モチノキを自分で剪定する際は、モチノキの剪定に適した時期や負担をかけない剪定方法について、事前に良く知っておくことが大切です。
この記事では、自力で剪定する場合の手順のほか、業者に依頼した時の費用相場や依頼先についても解説しています。
モチノキの剪定は6~7月が最もおすすめ
モチノキの剪定に最もおすすめな時期は6~7月です。ただし、モチノキの状態によっては11月~12月や2~3月に剪定しても大丈夫です。
6~7月:基本的な剪定時期
春に出たモチノキの新芽が伸びきり、開花も終わった6~7月は、剪定に最適な時期です。新芽の生育が落ち着いているため、この時期に剪定すれば整った樹形を維持しやすいでしょう。
葉の緑が濃くなったころを目安に、夏の暑さが厳しくなる前に行うのがポイントです。
11~12月:樹形が乱れた場合の剪定
モチノキが休眠期に入る前である11~12月は、樹形の乱れを軽く整える程度の剪定に適しています。モチノキに余計な負荷をかけないよう、本格的に寒くなる前に剪定することが重要です。
ただし11~12月は花芽が付き始める時期です。翌年に花を楽しみたい場合は、花芽を切り落としたり傷つけたりしないように注意しましょう。
2~3月:極端に樹形が乱れた場合や仕立て直しをする場合の剪定
極端に乱れた樹形をリセットしたい場合や、樹高を低くしたり大幅に枝を減らしたりして外観を変えたい場合は、2~3月に剪定をするのが最適です。モチノキは剪定に強く、春になると生長期を迎えるためどんどん新しい芽が出てきます。
ただし大幅に剪定すると数年ほどは花つきが悪くなるため、実際に剪定するかどうかは慎重に判断しましょう。
モチノキの剪定に必要な道具
モチノキを剪定するのに必要な道具を紹介します。
剪定ばさみ
剪定作業に使うはさみ類の定番が「剪定ばさみ」です。直径1.5cm程度の枝を切るときに適しています。手のひらの長さと同程度のサイズを選ぶと使いやすいでしょう。
剪定のこぎり
はさみ類で切れない太さの枝には剪定のこぎりを使います。
刃の薄いのこぎりは扱いが難しいため、慣れないうちは刃の厚い商品がおすすめです。作業中に腕が疲れないように、できるだけ軽量なタイプを選ぶとよいでしょう。
軍手
またトゲの刺さりにくいタイプや耐切断性のある手袋なら、さらに安心です。
脚立
枝を切るときには、脚立に体を密着させながら体重を中心に傾けます。左右に体を伸ばすと転倒する恐れがあるため、横に離れた枝を切る場合は脚立を移動させましょう。
癒合剤
樹木を剪定すると、枝の切り口から水分や養分が出ていったり、雨水や雑菌が侵入してきたりします。モチノキが弱るのを防ぐために、剪定したあとは切り口に癒合剤を塗りましょう。
癒合剤の使い方はハケやヘラで切り口に直接塗るだけで、とても簡単です。
長袖・長ズボン
モチノキを剪定する時は、長袖・長ズボンの格好がおすすめです。土ぼこりなどの汚れを防げるほか、肌の露出を減らすことでケガをするリスクを小さくすることができます。
汚れても良く、動きやすい服装を用意しましょう。
モチノキの剪定の仕方
モチノキを剪定する手順を、剪定の目的別に詳しく説明します。
余分な枝を取り除く透かし剪定の方法
増えすぎた枝や枯れた枝を根元から切る剪定が「透かし剪定」です。モチノキの日当たりや風通しを改善したい時は、透かし剪定をしましょう。
弱剪定は、風通しや日当たりが気になる時に行います。太い枝の剪定は避け、混み合っている枝やおかしな方向に生えている枝だけを切り落としましょう。
強剪定は、モチノキの樹形を整えつつ枝の数を大きく減らしたい時に行います。幹から生えている太い枝(主枝)から順に、左右のバランスを見ながら切りましょう。
樹形を自然に仕上げるために、透かし剪定では上から下に向かって枝を切り進めるのがポイントです。
太い枝を切り落とした時は、最後に切り口に癒合剤を塗って、モチノキを保護しましょう。
樹形を整える刈り込み剪定の方法
「刈り込み剪定」は、樹木の輪郭を切りそろえて形を整える剪定方法です。モチノキの見た目を整えたい時は、刈り込み剪定を行います。モチノキの刈り込み剪定は、6~7月もしくは11~12月に行いましょう。
まず剪定の前に、仕上がり後のモチノキの大きさと形を大まかにイメージするのがコツです。そこから大きくはみ出る枝は、ハサミで先に切り落としましょう。次に枝が表面に露出しないよう、少し奥でカットします。
その後は、刈り込みばさみやバリカンを使って少しずつ全体を整えます。このとき必要以上に刈りすぎてしまわないよう、下から上へ向かって刈っていくのがポイントです。
