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庭木の剪定方法の基本!剪定時期・不要枝の見分け方・切るコツなどを解説

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最終更新日: 2024年03月27日

剪定は庭木の健康を保ち、外観をきれいに保つために定期的に行いたいお手入れ。不要な枝を切り落とす基本的な剪定であれば、道具を用意して自分で行うこともできます。樹高の高い木や長期間放置して樹形の乱れた木はプロに依頼するのがおすすめです。

庭木の剪定を行う時期と頻度

庭木を剪定している様子

庭木の剪定に適した時期は冬から春、つまり樹木の成長サイクルにおける休眠期から成長期の前までです。木の種類によって真冬にやるべきなのか、暖かくなってきた春先にやるべきなのかは異なります。

それ以外の初夏や秋にも、軽く間引いて風通しをよくする程度の剪定であれば行うことができます。

「生い茂って見苦しくならなければよい」程度であれば年1回の剪定で十分です。1年をとおして美しい庭を作りたいのであれば、植木の生長・休眠時期にあわせて年2回剪定するのが理想的。

種類 剪定時期 代表的な品種
常緑針葉樹 強剪定:3~4月
弱剪定:10~11月
スギ、マツ、ヒノキ、コニファー
常緑広葉樹 強剪定:3~6月
弱剪定:9~11月
ツバキ、サザンカ、キンモクセイ、サツキ、シマトネリコ、オリーブ
落葉針葉樹 強剪定:12~3月
弱剪定:9~11月
カラマツ、メタセコイア、イチョウ
落葉広葉樹 強剪定:12~2月
弱剪定:9~11月
ヤマボウシ、ハナミズキ、アジサイ、クヌギ、モミジ、アオダモ

寒くなってからも葉をつけたままの常緑樹は、冬でも光合成で栄養を作ることができる反面、体内に栄養を溜めておくのが苦手です。

休眠期とはいえ、真冬に大規模な剪定をすると、冬越えに必要な栄養分まで失ってしまいます。そのため、あたたかくなって活動をはじめてから新芽をつける前までの春先が剪定に適しているのです。それ以外の時期に剪定を行う場合、休眠に入る前に軽く間引く程度にしておくのがよいでしょう。

一方で落葉樹は休眠期まっただ中である真冬の剪定が向いています。葉が落ちているため切るべき枝を見分けやすく、活動を止めている時期なので切り口から病原菌が侵入しにくいです。

剪定しても良い不要な枝の見分け方

他の枝の伸びる方向に逆らって生えている枝や、狭い間隔で生えている枝は基本的に不要な枝です。乱れた生え方をしている枝を「忌み枝」と呼びます。

生え方がおかしい枝以外に、枯れてしまった枝も早めに切り落としましょう。放置すると腐って病原菌に侵入されたり、害虫を引き寄せたりする可能性があります。

忌み枝以外の必要な枝まで切りすぎてしまうと、木全体が勢いを失って枯れてしまったり、樹形を乱す枝ばかりが伸びる「木が暴れる」という状態になったりするので注意しましょう。

風通しや日当たりが悪くなったり、樹形が崩れたりする原因となる枝の例をイラストでまとめました。

不要な枝を剪定するときの見分け方

枝の種類 特徴
徒長枝(とちょうし) 真上に向かって伸びた枝で、立枝(たちえだ)と呼ぶこともある
絡み枝 近くの主枝に、つるのように絡まりついている枝
逆さ枝 主枝の向きに逆らって、幹に向かって生えている枝
ひこばえ 樹木の根元から生えている枝で、ヤゴとも呼ばれる
養分が樹の上まで届かずに衰弱したり、見栄えが悪くなったりする
下がり枝 主枝から分かれて、下に向かって伸びる枝
かんぬき枝 幹を中心として、左右対称に伸びた2本の枝
ふところ枝 幹付近から伸びた枝
風通しや日当たりが悪くなりやすい
平行枝 ほかの枝の近くに平行に伸びている枝で、「重なり枝」とも呼ばれる
車枝 1か所から何本も生えた枝
胴吹き枝 幹から直接伸びた枝

