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【図解】庭木の剪定方法の基本!不要枝の見分け方や切り方のコツ

最終更新日: 2025年01月10日

庭木を健康に育て、見た目を美しく保つには、定期的な剪定がかかせません。切るタイミングや切り方のコツをおさえれば、自分で剪定することもできます。

長期間放置した木や背の高い木など、難しい庭木はプロに依頼するのがおすすめです。

庭木の剪定を依頼できるプロを探す

庭木の剪定に適した時期と頻度

庭木の剪定を成功させるには、樹木ごとの「剪定に適した時期」に切ることが大切です。枝を切られることは木にとってストレスなので、最もストレスが少なく負担がかからない時期をねらって選定しましょう。

樹木の種類によって剪定に適した時期が異なるので、下のカレンダーを参考にしてください。

庭木の剪定時期スケジュール表(落葉樹・常緑樹)

落葉樹は葉が落ちて休眠期に入る12~2月が剪定の適期です。冬越えのために十分に養分をたくわえており、生長も止まるので、枝を切り落としても枯れる心配がありません。

常緑樹は光合成が活発かつ真夏よりも暑くない6月~7月上旬が剪定に適しています。落葉樹と異なり養分をため込む仕組みになっていないので、光合成で養分を補充しやすいタイミングが最も負担が少ないです。

針葉樹は新芽の伸びが活発な3月~4月上旬に剪定するのがおすすめです。基本的に常緑樹なので、剪定の適期も同じですが、暑さに弱いのと、切り口が変色してしまうので、新芽がすぐに伸びて隠れる春先のほうが向いています。

4月下旬から5月にかけては、どの木も剪定を避けましょう。蓄えた養分を消費して新芽を伸ばす時期なので、回復にまわす養分が足りなくなり、枯れる原因になります。またこの時期は樹液の巡りが活発で、枝を切ると切り口から樹液が流れ出てしまいます。

剪定の頻度は基本的に年1回

庭木の剪定は、基本的に年1回の頻度で行いましょう。生長スピードが速い種類の場合は、メインの剪定以外にも軽く剪定をするタイミングを設けることをおすすめします。

作業が面倒、プロに頼むとお金がかかるなどの理由で、剪定ペースを2~3年に1回にしたいという方もいるでしょう。しかし、期間をあけて剪定すると、一度に切り落とす枝の量が増え、木にかかる負担が大きくなってしまいます。樹形が乱れたり、枯れたりする原因になるので、できる限り年1回の剪定頻度を保ちましょう。

剪定しても良い不要な枝の見分け方

他の枝の伸びる方向に逆らって生えている枝や、狭い間隔で生えている枝は基本的に不要な枝です。乱れた生え方をしている枝を「忌み枝」と呼びます。

生え方がおかしい枝以外に、枯れてしまった枝も早めに切り落としましょう。放置すると腐って病原菌に侵入されたり、害虫を引き寄せたりする可能性があります。

忌み枝以外の必要な枝まで切りすぎてしまうと、木全体が勢いを失って枯れてしまったり、樹形を乱す枝ばかりが伸びる「木が暴れる」という状態になったりするので注意しましょう。

風通しや日当たりが悪くなったり、樹形が崩れたりする原因となる枝の例をイラストでまとめました。

不要な枝を剪定するときの見分け方

枝の種類 特徴
徒長枝(とちょうし) 真上に向かって伸びた枝で、立枝(たちえだ)と呼ぶこともある
絡み枝 近くの主枝に、つるのように絡まりついている枝
逆さ枝 主枝の向きに逆らって、幹に向かって生えている枝
ひこばえ 樹木の根元から生えている枝で、ヤゴとも呼ばれる
養分が樹の上まで届かずに衰弱したり、見栄えが悪くなったりする
下がり枝 主枝から分かれて、下に向かって伸びる枝
かんぬき枝 幹を中心として、左右対称に伸びた2本の枝
ふところ枝 幹付近から伸びた枝
風通しや日当たりが悪くなりやすい
平行枝 ほかの枝の近くに平行に伸びている枝で、「重なり枝」とも呼ばれる
車枝 1か所から何本も生えた枝
胴吹き枝 幹から直接伸びた枝

