シジミバナはユキヤナギなどにも見た目が似ていますが、別の植物です。白い小さな花をたくさん咲かせてくれるため、庭で育てると可愛らしいアクセントになります。比較的育てやすいので、育てるコツをチェックしてみましょう。特に剪定がポイントになります。
シジミバナとは?
シジミバナとはどのような特徴のある花なのでしょうか。ふさわしい生育環境を知っておくと、庭などで育てるときに役立ちます。名前の由来などの豆知識も押さえて、シジミバナの育成をさまざまな観点から楽しみましょう。
シジミバナの特徴
和名 | シジミバナ |
別名 | コゴメバナ、エクボバナ、ハゼバナ |
科属 | バラ科シモツケ属 |
原産 | 中国や台湾など東アジア |
特徴 | 2m程度の低木、小さな白い花をつける |
性質 | 耐暑性・耐寒性にすぐれる、乾燥にも強い |
開花時期 | 4~5月 |
紅葉 | 秋に黄色、オレンジになる |
花言葉 | 「未来への期待」「控えめだがかわいらしい」 |
育つ環境 | 日当たり、水はけがよい環境 |
花の様子がシジミの身に似ていることから「シジミバナ」と名付けられたそうです。
育てるにあたって、日当たりはさほど気にする必要はありませんが、シジミバナならではの花を楽しみたいのであれば、なるべく日当たりがよい場所に植えましょう。
シジミバナは病気にかかりにくい
シジミバナだけにかかるような病気はなく、普通に手入れしていれば病気にかかることはないでしょう。
また害虫に関しても特段弱いわけではないので、普通にしていれば、害虫に悩まされることはありません。ただカイガラムシが付着することがあるので、その場合は早めにヘラなどで引きはがしてしまいましょう。
シジミバナに似た植物
「シジミバナ」「ユキヤナギ」「コデマリ」は、いずれもバラ科シモツケ属の植物です。そのためどれも見た目が非常に似ているので、間違えることも多くなります。見分け方のポイントを紹介しましょう。
ユキヤナギ
シジミバナとユキヤナギは、どちらも白色の花を、枝にびっしりと咲かせるなど特徴は似ています。見分けるためには、枝を見るとよいでしょう。
ユキヤナギは枝垂れますが、シジミバナの場合には、枝はアーチ状になりながら上に伸びていくという性質があります。
また花びらの枚数でも、見分けることが可能です。ユキヤナギの花びらは5枚、シジミバナは8枚あります。シジミバナの花の方が、やや立体的な形をしている印象です。
コデマリ
コデマリの特徴は、枝と葉に咲く花に顕著に現れます。枝や葉が見えなくなるほどの白い花を丸く球状に咲かせるのです。名前は花が咲く様子に由来しています。
花が咲く様子が、まるで小さな「手毬」のようになっているところから「コデマリ」と呼ばれるようになったそうです。
一見全ての小さな花が、一箇所から集中して咲いているように見えます。しかし実際には細かな花が一つ一つ、花柄に紐づいて咲いています。シジミバナと同様に中国原産で、花は八重咲きです。
シジミバナの育て方
シジミバナを育てる方法を、具体的に紹介します。適した環境や肥料、水やりの方法から増やし方まで解説していきます。具体的な時期や注意点を押さえて、スムーズに育てるコツをつかみましょう。
育てる上で必要な環境
シジミバナは丈夫で育てやすい植物です。また株が小さめなので、育てるに当たって、さほど広いスペースを必要としません。基本的には日当たりがよい場所の方が花付きはよくなりますが、半日陰でも育ちます。
また湿気には弱いため、水はけのよさや風通しのよさは重要です。株が生えてきて鉢などが混み合ってきたら、枝を適宜間引きましょう。剪定は強めに行っても問題ありませんし、むしろ必要な作業です。
肥料の選び方
シジミバナは基本的には肥料がなくても育ちますが、開花時期は別です。この時期には花付きをよくするために、肥料を与えた方がよいでしょう。
おすすめの施肥タイミングは年に2回です。
【1回目】
1回目のタイミングである1〜2月ごろには、「緩効性肥料」を与えましょう。生長期を迎える春に向けての施肥ですが、寒い時期の肥料であり即効性のあるものは根腐れの原因になるため避けます。
【2回目】
2回目である開花後の6月に与える肥料には、効き目の早い「化成肥料」を使うといいでしょう。体力を消耗している株に元気を与える意味合いがあります。
肥料の栄養分は根から吸収されるので、枝の先端くらいの場所に肥料をまきましょう。幹に与えても栄養が届かず、効果が薄くなってしまいます。
植え付け方
植え付けの時期は、10〜11月もしくは3月ごろが適しています。鉢植えで育てる場合には、根が伸びていくことを考慮し、ひと回り大きめの鉢を選びましょう。
目安として苗が5号くらいの場合には、鉢のサイズを8号にすればよいです。生長に合わせて、1年ごとにひと回り大きめの鉢に植え替えるとよいでしょう。