枝をきれいに切り落とす7つのコツ

剪定すべき枝の見分け方と、剪定のコツを紹介します。樹木は、日の当たりやすい上部は成長が早く、土に近い下部は成長が遅いという特徴を配慮しながら剪定を行ってください。

  • 枝に対して垂直に切る
  • 外向きの芽の少し上を切る
  • 太い枝は何回かに分けて切り込みを入れる
  • 硬い木の枝は斜めに切る
  • 枝葉は左右バランスよく剪定する
  • 剪定ばさみは正しい向きで使う
  • 自然の樹形をお手本にする

枝に対して垂直に切る

枝に対して垂直に切るイラスト

基本的には、切り落としたい枝に対して垂直にハサミやノコギリを入れ、切り口の表面積が小さくなるように切りましょう。

切り口の表面積が大きいほど、雑菌が混じるリスクが上がり、枝の回復が遅くなります。

場合によっては斜めに切ったほうが良いこともありますが、基本は垂直に切ると覚えておきましょう。

外向きの芽の少し上を切る

外芽の上を切るイラスト

枝を剪定する際は、外向きに生えている芽のすぐ上で切ることが大切です。

枝についている芽が、内向き(木の中心側に生えている)か外向き(外側に生えている)かに注目しましょう。

外向きの目の上で切るべき理由は、立枝や徒長枝を防ぐためです。

切り口付近には栄養が多く流れるため、周辺の芽が勢い良く伸びます。内芽の上で切ると、その内芽が上方向に伸びて、立枝や徒長枝になってしまうのです。

太い枝は何回かに分けて切り込みを入れる

太い枝に何回か切り込みを入れるイラスト

太い枝を切るときは、ノコギリを使って、1本の枝に対して何回かに分けて切り込みを入れます。

切り方の手順

  1. 枝の根元から少し先のところの下から、半分くらい切り込みを入れる
  2. 枝先の方の枝を切り落とす
  3. 最後に枝を根元から切る

硬い木の枝は斜めに切る

硬い枝を斜めに切るイラスト

硬い枝を切るときは、枝に対して斜めに切るようにしましょう。枝に対して垂直にハサミやノコギリを入れると、繊維を無理に断ち切る形になってとても切りづらいです。

木の繊維に沿って斜めに切断したあと、先端に残るとがった部分を切り落とせば、硬い枝もスムーズに切ることができます。

枝葉は左右バランスよく剪定する

左右バランスよく剪定する解説図
枝からは何本もの枝葉が生えていますが、上画像のように左右バランスよく剪定するのがコツです。

左の生え方は「互生(ごせい)」といって、互い違いに枝葉が生えています。一定間隔で左右の枝葉を残し、偏りがでないようにしましょう。

真ん中の生え方は「対生(たいせい)」といって、2つの葉が並んでいます。互生のように互い違いになるように意識して剪定しましょう。

右の生え方は「輪生(りんせい)」といって、1か所から3本以上の枝葉が生えます。葉の向きを意識しながら、全体に重なりが出ないようにバランスよく切りましょう。

剪定ばさみは正しい向きで使う

剪定ばさみは「切り刃」と「受け刃」に分かれています。切り側に面した切り口はすぱっときれいに仕上がりますが、受け側に当たった樹皮はつぶれて傷が残る可能性があります。

切り口はきれいなほうが枝の回復が早いですが、受け側の刃はなるべく切り落とす側に向けましょう。ただし無理な向きでハサミを入れてケガをしないように注意してください。

自然の樹形をお手本にする

剪定を長い時間つづけていると、感覚がマヒしてきて形のよしあしが分からなくなってきます。そんなときは自然に生えている樹木の形を参考にして剪定しましょう。

人の手が入っている山が近くにあれば、プロが剪定している樹木を参考にすることができます。山がない地域でも、公園や街路樹などを参考にすることで、ナチュラルで美しい形に整えられるでしょう。

