英語翻訳サービスは料金体系が複雑で「自分の場合はいくらなのか」を予測するのが少し難しいです。またそもそも「どういう仕組みで翻訳料金が決まるのが分からない!」という方も多いでしょう。
そこでこの記事では、英語翻訳サービス(日英・英日)でしてもらえる作業・それぞれいくらかかるのかを詳しく解説していきます。
料金が高くなりやすいケースの紹介や事例・知っておきたい注意点なども解説するので、参考にしてみてください。
どういう仕組み?英語翻訳サービスの料金体系
英語翻訳サービスの料金は、主に以下の2つの要素によって決まります。
- もととなる文章の量
- 完成した原稿の質
まずは基本的な料金体系を簡単に把握しておきましょう。
①料金は文字数・ワード数で計算する
英語翻訳の料金は原文の文字数・ワード数で計算します。「1文字(ワード)あたり○円」という単価が事前に決められており、翻訳を依頼した原文の長さで料金が変わります。
- 日本語→英語に翻訳する場合(日英翻訳):もとの日本語の文字数が基準
- 英語→日本語に翻訳する場合(英日翻訳):もとの英語のワード数が基準
完成した原稿の文字数やワード数で計算されることはありません。
②翻訳作業の品質で料金が異なる
英語翻訳の料金を決めるもう1つのポイントは翻訳作業の品質です。英語翻訳のサービスは基本的に「翻訳+チェック」の2つで構成されています。「チェック」の部分に含まれるサービス内容によって単価を変えている会社もあります。
例えば以下のようなプラン分けです(日英翻訳の場合)。
- 翻訳者のみ(第三者のチェックなし)
- 翻訳者+バイリンガルのチェック
- 翻訳者+バイリンガル・ネイティブスピーカーのチェック
- 翻訳+チェック+より良い表現の提案
もちろんチェックの質が高くなるほど1文字あたりの単価も上がっていきます。このほかにも翻訳者のレベルに応じて単価を変えている会社や、最初から2番のようなプランのみを用意しているところも。
英語翻訳の料金にはさまざまな体系が存在しますが、どの会社でも単価は原文の長さとサービス内容で決まるという点が共通しています。
英語翻訳にかかる料金相場はどのくらい?
英語翻訳を依頼した際にかかる料金の相場をまとめました。日英翻訳・英日翻訳のそれぞれの場合について、品質ごとの単価の目安を出しています。ぜひ参考にしてみてください。
【品質の基準】
- ドラフト:最低限のチェックのみを行うプラン
- スタンダード:プラン分けがない場合(もっとも標準的なプラン)
- ハイクオリティ:より入念なチェックを行うプラン
日本語から英語に翻訳する場合の料金
ドラフト | スタンダード | ハイクオリティ | |
単価(1文字あたり) | 8~11円 | 10~14円 | 13~16円 |
日英翻訳の場合は、10~14円/文字が標準的な品質での相場料金にあたります。
英語から日本語に翻訳する場合の料金
ドラフト | スタンダード | ハイクオリティ | |
単価(1ワードあたり) | 10~14円 | 11~20円 | 17~26円 |
英日翻訳の場合は11~20円/ワードが標準的な相場になり、日英翻訳よりも価格帯が上がります。
英語翻訳の料金を左右する条件やオプション
英語翻訳サービスにはさまざまなオプションがあり、それに応じて単価や総額が変動します。どのような原稿・依頼の場合に料金が変わるのか、いくつか例を挙げてみました。
- 文章の長さによって単価が変わることがある
- 医療・金融などの専門知識が必要な場合は料金が上がる
- なるべく早く納品してもらいたい場合(スピード納品のオプション)は料金が上がる
- 英語を「日本語以外」の言語に翻訳する場合は料金が上がる
詳しく見ていきましょう。
文章の長さによって単価が変わることがある
同じ会社に同じプランで依頼する場合でも、文章の長さによって単価が変わることがあります。
例えば日英翻訳で「1,000文字の文章を依頼すると文字単価は13円だが、6,000文字の文章を依頼すると文字単価は9円になる」ということがあるのです。
そのため単価はあくまでも目安として考えておき、正確な費用は見積もりを取ってみないと分からないことを覚えておきましょう。また各社の料金を比較したい場合は、依頼したい文章の長さを基準にするのがおすすめです。
ちなみに英語翻訳をできる限り安く、信頼できるところに依頼したい場合はぜひミツモアを利用してみてください。ミツモアは求める条件を入力するだけで、複数の翻訳会社から仮の見積もりをもらえるサービスです。
各社の翻訳料金を比較できるうえ、利用者の口コミも確認できます。また分からないことをチャットで質問することもできるため、より安く信頼できる会社にお願いできますよ。
見積もりやチャットは無料なので、一度使ってみてください。
医療・金融などの専門知識が必要な場合は料金が上がる
翻訳してもらいたい原稿が医療や薬学・金融などの専門知識や専門用語を含む内容の場合、1文字(ワード)あたりの単価が高くなります。
目安は日英翻訳で20~30円、英日翻訳で25~35円です。一般的なビジネス分野の原稿を標準品質で翻訳した場合よりも10~15円ほど価格が上がります。
専門知識が必要となる文章は、たとえ日本語であっても誰もが理解できるものではありません。財務や工業技術などの分野もこれに該当するので、翻訳を依頼したい場合は頭に入れておきましょう。
なるべく早く納品してもらいたい場合(スピード納品のオプション)は料金が上がる
依頼した原稿を早めに納品してもらいたい場合も別料金がかかります。急に必要になった資料や、依頼をするのが遅くなってしまったときは「スピード納品」のようなオプションを活用しましょう。
詳しい価格は見積もりの際に教えてもらえる場合がほとんどです。ただし「通常納期で納品した原稿のほうが品質的に安定する」と説明しているところもあるため、英語翻訳の依頼はなるべく余裕をもって行いましょう。
英語を「日本語以外」の言語に翻訳する場合は料金が上がる
英語の文章を日本語ではないほかの言語に翻訳してもらいたい場合、言語によって1ワードあたりの単価が異なります。傾向として、中国語や韓国語は英語と同じくらいか少し安くなり、ヨーロッパ圏の言語は高くなるようです。
ただ、対応言語はたくさんあってもそれぞれの単価を記載していない会社や、英語からその言語に翻訳してくれるのかどうか分からない会社も存在します。何か不明な点があれば、まずは直接問い合わせてみましょう。
事例あり!こういう翻訳にはいくら必要?
