シルバープリペットは初心者でも育てやすいことから、生垣や庭木として人気のある植物です。
初夏には綺麗な花を咲かせるシルバープリペットですが、どのように育てればいいのか悩む方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、シルバープリペットの特徴や育て方・剪定方法などについて解説します。特に剪定時期に関しては注意が必要なので、ぜひ参考にしてみてください。
シルバープリペットとは?育てる前に知っておきたい基礎知識
シルバープリペットは白い斑入りの葉が特徴的です。枝を伸ばす力が強く、好きな形に刈り込めることから生垣としてもよく使われます。
ヨーロッパや中国を原産とするモクセイ科・イボタノキ属の半落葉〜常緑低木です。
そんなシルバープリペットですが、次のような特徴があります。
- 開花時期は5月~6月で、10月頃に実がなる
- 初心者にも育てやすい
- カラーバリエーションの異なる品種もある
順番に説明していきます。
特徴1:開花時期は5月~6月で、10月頃に実がなる
シルバープリペットの開花時期は5月~6月頃です。この時期になると、甘い香りを放つ0.5cmほどの白い小花が稲穂のように美しく咲きます。そして花が咲いた後、剪定をせずに放っておくと、10月頃に黒く小さな実をつけることも。
また成長速度が非常に早く、放っておくと3mぐらいまで育つことがあります。そのため、シルバープリペットをあまり大きくしたくない場合は、定期的に剪定を行う必要があるのです。
特徴2:初心者にも育てやすい
シルバープリペットは夏の暑さや冬の寒さに強く、特別な手入れをしなくても花が咲きやすいという特徴があります。そのため初心者の方でも育てやすい植物なんですね。
また乾燥にも強いので、水やりは基本的に必要ないというメリットもあります。
特徴3:カラーバリエーションの異なる品種もある
シルバープリペットは、葉に白い斑(まだら)をつけることが特徴ですが、他にも異なるカラーをつける品種もあります。
- プリペットレモンライム・・・葉に黄色の斑点をつける
- プリペット・・・斑点をつけない緑色の葉
このように、品種によってカラーバリエーションが異なるため、自分の好きな色で選ぶのもいいでしょう。
シルバープリペットを栽培するのに必要なものや環境
ここからは、シルバープリペットを栽培するのに必要なものや環境についてご紹介します。
栽培に適した地域や環境
シルバープリペットは、寒さや暑さに強いので、基本的には日本全国で栽培することができます。ただし東北やそれよりも北の地域で育てると、冬に落葉してしまうことも。生け垣にしたいのであれば、暖かい地域のほうが向いていると言えるでしょう。
また、シルバープリペットは、水はけがよく日当たりのいい場所で育てるのがおすすめです。午前中だけ日が当たる半日陰でも育ちますが、それだと花数が少なかったり、斑点入り模様が少なくなってしまったりすることも。
「花をたくさん咲かせたい!」「綺麗な模様を維持したい!」という場合は、できるだけ日当たりのいい場所で育てるようにしましょう。
水やり
植え付け直後の2週間ほどは、根がまだ十分にはっていないため、土が乾かないように水をしっかりと与えましょう。
その後根付いてからは、水やりの必要はありません。ただし、夏の時期であまりにも雨が降らない日が続いた際は水やりを行いましょう。
肥料
植え付けたばかりの時期は、寒肥として腐葉土や堆肥を与えます。ある程度大きくなったら2月と9月頃に骨粉入りの固形油かすを株元へ与えましょう。しかし、シルバーペットは樹勢が強いため、ある程度大きくなったら無肥料でも大丈夫です。
用土
土質はさほど選びませんが、水はけがよい用土だと生育がいいです。生垣を作る場合は、掘り上げた土に、腐葉土か堆肥を混ぜ込んで用土を整えましょう。
一方、鉢植えで育てる場合は、ホームセンターで販売している培養土をそのまま使用するのがおすすめ。もしくは赤玉土6:腐葉土4を混ぜたものを使いましょう。
シルバープリペットの育て方とお手入れ方法
シルバープリペットは年間を通して、以下の流れで育てていきます。
- 3月~6月・・・植え付け・植え替え
- 6月~7月・・・剪定
- 9月~10月・・・肥料を与える
- 2月~3月・・・肥料を与える・剪定
ここからは、シルバープリペットの育て方とお手入れ方法について詳しく紹介します。
シルバープリペットの植え付け方
シルバープリペットの植え付けは、真夏と真冬を避けた5月~6月に行います。生垣として利用することが多いため、庭植えで育てるのが基本的です。とはいえ、もちろん鉢植えで栽培してもOKです。
庭植えと鉢植えの2つで植え付け方が若干ことなるので、それぞれに分けて解説します。
庭植えの場合の植え付け
庭植えの場合は、以下の手順で植えつけます。
- 苗より横幅2倍、深さ3倍ほどの大きさの穴を掘って、たっぷりと水を注ぐ
- 掘り上げた土に腐葉土や堆肥を混ぜ込む
- 穴の水が引いたら苗を植える
- 根付くまで強風で倒れないように支柱で支える
植え付けから2~3週間経つとしっかりと根付くため、その後は支柱を取り外しても大丈夫です。
植え付ける際は株同士の距離を30cm~40cmほど間隔を空けるのがおすすめです。近くに植えてしまうと、葉が絡み合って手入れが大変になるので気を付けてくださいね。
鉢植えの場合の植え付け
鉢植えで育てる手順は以下の通りです。