最も基本的な「透かし剪定」の方法

透かし剪定のイメージ

庭木を剪定するとき、最も基本となる方法が「透かし剪定」です。樹形を乱す生え方の枝を切り落として枝の数を減らします。

目的
  • 余分な枝を取り除き、必要な枝に栄養を行き渡らせる
  • 樹木内の風通しや日当たりを良好に保つ
  • 樹形をそろえて外観を整える
方法
  • 不要な枝を見きわめて、奥のほうにある太い枝から順に切る
  • 切り落とすときは枝の根元からハサミを入れる
  • 庭木の上から下に向かって全体のバランスを見ながら切り進める
  • 途中で遠くから確認し、左右対称になっているかをチェックする

切る枝の太さや切る量は、剪定の目的や剪定時期によって調整しましょう。

樹形を整え、枝が育つ方向をコントロールしたいときは、幹から直接生えている太い枝(主枝)から順にバランスを見ながら切り、枝の数を大幅に減らします。これを強剪定(大透かし)といいます。庭木への負担が大きいので、庭木の成長の休眠期や成長期前に行いましょう。

その他の時期に行う剪定は、風通しや日当たりがどうしても気になるときに最低限の量を切るだけに留めます。太い枝の剪定は避け、混み合っている枝や明らかにおかしな方向に生えている枝だけを切り落としましょうこれを弱剪定(小透かし)といいます。

庭木の大きさをおさえる「切り戻し剪定」の方法

切り戻し剪定のビフォーアフター

「切り戻し剪定」は枝を根本から切るのではなく、半分から3分の1あたりで切り落として長さを調節する剪定方法です。「切り詰め剪定」も同じような剪定方法ですが、先枯れを防ぐ目的でおこないます。

切った箇所の周りに栄養が流れるようになるので、以下のような効果が得られます。

  • 弱った枝に栄養を行き渡らせて回復させる
  • 切った枝の周囲を大きく育てる
  • 花や果実に栄養を行き渡らせて大きくする

ただし、むやみやたらに切りすぎると新しく細かい枝が生えてくる可能性もあるので注意しましょう。

枝を切るとき、途中に膨らみがある部分より上を切り取るようにします。膨らんだ部分は新芽なので、残しておくことで花や枝を増やすことができるのです。

また分岐した枝を切り戻すときは、古い枝ではなく若い枝を残すようにする必要があります。

樹木や生垣の形を整える「刈り込み剪定」の方法

刈り込み剪定のイメージイラスト

刈り込み剪定は、葉の表面を切りそろえて形を整える剪定方法です。見た目を整えるために行います。

切りはじめる前に、仕上がった状態のだいたいの大きさと形をイメージするのがコツ。そこから大きくはみ出る枝は、ハサミで先に切り落としましょう。枝が表面に露出しないよう、少し奥でカットします。

そのあと刈り込みばさみやバリカンを使って少しずつ全体を整えます。このとき必要以上に刈りすぎてしまわないよう、下から上へ向かって刈っていくのがポイントです。

庭木の高さをおさえる「芯止め」の方法

「芯止め」は、樹木をそれ以上高くしたくないときに、幹や枝葉を切り落とす剪定方法です。

芯止めするときには「枝分かれしている枝の中でも真ん中にある枝」そして「一番高く伸びている枝」を切るのがポイント。節のすぐ上で切ることで、生長を抑制することができます。

生長が止まるわけではありませんが、縦ではなく横に伸びるように栄養が流れるようになるので、理想形に近づけることができます。再び高さが出てきたら、また芯止めをしましょう。

また芯止めでは枝の先端を切るため脚立を使って作業することになります。剪定に夢中になりすぎて転落してしまわないように十分注意しましょう。自分で剪定するのが難しい場合は、無理をせず剪定業者に依頼するのがおすすめです。

