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カツオブシムシから衣類を守ろう!侵入の原因を知って、繁殖を防ぐ対策を

最終更新日: 2021年06月25日

カツオブシムシは衣類や乾燥食品などを食べる厄介な害虫です。成虫になると衣服を食べなくなりますが、家の中で産卵されないよう侵入を防ぐのが重要です。カツオブシムシの生態をはじめ、駆除や繁殖を防ぐ対策をまとめて紹介します。

カツオブシムシとは?

ハーブとヒメマルカツオブシムシ

鰹節(カツオ節)を好んで食べることから、その名が付けられた「カツオブシムシ」。日本全国に生息しています。

デイジーやマーガレットなど、キク科の白い植物に付いていることが多いです。花粉を食べるために、とくに5~8月は集まりやすくなります。

虫食いセーター

洗濯ものに付いたりして屋内に侵入すると、非常に厄介。家の中でカツオブシムシが繁殖して、食害を引き起こしてしまうことに。

カツオブシムシの幼虫は、衣類をエサとして食べてしまいます。セーターなどの洋服に穴が開いていたら、それはカツオブシムシの幼虫のせいかもしれません。

カツオブシムシの特徴

【成虫】

ヒメマルカツオブシムシ
ヒメマルカツオブシムシ

日本では「ヒメカツオブシムシ」と「ヒメマルカツオブシムシ」が代表的です。どちらも成虫の体長は2.5〜5.5mmほど。

ヒメマルカツオブシムシは、画像のように黒や黄色の「まだら模様」が特徴。一方のヒメカツオブシムシは、体は同じ形ですが、光沢感のある真っ黒な見た目です。

5〜6月に産卵し、300日間かけて幼虫から成虫へと成長します。生命力が非常に強いため、充分なエサがない状況でも、2〜3年ほどかけて成虫になるケースも。

【幼虫】

ヒメマルカツオブシムシとヒメカツオブシムシの幼虫

ヒメマルカツオブシムシの幼虫のほうが、4~5mm程度と少し小さめ。卵からかえって300日ほどは幼虫なので、その姿のままで冬を越し、3~4月で蛹(さなぎ)になります。

ヒメカツオブシムシは、7~10mmと細長いのが特徴。しっぽはトガっています。

洋服などの衣類や繊維質を食い荒らすのは、これら幼虫です。タンスのなかに写真のような毛虫がいたら、十中八九はカツオブシムシでしょう。

とくにタンパク質の含まれるウールや絹、毛皮など、動物性の繊維は要注意。なんとしてもクローゼットへの侵入を防がなくてはいけません。

カツオブシムシはどこから侵入する?

デイジー花粉に集まるヒメマルカツオブシムシ

カツオブシムシは、幼虫の状態で家に侵入するのではありません。なんらかの原因で家のなかに侵入した成虫が産卵し、幼虫が生まれて、洋服などの衣類にダメージを与えるのです。

カツオブシムシの成虫が寄り付きやすいのは、以下のような場所。

  • 白や、淡いピンクの花
  • 白い衣類
  • 白い外壁

これを見ればわかる通り、カツオブシムシは白いものに誘われてやってくるのが特徴です。

ガーデニングで白い花を植えていると、花粉を食べに来たカツオブシムシが侵入することがあります。また白い洗濯物に誘われて、一緒に取り込んでしまうのも原因のひとつに。

とくにカツオブシムシが家に侵入しやすくなるのは、5~6月の時期。気温が15℃以上の暖かい昼間には、成虫のカツオブシムシが飛び回っています。

カツオブシムシを侵入・繁殖させないための対策を

カツオブシムシが侵入・繁殖しないように、日ごろから対策を打つことが大切です。

  • 部屋の掃除
  • 洗濯物を取り込むときのチェック
  • 虫干し・タンス内の掃除
  • 防虫グッズを使う
  • 食品は密閉容器で保存

それぞれの対策法を紹介します。

部屋の掃除

掃除機をかける女性

カツオブシムシにとって、衣類から落ちた糸くずや、ペットの毛などもエサになります。

そのため、これらのゴミが溜まらないように掃除するのは、予防方法として有効です。

また部屋の隅に衣類を山積みにしていると、侵入したカツオブシムシが卵を産みつけやすくなってしまいます。

こまめに掃除をして、カツオブシムシの繁殖を防ぎましょう。

洗濯物を取り込むときのチェック

ベランダ 白い服の洗濯物

カツオブシムシの成虫は、白いものに引き寄せられる性質があります。

そのため白い洋服やシーツ、布団カバーなどの洗濯物を干しているときには要注意。服にカツオブシムシが付いていて、気付かずに取り込んでしまう可能性があるのです。

洗濯物を取り入れるときは、バサバサと衣類を振り下ろして、虫がいないことを確認してから部屋に戻しましょう。カツオブシムシ以外にも、カメムシなどが付いている可能性もあります。

