分譲マンション・賃貸マンションの玄関ドアは勝手に交換してもよい?
マンションのような集合住宅のドアは勝手に交換・リフォームできません。分譲マンションでも、外に面したドアや窓は「共有部分」とみなされるため、管理組合への申請が必要です。賃貸マンションでドアが破損した場合は、大家さんや管理会社に相談しましょう。
マンションの玄関ドアの交換費用はどれくらい?
マンションの玄関ドアを交換する場合、1戸あたり20万~30万円が費用相場です。全戸まとめて依頼すると、ある程度割引を受けられる可能性もあります。
【居住者向け】マンションの玄関ドアは勝手に交換してもよい?
結論からいうと、マンションの玄関ドアの交換は可能です。しかし分譲マンションと賃貸マンションで交換の依頼方法に違いがあるので、それぞれ解説します。
分譲マンションなら管理組合に申請
分譲マンションでも、窓やドアなど外に接する部分は通常「共用部」とみなされ、勝手にリフォームをすることはできません。(※ただし許可があれば自分でリフォームできるケースもあります)
老朽化や不具合などで玄関ドアを交換したい場合は、管理会社・管理人等を通して管理組合に申請する必要があります。
申請が通れば、修繕積立費のなかから交換にかかる費用を出してくれるはずです。
もちろん各分譲マンションの管理規約によって、どこからが共用部であるかや修繕積立金の使用用途は違います。一度ご自分がお住まいのマンションの管理規約を確認してみてください。
分譲マンションは、室内の部屋やトイレなどの「専有部」であれば、所有者が自由にリフォームをすることができます。
▽室内のドア交換にかかる費用相場やドアの種類などは、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
賃貸マンションなら管理会社か貸主に依頼
賃貸マンションの場合も、玄関ドアを入居者が勝手に交換することはできません。
賃貸マンションの場合、消耗品以外の設備の交換・修理は基本的に貸主の了承のもとで行う必要があります。
また玄関ドアに不具合が出ているときに修理・交換を行うのは貸主の義務です。したがって、居住者が修理費用を負担することはありません。
管理会社または貸主に依頼して、玄関ドアの交換手配をしてもらいましょう。
マンションのドアの交換時期はいつ?目安は何年?
マンションドアの交換タイミングは大体20~45年前後といわれています。
玄関ドアの材質や周辺の環境によっても変わってきますが、玄関ドアの交換を検討すべきタイミングの目安は下記のとおり。
- アルミなど金属製の扉の場合、表面のサビや腐食が目立つとき
- 木製ドアで表面がボロボロになっているとき
- 枠がゆがんでしまい、調整してもドアと干渉してしまうとき
- 枠の下地にサビが出てきてしまい、それが原因でドアが擦れてしまうとき
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ドアごと交換しなくても、塗装やシート貼り・枠の補修などで修理できるケースもあります。
そのためドアの修理・交換を行う際は、不具合の原因を特定してから作業するようにしてください。
【管理組合の方向け】マンションのドア交換、どこに依頼する?
