「庭木の剪定をしたいが、どんな道具を用意すれば良いのか分からない」
このような剪定初心者の方向けに、庭木の剪定をする際に揃えておきたいおすすめ道具を紹介していきます。
「最低限用意すべきもの」「必須ではないがあると剪定が楽になるもの」に分けて解説。各道具の使い方や選び方・おすすめ商品も紹介するので参考にしてみてください。
また記事後半では、これらの道具を使った剪定手順を解説しています。
初心者向け:庭木の剪定に最低限必要な道具一覧
剪定する時に最低限必要な道具をご紹介します。
- 剪定バサミ
- 剪定ノコギリ
- 作業用手袋や剪定に適した服装
- 脚立
- 掃除道具
詳しく見ていきましょう。
剪定バサミ
剪定バサミは刃が短めで厚みがあり、枝を切るのに向いているハサミです。直径約1.5cm程度の枝を切断するのに使えます。
剪定バサミには上刃と下刃の両方が動く「バイパスタイプ」と、上刃だけが動く「アンビルタイプ」があります。
バイパスタイプは切り口が綺麗になるので枝を傷付けにくいという特徴があり、細かな剪定におすすめです。
それに対してアンビルタイプは太めの枝や硬めの枝の剪定に向いています。またグリップ部分にバネが付いているものもあり、女性や年配の方など握力が弱い方にピッタリです。
剪定バサミ選びのポイントは、握りやすい形と大きさのものを選ぶこと。握りやすいとされるのは大体手のひらの長さと同じくらいのもので、長さ18cm~20cmが一般的な目安です。
おすすめ剪定バサミ①【岡恒 剪定鋏 200mm NO.103】
- バイパスタイプ
- 全長20cmで男性でも持ちやすい大きさ
- 刃部は最高級刃物鋼(はものこう)を使用
- 果樹の剪定に向いている
おすすめ剪定バサミ②【GARDENA 剪定ばさみ アンビル型 8855-20】
- アンビルタイプ
- 全長18cmと使いやすい大きさ
- 片手で簡単にロックでき安全に保管できる
- 太い枝や乾燥した枝もしっかり切断できる
おすすめ剪定バサミ③【髙儀(Takagi) ステンレスレディース剪定鋏】
- バイパスタイプ
- 全長16.5cmのコンパクトなサイズで、女性に向いている
- ハンドルが木目調でおしゃれ
剪定ノコギリ
剪定ノコギリは、剪定バサミでは切れない太めの枝を切るのに向いています。折りたたみタイプ・折りたためないタイプ・ピストル型の3種類があります。
折りたたみタイプはコンパクトに収納でき、刃がむき出しにならないため安全に持ち運び可能。
折りたためないタイプは強度が高く、力をしっかり入れて枝を切ることができます。
ピストル型は刃がゆるやかにカーブしているのが特徴。安定感があるため高所や枝が混みあっている箇所で使いやすいです。
剪定ノコギリを選ぶ時は、切りたい枝の太さや位置によって使い分けましょう。強度・サイズ・扱いやすさのどれを優先したいのかを考え、適したタイプを選ぶのがベストです。サイズは一般的に長さ25cm~30cmのものが使いやすいとされています。
おすすめノコギリ①【大五郎 鞘付剪定鋸 生木用】
- 腰に吊り下げられる鞘付きなので高所で使用しやすい
- 折りたためないタイプで、刃渡り約27cmと長め(もう少し小さいサイズも選べる)
- 木柄の剪定ノコギリでレトロな雰囲気
おすすめノコギリ②【WISDOMLIFE 折込のこぎり】
- コンパクトな折りたたみタイプで持ち運びしやすい
- 刃渡り18cmで、直径3cm~5cmの枝を切ることが可能
- 3つのエッジで切断面が綺麗に仕上がる
おすすめノコギリ③【ユーエム工業(Silky) 折込鋸】
- 刃物の町として知られる兵庫県小野市で生産された品質の高い商品
- 刃渡り17cmとコンパクトなピストル型で使い勝手が良い
- 直径2cm~4cmの枝切りに最適