とくにベランダや庭などでガーデニングをしている方は、近くで洗濯物を干すなら注意しましょう。

カツオブシムシはキク科の蜜や花粉を好みます。またキク科でなくても、白っぽい花や、白に近いピンクのチューリップなどに寄って来ることもあります。

購入してきた生け花を家に入れるときも、虫が付いていないか確認するとよいでしょう。

虫干し・タンス内の掃除

虫干し

いくら予防につとめても、完璧にカツオブシムシの侵入を防ぎきることは難しいかもしれません。

その場合は、幼虫が成長するのを防ぐことが大切になってきます。「虫干し」や「タンス内の掃除」が有効です。

カツオブシムシの幼虫は、風通しが悪い場所に住み着きます。そのため、定期的にタンスの中の衣類を「虫干し」することで、駆除することができます。

その際、空になったタンスはきちんと掃除しましょう。髪の毛や毛糸が溜まっていると、幼虫のエサになります。

またカツオブシムシの幼虫に食べられやすい衣類は、とくに汗や食べカスが付着したもの。そのため、長期にわたって着る予定がない服は、タンスにしまう前にキレイに洗濯しましょう。

防虫グッズを使う

タンスにゴンゴン 1年有効 引き出し用
タンスにゴンゴン 1年有効 引き出し用

防虫剤や防虫シートなどを活用するのも有効な手段です。

たとえばKINCHOの「タンスにゴンゴン」は、ダニなどが寄りつきにくくする予防効果を発揮します。もちろんカツオブシムシにも有効です。

購入する際は、収納の広さに応じたものを選ぶのが肝心です。例えば衣装ダンス用の殺虫剤をクローゼットで使っても、効果が薄れてしまいます。

また、衣服を覆う防虫カバーや、畳の下に敷く防虫シートなどもあるので、自宅に合った製品を導入してみましょう。

食品は密閉容器で保存

タッパー 密閉容器

ついつい衣類に目が行きがちですが、カツオブシムシは普通の食品に対しても食害を与えます。

ビニール包装などはカンタンに食い破られてしまうので、保存食品はプラスチック製のタッパーなどに収納しておきましょう。

カツオブシムシ以外にもいる衣類の敵

イモムシの形をしたイガ

衣類を食べる害虫 カツオブシムシ

「イガ」は蛾の仲間で、漢字では「衣蛾」と書きます。その名の通り、幼虫は衣類をエサとして成長します。

体長は5〜6mmのイモムシで、カツオブシムシとは異なり毛は生えていません。

とくに動物由来の繊維を好むので、そのなかでもカシミヤなどの高級素材を好む、邪悪な虫です。

5〜9月に活発に活動するので、カツオブシムシの駆除も兼ねて燻製タイプの殺虫剤を散布しましょう。

イガよりも大きいコイガ

「コイガ」は名前に反して、イガよりも大きい蛾です。生態はイガと大きな違いはなく、幼虫の時期に乾燥食品や衣類をエサにします。体長は6mmほどの白いイモムシで、成虫は5〜7mmです。

コイガよりもイガの方が衣類へのダメージが大きいので、イガを優先的に駆除するように心がけましょう。

カツオブシムシを駆除する方法は?

殺虫剤を使う

除虫菊エアゾール
除虫菊エアゾール

殺虫剤を使うときは、防虫菊を使ったエアゾールタイプがおすすめです。

画像の製品は住化エンバイロメンタルサイエンスから販売されているスプレー。

ピレスラムという防虫菊から抽出した、天然由来の成分を使用しています。普段身に着ける衣服に使用しても、安心できますね。

スチームアイロンなどを使う

スチームアイロン ハンガーにかけたまま 衣類スチーマー
スチームアイロン ハンガーにかけたまま 衣類スチーマー

洋服に付着したカツオブシムシを駆除するなら、スチームアイロンを当てるのが最適です。カツオブシムシは65度以上の熱に耐えられないのです。

またコインランドリーの乾燥機を活用するのもひとつの手です。高温で衣服を乾燥させてくれる乾燥機に衣類をまとめて投入すれば、効率的に幼虫の駆除ができます。

ただ衣類の素材によっては、縮んだり傷んだりする場合もあるので、お気に入りの洋服は手入れの方法を確認しておきましょう。

プロに依頼する

毎年のようにカツオブシムシの食害に悩まされている場合は、害虫駆除のプロに依頼するのも選択肢でしょう。

カツオブシムシの生態に詳しいプロならば、侵入経路や集まりやすい場所を特定して、最適な方法で駆除してくれます。業者に依頼する際は、作業の内容や保証の有無などの確認も忘れずに行いましょう。

きちんと対策してカツオブシムシから衣類を守ろう

畳んだ服の上にメガネ

カツオブシムシの幼虫は衣類をエサにする厄介な害虫です。300日以上も幼虫の状態でいるので、家の中に産卵されないように成虫の侵入を防ぐのが重要です。洗濯物に付着していないか、普段から気を付けましょう。

家で幼虫を見かけた場合は、殺虫剤を使ったり、業者に依頼したりと対策を考えないと大切な洋服に穴が空くかもしれません。

またカツオブシムシ以外にも、衣料に食害を与える害虫も存在します。クローゼットや押し入れには防虫剤を置いて、寄せ付けないよう対策するのも大切です。

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