玄関のドアを素人が交換することは難しく、基本的には専門業者への依頼が必要です。
しかしどんな業者に依頼すればよいのか分からない場合もありますよね。依頼先の専門業者としては、下記のような選択肢があります。
それぞれの特徴やメリット・デメリットは以下のとおりです。
サッシ屋 |
メリット |
- サッシや建具の専門家であり、玄関ドアの交換は専門領域
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デメリット |
- あまり大きな広告媒体を持っていないため、ユーザー側から良質なサッシ屋を見つけるのはやや困難
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リフォーム業者 |
メリット |
- 大きな広告媒体を持っていることが多く、一般ユーザーでも業者を見つけやすい
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デメリット |
- サッシ屋に外注する場合もあり、中間マージンが必要となるため費用は少し高くなることも
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工務店 |
メリット |
- ドア枠ごと交換するといった大工作業が必要な場合でも、自社施工が可能なので費用を抑えやすい
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デメリット |
- 小規模であることが大半であり、優良業者を見つけるのが難しい
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数あるドアの交換や修理を行う業者のなかからコスパよく適切な工事をしてくれる業者を見つけるには、ミツモアの利用がおすすめです。
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マンションのドアを交換する3つの工法と費用比較
玄関ドアを交換するには大きく分けて下記の3つの方法があります。
- カバー工法:既存のドア枠の上から新しいドア枠を取り付けて新しい扉をはめる
- 撤去工法:ドア枠を新たに作り直して玄関ドアを交換する
- 扉交換工法:ドア枠はそのままで扉だけ交換する
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それぞれがどんな工法なのか、また費用や注意点はどう異なるのかを確認していきましょう。
① 既存のドア枠の上から新しいドア枠を取り付ける「カバー工法」
カバー工法とは、既存の玄関枠の上から新しい玄関枠を取り付ける工法のこと。大がかりな作業をせずに扉を交換できます。
昨今の玄関ドアリフォーム工事では、このカバー工法が主流となっています。
メリット |
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デメリット |
- 既存の枠の上に新しい枠を取り付けるため、玄関ドアのサイズが少し小さくなる場合がある
- ドアの下部に段差ができてしまう場合がある
- 選べる商品が限られる
- 既存のドア枠の状態によっては対応できない場合がある
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玄関ドアのカバー工法施工費 |
4万~8万円 |
廃材処分費 |
1万~2万円 |
総計 |
5万~10万円+本体代 |
② ドア枠を新たに作り直して玄関ドアを交換する「撤去工法」
撤去工法とは、既存のドア枠を取り外して新たなドア枠を取り付け、そのなかに新しいドアをはめる工法です。
現在はカバー工法が主流であると説明しましたが「既存の枠がゆがんでおり、カバー工法で対応できない」「新たに取り付けたいドアが既存のドア枠を外さないと取り付けられない」などの場合には、この撤去工法が使われます。
撤去工法で行うメリット・デメリットは下記のとおり。
メリット |
- 玄関の間口を広げたり、扉自体を大きくしたりといったことが可能
- 枠本体から交換するため、自由な商品選択ができる
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デメリット |
- 壁や土間を壊すなどの大工工事、左官工事が多いほど費用がかさむ
- 大がかりな工事になる場合は工期が1週間ほどかかることも
- 枠を壊す作業の際に、大きな音が出る可能性がある(マンションの場合は事前告知や申請が必要になることが多い)
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※撤去工法は既存のドア枠の状態や大工工事・左官工事の内容で大きく変動します。もちろん状況次第で上記金額より安くなる場合もあるでしょう。
③ ドア枠はそのままで扉だけ交換する「扉交換工法」
扉交換工法は、単純に現在付いている扉を取り外して新しい扉を設置するだけのシンプルな工法です。もっとも費用が安く抑えられますが、ドア枠にゆがみがあったり、ドア枠自体が劣化している場合には使えません。
扉交換工法で行うメリット・デメリットは下記のとおり。
メリット |
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デメリット |
- 既存の枠やドアと同等の品しか選べないため、選択肢が限られる
- 既存の枠に合う商品がなければ施工不可
- 枠自体がゆがんでいる場合も施工不可
- 既存の枠を交換しないので、枠の劣化は解消されない
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玄関ドアの交換工事費 |
4万~6万円 |
廃材処分費 |
1万~2万円 |
総計 |
5万~8万円+本体代 |
交換でなく部分的に補修するという選択肢も!