樹高を低くする芯止めの方法
「芯止め」は主幹の生長点を切り落として、樹木の縦方向の生長を抑制する剪定方法です。高くなりすぎたモチノキを小さくしたい時は、芯止めを行いましょう。モチノキに負担がかかるため、芯止めは2~3月に行うのが適しています。
モチノキを芯止めするときには主幹か、幹が枝分かれしている場合は真ん中の一番高く伸びている枝を切りましょう。好みの高さになるように切断してかまいません。
芯止めすることで横に伸びるように栄養が流れるようになり、モチノキを理想の樹形に近づけられます。
芯止めを行った後は、モチノキを保護するため、切り口に癒合剤を忘れずに塗りましょう。
なお芯止めでは高所の枝を切るため、脚立を使って作業することになります。作業中に転落してしまわないように十分注意してください。
モチノキを剪定する時の注意点
モチノキを剪定する際に注意したい2つのポイントについて説明します。
刃物の使用や高所での作業によるケガに注意する
モチノキの剪定作業中は、刃物や高所作業によるケガのリスクがあります。
モチノキの剪定には、剪定ばさみや剪定のこぎりなどの大きな刃物を使います。特に剪定道具の扱いに慣れていない方は、事前に道具の使い方をしっかり把握し、正しく使ってケガを防ぎましょう。
またモチノキが大きく育っている場合や芯止めをしたい場合は、脚立を使った高所での作業になります。誤って転落することのないよう、集中して作業しましょう。
剪定の時期によっては翌年の花つきが悪くなる
11~12月にモチノキを剪定すると、次の年に花が咲きにくくなるかもしれません。モチノキの花を楽しみたい場合はなるべくこの時期を避け、2~3月に剪定すると良いでしょう。
モチノキの剪定が難しいと感じたら剪定業者に依頼しよう
モチノキは自分で剪定することもできますが、樹高が高すぎて作業が怖い、綺麗に剪定できる自信がないなどの場合は、無理をせず業者に依頼しましょう。
業者にモチノキの剪定を依頼する費用相場
モチノキの剪定を業者に依頼した時の費用相場は、以下の通りです。
木の高さ | 1本あたりの単価目安 |
---|---|
低木(3m未満) | 3,000~5,000円 |
中木(3m~5m) | 6,000~10,000円 |
高木(5m~7m) | 15,000~20,000円 |
超高木(7m以上) | 個別見積もり |
7m以上の大きな木になると、特殊作業車や交通誘導などの必要があることもあり、個別に見積もりが必要なケースが多くなります。詳細な料金を知りたい場合は、一度業者に見積もりを依頼してみましょう。
優良な剪定業者を探すコツ
優良な剪定業者を見つけるために、意識したいコツを3つ紹介します。
口コミで過去の実績や対応をチェック
依頼先の対応力を見極めるのに役立つのは、実際に業者を利用した人の口コミです。契約する前にできるだけ多くの評判を一括見積もりサイトなどで確認しましょう。
剪定や処分の技術だけでなく作業中に近隣へ配慮できるか、依頼主に余計な気を遣わせないかといった態度もチェックしておくと安心です。
評価数・実績数だけでなく細かい情報をしっかりと提供している業者は、利用者の立場を考えている傾向にあります。
見積もり金額と料金体系を確認
気になる業者を見つけたら、見積もり金額の内訳と料金設定もチェックしましょう。全体の見積もり額が相場より高すぎたり安すぎたりしないかは、基本のポイントです。項目ごとに見積もりが細かく分けられている業者であれば、信頼度は高まります。
特殊なケースや剪定の難易度による料金設定も細かく記載されているなら、実績がある証拠です。処分費用などのオプション料金についても、見積もりの段階ではっきりさせておきましょう。
複数の業者に問い合わせる
最初から依頼先を1社に絞ってしまうと、提示された見積もり額が適正なのかを判断するのは難しいでしょう。そのため、業者を探すときは複数社から見積もりを取る「相見積もり」がおすすめです。
相見積もりを取れば、作業内容や料金を見比べることができ、適切な価格でニーズに沿った作業をしてもらえます。
一括見積もりで信頼できる業者を探そう
モチノキの剪定は、実績を持つ信頼できるプロに依頼しましょう。モチノキの剪定を依頼できるプロを探すなら、無料一括見積もりプラットフォームであるミツモアのご利用がおすすめです。
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