 950~1,200円 950~1,200円
1~2m以下 1,900~2,400円 950~1,200円
2~3m以下 2,900~3,600円 950~1,200円
3~4m以下 4,200~5,400円 1,400~1,800円
4~5m以下 5,700~7,200円 1,900~2,400円
5~6m以下 8,600~10,800円 2,900~3,600円
6~7m以下 12,400~15,600円 3,800~4,800円
7~8m以下 16,200~20,400円 5,000~6,000円

※ミツモアの過去3年間(2022年1月1日~2024年12月31日)の見積もり依頼データから算出

レンギョウの剪定料金を確認する

庭木の剪定をプロに依頼する流れ

庭木の剪定をプロに依頼するには、まず自宅に訪問してくれる近くの庭師を探す必要があります。

「ミツモア」では、地域で活躍する植木屋・庭師をかんたんに見つけられます。

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見積もりの料金や口コミ評価を比較して、気になる庭師に剪定を依頼してみましょう。正式な依頼前に、チャットで疑問点を相談することもできます。

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