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レモンの剪定はどうする?時期に応じた剪定方法やポイントを解説

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最終更新日: 2023年03月31日

ビタミンCなど健康によい成分がとれるレモンは、剪定方法が他の果樹とは異なります。

多くの実を収穫するためにも正しい剪定の手順を覚えていきましょう。豊富な実を付けるために大切なポイントや、レモンを剪定する方法を解説します。

レモンの木を育てるポイント

レモンの木

実付きのよいレモンの木に育てるには、いくつかのポイントがあります。レモンの木に適した剪定時期や、大きな実を付けるために必要な工夫を見ていきましょう。

3月から4月に成長に合わせた剪定をする

レモンは気温が高すぎたり低すぎたりする季節が苦手なため、3〜4月の春が剪定に適しています。暖かくなり始めた時期がベストです。遅くとも5月までには剪定を終えておきましょう。

レモンは生育年数によって剪定の目的や方法が変わります。成長のステージによって剪定の仕方がある程度決まっていますが、枝の方向や樹形が大きく乱れているときは必要に応じた剪定を行っても構いません。

過剰なつぼみや実は取り除く

レモンの木には付きすぎたつぼみや実を取り除く、「摘蕾(てきらい)」「摘果(てきか)」の作業が必要です。多くの花や実が付いた状態で一つの実に行く養分が分散すると、小さな実ばかりになってしまいます。

摘蕾は実を付ける前の花芽に行う作業です。若いうちは株の成長を促すために、全て切ってしまっても問題ありません。植え付けから3年目を過ぎた頃から摘果も始めます。葉20枚に対して果実1個を目安に余分な実を摘み取りましょう。

害虫対策をしっかりと行う

レモンの木を健康的に育てるためには害虫への対策も大切です。レモンの木が被害を受けやすい害虫として以下の4種類が挙げられます。

  • アオムシ
  • アブラムシ
  • カイガラムシ
  • ハダニ

アオムシはアゲハチョウなどの幼虫で葉を主食としています。周辺の葉を食べ尽くしてレモンの生育を悪くするため、見つけたら駆除しましょう。アブラムシは新芽を食べてしまうだけでなく、排出物が細菌を引き寄せる原因になります。

風通しが悪くなると付きやすくなるのが、カイガラムシです。幹から栄養を吸い取ってしまいます。幼虫は薬剤で退治できますが、殺虫剤が効きにくい成虫はこすり落としましょう。ハダニは葉の裏に付き養分を吸い取ってしまいます。

どの病害虫もレモンの実付きに大きく影響するため、日頃から防虫対策をしっかり行う必要があります。

レモンの剪定方法【3年目まで】

青いレモンの実

レモンの剪定は植え付け年数によって目的が違ってきます。3年目までは樹形や樹高を整えるのが主な目的です。目指したい樹形と剪定の具体的な手順を押さえておきましょう。

横に広がる樹形が理想的

鉢植えは卵形・地植えは扇型が、レモンがよく実を付ける理想の樹形です。どちらも樹高を抑えて横に広がる樹形に仕上げます。主幹を短くして枝分かれする大きな枝も2〜3本に絞ることで、栄養が分散されにくい樹形に仕上がるのです。

植え付けた年は主幹の剪定をします。2年目で主枝と亜主枝以外から、不要なものを選んで切り落としましょう。3年目は交わる枝を切り落とすなどの細かい剪定をしていきます。

毎年樹齢に合わせて適切な剪定を施すと、理想の樹形に近づくでしょう。

具体的な剪定の手順

植え付けた年の剪定では主幹の高さを整えます。鉢植えでは鉢と同じ高さ、地植えでは苗木の2/3ほどが樹高の目安です。切り落とす部分に芽があっても、残った部分から発芽するため心配はいりません。

2年目の剪定ではメインにする主枝を選んで残し、樹形のベースを作ります。地植えであれば2本、鉢植えなら3本が残す枝の目安です。他の枝は根元から切ってしまって構いません。残す枝は先端から1/3ほどに切り詰めます。

3年目に切る枝はその年に実を付けた枝が中心です。レモンは実がなった翌年は同じ枝に実を付けません。他にも根元から生えた若芽(ひこばえ)や日当たりを悪くする枝は、根元から切り落としましょう。

レモンの剪定方法【3年目から】

レモンの実

生育3年目までの樹形を整える剪定が終わった後は、実付きのよい木に育てる剪定が主です。3年目以降の具体的な剪定方法を解説します。

実を付けにくい夏枝と秋枝を落とす

レモンは1年を通して実を付ける「四季なり」の性質を持っています。しかし冬と春の実はほとんどの場合大きくなりません。秋に大きな実を付ける「春枝」は残して、剪定する年の前年から生えている「夏枝」と「冬枝」を切り落とします。

大きく切り詰める強剪定は3〜4月に行いましょう。実を付けた枝や交わった枝などを軽く整える程度であれば、他の季節でも問題ありません。メインとする枝以外を小まめに整えておくと、樹形が整うだけでなく春枝に養分が行きやすくなります。

不要な枝を間引く

適した時期の強剪定も小まめに行う軽剪定でも、不要な枝を間引いていきます。間引き剪定で注意したいのが、「亜主枝(あしゅし)」を切り落としてはいけないという点です。

亜主枝はメインとなる「主枝」から分かれて生えている枝で、樹全体を支えています。栄養分を運ぶ役割を持っているため、切ってしまうと樹木全体が栄養不足に陥りかねません。

亜主枝からさらに分かれて生えてきた枝葉は、切ってもよい不要な枝です。下に向いていたり伸びすぎていたりする枝を中心に、樹形が整うように切っていきましょう。

トゲは取り除くのがおすすめ

レモンをはじめとした柑橘類の多くでは、枝に鋭いトゲが生えています。剪定や収穫の作業時にケガをする恐れがあるため、可能であれば取り除いておきましょう。特に子どもがいる家庭では誤って触る可能性があるので、取っておいた方が安全です。

トゲを取ってもレモンの実付きや成長には影響を与えません。柔らかいトゲは園芸用のハサミで切り取れます。硬くて切れない場合はノコギリを使います。トゲがなくなればケガだけでなく、レモンの実が枝に触れて傷付く心配もなくなるでしょう。

トゲの処理が面倒、子どもが触れるのは心配という人は、トゲがない品種を選ぶのも一つの手です。「ユーレカ」「ビラフランカ(ビアフランカ)」といった種類は枝にトゲがありません。

生育段階に応じた剪定でレモンを育てよう

光るレモンの木

レモンの木は大きな実を付けるためにも、生育段階に合った剪定を行う必要があります。3月〜4月の春を中心に剪定を行いましょう。

植え付けた年から3年目までと3年目以降では、主な剪定の目的が変わってきます。それぞれの樹齢でなぜ剪定が必要なのかを理解しておくと、成長に合わせたケアが可能です。

大きな実を付けさせるためには、多すぎるつぼみや実を取り除く「摘蕾」「摘果」の作業も欠かせません。秋に大きな実を付ける春枝に養分が行くように、不要な枝を切るとき一緒につぼみや果実も取り除きましょう。

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