枝をきれいに切り落とす7つのコツ

剪定すべき枝の見分け方と、剪定のコツを紹介します。樹木は、日の当たりやすい上部は成長が早く、土に近い下部は成長が遅いという特徴を配慮しながら剪定を行ってください。

  • 枝に対して垂直に切る
  • 外向きの芽の少し上を切る
  • 太い枝は何回かに分けて切り込みを入れる
  • 硬い木の枝は斜めに切る
  • 枝葉は左右バランスよく剪定する
  • 剪定ばさみは正しい向きで使う
  • 自然の樹形をお手本にする

枝に対して垂直に切る

枝に対して垂直に切るイラスト

基本的には、切り落としたい枝に対して垂直にハサミやノコギリを入れ、切り口の表面積が小さくなるように切りましょう。

切り口の表面積が大きいほど、雑菌が混じるリスクが上がり、枝の回復が遅くなります。

場合によっては斜めに切ったほうが良いこともありますが、基本は垂直に切ると覚えておきましょう。

外向きの芽の少し上を切る

外芽の上を切るイラスト

枝を剪定する際は、外向きに生えている芽のすぐ上で切ることが大切です。

枝についている芽が、内向き(木の中心側に生えている)か外向き(外側に生えている)かに注目しましょう。

外向きの目の上で切るべき理由は、立枝や徒長枝を防ぐためです。

切り口付近には栄養が多く流れるため、周辺の芽が勢い良く伸びます。内芽の上で切ると、その内芽が上方向に伸びて、立枝や徒長枝になってしまうのです。

太い枝は何回かに分けて切り込みを入れる

太い枝に何回か切り込みを入れるイラスト

太い枝を切るときは、ノコギリを使って、1本の枝に対して何回かに分けて切り込みを入れます。

切り方の手順

  1. 枝の根元から少し先のところの下から、半分くらい切り込みを入れる
  2. 枝先の方の枝を切り落とす
  3. 最後に枝を根元から切る

硬い木の枝は斜めに切る

硬い枝を斜めに切るイラスト

硬い枝を切るときは、枝に対して斜めに切るようにしましょう。枝に対して垂直にハサミやノコギリを入れると、繊維を無理に断ち切る形になってとても切りづらいです。

木の繊維に沿って斜めに切断したあと、先端に残るとがった部分を切り落とせば、硬い枝もスムーズに切ることができます。

枝葉は左右バランスよく剪定する

左右バランスよく剪定する解説図
枝からは何本もの枝葉が生えていますが、上画像のように左右バランスよく剪定するのがコツです。

左の生え方は「互生(ごせい)」といって、互い違いに枝葉が生えています。一定間隔で左右の枝葉を残し、偏りがでないようにしましょう。

真ん中の生え方は「対生(たいせい)」といって、2つの葉が並んでいます。互生のように互い違いになるように意識して剪定しましょう。

右の生え方は「輪生(りんせい)」といって、1か所から3本以上の枝葉が生えます。葉の向きを意識しながら、全体に重なりが出ないようにバランスよく切りましょう。

剪定ばさみは正しい向きで使う

剪定ばさみは「切り刃」と「受け刃」に分かれています。切り側に面した切り口はすぱっときれいに仕上がりますが、受け側に当たった樹皮はつぶれて傷が残る可能性があります。

切り口はきれいなほうが枝の回復が早いですが、受け側の刃はなるべく切り落とす側に向けましょう。ただし無理な向きでハサミを入れてケガをしないように注意してください。

自然の樹形をお手本にする

剪定を長い時間つづけていると、感覚がマヒしてきて形のよしあしが分からなくなってきます。そんなときは自然に生えている樹木の形を参考にして剪定しましょう。

人の手が入っている山が近くにあれば、プロが剪定している樹木を参考にすることができます。山がない地域でも、公園や街路樹などを参考にすることで、ナチュラルで美しい形に整えられるでしょう。