ドアをまるごと交換しなくても、以下のような事例であれば修理・補修で済みます。
- 細かなへこみがたくさんある
- 小さな傷
- 塗装の禿げや劣化
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へこみや傷はパテをすれば、新しいドアにしたかのような綺麗な見た目を手に入れることができます。
交換すると20万円以上かかる玄関ドアも、補修であれば数時間の作業・数万円の費用まで抑えることができますよ。
マンションのドア交換の事例を費用とともに2つ紹介
玄関ドアを交換する際にかかる費用の具体的な事例を2つ紹介します。
LIXIL リシェント玄関開き戸 |
25万円 |
施工費(処分費込み) |
10万円 |
総計 |
35万円+税 |
もともと設置していた開き戸を、LIXIL リシェント玄関ドア(開き戸)に交換した際の費用です。
LIXIL リシェント玄関引戸 |
30万円 |
施工費(処分費込み) |
60万円 |
総計 |
90万円+税 |
※開き戸から引き戸に変更する大掛かりな工事のため、施工費が高額となっています。
工事内容や選ぶドアの種類で工事費用は大きく変動します。上述しましたが費用をできるだけ抑えたい場合は、現状のドアと大きさが同等のドアを選ぶようにしましょう。
もし許可を得ることができ自分でマンションドアをリフォームする場合は、業者探しにミツモアを利用してみてください。
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マンションのドア交換の流れや具体的な作業方法
玄関ドアを交換する工法別の手順は下記のとおりです。
事前に交換方法の流れを知っておくと、業者からの説明を受ける際にも理解しやすいのではないでしょうか。
作業方法① カバー工法での玄関ドア交換の手順
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- 玄関ドア本体を枠から取り外す
- 採光用にガラス等がはめ込んである場合は、ガラス用吸盤を用いて外す
- ドア枠を開口部に合わせて長方形にするため、枠の余分な部分はグラインダーなどで切断する
- 既存のドア枠の古いビスをすべて取り外す
- 切断面の凹凸をグラインダーやサンダーなどで削り、極力平らにする
- カバー工法用の枠を既存枠に取り付けて固定する
- 新しい玄関ドアを仮合わせして問題がないか確認する
- 既存の枠を隠すための化粧カバーを加工して、室内外に取り付け固定する
- 枠の外周部にシーリング処理を施す
- 新しい玄関ドアを取り付け、固定する
- 鍵のシリンダーやドアクローザー・ドアガードなどを取り付けて完了
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欄間(らんま)と呼ばれる上部に採光窓がある扉・親子扉など装飾の多い扉の場合は、作業工程と作業時間が増える可能性があります。
作業方法② 撤去工法での扉交換の手順
撤去工法とはいっても、現場の状況次第で作業内容は多少変わります。大まかな流れとしては下記のとおりです。
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- 既存の玄関扉を取り外す
- グラインダーなどを使い、既存の枠を切断し解体する
- 下枠の下地ごと電動ハンマーなどではつり(削り)解体する
- 木材などで枠の下地を造作する(この際に外壁や内装材などが干渉する場合は、解体する)
- 造作した下地にドア枠を取り付ける
- ドア本体を取り付ける
- 解体部の原状回復
- 枠の外周部へのシーリング処理
- 鍵のシリンダーやその他の小物を取り付けて完了
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作業方法③ 扉交換工法の手順
扉交換工法は、そこまで複雑な作業を行いません。具体的な作業内容は下記のとおりです。
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- 既存の扉を外す
- 既存の枠に付いている金具などを外す
- 新しい扉を取り付けて固定する
- 鍵のシリンダーやドアクローザー・ドアガードなどを取り付けて完了
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ドアの有名メーカー2 社とおすすめの商品
ドアのメーカーで有名なのは、YKK APとLIXILの2社です。
なかでも、本記事がおすすめするドアは下記の2つ。
- YKK AP ドアリモD30
- LIXIL リシェント3
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それぞれ紹介するのでドア選びの参考にしてください。
おすすめ① YKK AP ドアリモD30
YKK APのリフォーム用玄関ドア。
1日で新しいドアに交換可能というお手軽さをアピールしている商品です。多種多様なデザインがそろえられており、下記のような機能を備えています。
- リモコンで操作可能なスマートコントロールキー機能
- 鍵の不正解除を防ぐ防犯機能
- 虫やほこり等をカットするクリアネットを搭載した通風機構
- 扉別に工夫された採光機能
- 夏や冬でも快適に過ごせる断熱機能
おすすめ② LIXIL リシェント玄関ドア3
LIXILのリフォーム用のドア商品。ドアリモと同じく短期施工が売りの商品になります。
備わっている機能は下記の通りです。
- カードタッチ、リモコンが選べる電子錠
- 縦長の窓からたっぷり空気を取り入れられる採風機能
- 夏は涼しく、冬は暖かい断熱機能
- 多様なデザインで光を取り込むことができる採光機能
- 鍵穴を隠せるS型ハンドルや、破壊されにくい防犯ガラスなどの防犯機能
それぞれの公式サイトでWebカタログも確認できるので、興味のある方は確認してみてください。
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