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ヤマボウシの剪定時期は?正しい剪定手順や高さを抑える切り方

最終更新日: 2025年02月05日

自分でヤマボウシの剪定に挑戦するとき、ポイントは以下の3点です。

  • 最も剪定に適した時期は11~3月
  • 冬の剪定では花芽を切りすぎないように注意する
  • 高くなるので定期的に主幹の芯止めをする

ヤマボウシに生えやすい不要な枝をうまく剪定するコツも解説しているので、参考にしてみてください。

ヤマボウシの剪定時期は11~3月

ヤマボウシの剪定時期カレンダー

落葉樹であるヤマボウシは、11~3月にメインの剪定と、5月中旬~6月に必要に応じた枝の間引きを行います。

11~3月:樹高や枝ぶりを調整する

11~3月にはヤマボウシは葉を落とし、休眠期に入っています。剪定のダメージを抑えることができるため、樹高を低くする芯止め剪定や、増えすぎた枝を取り除く透かし剪定は11~3月に行いましょう

なお、花芽が夏までに伸びた短い枝の先についています。花芽を必要以上に取り除くことがないよう、注意して作業しましょう。

5月中旬~6月:不要な枝や枯れ枝を間引く

開花期が終わってから花芽が作られるまでの5月中旬~6月の剪定は、枝が混みあっている部分や枯れ枝が気になる場合にのみ行いましょう

ヤマボウシは自然に樹形が整うタイプです。そのため特に目立つ箇所がなければ、この時期の剪定は行わなくても問題ありません。

ヤマボウシの基本的な剪定方法

ヤマボウシの剪定は、樹高をおさえつつ、透かし剪定で樹形を整えていきます。

ヤマボウシの剪定は以下の手順で進めます。

5月中旬~6月に花後剪定を行う場合は、②の不要枝の剪定だけで大丈夫です。

①芯止めをして高さをおさえる

ヤマボウシは、3m程度の高さで主幹を切り戻す「芯止め」という作業を行います。まだ主幹が太くなっていない若木のうちにやりましょう。

長年芯止めをやっておらず樹高が高くなってしまった場合は、一度に切り戻しすぎず、数年に分けて小さくしていきます。

枝を一度にバッサリ切ると、木に強い刺激が加わり、徒長枝がたくさん伸びて「木が暴れる」という現象が起こってしまいます。

②枯れた枝や不要な枝を切る

主幹を切り取ったら、枯れた枝や樹形を乱す不要な枝を切り落とします。

カサカサに乾いていたり、樹皮の中まで茶色く変色している枝は枯れています。枯れ枝を放置すると病気や害虫の原因になるので、最優先で取り除きましょう。

次に、以下のような生え方をしている不要な枝を切り落とします。

不要な枝を剪定するときの見分け方

不要枝の種類 不要枝の特徴
ふところ枝 樹冠の内部で生えた細かく小さな枝。
かんぬき枝 左右の枝が主幹を貫いて一直線になるように生えたもの。
逆さ枝 幹に向かって伸びた枝。
立ち枝 真上に向かって伸びた枝。
下り枝 下に向かって伸びた枝。
絡み枝 まっすぐ伸びず、他の枝に絡むように伸びた枝。
徒長枝 極端に勢いよく伸びた枝。上に向かって伸びることが多く、ほとんど花芽をつけない。
車枝 幹の同じ高さから4本以上の枝が水平に伸びたもの。
平行枝 同じ方向に伸びる上下2本の枝。
胴吹き枝 幹から新たに直接伸び出した枝。
ひこばえ 地際から主幹の隣に新しく伸びてくる枝。

不要枝の中での剪定の優先順位は以下の通りです。

  • 逆さ枝・立ち枝・下り枝・絡み枝・徒長枝・車枝
    • 樹形を乱す可能性が高いので、優先して切り落とす
  • 平行枝・胴吹き枝
    • 樹形を乱す可能性が比較的低いので、他の枝とのバランスを見て切るか決める
  • ひこばえ
    • 株立ちの幹を更新する場合は残し、それ以外の場合は切り取る

車枝を剪定するコツ

ヤマボウシは車枝が出やすい樹種ですが、4本以上出ている枝の切り方にはコツが必要です。

左右対称(かんぬき枝)にならないよう、また上下が同じ方向(平行枝)にならないよう、4本のうち1~3本の枝を切ります。

幹の上かららせん状に枝が配置されるように残す枝を選びましょう。

③横に張り出した枝を切る

ヤマボウシは生長すると横に向かって枝が突き出してくるので、分岐した付け根のところで切り落とします。全体が円錐形になるイメージを描き、そこからはみ出る枝を見きわめましょう。