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樹木を小さく仕立て直す「枝おろし剪定」の方法

枝おろし剪定によって整っている雑木林

枝おろし剪定は、ノコギリやチェーンソーを使って太い枝を切り落とす剪定方法です。雑木林などでまっすぐに1本ずつ伸びた樹木は、枝おろし剪定によって整えています。

根元近くの太い枝を切ることで根に栄養が回りやすくなるので、おもに植え替えのときによく根付かせるために行われます。

枝の付け根から少し離れた箇所で、下から上に3分の1~半分ほど切り込みを入れ、上から残りを切り落とします。上から切っていくと枝の重みでベりべりと幹の樹皮が剥がれてしまうので、幹を守るためにこういう切り方をするのです。残った付け根は最後に切り取って、切り口に癒合材を塗って保護します。

この方法は太い枝を切るので樹木への負担も大きいです。時期を間違えると枯れてしまう恐れもあるので気を付けなくてはなりません。

シンボルツリーごとの剪定方法

シンボルツリーとは、家の象徴となる木を指します。戸建住宅の完成や第一子誕生の記念樹として、玄関の周辺や門扉の横などに植える人も多いです

シンボルツリーは人目につきやすい場所に植えるため、定期的にお手入れや剪定などを行いきれいに保つことが大切です。ここでは代表的なシンボルツリーの選定方法をご紹介します。

シマトネリコ

和洋どちらの雰囲気にも合わせられる半常緑広葉樹であり、シンボルツリーのなかでも高い人気を誇ります。-3度以上の環境であれば、日向・日陰どちらでも育てることができるため、家のデザインを選ばず幅広く植えられています。

シマトネリコは、夏になると白い花が咲き、秋には羽根のついた実がなります。このためシマトネリコに適した剪定時期は、3月もしくは9月〜10月とされています。ただし生命力が強いため、真冬以外であれば剪定は可能です。成長が早いことから追肥は不要であり、剪定は毎年行う必要があります。

剪定をする際は、長く伸びた枝葉や幹を枝分かれした箇所で切りましょう。枝葉が密集している場所は、ばっさりと切っても問題ありません。

ヤマボウシ

ヤマボウシは、白い花や青葉・紅葉が楽しめるだけでなく、秋には赤い実が熟し食べることもできる落葉高木です。成長すると10m以上に達するため、シンボルツリーに選ぶと存在感が高まります

ヤマボウシは5月から7月に花をつけ、花が枯れた後に実がなることから、剪定時期は11月〜2月が適しています。ただし枝を減らす程度の「透かし剪定」であれば、1年のうちいつ行っても問題ありません。

剪定を行うときは先に細い枝を切り落とし、その後太い枝を切ります。太い枝を一度剪定すると元に戻りにくいため、慎重に切るようにしましょう。

イロハモミジ

一般的に「もみじ」と言われる落葉樹です。新緑と紅葉の両方を楽しむことができるほか、春には小さな白い花も見られます。シンボルツリー以外に、鉢植えや盆栽としても育てられます。

イロハモミジの剪定は、葉っぱが落ち休眠期間に入る11月から2月頃が適しています。新芽の日焼けが秋の紅葉状況に影響するため、夏場の剪定は避けましょう。枝が伸びすぎたり挿し木をしたりしたい場合のみ、春に少しだけ剪定をしましょう。

枝分かれした部分から切り落とすと、きれいに整えることができます。枝の途中で切り落としてしまうと、形が崩れやすくなるため注意しましょう。太い枝を剪定した後は、木に殺菌が入り込むのを防ぐために、癒合材などを塗っておくと安心です。

オリーブ

常緑樹のオリーブは温暖な気候を好み、食べられる実をつけることから、年間を通して日当たりが良い場所に植えることが大切です。

生育が早く生命力も強い植物であるため、10m近くまで成長することもあります。オリーブの剪定では、木の形を乱すように広がって伸びている枝を間引き、風通しや日当たりが良くなるように切り落とします。一度にばっさり切ってしまうと、切り口から不要な枝が大量に生えてしまう恐れがあるため、少しずつ剪定しましょう。

