入居者が安心して生活できる環境をつくるには、マンションやアパートに防犯カメラは必要といえるでしょう。敷地内でのトラブルや犯罪を防ぐには防犯カメラが活躍します。マンションやアパートに防犯カメラを設置する効果やカメラ導入時の注意点を解説します。
最終更新日: 2024年06月28日
マンション・アパートへの防犯カメラ設置で期待できる効果
マンションやアパートの防犯力を高めたい入居者やオーナーにとって、防犯カメラの設置はメリットの多い防犯対策です。マンションやアパートに防犯カメラを取り付けることで、得られるメリットを解説します。
- マンション内での犯罪行為の防止
- 犯罪行為やトラブルの犯人特定や証拠の保存
マンション内での犯罪行為の防止
防犯カメラ設置で得られる効果としてまず挙げられるのが、犯罪の抑止効果です。空き巣や放火などをたくらむ不審者の目につきやすい場所に防犯カメラを設置すれば、犯行を思いとどまらせられる可能性があります。
犯罪者は犯罪の証拠を残させるのを嫌うため、防犯カメラが設置されている場所をわざわざ選んで犯行に及ぶケースは少数です。そのため、不審者に防犯カメラの存在をアピールできれば、犯罪者の魔の手から入居者を守れる確率が高まります。
犯罪防止効果を狙って防犯カメラを付けるなら、威圧感があって敷地外からでも目立つボックス型のカメラがおすすめです。
犯罪行為やトラブルの犯人特定や証拠の保存
犯罪やトラブルの証拠を残せるのも、防犯カメラ設置で期待できる効果の1つです。犯罪行為が行われた瞬間を撮影できれば、防犯カメラ映像が事件解決につながる重要な証拠となります。映像が鮮明であれば、防犯カメラ映像から犯人の特定に至るケースもあるほどです。
マンションやアパートの敷地内で起こる犯罪の多くは、人けのない場所で行われます。そのため、目撃証言だけで事件解決を図るのは困難を極めるでしょう。
敷地内に防犯カメラを設置すれば、犯罪が行われそうな場所に監視の目を配置することが可能です。運良く犯行現場を撮影できれば、防犯カメラ映像から犯人特定につながる可能性が広がります。
マンション・アパートの防犯カメラ設置におすすめの位置
マンションやアパートに防犯カメラを導入する際のおすすめの設置場所を紹介します。おすすめの設置場所すべてに防犯カメラを取り付ければ、マンションやアパートのセキュリティレベルを効率的に底上げできるでしょう。
- エントランス
- エレベーター内
- ごみ捨て場
- 駐車場・駐輪場
エントランス
防犯カメラを取り付ける際にまず検討したいのが、エントランスへの設置です。
エントランスは、マンションに入るために必ず通る場所です。入居者はもちろん、建物内で悪さをしようとする不審者もエントランスを通って侵入するので、エントランスに防犯カメラを設置しておけば、不審者の姿を効率的に撮影できます。
エントランスに防犯カメラを設置するときのポイントは、エントランスを通過する人をもれなく捉えられる場所にカメラを設置することです。死角ができてしまうと、犯人の姿を撮り逃す危険性があります。
また、エントランスに設置するカメラには高画質な製品が求められます。侵入してくる不審者の人相や服装をしっかり撮影できるカメラを選ぶのが重要です。
エレベーター内
密室空間となるエレベーターにも防犯カメラは欠かせません。他者の視線が届きにくいエレベーター内は、入居者間のトラブルや犯罪行為が発生しやすい場所のため、カメラを設置して監視しておく必要があります。
特に女性にとってエレベーターは、警戒すべき場所との認識があります。見知らぬ男性とエレベーター内で2人きりになると、たとえ相手にその気がなくても「襲われるのでないか」と緊張感を抱くものです。防犯カメラを設置してエレベーター内に監視の目を届ければ、女性でも安心して利用できる空間をつくれます。
エレベーター内に設置する防犯カメラには、狭い空間でも撮影範囲を調整しやすいドーム型がおすすめです。
ごみ捨て場
ごみ捨てに関するトラブルを抱えているなら、ごみ捨て場にもカメラを設置しましょう。
ごみ捨て場ではさまざまなトラブルが起こりがちです。
- 入居者による収集時間外のごみ捨て