④バランスを見ながら混み合った枝を間引く

不要な枝を一通り切り落としたら、ヤマボウシ全体のバランスを見ながら、混み合った部分を間引いて枝の数を減らしていきます。具体的なバランスのとり方は以下が目安です。

  • 主幹から四方にバランスよく枝が広がった状態にする
  • 枝と枝の間隔をどこから見てもなるべく均等にする

「遠くから眺めたときに、枝の密度が均等になっているか」を確認しながら進めましょう。

⑤枝の切り口に癒合材を塗る

病原菌や害虫が侵入しないように、剪定が終わったら枝の切り口に癒合剤を塗りましょう。断面のゴミを取り除いて、切り口全体に薄く均一に塗り広げます。

癒合剤を使ったほうが良いのは以下のケースです。

  • 枝の切り口が大きいとき(直径3cm以上)
  • 主幹から直接生えた枝や近い枝を切り落としたとき(3cm以内)
  • 病気になりやすい木(サクラ、果樹など)

基本的には自然にはがれ落ちるので、塗った後はそのままにしておいて大丈夫です。

庭木の剪定を依頼する

ヤマボウシの剪定で大切なポイント

ヤマボウシの木を剪定するときに意識すべきポイントは以下の2点です。

冬剪定で花芽を切り落としすぎない

ヤマボウシ 花芽と葉芽の違い

落葉樹であるヤマボウシは、休眠期であり、最も剪定のストレスが少ない冬に樹形を整える剪定を行います。ただしこの時期はすでに翌年の開花に向けて花芽がついているので、切り落としすぎないように位置を確認しながら作業しましょう。

花芽のついた枝を切りすぎると、翌年に花が咲いた様子が楽しめなくなってしまいます。

花後(5~6月)の剪定は必要な場合のみで問題ない

花をつける落葉樹は冬剪定で樹形を整え、花後剪定で次の花芽を育てる準備をするのが基本です。ただしヤマボウシは樹勢がそこまで強くないので、不要な枝が目立ったり、混み合ったりしていなければ、開花が終わった5月中旬~6月には剪定しなくても問題ありません。

高くなりすぎないように芯止めを行う

ヤマボウシは放っておくと10m近くまで伸びることもある高木なので、一般的な広さの庭では高さの調整が必要です。

冬剪定の際に、樹高3m程度を目安に主幹を切り戻す「芯止め」を行いましょう。

ヤマボウシの剪定に必要な道具

自分で庭木を剪定するときは、最低限以下の道具を用意しておきましょう。

道具 用途
剪定バサミ

FORESIA 剪定ばさみ | Amazon
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枝を切るときにメインで使用する(直径1.5cm程度までの枝が目安)
植木バサミ

特に細かい枝の切断に使用する
剪定ノコギリ

高儀(Takagi) シャークソー | Amazon
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剪定バサミでは切りづらい太い枝の切断に使用する
園芸用の脚立

アルインコ(ALINCO) 三脚脚立 | Amazon
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高い位置の枝を切るときに使用する
屋外の凸凹がある地面でも安定する三脚のものを選ぶ
園芸用の手袋

POTATOガーデニング手袋 | Amazon
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作業中の手を守る
軍手だと枝やトゲが貫通するので、樹脂コーティングされたものがおすすめ
癒合剤

富士商事 カルスメイト 150g|Amazon
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剪定後の切り口の回復を促し、病原菌の侵入を防ぐために塗る

他にも、切った枝を集める熊手やホウキがあると便利です。

ヤマボウシを元気に育てるコツ

元気で花付きのよいヤマボウシを育てるためには、剪定だけでなく日々の管理も大切です。

植える場所、水やりの頻度、肥料の与え方も抑えておきましょう。

植える場所

ヤマボウシは日当たりがよく、乾燥した場所を好みます。

ただ強い日差しが当たり続けると夏場に葉焼けを起こしてしまうので、西日が強烈に差す場所は避けて植えましょう。

日当たりが悪いと花付きが悪くなってしまうこともあるので、植え付け場所は慎重に選びましょう。

水やりの頻度

庭植えの場合は水やりは必要ありませんが、鉢植えの場合は土の表面が乾燥してきたら水やりをしましょう。

夏は早朝に与え、冬は乾燥気味になるようにします。水を与えすぎると根が枯れてしまうので気をつけましょう。

肥料の与え方

1~2月に有機質肥料(油粕や魚粉、鶏糞など、自然由来の原料を使った肥料)や緩効性肥料(効き方がゆるやかで、一定期間効果が続く肥料)を与えます。

プロトリーフ 果樹・花木の肥料 2kg|Amazon
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 根元周りを避けて、木の下に2~3箇所の穴を掘って肥料を埋めましょう。

