エアコンフィルターの外し方と注意点
エアコンフィルターを本格的に掃除するには、適切な手順で取り外す必要があります。正しい方法とホコリを吸い込まないための工夫をチェックしましょう。
正しい手順で取り外そう
エアコン本体に付けたままフィルターを掃除しても、完全に汚れを除去するのは困難です。掃除前には以下の手順で取り外しましょう。
- 感電を防ぐためエアコンの電源プラグを抜く
- エアコン前面のカバーを取り外す
- フィルターの手前を軽く浮かせ、エアコン本体から引き抜くようにして外す
フィルターの取り外すとき奥のパーツには触れないようにしましょう。フィルターに付着した汚れやホコリを吸い込まないようマスクを装着し、ケガをしないようにゴム手袋をはめて行うのがおすすめです。
ホコリが舞わないように工夫する
しばらく手入れを怠っているとエアコン本体の上部やカバー、吹き出し口にもホコリがたまっています。そのままの状態で取り外し作業を始めると、室内にホコリが舞ってしまうため事前の対策が重要です。
エアコン表面部分にあるホコリはカバーを外す前に、ダスターや掃除機で除去しておきましょう。頑固にこびり付いた汚れは水拭きをした後、仕上げに乾拭きをします。
フィルターの取り外し方にも工夫が必要です。勢いよく外すとホコリがエアコン内部に入り込んでしまうため、静かにゆっくり引き抜きホコリが落ちないように注意します。
エアコンフィルターに掃除が必要な理由
エアコンを使用していると内部のフィルターにホコリや汚れがたまってきます。付着した汚れを放置していると、どのようなデメリットがあるのでしょうか?
エアコンフィルターの働き
エアコンは室内の空気を取り込んで設定された温度に調整し、再び送り出して部屋の温度を快適に保ちます。エアコンフィルターは取り込む空気をろ過して、きれいな状態で室内に送るためのパーツです。
吸い込まれた空気に含まれる花粉やゴミ・ホコリ・カビ・虫といった汚れは、フィルターにたまっていきます。長く使うほどフィルターに付く汚れは多くなり、目詰まりを起こしてしまうのです。
異物がフィルターの目を詰まらせてしまうと、空気をろ過する働きが弱くなります。エアコンフィルターは小まめに掃除をして、本来の役割が果たせる状態にしておきましょう。
汚れを放っておくと電気代がかさむ
フィルターが汚れで目詰まりを起こすと空気が循環しにくくなり、冷暖房の効きが悪くなります。エアコンは部屋を設定温度に保つためにより多くの空気を吸い込もうとするため、電気代が多くかかってしまうのです。
環境省によると2週間に1回エアコンフィルターの掃除をすると、冷房時で4%ほど・暖房時で6%ほど節電できるとされています。
しばらくエアコン掃除をしておらずエアコンを使う季節の電気代が高くなったと感じる場合は、フィルターの汚れが原因かもしれません。一度外して状態をチェックしてみましょう。
健康を害する可能性も
エアコンフィルターにたまったホコリはカビが発生する原因になります。元々エアコン内部は湿度や温度が高く、カビが繁殖しやすい環境です。さらに餌となるホコリが多ければカビの量は増えていきます。
フィルターに繁殖したカビの胞子が室内に送り出される空気に混ざると、人間の体に悪影響を及ぼします。エアコンによく発生する黒カビが引き起こす病気は、鼻炎や結膜炎などのアレルギー疾患や肺炎などです。
特に高齢者や赤ちゃんが居る家庭ではカビの健康被害に注意しましょう。免疫力が弱いため影響を受けやすくなります。
知っておきたいフィルター掃除の知識
エアコンフィルターはどの程度のペースで掃除すればよいのでしょうか?目安となるタイミングを覚えておきましょう。フィルター掃除で気になる「お掃除機能付きエアコン」についても解説します。
掃除の頻度は?