- 大きめで深さのある鉢と一般の培養土を用意する
- 鉢底の穴に網を敷いて、その上に軽石を3cmほど入れる
- 軽石の上に一般の培養土を入れて、株を入れて隙間に土を入れる
- 鉢底から染み出すくらいにしっかりと水をやる
シルバープリペットは生育旺盛なので、すぐに鉢植えが根でいっぱいになってしまいます。成長に合わせて一回り大き目の鉢に植え替えをしましょう。
シルバープリペットの剪定方法や時期
シルバープリペットの剪定時期は、2~3月もしくは6月~7月が適しています。
ただし5~6月ごろは甘い香りの花が咲くため、花を楽しみたい場合は花が落ちてから秋までに剪定を行いましょう。伸び過ぎた枝や傷んだ枝をカットする程度の剪定であれば、どの時期に剪定しても問題ありません。
シルバープリペットは枝を伸ばす力が強いため、剪定バサミよりも刈り込みバサミを使って思い切って剪定しても大丈夫です。もし失敗しても成長が早いので、すぐに新しい枝が生えてきます。
シルバープリペットを高くしたい場合の育て方
シルバープリペットを高くしたい場合は、定期的に肥料を与えるのがおすすめです。具体的には、2~3月頃と9月頃に骨粉入りの固形油かすを株元に与えましょう。
一方「もうこれ以上シルバープリペットを大きくしたくない」という場合は、肥料は与えなくて大丈夫です。成長速度が非常に早いですが、こまめに剪定を行うことで一定の高さを維持することが可能です。
シルバープリペットの先祖返りとその対策
シルバープリペットは「先祖返り」をすることがあります。先祖返りとは、本来シルバープリペットにつくはずの白い斑模様がつかず、緑一色の葉が生えてくる現象のこと。
緑色の葉は強い性質を持っているため、そのまま放置していると、緑色の葉が増え続けてしまいます。シルバープリペットの白と緑の見た目が好きな方からすると、先祖返りは避けたいですよね。
先祖返りを防ぐためには、やはり緑色の葉を見つけ次第こまめに剪定することが有効です。剪定の際は斑入りの葉が出ている部分まで切り詰めるようにしましょう。
シルバープリペットの増やし方
シルバープリペットは、「挿し木」という方法で増やすことができます。
挿し木に適した時期は6~7月頃。ただし梅雨の時期だと根腐れしやすいため、梅雨明けに行うのがおすすめです。
シルバープリペットの挿し木のやり方は以下の通りです。
- 若くてしっかりした枝を選び、枝先から10cm~15cmほどの長さにカット
- 15分ほど水揚げをする
- 鉢に赤玉土(小粒)などの挿し木用の土を入れて挿していく
- 根が十分に生えるまでは、たっぷりと水を与える
- 根と新芽が生えてきたら、地面に植え替える
水切れを起こしてしまうと根が上手に生えてこないため、土の表面が乾く前に水やりを行うようにしましょう。
シルバープリペットが枯れる原因と対処法
シルバープリペットは冬になると落葉することもありますが、寒さが原因で枯れることは滅多にありません。
しかし、以下の3つの原因で枯れてしまうことがあります。
- 害虫
- 病気
- 根腐れ
それぞれの原因について詳しくみていきましょう。
枯れる原因1:害虫
シルバープリペットは害虫に比較的強い植物です。しかし、葉が密集して木の内側の風通しが悪くなると、害虫被害を受けることがあります。
シルバープリペットには、蛾の幼虫やイモムシ、ミノムシなど、葉を好んで食べる害虫がつきやすいです。発見が遅れると、葉が食べ尽くされてしまうため、葉に害虫を見つけたら早急に駆除するようにしましょう。
イモムシのような大きな害虫は、割り箸やピンセットや割りばしで摘んで取り除きます。それが難しい場合は、殺虫剤を使って駆除しましょう。
また、害虫被害を防ぐためにこまめに葉のまわりをチェックしておくのがおすすめです。
枯れる原因2:病気
シルバープリペットがかかりやすい病気に「うどんこ病」があります。葉の表面に白いカビが生えてしまうもので、年間を通して発生しやすい病気です。
うどんこ病を放置しておくと、他の健康な葉にも感染してしまうため、見つけたらすぐに病気の部分を切り取るようにしましょう。
うどんこ病の予防方法は、以下の通りです。
- 土の水はけをよくすること
- こまめに剪定をして適度な湿度と日当たりを確保する
枯れる原因3:根腐れ
根腐れとは、水の与えすぎで根が腐ってしまう状態のことです。
植物は根から水だけでなく、土の隙間にある酸素も吸収します。しかし土が濡れた状態が続くと、隙間がなくなり酸素を吸収できなくなくなるため、窒息状態に陥ります。それによって根が腐ってしまうということですね。
根腐れが起こってしまった根の部分は元に戻らないことが多いため、ハサミでカットして取り除きます。
鉢植えで育てている場合は自分でカットを。庭植えで自分で取り除くことが難しい場合は、専門業者に依頼するようにしましょう。
シルバープリペットに水やりを行う際は、土の表面が乾いたことを確認してからにしましょう。
シルバープリペットの費用や選び方
シルバープリペットを購入する際は、枝が無駄に伸びておらず、葉の密度が高い苗を選ぶのがおすすめです。
費用相場は大きさによって変わりますが、1本1,000円前後であることが多いです。通販でも気軽に購入できるため、お近くに売っていなかったら通販での購入も検討してみてください。
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