毎日使用するトイレですが、その清潔さを保つのは大変です。特に、茶色い汚れが便器に付いてしまうと見た目が悪いだけでなく、衛生面でも気になってしまうことでしょう。
トイレの茶色い汚れの正体は「尿石」です。尿石は一度できてしまうとなかなか落ちにくく、放置しておくと悪臭の原因にもなるため、早めの対策がポイントです。
この記事では、尿石の正体や掃除方法、防止策について詳しく解説します。
トイレの茶色い汚れの正体は?
適切に対処・除去するために、まずはトイレの茶色い汚れの正体をチェックしましょう。
トイレの茶色い汚れが便器の内側に付着している場合、その正体は尿石である場合がほとんどです。
便座部分の場合は皮脂汚れであったり、黒ずんだような汚れの場合はカビの可能性もあります。これらの3つの汚れは異なる性質のため、対策や使用する洗剤が異なります。
汚れの種類 | 特徴 | 性質 | 対処法 |
---|---|---|---|
尿石 | 便器の内側の汚れ | アルカリ性 | サンポールを使う |
皮脂汚れ | 便座部分の全体の汚れ | 酸性 | 重曹スプレーや中性洗剤を使う |
カビ | 黒ずみが見られる | 酸性 | 漂白剤入りの洗剤を使う |
汚れの正体を適切に見分けられるように、それぞれの原因と特徴について詳しく見ていきましょう。
便器の内側の汚れは「尿石」
トイレの黄ばみや茶色い汚れは、主に「尿石」が原因です。
尿にはカルシウムやマグネシウム、リンなどの成分が含まれており、これらが便器内で固まることで、茶色く黄ばみのある尿石が形成されます。尿石は、特に便器の端部分や裏側などに汚れが付着しやすいです。これは、尿が跳ねたり、飛び出してしまったりすることが原因です。
具体的な掃除手順は後述しますが、尿石汚れにはサンポールなどの洗剤を使用するのが効果的です。
便座部分は「皮脂汚れ」の可能性がある
便座の上部、特に座ったときに直接肌が触れる部分に茶色い汚れがある場合、皮脂汚れによるものかもしれません。便座の前の方だけが汚れている場合は尿石が原因である可能性が高いですが、全体的に茶色の汚れや黄ばみが気になる場合、長年の皮脂汚れが蓄積していることが多いです。
尿石がアルカリ性であるのに対して、皮脂汚れは酸性です。そのため、尿石と同じ掃除方法では上手く落ちないことがあるため注意しましょう。
黒ずんでいる場合は「カビ」の可能性がある
茶色い汚れの場合、そのほとんどが尿石もしくは皮脂汚れですが、黒ずみが見られる場合はカビが発生している可能性もあります。カビ汚れは漂白剤入りの洗剤を使うことで効果的に取り除くことができます。
トイレの茶色い汚れの掃除方法
ここからは、トイレの茶色い尿石の掃除方法について詳しく解説します。尿石汚れの掃除方法はいくつかありますが、代表的なものは以下の3つです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
サンポールを使用する
もっとも手軽なのは、トイレ用の専用洗剤「サンポール」を使用した方法です。サンポールを使った掃除は以下の手順で行います。
サンポールのほかに、十分な量のトイレットペーパーとトイレブラシを用意しましょう。
- トイレットペーパーでサンポールを浸し、尿石をパックする
- 2~3分放置して尿石を浮かせる
- サンポールを洗い流す
- トイレブラシで汚れをこすり取る
サンポールは尿石に効果的な洗剤であり、黄ばみや茶色い汚れに効果が高いためおすすめな方法です。液体が緑色なので、まんべんなく行き渡ることを確認して汚れをパックしましょう。
なお、サンポールについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
尿石用のやすりやスポンジで研磨する
尿石の付着がひどくて落ちない場合は、専用のやすりやスポンジを使って研磨する方法もあります。サンポールだけでは汚れが落ちない場合、試してみましょう。
便器の内側を尿石用のやすりやスポンジでこすり、頑固な尿石を物理的に取り除く方法です。あまり強く擦りすぎると便器を傷めてしまうことがあるため、適度な力加減で優しく行いましょう。
トイレクリーニングを依頼する
サンポールとやすりを試しても汚れが取れない場合や、長年蓄積した尿石が頑固にこびりついている場合、プロのトイレクリーニングに依頼することも一つの手です。
プロに任せることで時間や手間を省けるだけでなく、適切な方法で便器を痛めることなく、細部までしっかりと清掃してもらえます。
トイレの茶色い汚れに関するよくある質問
以下では、トイレの茶色い汚れに関するよくある質問をご紹介します。
トイレの茶色い汚れが落ちない場合はどうする?