剪定で重要なのは、四方に枝が広がるよう樹形を整えることです。イロハモミジと同様に剪定後は癒合剤を塗り、病気を防ぎましょう。

キンモクセイ

キンモクセイの香りが漂うようになると、本格的な秋の訪れを感じる方も多いのではないでしょうか。小さく可愛いオレンジ色の花と甘い香りで、人気が高い常緑樹のシンボルツリーです。

キンモクセイは病気に強く育てやすいうえ、頻繁に剪定しなくても形を保つことができます。9月~10月に花を楽しんだ後、11月に剪定を少し行い、2月〜3月に大掛かりな剪定を行います。秋に花を楽しむため、春から夏の時期は剪定を避けましょう。

年に1回樹形を整える剪定をするほか、3年〜4年に1回枝を間引く剪定も必要です。枝を剪定するときは、必ず葉を残して切りましょう。

庭木の剪定でよくある失敗事例と対処法

間違った剪定が原因で花が咲かなくなったり、枯れてしまったりすることがあります。そのような事態を防ぐためにも剪定で失敗しないための注意点を押さえましょう。

  • 花芽まで切り取ってしまい、花が咲かない
  • 枝の切りすぎで木が枯れる
  • 徒長枝が伸びて樹形が乱れる(木が暴れる)
  • 切った枝が隣家に落ちる

花芽まで切り取ってしまい、花が咲かない

植物によって剪定の適期は違いますが、剪定時期を間違えると花芽を切り落としてしまう場合があります。すると翌年の花数が極端に減り、花が咲かなくなるケースが考えられます。

花を咲かせたいならば、剪定前にそれぞれの植物の剪定適期を調べてから行うようにしましょう。

枝の切りすぎで木が枯れる

剪定で枝を切りすぎた結果、負担が強すぎて木がダメージに耐えきれずに枯れてしまうことがあります。

枝だけでなく木全体が枯れてしまうと復活は難しいです。残念ですが、伐採するしかありません。

剪定のしすぎには注意しましょう。

徒長枝が伸びて樹形が乱れる(木が暴れる)

「木が暴れる」とはプロの植木屋さんがいう言葉で、剪定に失敗して余計に樹形が乱れた状態を指します。

剪定すべき枝で紹介した「徒長枝」は、剪定に失敗した時に多く出現する枝です。基本(強)剪定によって強い刺激を与えられた植物は生命の危機を感じ、元の大きさに戻ろうと徒長枝をたくさん出します。

そのため収拾がつかなくなって見た目が悪くなります。こうなると元に戻すには数年かかることもあるので、業者などプロに依頼することがおすすめです。

切った枝が隣家に落ちる

家と家のあいだにある庭木だと、剪定した枝が隣の家に落ちてしまうことがあるので注意が必要です。

隣家に落ちそうな枝先にヒモをくくりつけ、幹と結んでおきましょう。そうすることで切った枝がヒモに引っ張られて、自宅側に落ちます。

また高枝切りばさみの中には、切った枝を放さずつかんでおく「つかみ機能」がある製品もあるので、そちらを使うと便利です。

庭木の剪定に必要な道具

庭木を剪定するときは、よく切れる刃物を使うことで効率よく作業が進みます。また切り口がキレイに仕上がるというメリットもあるので、専用のハサミやノコギリを使うのがオススメです。

  • 剪定ばさみや高枝切ハサミなどの刃物
  • ゴム手袋や軍手
  • ホウキとちりとり(切り落とした枝を集める)
  • ブルーシート(切り落とした枝葉を集めやすくなる)
  • ゴミ袋やゴミ箱
  • 脚立とヘルメット(高所作業のとき)

切った枝を処分することまで考えて、ブルーシートやホウキ、ゴミ袋などを用意しておくとスムーズです。燃えるごみとして捨てられる地域であれば、指定のゴミ袋に落とした枝葉をまとめておきましょう。