作業用手袋や剪定に適した服装
剪定中に怪我をしないように、必ず作業用手袋を着用しましょう。
剪定バサミや剪定ノコギリが握りやすいように、滑り止めの付いたものがおすすめ。トゲの刺さりにくいタイプや耐切断性のある手袋ならさらに安心です。
また作業用手袋の他にも以下のような服装を用意しておきましょう。
- 日光対策ができる帽子
- ゴーグルやサングラスなどの木くずから目を守るもの
- 長袖
- 長ズボン
- スニーカー
夏場は虫刺されに注意する必要があるので、なるべく肌が露出しないようなアイテムが良いでしょう。リストバンドや長めの靴下を着用すると安心です。ただし熱中症に気を付けて、安全に剪定を行いやすい服装を心がけましょう。
おすすめ手袋①【東和コーポレーション ガーデニング手袋】
- ニトリルゴムの吸盤風滑り止め付きでグリップ力が高い
- 500円以下とリーズナブル
- 4色から選べる
おすすめ手袋②【Donfri 軍手 耐切創手袋】
- PU(ポリウレタン)コーティングの滑り止め付き
- 高性能切削防止材HPPEを使用しているため、怪我防止効果が高い
- 網目が細かく柔軟性があるため作業しやすい
脚立
手の届かない高所の枝を切る時には脚立が必要です。
脚立には四脚タイプと三脚タイプがありますが、剪定には凸凹のある地面でも安定しやすい三脚タイプがおすすめです。
脚立の素材はアルミ製やスチール製があり、軽くて持ち運びのしやすいアルミ製が人気。高さは初心者でも使いやすい1.5m程度のものから3m以上のものまで幅広くあるので、剪定したい庭木の高さに応じて選びましょう。
脚立を使った剪定をする時は地面の凹凸やぬかるみに十分気を付けて、しっかり安定する場所に脚立を設置してください。また脚立を使った剪定は、なるべく2人以上で行うと安心です。
おすすめ脚立①【アルインコ(ALINCO) 三脚脚立 KWX300】
- 高さ約3mで高い庭木の手入れもしやすい
- 脚立の裾が広がっているので安定感がある
- アルミ製なので高さがあるのに重さ9.6kgと軽量
おすすめ脚立②【長谷川工業(Hasegawa)アルミ三脚グリーンステップ】
- 高さ約1.6mで低めの脚立を探している方に最適
- 副支柱は15cm間隔で調節可能
- わずか5.4kgと軽量なので女性でも持ち運びしやすい
掃除道具
剪定後の切り落とした枝や葉などの後片付けも大変な作業です。
剪定後の後片付けに必要な掃除道具には以下のようなものがあります。
- 枝や葉をかき集める竹ボウキや熊手など
- 大きめのちりとりや箕(み)
- ゴミ入れやゴミ袋
また大きめの養生シートを剪定前に敷いておくと、掃除がしやすくなりますよ。
枝葉は多くの自治体で燃えるゴミの日に出すことができます。またゴミ削減のために枝葉を別途回収して、堆肥や燃料チップにリサイクルしている自治体もあります。枝葉の処理については、お住いの地域の自治体のルールに従って行いましょう。
おすすめ竹ボウキ【平竹箒 伝】
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- 長さ約1.4m・重さ約970g
- 番線が2度締めされており穂が抜けにくい(長く使える)
中級者以上向け:あると便利な剪定道具一覧
庭木を垣根にしている場合や高い庭木がある場合などは、使うとさらに作業が楽になる剪定道具があります。たとえば以下のようなものを用意すると良いでしょう。
- 刈込バサミ
- 植木バサミ
- 高枝切りバサミ
- 剪定道具入れ
また各工具で電動のものを使ってみるのも良いでしょう。価格は高いですが、作業が格段に楽になります。
順番に見ていきましょう。
刈込バサミ