- 不審者によるごみあさり
- 入居者以外の人物による不法投棄
これらのトラブルを未然に防ぐには、防犯カメラの設置が推奨されます。
ごみ捨て場におすすめの防犯カメラは、存在感のあるボックス型です。ボックス型のカメラを目立つ高い位置に設置すれば、防犯カメラの存在をルールを守らない人に効果的にアピールできます。
駐車場・駐輪場
犯罪行為やいたずら行為が起こりやすい駐車場や駐輪場も、防犯カメラの設置がおすすめされる場所です。
駐車場や駐輪場では深刻なトラブルが起こりがちです。
- 車上荒らし
- 車体に傷を付ける・タイヤをパンクさせる・サドルを持ち去るなどのいたずら
- 車や自転車の盗難
防犯カメラを取り付ければ、これらの犯罪を防止する効果が見込めます。
駐車場や駐輪場に設置する防犯カメラには、夜間撮影に長けている製品がおすすめです。駐車場や駐輪場で発生する犯罪行為は、人けの少ない夜間に行われるケースが多いため、暗闇でも被写体をくっきり映し出すカメラが重宝されます。
マンション・アパートの防犯カメラ設置の注意点
マンションやアパートに防犯カメラを取り付ける際の注意点を解説します。ポイントを踏まえた上でカメラの設置を進めないと、予想外のトラブルに見舞われる可能性があるので、注意が必要です。
- 入居者に事前通知を行う
- 入居者のプライバシーに配慮する
- 録画映像の取り扱いに気を付ける
入居者に事前周知を行う
マンションやアパートに防犯カメラを設置する際は、入居者に対して防犯カメラの設置を事前に知らせることが重要です。
マンションやアパートに防犯カメラを取り付けると、必然的に入居者の姿が映り込むことになります。人によっては、「私生活をのぞき見されているような気がする」と不快感を示すでしょう。
事前周知がないまま防犯カメラを設置すると、防犯カメラの設置に不快感を覚える人からクレームが来る可能性があります。場合によっては、録画の停止を求められるかもしれません。このようなトラブルを防ぐためにも、防犯カメラを設置する際は、入居者への事前説明を忘れないようにしましょう。
入居者のプライバシーに配慮する
防犯カメラの設置はプライバシーの問題と隣り合わせです。間違った防犯カメラの運用は、入居者のプライバシーを侵害する恐れがあります。
プライバシーの侵害を防ぐためにできる対策の1つが、防犯カメラの運用規則の策定です。『警察の捜査に活用する場合にのみ閲覧可能』というように厳しい規則を作って入居者に周知すれば、セキュリティを強化しながら平穏な暮らしを守れます。
また、各フロアに防犯カメラを取り付けないのもプライバシーを保護する方法の1つです。フロアごとにカメラを設置すると、部屋に出入りする入居者の姿まで映してしまうことになります。このような行為は防犯の範囲を超えているため、入居者からの反発は必至といえるでしょう。
録画映像の取り扱いに気を付ける
マンションやアパートに防犯カメラを設置する際は、録画映像を丁重に扱うことも重要です。防犯カメラ映像には入居者の情報が詰まっているので、万が一外部に流出すれば、入居者に多大な迷惑をかけてしまいます。
防犯カメラ映像のうち、個人を識別できる情報は『個人情報』に当たります。つまり防犯カメラ映像の一部は、『個人情報保護法』で保護されるべき情報に該当するのです。
防犯カメラの映像をSNSにアップしたり、不特定多数がダウンロードできる状態にしたりすると、個人情報保護法違反に問われる可能性があります。このようなことをたくらむ第三者の手に映像が渡らないようにするためにも、防犯カメラの映像は厳重に管理するのが重要です。
防犯カメラを設置してマンションの防犯力アップ
防犯カメラは、マンションやアパートの防犯力を上げるのになくてはならないアイテムです。エントランスやエレベーター内に設置することで、犯罪の起きにくい住環境をデザインできます。ただしマンションやアパートへの防犯カメラ導入には、入居者のプライバシーをに配慮することを忘れないようにしましょう。
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