実際の翻訳にかかる大まかな料金を事例別に計算しました。依頼先によって料金体系や割引制度が異なるため、あくまで1つの目安として参考にしてみてください。
事例①:標準的な英語翻訳
ドラフト | スタンダード | ハイクオリティ | |
日英翻訳(1,000字) | 8,000~13,000円 | 10,000~16,000円 | 13,000~20,000円 |
英日翻訳(750ワード) | 7,500~10,000円 | 8,500~17,000円 | 13,000~23,000円 |
品質の基準は先ほどと同じく「スタンダード」がもっとも標準的なプランです。もとの文章の長さによって変動しますが、1,000字および750ワードは10,000~17,000円程度で翻訳してもらえます。
事例②:高品質・スピード納品の英語翻訳
標準品質・通常納品 | 高品質・スピード納品 | |
日英翻訳(1,000字) | 10,000~14,000円 | 13,000円~ +追加料金 |
英日翻訳(750ワード) | 8,500~15,000円 | 13,000円~ +追加料金 |
スピード納品にかかる料金は会社によって異なります。仕組みとしては固定料金が上乗せされたり「○割増し」になったりする場合などが考えられます。したがって、少なくとも数千円~翻訳料金の半額分の割り増しは見積もっておいたほうが良いでしょう。
事例③:専門分野の原稿を翻訳
医療 | 財務・金融 | 工業技術 | |
日英翻訳(1,000字) | 30,000円(30円) | 25,000円(25円) | 21,000円(21円) |
英日翻訳(750ワード) | 26,250円(35円) | 22,500円(30円) | 21,000円(28円) |
「30円」「25円」などの()内の数字は1文字(1ワード)あたりの単価です。一般的な分野よりも高額なので、より良い品質や早めの納品を希望した場合、料金も通常より大幅に高くなります。
英語翻訳会社の選び方!依頼先選びのコツを解説
では英語翻訳の会社はどのように選べば良いのでしょうか。これまで述べた料金体系に着目して、ポイントとなる選び方を解説します。
選び方①:翻訳原稿の使い道に適した品質を
「どこかに提出するわけではない」「読んで内容が理解できれば構わない」という場合は、手頃なプランを用意しているところに依頼すると良いでしょう。翻訳と最低限のチェックのみを行ってもらうことで、単価や料金を安く済ませることができます。
反対にミスが許されない重要文書・取引先に提出する書類などを翻訳してもらいたいときは、高品質なプランを提供している会社を選ぶのがおすすめです。
選び方②:単純な文字単価だけで選ばない
「1文字10円」のA社と「500字4,500円」のB社があった場合、より安いのはどちらでしょうか。1文字に換算して計算すると、B社の文字単価は9円になるのでB社のほうが安くなります。
しかし、翻訳したい原文の文字数によってはA社を選んだほうがお得です。例えば1020文字の文章を翻訳してもらう場合、それぞれの料金は次のようになります。
- A社:1,020文字×10円=10,200円
- B社:4,500円×3=13,500円
B社では500文字区切りで料金を計算するので、オーバーしてしまった20文字分にも同じだけの費用がかかってしまいます。本来なら、同じ価格であと480文字を翻訳してもらうことができるはずです。
もし依頼先の単価が「500文字○○円」のようになっていたら、念のため原稿の文字数と照らし合わせてみてください。文字数が中途半端な場合は少し調整する・ほかの文章もまとめて翻訳を依頼するなどを検討してみましょう。
選び方③:一度に大量の依頼をしない
品質に不安がある場合は一度に大量の依頼をせず、お試しで少量の翻訳を依頼するという方法もおすすめです。
少量の翻訳を依頼してみて品質に納得できたら、本格的に依頼するというわけですね。こうすれば翻訳会社選びに失敗するリスクが減るはずですよ。
ミツモアであれば複数社の料金や口コミなどを比較したうえで依頼ができるので、ぜひ利用してみてくださいね。