最も基本的な「透かし剪定(間引き剪定)」の方法

庭木を剪定するときは、不要な枝や混み合った枝を付け根から切り落とす「透かし剪定」が基本です。

透かし剪定のイメージ

庭木を剪定するとき、最も基本となる方法が「透かし剪定」です。樹形を乱す生え方の枝を切り落として枝の数を減らします。

目的
  • 余分な枝を間引き、残した枝に十分な栄養を行き渡らせる
  • 庭木の風通しや日当たりを良くする
  • 樹形を整えて見た目を美しく保つ
方法・コツ
  • 枝を切るときは剪定バサミで根元から切り落とす
  • 不要な枝を見きわめて、奥のほうにある太い枝から順に切る
  • 途中で遠くから眺めて、全体のバランスをチェックしながら進める

①不要な枝を切る

まずは枯れた枝や生え方がおかしい枝を付け根から切り落とします。

切るべき枝の選び方は、「不要な枝の見分け方」の章を参考にしてください。

生長が速い庭木は年に数回剪定をすることがありますが、最も適した時期以外に行う剪定では、なるべく太い枝の剪定を避け、明らかに生え方が乱れている不要な枝のみを切るようにしましょう。

②枝を間引いて透かす

枯れ枝や生え方がおかしい枝などの不要な枝をひととおり切り落としたら、バランスを見ながら他の枝も間引いて、本数を減らしていきます。

残す枝は、枝と枝の間隔や配置がなるべく均等になるように選ぶのがポイントです。なるべく立体的に枝の位置を意識して、上から見たときにバランスよく四方に広がるような樹形を目指しましょう。

実際に上から見るのは難しいので、ときどき離れた位置からバランスを確かめながら剪定すると見きわめやすいです。

たくさんの枝を切ると木に負担がかかるので、この工程は剪定に適した時期に行いましょう。他の時期に剪定をする場合は、不要な枝の剪定のみにとどめます。

枝の長さをコントロールする「切り戻し剪定」の方法

「切り戻し剪定」は、枝を途中で切り詰めて短くする剪定方法です。

切り戻し剪定のビフォーアフター

目的
  • 樹形を全体的に小さくしたり、一定の大きさで維持する
  • 新梢の伸びを促して枝を若返らせる
方法・コツ
  • 外側を向いた芽のすぐ上で切る
  • 切り口が水平または斜めになるようにハサミを入れる

「切り戻し剪定」は枝を途中で切断するので、木へのストレスがとても大きい切り方であることを認識しておきましょう。

庭木のサイズを調整したいからといってすべて切り戻し剪定で小さくしてしまうと、縮こまった樹形になるだけでなく、切り口から細かい枝がいくつも生えて樹形が乱れることもあります。さらに枝が混み合ったままで風通しが悪くなるので、病害虫の被害に遭う可能性も高いです。

全体的に「透かし剪定」で枝を減らし、必要な場所のみ「切り戻し剪定」をすると、うまくいくことが多いです。

庭木の高さをおさえる「芯止め」の方法

「芯止め」は切り戻し剪定の一種です。庭木の高さを抑えたいときに、主幹や一番高い枝を途中で切り詰めます。

芯止めするときには「枝分かれしている枝の中でも真ん中にある枝」そして「一番高く伸びている枝」を切るのがポイント。節のすぐ上で切ることで、生長を抑制することができます。

生長が止まるわけではありませんが、縦ではなく横に伸びるように栄養が流れるようになるので、理想形に近づけることができます。再び高さが出てきたら、また芯止めをしましょう。

また芯止めは最も高い枝を切らなければならないので、脚立を使った高所作業になります。転落しないように十分注意しましょう。

自分で剪定するのが難しい場合は、無理をせず剪定業者に依頼するのがおすすめです。

庭木の剪定業者を探す

樹木や生垣の形を整える「刈り込み剪定」の方法

刈り込み剪定のイメージイラスト

刈り込み剪定は、葉の表面を切りそろえて形を整える剪定方法です。見た目を整えるために行います。

切りはじめる前に、仕上がった状態のだいたいの大きさと形をイメージするのがコツ。そこから大きくはみ出る枝は、ハサミで先に切り落としましょう。枝が表面に露出しないよう、少し奥でカットします。

