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藤の剪定はいつ頃?時期ごとの剪定方法と剪定のポイントを紹介します

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最終更新日: 2023年03月31日

長く垂れ下がる小さな紫の花が上品な藤は、日本を代表する美しい花です。藤の花を楽しむためには適切な時期に正しい剪定することが大切です。

正しい藤の剪定の方法はどのようなものでしょうか?この記事では、藤の剪定のポイントを紹介します。

藤の基本情報

藤の花

日本人なら1度は藤の花を目にしたことがあるでしょう。満開の時期になれば、各地の藤の名所には藤が咲く様子を一目見ようと多くの人で賑わいます。

ここでは、着物やかんざしなど和物のモチーフとしても愛され、多くの人に親しまれている藤の特徴についてお話しします。

振り袖姿に例えられるツル植物

藤はマメ科フジ属のツル植物で、日本で昔から自生する花木の一つです。藤棚と呼ばれる竹や木で作られた棚から、小さな紫色の花房が垂れ下がるように咲いている姿を、公園や庭園などでよく目にするのではないでしょうか。

そのたおやかな風情は多くの人に愛されており、日本各地に藤の名所が数多く存在します。春風に吹かれてゆらゆらと揺れる姿は美しく、その様子は女性の振り袖姿にも例えられ、優美な印象を与えるでしょう。

藤の色といえば紫というイメージが強いですが、最近では薄紫や白、ピンクがかった藤もよく見かけるようになりました。

「ノダフジ」「ヤマフジ」は山にも自生している日本古来の品種で、他にも改良品種の「アカバナフジ」「シロバナフジ」などがあります。

4月中旬から下旬が藤の花盛り

藤の花が開花するのは春で、4月中旬から下旬が花盛りです。ただし品種や気候により開花時期が前後するため、5月頃にちょうど見頃を迎える名所も少なくありません。

花は総状花序(そうじょうかじょ)といわれる、軸に花がらが並んで付くのが特徴で、下に垂れる状態で咲きます。総状花序によくあるように、軸の上の方から咲き始め先端に向かって開花します。そのため、先端が開花すると上の方は枯れ始めてしまうのです。

房の上の方が開花し、下の花がつぼみのままくらいが花の見頃の目安になります。

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剪定のタイミングは年2回

大きな藤棚

藤の剪定のタイミングは1年に2回です。夏と冬に行うのがよいとされ、時期を間違うと翌年の花が咲かなくなるといわれています。鮮やかな花を失わないためにも、まずはそれぞれの時期の正しい剪定方法について解説しましょう。

花芽を増やす夏の剪定

夏の剪定は、花の見頃が終わった頃の6月中旬までに行うのがよいとされています。この時期の剪定は、樹形の基礎を作り、新しく育ってきた花芽に栄養が十分に行きわたるように行うのがポイントです。

まずは藤棚全体をよく観察し、混み合っている余分なツルを根元から切り落とし、日当たりや風通しがよくなるよう整えましょう。こうすることで株の内側まで日が当たるようになり、花芽が育ちやすくなります。

その後伸びすぎたツルの先端を切り落としていきます。バランスを見ながら、根元から60cm〜1mほど残して切り落とすとよいでしょう。

樹形を整える冬の剪定

冬の剪定は11月半ば〜3月に行います。冬の剪定の目的は、葉が落ちた後に樹全体のバランスを整え、花芽の数を調整することです。

枯れ枝や長く伸びすぎた枝、花芽が付いていない枝を切ります。この時期は花芽が丸くふっくらとしているので、間違いやすい葉芽との区別もつきやすくなっています。しっかりと観察しながら不要枝を切っていきましょう。

次に花が咲いたときの形を予想して根元の間隔を調整し、不要なツルなどを取り除きます。一つの花芽からは30cmを超える大きさの花が咲きます。花芽が多すぎると見た目のバランスが悪く、一つひとつの花に十分な栄養が行きわたりません。

よく観察して根元に付く花芽を3〜5芽ほど残したら、あとは慎重に切り詰めていきましょう。

藤を剪定するときのポイント

青空と藤棚

藤を剪定する季節と目的が分かっても、実際に剪定するとなると「失敗したらどうしよう」と不安な気持ちになってしまうでしょう。そこで、実際に剪定するときに役立つ、藤の剪定で注意すべきポイントについて紹介します。

長い枝を切って花付きをよくする

剪定を行う目的は、花付きをよくすることです。花芽に十分な栄養が行き渡るようにするためには、枝を伸ばす必要がない部分や太く勢いよく伸びた部分を根元から切り落とすことが大切になります。