ヤマボウシの剪定はプロに依頼するのもおすすめ

「ヤマボウシが高くなりすぎて自分でやるのは怖い」「自分でうまく剪定する自信がない」「忙しくて定期的に剪定する時間がとれない」という方は、植木屋や庭師と呼ばれる剪定のプロに依頼するのもおすすめです。

庭木の剪定料金相場

単価制で依頼した場合、一般的な庭木の剪定料金の相場は以下の通りです。庭に植えているヤマボウシの場合、2~3mであることが多いので、1本あたり2,900~3,600円が目安です。

庭木の高さ 1本あたりの料金相場 剪定ゴミの回収料金
1m以下 950~1,200円 950~1,200円
1~2m以下 1,900~2,400円 950~1,200円
2~3m以下 2,900~3,600円 950~1,200円
3~4m以下 4,200~5,400円 1,400~1,800円
4~5m以下 5,700~7,200円 1,900~2,400円
5~6m以下 8,600~10,800円 2,900~3,600円
6~7m以下 12,400~15,600円 3,800~4,800円
7~8m以下 16,200~20,400円 5,000~6,000円

※ミツモアの過去3年間(2022年1月1日~2024年12月31日)の見積もり依頼データから算出

ヤマボウシの剪定料金を見る

ミツモアでヤマボウシや庭木の剪定を依頼した人の声

ミツモア」を通して庭木の剪定を依頼した利用者からの口コミを紹介します。

「常緑ヤマボウシをすっきりときれいに仕上げていただきました」

  • 利用時期:2022年12月
  • 評価:★★★★★ 5

急なお願いにもかかわらずご都合をつけていただきました。手に負えなくなった常緑ヤマボウシをすっきりときれいに仕上げていただきました。また他の植木の管理のアドバイスもいただき感謝です。他の方の口コミにもありましたように説明が丁寧で分かりやすかったです。ありがとうございました。また、お願いしたいと思っています。

説明の丁寧さ 評価5
仕上がりへの満足度 評価5
料金・費用の納得感 評価5
対応の早さ 評価5
日程調整のしやすさ 評価5

「迅速に対応していただき大変感謝しております」

  • 利用時期:2022年12月
  • 評価:★★★★★ 5

庭木の剪定をお願いしました。 丁寧でこちらの要望にも迅速に対応していただき大変感謝しております。 同居している両親も綺麗な仕上がりにとても喜んでいました。 掃除や片付けも丁寧にしていただきました。 何より今回来ていただいた○○さんのご対応が大変好感が持てました。 是非末永いお付き合いをお願いしたいと思います。 本日はお世話になり本当にありがとうございました。

説明の丁寧さ 評価5:それぞれの樹木に合った剪定をきっちりと説明していただきました。
仕上がりへの満足度 評価5:ご近所の方も綺麗になったと言われるほど、仕上がりには大変満足しています。
料金・費用の納得感 評価5:お一人での作業で掃除までしていただいてるので充分納得のできる料金です。
対応の早さ 評価5:日程の打ち合わせや作業について迅速に対応していただきました。
日程調整のしやすさ 評価5:ショートメール等で随時ご連絡いただき、調整をしてもらえました。

「他の草花等と合った形に整えて頂きました」

利用時期:2022年12月
評価:★★★★★ 5

今日は、庭木を3本剪定して頂きました。 大変、丁寧に、こちらの要望を聴いて下さり、他の草花等と合った形に整えて頂きました。 大切に育てた木達を、どこに依頼しようか悩んでいましたが、今回、良いご縁に恵まれて、本当に嬉しかったです。 月桂樹は、私が利用する枝を分けてよけてくださって、切り方がおかしかった他の木も切って頂き、見違えるような庭になりました。 ありがとうございました。

説明の丁寧さ 評価5:最初に、こちらのイメージを汲んで説明して貰える
仕上がりへの満足度 評価5:センスが良いです
料金・費用の納得感 評価5:良心的で助かりました
対応の早さ 評価5:メッセージも細やかでした
日程調整のしやすさ 評価4:ご多忙中でしたが、折り合いをつけて頂きました

庭木の剪定をプロに依頼する流れ

庭木の剪定をプロに依頼するには、まず自宅に訪問してくれる近くの庭師を探す必要があります。

「ミツモア」では、地域で活躍する植木屋・庭師をかんたんに見つけられます。

ミツモアでプロに仕事を依頼する流れの図解

「依頼内容」「希望の日程」「作業場所」などの質問に答えると、最大5社から自動であなたにカスタマイズされた見積もりが届きます。

見積もりの料金や口コミ評価を比較して、気になる庭師に剪定を依頼してみましょう。正式な依頼前に、チャットで疑問点を相談することもできます。

自動の見積もりをもらうだけなら無料でできるので、自宅の庭木の剪定料金を確認してみてはいかがでしょうか?

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