また地植えで育てる場合には、土にあらかじめ肥料を混ぜておきます。なるべく日当たりのよい場所を選びましょう。植え替えをする場合には、休眠期の1〜2月ごろがベストです。
水やりの方法
植え付けてから根付くまでは、水やりを小まめに行いましょう。根付いてしまえば、庭植えの場合は特に水やりは不要になります。
ただし晴天で高温の日があまりにも続く場合には、地面が乾きすぎてしまうので様子を見ながら適宜水を与えましょう。
鉢植えの場合には、土の表面が乾燥したらたっぷりと水を与えます。冬場は生長が遅くなるので、乾いてから1日置いて水やりをするなど、頻度を調整しましょう。水を与えすぎると根腐れを起こしてしまいます。
シジミバナを増やす方法
シジミバナは「挿し木」か「株分け」で増やすことができます。挿し木は枝を切って土に植えるだけなので、ステップは簡単です。
しかしシジミバナは根を張るのに時間がかかるため、株分けの方が効率はよいでしょう。
株分けは根を掘って、枝を5本ほど切り分けます。切り分けたらそれぞれ土に植えましょう。株分けをするタイミングは、植え付けと同じ時期である10〜11月もしくは3月ごろがちょうどよいです。
シジミバナの管理方法
シジミバナはしっかりと剪定をして管理することが大切です。特に重要なのは「剪定をするタイミング」になります。機を逸さずに、速やかに剪定しましょう。強めの剪定もOKですが、やりすぎには注意です。
剪定の時期
剪定は開花が終わったすぐのタイミングで行うのがベストです。シジミバナは春に花が終わると、夏には次の芽を付け始めます。
それゆえ剪定する時期が遅くなると、せっかく芽が出た枝も切ってしまうことになってしまうのです。
結果的に新芽の数が減ってしまい、翌年の花付きが悪くなってしまいます。花が終わったら可能な限りすぐ剪定をする、つまり遅くとも5月には剪定を終わらせてしまいましょう。
剪定する方法と注意点
シジミバナは生長すると、枝をたくさん茂らせるので風通しが悪くなってしまうため剪定を行いましょう。
古くなった枝や葉を取り除くなど、剪定をしっかりと行って管理することで、若い枝と入れ替えることができ、花付きをよくすることができます。
また木の大きさを調整するための剪定の場合、太い枝は30cmくらいまで切り落としてしまうなど、強剪定を行っても大丈夫です。しかしやりすぎると株に負担をかけてしまうので、ここぞというタイミングに絞って実施しましょう。
形を整えたい場合は、太い枝と細い枝の分かれ目くらいを目安に切り落とすと、バランスよく残った枝が自然な広がりを見せてくれます。
剪定はプロに依頼した方がいい?
シジミバナの剪定はそれほど難しくなく、自力で十分できるうえ、剪定に適した期間が比較的短いためプロを探している間にその期間を過ぎてしまった、なんてこともあり得ます。できるだけ自分で行う方がいいでしょう。
どうしても自信がないときはプロに依頼するのも一つです。その場合はいきなり依頼するのではなく、見積もりを取って他社と比較しながら、依頼するプロを決めるといいでしょう。
もう少し難易度の低い植物でガーデニングに挑戦してみたいと思った方には「宿根草」がおすすめです。以下の記事で紹介していますので参照してみてください。
剪定に注意してシジミバナを楽しもう
シジミバナはユキヤナギやコデマリと、同じバラ科に属する植物です。全て白い小さな花を密集させながら咲かせますが、枝の形や花の付き方がそれぞれ異なります。
シジミバナは枝が垂れ下がらず、比較的小ぶりなサイズ感の木です。適度な日当たりを好み、水やりも適度に必要ですが、丈夫なので育てるにあたりさほど手間がかからないのが特徴です。
ただし剪定のタイミングはとても重要になります。シジミバナを育てるからには、白い花を楽しみたいところでしょう。
剪定のタイミングが遅すぎると、花付きが悪くなってしまいます。花が終わったらすぐのタイミングである5月には剪定を終わらせて、翌年も花を楽しみましょう。
庭の手入れのプロ探しはミツモアがおすすめ
地域のプロを探す際はミツモアの一括無料見積もりをご利用いただくと手間なくご自身の希望通りの業者を見つけることが可能です。
ぜひミツモアを利用してみてはいかがでしょうか。
ミツモアで簡単な質問に答えて見積依頼
ミツモアならサイト上で予算、スケジュールなどの簡単な質問に答えるだけで見積もりを依頼できます。複数の業者に電話を掛ける手間がなくなります。
最大5件の見積もりが届く
無料で最大5件の見積もりを比較することが可能です。レビューや実績も確認して、自分に合った業者を選ぶことができますよ。
チャットで見積内容の相談ができる
気になった業者とはチャットで相談することができます。チャットなら時間や場所を気にせずに相談ができるので忙しい人にもぴったりです。