ここからは剪定用のハサミなど、専用道具について紹介します。

剪定ばさみ

Gonicc 剪定鋏|Amazon
Gonicc 剪定鋏|Amazon

剪定ばさみは直径1.5㎝くらいまでの枝を切るはさみで、どんな植物にも使えます。自分の手になじんで持ちやすく、軽量な製品を選びましょう。

Amazonなどでインターネットショッピングをするときは、いくつかサイズが用意されているので、自分の手の大きさに合ったものを選ぶのがオススメです。

また右利き用と左利き用とで使い勝手や刃の向きが変わるので注意してください。料金の目安は1,500円前後です。

植木ばさみ

アルスコーポレーション 業務用花はさみ|Amazon
アルスコーポレーション 業務用花はさみ|Amazon

植木ばさみは、直径1cmまでの細い枝を切るのに向いています。剪定ばさみよりも細かい作業ができるので、庭木を美しくトリミングしたいなら持っておいてもよいでしょう。

刃先がとがっていて刃の部分が細いので、うっそうと茂った枝の剪定にも便利です。

しかし直径1㎝程度までしか切れないため、無理に太い枝を切ろうとしないようにしましょう。刃こぼれやケガの原因になります。

料金の目安は3,000円前後です。

刈り込みばさみ

岡恒鋏工場 刈込鋏|Amazon
岡恒鋏工場 刈込鋏|Amazon

生垣を作ったり、葉で動物などの形を作ったりするときには「刈り込み」をするので、専用の刈り込みばさみがあると便利です。刃も柄も長いので、広範囲を効率よく切っていくことができます。

利き手のほうだけを動かすように意識して、もう一方の手は固定しておくことがコツ。安定感が出て、スムーズに刈り込みできます。

長く持つと操作しにくいので、うまく切れないときは持つ部分を徐々に柄の中心まで近づけていきましょう。

購入するときの料金相場は2,000~5,000円ほどです。

高枝切りばさみ

千吉 高枝切鋏 軽量 伸縮 2段3m|Amazon
千吉 高枝切鋏 軽量 伸縮 2段3m|Amazon

高枝切りばさみを使うと、手が届かない高さにある枝でも簡単に剪定することができます。手元で操作するグリップ式のほかにも、ハサミ式や電動式がありますが、初心者の方にはグリップ式がオススメです。

上画像の製品は計量なので作業しやすく、1.8~3mまでのあいだで5段階に伸縮することが可能。また「つかみ機能」があるので枝を落とさないまま切断できます。果実の収穫にピッタリですね。

また刃の部分にはサビや汚れに強いフッ素をコーティング。15mmまでの生木をキレイに切断できるのでオススメです。

ただし届く高さに限界があるので、長さの合う製品を選んだり、脚立もあわせて購入したりしましょう。料金相場は5,000~8,000円です。

高枝切りノコギリ

千吉 高枝挽鋸|Amazon
千吉 高枝挽鋸|Amazon

高枝切りばさみでは切断できない太い枝は、高枝切りノコギリを使って切断します。手動でギコギコと枝を切る必要があるので、軽量なものを選びましょう。

上画像の製品であれば柄がアルミ製なので軽量かつ丈夫です。切れ味に定評があり、若干ねばりけのある生木でも問題なく切断することができるのでオススメです。

料金相場は3,000~6,000円ほどが目安となります。

電動ノコギリ

アイリスオーヤマ 充電式 レシプロソー 電動のこぎり|Amazon
アイリスオーヤマ 充電式 レシプロソー 電動のこぎり|Amazon

太い枝を切り落とすなら電動ノコギリが便利です。モーターの力で素早く作業を進めることができます。剪定しなければならない木が多い場合も、ラクに作業できるのでオススメ。しかしモーターがついている分重いので注意しましょう。