そのあと刈り込みばさみやバリカンを使って少しずつ全体を整えます。このとき必要以上に刈りすぎてしまわないよう、下から上へ向かって刈っていくのがポイントです。

樹木を小さく仕立て直す「枝おろし剪定」の方法

枝おろし剪定によって整っている雑木林

枝おろし剪定は、ノコギリやチェーンソーを使って太い枝を切り落とす剪定方法です。雑木林などでまっすぐに1本ずつ伸びた樹木は、枝おろし剪定によって整えています。

根元近くの太い枝を切ることで根に栄養が回りやすくなるので、おもに植え替えのときによく根付かせるために行われます。

枝の付け根から少し離れた箇所で、下から上に3分の1~半分ほど切り込みを入れ、上から残りを切り落とします。上から切っていくと枝の重みでベりべりと幹の樹皮が剥がれてしまうので、幹を守るためにこういう切り方をするのです。残った付け根は最後に切り取って、切り口に癒合材を塗って保護します。

この方法は太い枝を切るので樹木への負担も大きいです。時期を間違えると枯れてしまう恐れもあるので気を付けなくてはなりません。

庭木の剪定でよくある失敗事例と対処法

間違った剪定が原因で花が咲かなくなったり、枯れてしまったりすることがあります。そのような事態を防ぐためにも剪定で失敗しないための注意点を押さえましょう。

  • 花芽まで切り取ってしまい、花が咲かない
  • 枝の切りすぎで木が枯れる
  • 徒長枝が伸びて樹形が乱れる(木が暴れる)
  • 切った枝が隣家に落ちる

花芽まで切り取ってしまい、花が咲かない

植物によって剪定の適期は違いますが、剪定時期を間違えると花芽を切り落としてしまう場合があります。すると翌年の花数が極端に減り、花が咲かなくなるケースが考えられます。

花を咲かせたいならば、剪定前にそれぞれの植物の剪定適期を調べてから行うようにしましょう。

枝の切りすぎで木が枯れる

剪定で枝を切りすぎた結果、負担が強すぎて木がダメージに耐えきれずに枯れてしまうことがあります。

枝だけでなく木全体が枯れてしまうと復活は難しいです。残念ですが、伐採するしかありません。

剪定のしすぎには注意しましょう。

徒長枝が伸びて樹形が乱れる(木が暴れる)

「木が暴れる」とはプロの植木屋さんがいう言葉で、剪定に失敗して余計に樹形が乱れた状態を指します。

剪定すべき枝で紹介した「徒長枝」は、剪定に失敗した時に多く出現する枝です。基本(強)剪定によって強い刺激を与えられた植物は生命の危機を感じ、元の大きさに戻ろうと徒長枝をたくさん出します。

そのため収拾がつかなくなって見た目が悪くなります。こうなると元に戻すには数年かかることもあるので、業者などプロに依頼することがおすすめです。

切った枝が隣家に落ちる

家と家のあいだにある庭木だと、剪定した枝が隣の家に落ちてしまうことがあるので注意が必要です。

隣家に落ちそうな枝先にヒモをくくりつけ、幹と結んでおきましょう。そうすることで切った枝がヒモに引っ張られて、自宅側に落ちます。

また高枝切りばさみの中には、切った枝を放さずつかんでおく「つかみ機能」がある製品もあるので、そちらを使うと便利です。

庭木の剪定に必要な道具

庭木を剪定するときは、よく切れる刃物を使うことで効率よく作業が進みます。また切り口がキレイに仕上がるというメリットもあるので、専用のハサミやノコギリを使うのがオススメです。

  • 剪定ばさみや高枝切ハサミなどの刃物
  • ゴム手袋や軍手
  • ホウキとちりとり(切り落とした枝を集める)
  • ブルーシート(切り落とした枝葉を集めやすくなる)
  • ゴミ袋やゴミ箱
  • 脚立とヘルメット(高所作業のとき)

切った枝を処分することまで考えて、ブルーシートやホウキ、ゴミ袋などを用意しておくとスムーズです。燃えるごみとして捨てられる地域であれば、指定のゴミ袋に落とした枝葉をまとめておきましょう。