刈込バサミは生垣や玉づくりなどに適した剪定バサミです。刈込バサミは柄が長いのが特徴で、両手に持って使用します。
刈込バサミを選ぶ時には、刃の長さと持ち手の素材に注目しましょう。
刃の長さは約15~18cmが一般的なので、これくらいを目安に選んでみましょう。生垣が大きい場合は刃が長い方が効率的です。
ただし刃が長いとその分重くなってしまうので、力に自信のない方は刃が短めのものが使いやすいでしょう。持ち手の素材は昔ながらの木製と、軽量ながら強度の高いアルミ製が人気です。
おすすめ刈込バサミ①【ガーデンフレンズ アルミ柄刈込鋏】
- 刃長は約16cmでちょっとした刈込に便利
- 約490gと軽量なので腕が疲れにくい
- 滑りにくいグリップ素材でしっかり握りやすい
おすすめ刈込バサミ②【岡恒 刈込鋏 65型】
- 刃長は約20cmで本格的な刈込に最適
- プロの植木屋にも人気の刈込バサミ
- 柄が長いので力が入りやすい
植木バサミ
植木バサミは、直径1cm程度の比較的細い枝を切るのに適したハサミです。まだ若い庭木や盆栽の剪定や、庭木の先端の枝を剪定したい時などに使用します。グリップ部分が輪っか状になっているものが多く、通常のハサミのように片手で持って使えます。
植木バサミ選びでは、全体的なサイズ感と持ちやすさが大切です。自分の手の大きさや握力に合わせて、手にしっくり馴染むものを選びましょう。
おすすめ植木バサミ①【岡恒 植木鋏 NO.201-SN】
- 全長は約21cmで使い心地が良い
- 松の剪定に最適
- プロ仕様の植木バサミながら3,000円台で購入できコスパが高い
おすすめ植木バサミ②【千吉 グラスファイバー剪定鋏】
- 全長約21.5cmと大きめで、約6mmの枝を切ることができる
- フッ素コートが施されており、ヤニなどが付きにくく手入れしやすい
- バネ付きでスムーズに開閉する
高枝切りバサミ
高枝切りバサミは伸縮式の長い柄が付いており、手元で操作することが可能な剪定道具です。通常の剪定バサミでは手が届かない高い木の剪定時に、脚立を使わずに切ることができます。
高枝切りバサミの選び方のポイントは、全体的な重さと最大まで伸ばした時の柄の長さを確認することです。
あまり重いものだと疲れやすくなってしまうので、女性なら約1kg・男性なら約2kgを目安に選ぶと良いでしょう。
柄の長さは最も伸ばした時で3m程度のものが主流です。長すぎてもバランスを崩して使いにくくなるため、自分が剪定したい庭木の高さと使いやすさの両方を考慮して選びましょう。
おすすめ高枝切りバサミ①【千吉 高枝切鋏 軽量 伸縮 2段3m SGLP-11】
- 1.8mから3.0mまでの5段階で伸縮可能
- 重量約900gで女性でも扱いやすい
- 強力なアンビル剪定刃を使用しており、握力が弱くてもしっかり切れる
おすすめ高枝切りバサミ②【GARDENA(ガルデナ) 高枝切りばさみ】
- 2.3mから4.1mまで伸縮可能
- 重量約1.5kgなので男性向け
- 直径3.2cmまでの枝に対応
剪定道具入れ
剪定道具入れは、剪定バサミや植木バサミなどを入れるバッグです。腰に付けるポーチタイプが主流で、特に脚立を使って剪定する時は昇降時に両手を使えるので安全です。
おすすめ剪定道具入れ①【髙儀 ガーデニングポーチ TGP-LLK】
- 剪定バサミ・植木バサミ・手袋など細かな道具をまとめて収納できる
- ポリエステル製なので耐久性が高く汚れにくい
おすすめ剪定道具入れ②【高儀 ガーデニングポーチ ブラック TGP-LBK】
- コンパクトなサイズ感で作業の邪魔にならない
- 重量約155gと軽量で持ち運びしやすい
- カラナビ(固定金具)付きで装着が簡単
剪定道具を使った剪定手順
ここまで紹介した道具を使った剪定の手順を解説します。