他にも選ぶ際には次のことを意識するとよいでしょう。

  • なるべく軽いものを選ぶ(目安:女性1㎏、男性2㎏)
  • 剪定したい木の高さに合わせたものを選ぶ
  • 切断能力(切れる枝の太さ)を確認する

刃はそこまで長くない製品が多いので、高所の作業には向いていないかもしれません。

脚立

ALINCO(アルインコ) 3段踏み台|Amazon
ALINCO(アルインコ) 3段踏み台|Amazon

背が高くなる庭木の剪定をする場合は脚立があると便利です。ただしめまいが多い方や貧血気味の方は転落の危険性があるので、高枝切りばさみを使う方が良いでしょう。

脚立はホームセンターやインターネットで購入することができ、費用の目安は4,000円程度です。

剪定した後の枝の処分方法

剪定後に出た枝はどのように処分すればいいのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。ここでは3つの処分方法を紹介します。

  • 燃えるゴミに出す
  • ゴミ処理施設に持っていく
  • 剪定業者に引き取りを依頼する

燃えるゴミに出す

一番簡単な方法として、燃えるゴミとして出すことが挙げられます。

枝をゴミ袋に入る大きさに切断して出すことがポイントです。また収集の料金はかかりませんが、一度に出せる量が決められていることがあります。ちなみに新宿区では枝を50cm程度の長さにしてから2~3束にまとめて出すように求めています。

自治体によっては粗大ごみ扱いとなるところもあるのでホームページなどで確認するようにしましょう。

ゴミ処理施設に持っていく

剪定時に出た枝の量が多い場合はゴミ処理施設に持っていくと処分してもらえます。

ゴミ処理施設は自治体が管理しています。処分できるゴミの量に決まりがあったり料金がかかったりすることもあるので事前に確認しておくことが必要です。

剪定業者に引き取りを依頼する

庭木の剪定を業者に依頼した場合、出たゴミも一緒に引き取ってもらえることがあります。剪定料金とは別料金がかかることがあるため注意が必要です。

業者に剪定を依頼する際には相談してみるとよいでしょう。

庭木の剪定をプロに依頼するときの費用相場

自力で剪定すれば道具代だけで済みますが、高所での難易度の高い作業が必要だったり、なかなか時間が取れなかったりと、かんたんにできることではありません。

時間がない方や、自力での剪定に不安を感じる方は、プロの剪定業者に依頼してしまいましょう。

費用相場は、剪定した本数ベースで決まる単価制であれば高さに応じて2,500~25,000円/本、日給制であれば20,000~30,000円/日程度です。

高所の剪定や大がかりな剪定はプロに依頼するのがおすすめ

低い位置の剪定や、樹形を大きく変えないレベルの軽い剪定であれば、自分で剪定ハサミを使って行うこともできるでしょう。

高所での作業が必要な場合や、主要な枝を切り落とす大規模な剪定の場合は、落下の危険が伴ったり、間違った枝を切って木を枯らしてしまうリスクがあったりするので、プロに依頼するのがおすすめです。

プロに依頼すると、ほかにも以下のようなメリットがあります。

  • 専門知識に基づいて樹木に合った剪定方法で作業をしてくれる
  • ケガのリスクがない
  • 剪定以外の手入れも依頼できる
  • 庭の空間デザインなどを相談できる
  • ごみの処理をしてもらえる(追加料金の場合がある)

ちなみに間違えやすい言葉として「伐採」があります。剪定は樹木の枝葉を切り落とすことを言いますが、伐採は木そのものを根元から切ることです。業者に依頼するときは間違えないようにしましょう。

「日当制」で剪定を依頼するときの料金相場

日当制は剪定をしてくれる業者1人あたり/日で料金を決める方法です。剪定してもらいたい木が多い場合は日当制を選ぶとよいでしょう。

料金相場は1人1日あたり約20,000円~30,000円となっています。

日当制で依頼する場合は時間内に作業を終わらせてもらうためにも腕の良い業者を選ぶことが大切です。口コミをみていくつかの業者を比較するとよいでしょう。

「単価制」で剪定を依頼するときの料金相場

ここでは「単価制」の費用の目安を紹介します。単価制とは庭木1本あたりの単価で料金を決める方法です。

剪定してもらいたい木が少ないならば単価性の方が費用を抑えることができます。しかし「日当制」と違って木の高さで料金が変わってくるので注意が必要です。

木の種類 1本当たりの単価
低木(高さ 3m未満) 2,500〜5,000円
中木(高さ 3〜5m)   5,000〜10,000円
高木(高さ 5m以上)   10,000〜25,000円