花芽は性質として短い枝の根に近い部分に発芽する傾向があるため、長い枝は大胆に切り取っていきましょう。

ただし誤って花芽をたくさん落としてしまったら、翌年は花が咲きません。冬の剪定の際には、くれぐれも花芽を落としすぎないよう気を付けましょう。

強剪定は花芽が栄養不足になることも

枯れ枝や長く伸びすぎた枝、花芽が付いていない枝を切り取ることを強剪定といいます。実はこの強剪定に失敗すると、翌年花が咲かない原因にもなりかねません。

剪定は木にとって必要な手入れの一つでもありますが、間違ったやり方をすると木に大きな負担になってしまいます。特に剪定の時期を間違えたり、必要以上に枝を切り落としたりすると、木は大きなダメージを受けてしまい、その結果回復するために栄養を使ってしまうのです。

せっかくついた花芽が栄養不足に陥ってしまうので、藤の強剪定は必ず冬に行い、大胆かつ切りすぎないよう樹形のバランスを見ながら行いましょう。

花後には「花がら摘み」も忘れずに

藤の花を美しく咲かせるために、忘れてはいけないのが「花がら摘み」です。

藤の花が咲き終わった頃に、枝にはしぼんだ花がらがたくさん付いています。この花がらをそのままにしておくと成長を続け、藤は実を作るために多くの栄養を使ってしまいます。

花がら摘みは難しい作業ではなく、葉を切らないように根元から2〜3芽を残して切り取ればOKです。たくさんの花が咲いた後、すべての花がらを取り除くのはたいへん骨が折れる作業ですが、花がらを見つけたら定期的に取り除くようにしましょう。

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藤の剪定は難しい?

山の中の藤

藤の剪定の時期や剪定方法を間違うと、翌年の花の咲き具合に影響します。やはり自分で藤の剪定を行うのは難しいのでしょうか?そこで最後に、藤の剪定に必要な道具や再度確認したいポイントについて説明します。

必要な道具をそろえる必要がある

藤の剪定を行うためには、切る場所によってさまざまな道具が必要になります。

まずは藤棚の藤を切るために脚立が必要です。時には藤棚の上の方まで切ることになるので、藤棚の大きさに合ったのものを用意しましょう。

また、園芸用の脚立は4本脚ではなく3本脚のものを選びます。不安定な地面の凹凸に合わせて作業しやすくなる形態です。

その他、切る枝の太さによってハサミやノコギリをそろえましょう。細い枝を切る植木バサミ、太めの枝を切る剪定バサミ、ハサミでは切れない枝は剪定ノコギリを使用します。全体を整えるには、大きな刈り込みバサミも必要です。

切り落とした枝で怪我をしないよう忘れずに軍手をし、剪定は帽子と長袖・長ズボンで作業するとよいでしょう。

花芽の付いた枝を慎重に見極めなくてはならない

藤の剪定で最大のポイントは、何と言っても花芽を残すことです。そのために大切なのは、花芽がついた枝を見極めることに尽きます。

藤の花芽と葉芽はどちらも同じような色をしたふくらみですが、花芽は葉芽に比べるとふっくらと丸みを帯びているのが特徴です。最初は分かりにくいかもしれませんが、夏ごろに花芽は大きくふくらんできます。よく観察すれば、見分けられるでしょう。

それでもどちらか見分ける自信がない場合には、剪定は控えめにして切りすぎないようにする方が無難です。

慣れないうちはプロに頼む方が安心

満開の藤の花を見たいのであれば、剪定を欠かすことはできません。しかし既に立派に育った藤棚の剪定や、初めての剪定の場合にはどうしても自信を持てないこともあるでしょう。

そんな場合にはプロに依頼することを検討してはいかがでしょうか。プロに剪定してもらえば、安全で時間や手間もかからず、美しい姿に整えてもらえます。

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庭木の剪定はいくらでプロに依頼できる?

藤の剪定は花芽を切らないことが大切

綺麗に咲いた藤

藤の花は剪定しすぎても花を付けず、剪定をしなくても花付きが悪くなります。自分で藤の花を選定する際には、花芽を切らないようくれぐれも注意し、全体のバランスを考えながら切るよう心掛けましょう。

どうしても不安な場合にはプロに剪定してもらうのも一つの方法です。最初はプロのやり方を見せてもらえば、剪定のコツをつかめるでしょう。

藤棚から零れ落ちるように咲く花の姿は、見飽きることがありません。来年も花を咲かせてもらうためにも、丁寧な剪定を行いましょう。

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