手順 | 使う道具 |
①剪定の準備 | ・剪定に適した服装
・脚立 ・養生シート など |
②理想的な樹形やサイズをイメージ | – |
③剪定作業 | ・剪定用手袋
・剪定バサミ ・剪定ノコギリ ・高枝切りバサミ ・植木バサミ など |
④後片付け | 熊手や竹ボウキ |
手順1.剪定する前の準備
まずは剪定に適した服装に着替えます。
次に剪定する庭木の近くに植木鉢などがある場合、作業の邪魔にならないよう動かせるものは片付けましょう。
養生シートがある場合は、切った枝や葉が掃除しやすいように庭木の下に敷きます。脚立は凸凹やぬかるみのない場所に設置し、安定していることを確認しましょう。
手順2.理想的な樹形やサイズをイメージ
剪定後の樹形やサイズをイメージします。庭木より少し離れた場所から眺めてみるのがおすすめ。通路の邪魔になっている部分、成長し過ぎて樹形を崩している部分などを確認します。
手順3.剪定
剪定は基本的に庭木の上から下へ行っていきます。下部分から切っていくと上に向かうにつれてさらに短く切る必要があり、全体的に切り過ぎてしまう可能性があるからです。
剪定バサミや剪定ノコギリを使用して「忌み枝(いみえだ)」の太いものから優先的に切っていきます。なお忌み枝とは、木の外観を損ねたり生育の妨げになったりする不要な枝のことです。
忌み枝の例 | 特徴 |
垂れ枝・下り枝 | 地面に向かって生えている枝。日当たりが悪いので枯れやすい。 |
徒長枝(とちょうし) | 成長が早く極端に長く伸びた枝。見栄えが悪く、木の養分を優先的に使ってしまう。 |
病気の枝・枯れた枝 | 葉がその部分だけ枯れている枝や、病虫害の症状が見られる枝。見た目が悪く、病虫害を木全体へ広げる恐れがある。 |
また以下のように、庭木の特徴や作業内容によって使う道具を用意しておくとスムーズに作業できます。
- 高所の枝を切ることが多い場合は高枝切りバサミを用意する
- 胴吹き枝などの細い枝が多い場合は植木バサミを用意する
胴吹き枝(どうぶきえだ) | 木の幹から直接出ている細い枝。見栄えが悪く、木の養分を優先的に使ってしまう。 |
枝を切った後に仕上げとして樹形を整える場合は刈込バサミを使用します。
ちなみにさらに詳しい剪定方法は、こちらの記事でも解説しているので参考にしてみてください。
手順4.後片付け
切った枝が途中で引っかかっていることもあるので、剪定が終わったら枝を揺らして落とします。熊手や竹ボウキなどを使って落ちた枝や葉を集め、回収日に出せるようにまとめておきましょう。
庭木の剪定を剪定をプロに任せるのもあり
剪定したい木や庭の規模によっては、素人には重労働だったり危険だったりするケースもあります。少しでも不安を感じるようならプロに頼むことも検討してみましょう。
以下のようなケースでは、無理して自分で剪定するよりもプロに剪定作業を依頼した方が安心です。
- 体への負担が心配(剪定道具を使いこなせるか不安)
- 木が高くなりすぎて脚立を使っても届かない
- 枝が塀やカーポートの上にせり出している
- 切りたい枝が太く、手持ちの剪定ノコギリでは切れそうにない
- 庭が広く剪定したい庭木が何本もある
- 切る枝の量が多くて後処理に困る
なお剪定費用の相場は以下の通りです。
3m未満の低木 | 2,500~5,000円 |
3~5mの中木 | 5,000~10,000円 |
5m以上の高木 | 10,000~25,000円 |
ただし業者によって料金体系が違ったり、状況に応じて追加費用がかかったりするので、正確な金額は見積もりを取ってみないと分かりません。
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