ここからは剪定用のハサミなど、専用道具について紹介します。

剪定ばさみ

Gonicc 剪定鋏|Amazon
Gonicc 剪定鋏|Amazon

剪定ばさみは直径1.5㎝くらいまでの枝を切るはさみで、どんな植物にも使えます。自分の手になじんで持ちやすく、軽量な製品を選びましょう。

Amazonなどでインターネットショッピングをするときは、いくつかサイズが用意されているので、自分の手の大きさに合ったものを選ぶのがオススメです。

また右利き用と左利き用とで使い勝手や刃の向きが変わるので注意してください。料金の目安は1,500円前後です。

植木ばさみ

アルスコーポレーション 業務用花はさみ|Amazon
アルスコーポレーション 業務用花はさみ|Amazon

植木ばさみは、直径1cmまでの細い枝を切るのに向いています。剪定ばさみよりも細かい作業ができるので、庭木を美しくトリミングしたいなら持っておいてもよいでしょう。

刃先がとがっていて刃の部分が細いので、うっそうと茂った枝の剪定にも便利です。

しかし直径1㎝程度までしか切れないため、無理に太い枝を切ろうとしないようにしましょう。刃こぼれやケガの原因になります。

料金の目安は3,000円前後です。

刈り込みばさみ

岡恒鋏工場 刈込鋏|Amazon
岡恒鋏工場 刈込鋏|Amazon

生垣を作ったり、葉で動物などの形を作ったりするときには「刈り込み」をするので、専用の刈り込みばさみがあると便利です。刃も柄も長いので、広範囲を効率よく切っていくことができます。

利き手のほうだけを動かすように意識して、もう一方の手は固定しておくことがコツ。安定感が出て、スムーズに刈り込みできます。

長く持つと操作しにくいので、うまく切れないときは持つ部分を徐々に柄の中心まで近づけていきましょう。

購入するときの料金相場は2,000~5,000円ほどです。

高枝切りばさみ

千吉 高枝切鋏 軽量 伸縮 2段3m|Amazon
千吉 高枝切鋏 軽量 伸縮 2段3m|Amazon

高枝切りばさみを使うと、手が届かない高さにある枝でも簡単に剪定することができます。手元で操作するグリップ式のほかにも、ハサミ式や電動式がありますが、初心者の方にはグリップ式がオススメです。

上画像の製品は計量なので作業しやすく、1.8~3mまでのあいだで5段階に伸縮することが可能。また「つかみ機能」があるので枝を落とさないまま切断できます。果実の収穫にピッタリですね。

また刃の部分にはサビや汚れに強いフッ素をコーティング。15mmまでの生木をキレイに切断できるのでオススメです。

ただし届く高さに限界があるので、長さの合う製品を選んだり、脚立もあわせて購入したりしましょう。料金相場は5,000~8,000円です。

高枝切りノコギリ

千吉 高枝挽鋸|Amazon
千吉 高枝挽鋸|Amazon

高枝切りばさみでは切断できない太い枝は、高枝切りノコギリを使って切断します。手動でギコギコと枝を切る必要があるので、軽量なものを選びましょう。

上画像の製品であれば柄がアルミ製なので軽量かつ丈夫です。切れ味に定評があり、若干ねばりけのある生木でも問題なく切断することができるのでオススメです。

料金相場は3,000~6,000円ほどが目安となります。

電動ノコギリ

アイリスオーヤマ 充電式 レシプロソー 電動のこぎり|Amazon
アイリスオーヤマ 充電式 レシプロソー 電動のこぎり|Amazon

太い枝を切り落とすなら電動ノコギリが便利です。モーターの力で素早く作業を進めることができます。剪定しなければならない木が多い場合も、ラクに作業できるのでオススメ。しかしモーターがついている分重いので注意しましょう。