エアコンを1日8時間以上稼働させる季節は、2週間ごとが掃除の目安です。特に冷房を使う夏場はカビが発生しやすくなるため、可能であれば1週間ごとに手入れします。
手間を減らすためにも普段の掃除にプラスして、エアコンフィルターの清掃も一緒に行うのがおすすめです。
しばらく使わない季節でも月1回を目安に掃除しておくと、清潔を保ちやすくなるでしょう。少なくとも使用頻度が落ちる前に一度きれいにしておけば、次に使う時期の掃除が楽になります。
お掃除機能付きなら放置してもOK?
近年はフィルターの汚れを自動で取り除く機能を持つ、「フィルターお掃除機能付きエアコン」も販売されています。屋外排出式とダストボックス式の2種類があり、どちらもフィルター自体の清掃は必要ありません。
しかしダストボックス式では取り除いたフィルターの汚れがたまるため、ダストボックスを定期的に掃除しましょう。ホコリの容量がいっぱいになると自動お掃除機能が働かなくなり、フィルターが目詰まりしてしまう場合もあります。
またフィルター以外の部分はどちらの方式でも、自動で掃除されるわけではありません。エアコン内部にカビが発生して健康被害を招かないように、ほかのパーツも定期的に取り外して手入れします。
エアコンフィルター掃除の手順
エアコンフィルターを取り外したらいよいよ掃除です。付着したホコリや汚れをきれいに取り去る掃除手順を紹介します。ほかのパーツの汚れもきれいにしたい場合は、業者に任せるのもひとつの手です。
掃除機でフィルターのホコリを取り除く
エアコンフィルターの表面に付着したホコリを取り除くには、掃除機の使用が手軽でおすすめです。たまった汚れが床に落ちないよう、床に新聞紙を敷いてから作業を始めましょう。
エアコンが吸い込んだホコリのほとんどが表面に付くため、裏側から掃除機をかけると目詰まりを起こしてしまいます。表面からゆっくり掃除機をかけてホコリを吸い取るのがポイントです。
ひどい汚れは水洗いで落とす
掃除機で吸い取れないほどひどい汚れは、水洗いをして落とします。家庭ではシャワーの水圧を利用するのがおすすめです。シャワーをかける際は掃除機と逆で、エアコンフィルターの裏側からかけて汚れを押し出します。
落としきれない場合はバケツや洗面台にぬるま湯を張り、中性洗剤を混ぜてつけ置き洗いをしましょう。状態を見ながら歯ブラシで優しくこすると、汚れが落ちやすくなります。
シャワーもつけ置きも水温に注意が必要です。40℃以上だとエアコンフィルターが変形する危険があります。洗剤を使用した後は成分が残らないように洗浄しましょう。水洗いが終わったらカビの発生を防ぐため、陰干しで乾燥させておきます。
プロに任せるのも選択肢
フィルターの掃除は比較的簡単にできますが、奥のパーツは素人が触ると故障の危険があります。しかし内部の汚れを放置しておくと水漏れや悪臭を引き起こすため、定期的な手入れが欠かせません。
フィルターと一緒にほかの部分もきれいにしたいなら、エアコンクリーニングの業者に依頼するのが確実です。フロントパネルなど外せるパーツは全て外して、専用の洗剤で徹底洗浄してくれます。
ミツモアにはエアコンクリーニングの業者が多数登録しており、無料で最大5名(5社)から見積もりを取れます。匿名で投稿された口コミも見られるため、業者探しにおすすめです。
フィルターを掃除して空気をきれいに
エアコンフィルターは取り込んだ空気に含まれる異物をろ過して、きれいな空気を送り出すためにかかせないパーツです。定期的に手入れをすればエアコンの効率や清潔をキープできます。
フィルターを外すときは正しい手順を守った上で、ホコリが舞わないような工夫も必要です。自力で掃除する方法は汚れの程度によって、掃除機のみか水洗いと組み合わせるかを決めます。
他のパーツも一緒に手入れしたい場合は、分解洗浄も可能な業者に依頼するのがおすすめです。エアコンフィルターを掃除して部屋の空気をきれいに保ちましょう。
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