剪定業者によって費用は変わるので、一度見積もりを取ってみてください。この時複数社から見積もりを取ると、最適価格で納得のいく剪定をしてもらいやすくなります。

庭木の剪定業者を探す

庭木の剪定業者の選び方

剪定を依頼できるのはおもに以下のような業者です。

  • 植木屋
  • 庭師
  • 造園会社、ガーデニング会社
  • 便利屋
  • シルバー人材センター

それぞれの業者によって特徴や費用が異なるので自分に合った業者を選ぶようにしましょう。

また依頼する前に複数の業者から見積もりをとることも重要です。

  • 適正価格か、作業工程に無駄がないかを確認できる
  • 追加請求など業者とのトラブルを防止できる
  • 比較して自分の要望に合ったサービスや料金を選択できる

おもに上記のようなメリットがあります。見積もりが無料かどうかも事前に確認することで、料金トラブルを防ぎましょう。

植木屋

剪定の専門業者です。剪定に関する知識が豊富で、樹木に合った剪定方法で作業を行ってくれます。

植物の管理のプロなので、庭木の見た目や、植物の健康状態をよくしたいという人におすすめです。ただし、作業内容によって異なりますが、費用が高めに設定されています。

庭師

庭全体の空間を美しく見せるスペシャリスト。剪定だけではなく、庭全体のデザインをコーディネートしてもらうことも可能です。

庭のイメージを一新したいときなどに相談することをおすすめします。また、現在の庭を維持する方法なども丁寧に教えてくれるでしょう。作業内容によりますが、費用は比較的高い傾向にあります。

造園会社、ガーデニング会社

剪定だけではなく、庭全体の空間づくりの知識が豊富な業者です。

ガーデニング会社は特に、お庭や花壇の造詣が得意で「イングリッシュガーデン」を理想としている人にはぴったりの業者でしょう。こちらも費用は高めです。

便利屋

「なんでも屋さん」という別名がある通り、剪定以外にも幅広い作業の代行依頼が可能です。

剪定に関する専門知識は比較的浅く、技術力も飛びぬけているわけではありませんが、「特にこだわりはないがとりあえず形を整えてほしい」という人や、剪定以外のほかの雑務も同時に依頼したい人には最適でしょう。

専門の業者と比較すると、費用は安い傾向にあります。

シルバー人材センター

定年退職後の高齢者の人が各自の知識や経験を生かして依頼を受ける、自治体によって管理されている社団法人です。

剪定以外の業務も行っていますが、高齢のため危険が伴う作業については断られる可能性があります。

また、予約が必要であることに注意しましょう。なかなか予約が取れず、申し込んでから作業開始まで数ヶ月かかることもあります。

他の業者に比べて、費用が比較的安価なのがメリットです。

庭木の剪定業者選びは相見積もりで比較を

庭木の剪定は正しい方法で行わないと、大切な樹木を傷つけてしまう可能性があります。高所での作業に抵抗があるという人も少なくないでしょう。機会を見つけて、プロに理想の庭づくりを依頼してみてはいかがでしょうか。

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見積もりの料金を比べられるのはもちろん、過去にミツモアでお仕事を依頼した利用者からの口コミ評価も確認できます。

口コミからはサービスの質や人柄などがうかがえることが多く、金額以外の判断材料も得られるので安心です。

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契約前にサイト内のチャットで事業者と直接メッセージのやり取りをすることも可能。事前に見積もり内容に関する質問や相談ができるので、不安を解消した上でお仕事を依頼できます。

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