他にも選ぶ際には次のことを意識するとよいでしょう。

  • なるべく軽いものを選ぶ(目安:女性1㎏、男性2㎏)
  • 剪定したい木の高さに合わせたものを選ぶ
  • 切断能力(切れる枝の太さ)を確認する

刃はそこまで長くない製品が多いので、高所の作業には向いていないかもしれません。

脚立

ALINCO(アルインコ) 3段踏み台|Amazon
ALINCO(アルインコ) 3段踏み台|Amazon

背が高くなる庭木の剪定をする場合は脚立があると便利です。ただしめまいが多い方や貧血気味の方は転落の危険性があるので、高枝切りばさみを使う方が良いでしょう。

脚立はホームセンターやインターネットで購入することができ、費用の目安は4,000円程度です。

シンボルツリーごとの剪定方法

シンボルツリーとは、家の象徴となる木を指します。戸建住宅の完成や第一子誕生の記念樹として、玄関の周辺や門扉の横などに植える人も多いです

シンボルツリーは人目につきやすい場所に植えるため、定期的にお手入れや剪定などを行いきれいに保つことが大切です。ここでは代表的なシンボルツリーの選定方法をご紹介します。

シマトネリコ

和洋どちらの雰囲気にも合わせられる半常緑広葉樹であり、シンボルツリーのなかでも高い人気を誇ります。-3度以上の環境であれば、日向・日陰どちらでも育てることができるため、家のデザインを選ばず幅広く植えられています。

シマトネリコは、夏になると白い花が咲き、秋には羽根のついた実がなります。このためシマトネリコに適した剪定時期は、3月もしくは9月〜10月とされています。ただし生命力が強いため、真冬以外であれば剪定は可能です。成長が早いことから追肥は不要であり、剪定は毎年行う必要があります。

剪定をする際は、長く伸びた枝葉や幹を枝分かれした箇所で切りましょう。枝葉が密集している場所は、ばっさりと切っても問題ありません。

ヤマボウシ

ヤマボウシは、白い花や青葉・紅葉が楽しめるだけでなく、秋には赤い実が熟し食べることもできる落葉高木です。成長すると10m以上に達するため、シンボルツリーに選ぶと存在感が高まります

ヤマボウシは5月から7月に花をつけ、花が枯れた後に実がなることから、剪定時期は11月〜2月が適しています。ただし枝を減らす程度の「透かし剪定」であれば、1年のうちいつ行っても問題ありません。

剪定を行うときは先に細い枝を切り落とし、その後太い枝を切ります。太い枝を一度剪定すると元に戻りにくいため、慎重に切るようにしましょう。

イロハモミジ

一般的に「もみじ」と言われる落葉樹です。新緑と紅葉の両方を楽しむことができるほか、春には小さな白い花も見られます。シンボルツリー以外に、鉢植えや盆栽としても育てられます。

イロハモミジの剪定は、葉っぱが落ち休眠期間に入る11月から2月頃が適しています。新芽の日焼けが秋の紅葉状況に影響するため、夏場の剪定は避けましょう。枝が伸びすぎたり挿し木をしたりしたい場合のみ、春に少しだけ剪定をしましょう。

枝分かれした部分から切り落とすと、きれいに整えることができます。枝の途中で切り落としてしまうと、形が崩れやすくなるため注意しましょう。太い枝を剪定した後は、木に殺菌が入り込むのを防ぐために、癒合材などを塗っておくと安心です。

オリーブ

常緑樹のオリーブは温暖な気候を好み、食べられる実をつけることから、年間を通して日当たりが良い場所に植えることが大切です。

生育が早く生命力も強い植物であるため、10m近くまで成長することもあります。オリーブの剪定では、木の形を乱すように広がって伸びている枝を間引き、風通しや日当たりが良くなるように切り落とします。一度にばっさり切ってしまうと、切り口から不要な枝が大量に生えてしまう恐れがあるため、少しずつ剪定しましょう。

剪定で重要なのは、四方に枝が広がるよう樹形を整えることです。イロハモミジと同様に剪定後は癒合剤を塗り、病気を防ぎましょう。

キンモクセイ

キンモクセイの香りが漂うようになると、本格的な秋の訪れを感じる方も多いのではないでしょうか。小さく可愛いオレンジ色の花と甘い香りで、人気が高い常緑樹のシンボルツリーです。

