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室内ドアの凹み・傷は自分で修理できる?

最終更新日: 2024年04月05日

木製のドアは衝撃で傷付きやすく、重い家具をぶつけたり、子どもが投げたおもちゃが当たったりしただけで凹んでしまうことが少なくありません。うっかりドアを傷付けてしまったときの修理方法や、修理費用について解説します。

室内ドアの浅い凹みの修理方法

浅い凹みが付いてしまったドアを、自宅で修理する方法を紹介します。ただしドアは目に付きやすい場所です。修理の跡が残らないように仕上げるのは難しいので、見た目が気になる人はプロに頼んだ方がよいでしょう。

ドアの凹みや傷の修理をプロに依頼する

無垢材の場合

1枚板を組み合わせた無垢材の場合、浅い凹みは専用のパテで埋めて直します。初心者には、扱いやすい粘土パテがおすすめです。以下の基本的な修理手順を参考に、修理してみましょう。

  1. 乾いた布で凹みの周りをきれいにし、ささくれはやすりで削る
  2. パテで周囲を汚さないため、マスキングテープを凹みの周りに貼る
  3. よく練った粘土パテを凹みに押し付ける
  4. ヘラで余計な出っ張りを削る
  5. 24時間経過したら、目の細かいやすりで仕上げる
  6. 修復跡が分からないように着色する

初心者でも比較的挑戦しやすい修理ですが、着色作業はドア本体と同じ色を出しにくいのが難点です。

フラッシュドアの場合

フラッシュドアは中が空洞になっています。表面の板を突き抜けて、内側の空洞まで届く凹みの修理方法は次の通りです

  1. ドア表面の割れた板をカッターで切り離し、やすりでささくれを削る
  2. 穴の裏から細長い板をいくつかボンドで固定し、穴をふさぐ
  3. 割れた板を元の場所に貼り付け、隙間をパテで埋める
  4. 周りの壁など、色付けしたくない部分にマスキングテープを貼る
  5. パテが目立たないように、ドアの色に塗る

なお穴をふさぐ下地作りには技術が必要です。DIYでは傷が広がらないための応急処置しかできない点を覚えておきましょう。

室内ドアのひっかき傷・すり傷の修理方法

ひっかき傷・すり傷は、ドア表面部分の傷なので直しやすいケースです。クレヨンタイプの補修剤や、補修シートの扱いは、初心者でも挑戦しやすいかもしれません。それぞれの道具を使った修理方法を見ていきましょう。

補修剤を使う場合

ひっかき傷・すり傷の場合、傷の面積が少ない場合は、クレヨン系の補修材を使って修理します

  1. 傷周りのごみやささくれを除く
  2. ひっかき傷・すり傷の周囲にマスキングテープを貼る
  3. クレヨン系補修材の先をドライヤーで温め、傷にたっぷり塗り込む
  4. 冷めて固まったら、ヘラで出っ張りを削る

何色かセットになった補修材を買い、混ぜてドアの色に近づけるのがコツです。色を混ぜるときは、カッターで何色か削りスプーンにのせてから、あぶって溶かしましょう。色の仕上がりを確認したければ、ドアの見えにくい場所で試し塗りをします。

補修シートを使う場合

ひっかき傷・すり傷が複数または広範囲にある場合は、補修シートを使った以下の方法が、きれいに仕上がりやすいでしょう

  1. ドアを外し、ドアノブや蝶番などの部品を外す
  2. はがれた塗装は、やすりを使って軽くならす
  3. アルコール消毒スプレーや希釈した中性洗剤などでドア表面の油と汚れを取る
  4. ドアに対して縦横20cm程度の余裕を持たせ、補修シートをカットする
  5. 少しずつ裏面のシールをはがしてドアに貼る
  6. 余ったシートをカットする

柔らかいヘラで空気を抜きながら貼っていくのがポイントです。好きな模様のシートを選べば、気分転換もできます。ドア表面に樹脂系の素材が使われている場合は、接着性を高めるプライマータイプのシートを選ぶと長持ちします。

室内で使われるドアの種類と構造

ドアを修理する際には、自宅のドアの構造を知る必要があります。説明書などを見たときに、名前から判断できるドアの種類と構造について紹介します。

フラッシュドア

フラッシュ(flush)は『水平な、平らな』を意味する英語です。芯材で骨組みを作り、両側から合板などを貼り付けた、凸凹のない仕上がりが、フラッシュドアの名前の由来です

中空構造なので軽い分、ドアの開閉を支える蝶番(ちょうつがい)などへの負担が少なく長持ちします。また、軽量なので輸送や取り付け作業の負担も少ないのが特徴です。

全体的なコストを抑えられるメリットから、フラッシュドアは広く一般的に使われています。

框ドア

框(かまち)はドアを上下左右から支える枠組みです。框ドアは、枠組みの中にガラスや木の板などをはめた構造になっています

骨組みに強度があるので、ガラス面を広く取った採光性の高いデザインや、無垢材をはめて天然木の風合いを楽しむデザインが可能です。

ガラスや無垢材を使用しているためフラッシュドアより重く、コストも高くなりがちですが、デザイン性の高さに根強い人気があります。

プロに凹みや傷の修理を依頼する費用相場

ドアは人目に入りやすい場所のため、修理の跡が分からないレベルの補修は素人には難しいといえます。本格的な修理が必要なケースは、プロに任せた方が安心です。

すり傷・ひっかき傷の修理や交換費用は、約2万~10万円が目安です凹みなどは約2万~4万円、広範囲の傷は4万5,000円以上が相場になります

費用は傷の大きさ、必要な修復材料と技術、出張費用によって変動します。プロの拠点から作業場所まで離れているほど、出張費用は高くなるので注意が必要です。

賃貸住宅の場合は、先に大家や管理会社に連絡しましょう。修理費用が自己負担なら、火災保険の日常生活における『不測かつ突発的な事故』に該当するかを確認します。適用されれば、自己負担する費用を抑えられるでしょう。

ドアの凹みが気になるときはプロに頼もう

ドアの傷が大きかったり、自分の技術に不安があったりするなら、無理せずプロに頼むのがおすすめです。特にフラッシュドアの穴の補修や傷跡の着色は難易度が高く、修理跡が目立ってしまう可能性があります。

住宅内装に付いた傷を補修する『補修屋(リペア業)』なら、修理跡を残さないように直す技術が高く、修理経験も豊富なので安心です。

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