サンポールを使っても落ちない場合、まずは何度か繰り返し試してみましょう。専用のやすりやスポンジを使って擦っても落ちない場合、専門のクリーニング業者に依頼するのが良いでしょう。
また、尿石汚れだと思っていても、実際には皮脂汚れやカビの可能性もあります。便座の表面が汚れていたり、黒ずみが見られる場合には、重曹や中性洗剤を使用してみても良いかもしれません。
トイレの茶色い汚れはハイターで落とせる?
茶色い汚れの正体が尿石である場合、アルカリ性の物質であるためハイターでは除去できません。ハイターに含まれる次亜塩素酸ナトリウムは、カビの殺菌や黄ばみに対する洗浄・漂白作用があるといわれています。そのため、皮脂汚れやカビのしつこい汚れを落としたい場合には効果的です。
素材によっては色落ちの懸念もありますが、白い陶器であれば色落ちのリスクは少なく、利用しやすいでしょう。
トイレの茶色い汚れの防止方法
トイレの茶色い汚れを防止する方法をご紹介します。日頃の掃除とあわせて、以下のポイントに着目してみてください。
コーティング加工する
コーティング剤を使用して便器を保護することで、茶色い汚れとなる尿石が付着しにくくなります。コーティングは便器の微細な傷をカバーしてくれるため、尿が隙間に入り込むのを防ぐことができます。
クリーニングのオプションとして付けられるほか、自力でケアしたい場合はホームセンターでコーティング剤を入手することもできます。尿石汚れに悩んでいる方は、ぜひ試してみてください。
週に1回掃除する
汚れの蓄積を防ぐためには、定期的な掃除がポイントです。見えている部分だけでなく、便器のフチや裏までしっかりと掃除することで、尿石汚れの蓄積を抑えましょう。はじめは毎日の掃除が大変に感じるかもしれませんが、一度習慣化してしまえば徐々に負担は少なくなるはずです。
トイレを立って使用しない
男性の場合、洋式トイレであっても立ったまま使用する方がいます。しかし、座って用を足すよりも尿が飛び散りやすく、茶色い汚れの原因となってしまうことがあります。
特にこだわりがない場合には、掃除の手間を減らすために座ってトイレを使うように気を付けると良いでしょう。
適量の水でしっかり流す
トイレを使用した後には、適量の水でしっかりと尿を流しましょう。「水道代がもったいない」という理由から少ない水で流す方もいますが、十分な水量がなければ尿が残りやすくなります。
トイレの使用後には、尿の汚れが固まる前に適量の水ですぐに流すように心掛けましょう。
トイレクリーニングの費用相場
自力では取れない頑固な汚れの場合、プロのクリーニング業者に任せるのも1つの手段です。基本料金とオプション料金を合わせて、15,000円~27,000円ほどで依頼できます。
基本のクリーニング料金
一般的なトイレクリーニングの基本料金は7,000円~11,000円程度です。
ただし、業者や地域によって料金が異なることがあるため、依頼する前に相場や見積もりをしっかり確認することが大切です。
代表的なオプション料金
代表的なオプション料金としては、汚れ防止コートやタンク内の除菌、換気扇洗浄、ワックスがけなどがあります。
料金の目安は以下の通りです。
オプションの種類 | 費用相場 |
---|---|
汚れ防止コート | 1,200円~3,000円 |
タンク内除菌クリーニング | 1,500円~3,400円 |
換気扇内部洗浄 | 2,000円~5,000円 |
床ワックスがけ | 3,000円~5,000円 |
尿石汚れやアンモニア臭が気になるという場合は、汚れ防止コートや床のワックスがけを検討してみると良いでしょう。
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自力で落とせないトイレの茶色い汚れを落としきるには、プロのトイレクリーニングを依頼するのがおすすめです。
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