キンモクセイは病気に強く育てやすいうえ、頻繁に剪定しなくても形を保つことができます。9月~10月に花を楽しんだ後、11月に剪定を少し行い、2月〜3月に大掛かりな剪定を行います。秋に花を楽しむため、春から夏の時期は剪定を避けましょう。

年に1回樹形を整える剪定をするほか、3年〜4年に1回枝を間引く剪定も必要です。枝を剪定するときは、必ず葉を残して切りましょう。

剪定した後の枝の処分方法

剪定後に出た枝はどのように処分すればいいのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。ここでは3つの処分方法を紹介します。

  • 燃えるゴミに出す
  • ゴミ処理施設に持っていく
  • 剪定業者に引き取りを依頼する

燃えるゴミに出す

一番簡単な方法として、燃えるゴミとして出すことが挙げられます。

枝をゴミ袋に入る大きさに切断して出すことがポイントです。また収集の料金はかかりませんが、一度に出せる量が決められていることがあります。ちなみに新宿区では枝を50cm程度の長さにしてから2~3束にまとめて出すように求めています。

自治体によっては粗大ごみ扱いとなるところもあるのでホームページなどで確認するようにしましょう。

ゴミ処理施設に持っていく

剪定時に出た枝の量が多い場合はゴミ処理施設に持っていくと処分してもらえます。

ゴミ処理施設は自治体が管理しています。処分できるゴミの量に決まりがあったり料金がかかったりすることもあるので事前に確認しておくことが必要です。

剪定業者に引き取りを依頼する

庭木の剪定を業者に依頼した場合、出たゴミも一緒に引き取ってもらえることがあります。剪定料金とは別料金がかかることがあるため注意が必要です。

業者に剪定を依頼する際には相談してみるとよいでしょう。

難しい剪定はプロに依頼するのがおすすめ

高所での作業が必要な場合や、主要な枝を切り落とす大規模な剪定の場合は、落下の危険が伴ったり、間違った枝を切って木を枯らしてしまうリスクがあったりするので、プロに依頼するのがおすすめです。

プロに剪定を依頼したほうが良いケース

庭木の剪定をプロに依頼するのがおすすめなのは、具体的には以下のようなケースです。

  • 庭木の見た目にこだわりたい
  • 何年も放置してしまい、枝が伸び放題で樹形が乱れている
  • 体力や身体状態に不安がある
  • 高所作業を行う自信がない

庭木の剪定をプロに依頼する費用相場

庭木の剪定を植木屋・庭師などのプロに依頼する場合、料金相場は以下の通りです。

庭木の高さ 1本あたりの剪定料金 剪定ゴミの回収料金
1m以下 950~1,200円 1,000~1,200円
1~2m以下 1,900~2,400円 1,000~1,200円
2~3m以下 2,850~3,600円 1,000~1,200円
3~4m以下 4,210~5,400円 1,500~1,890円
4~5m以下 5,700~7,200円 2,000~3,000円
5~6m以下
8,550~10,800円
3,000~3,600円
6~7m以下
12,350~15,600円
4,000~6,000円
7~8m以下
16,150~20,400円
5,000~7,000円

※ミツモアの過去3年間(2022年1月1日~2024年12月31日)の見積もり依頼データから算出

剪定の料金については以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。

庭木の剪定業者の選び方

庭木の剪定を誰かに依頼しようとしたとき、選択肢として上げられるのは以下のような事業者です。

依頼先 料金 品質
植木屋・庭師
便利屋
シルバー人材センター

植木屋や庭師として活動している事業者は、庭木のお手入れを専門とするプロです。料金は他の事業者と比べて高額ですが、見た目を美しく、庭木が健康に育つように剪定してくれます。

便利屋は庭木のお手入れも含めて家のあらゆる仕事を請け負う「なんでも屋」な事業者です。掃除や買い物など、他にもまとめてお願いしたいことがあるときに便利です。

シルバー人材センターにも剪定をお願いできます。料金は非常にリーズナブルですが、スタッフが高齢なので高所作業を断られたり、予約が取りづらかったりすることもあります。

植木屋・庭師を探すならミツモアがおすすめ

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