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樹脂サッシってどんなもの?特徴やメリット・デメリットも解説

最終更新日: 2021年07月27日

ファッションアイテムや包装材に使用される塩化ビニル樹脂でつくられたサッシは、断熱性と防音性に優れ住環境を快適にしてくれます。

しかし日本国内ではまだ普及が進んでいません。樹脂サッシのうれしい効果とウィークポイントを詳しく紹介します。

そもそも樹脂サッシとはどんなもの?

2つの窓

サッシといえば日本住宅ではアルミ素材が一般的です。近年注目を集めている樹脂で作られたサッシは従来のものと比べて何が違うのでしょうか?

塩化ビニル樹脂を使ったサッシのこと

樹脂サッシは熱を加えると変形しやすい塩化ビニル樹脂を使用しています。塩化ビニル樹脂は靴やバッグなどの身の回りのアイテム、ビニール袋・ラップなどの包装材、建築資材と多方面で活用される素材です。

塩化ビニル樹脂は熱と外気を伝えにくい性質が特徴的です。日本では北海道を除いて樹脂サッシの国内全体シェアはわずか7%(平成24年時点)ですが、世界中では普及が進んでいます。

一般的なアルミサッシとの違い

多くの日本住宅で使用されているアルミサッシはアルミニウム合金で作られています。高度経済成長期以降多く用いられ、軽量でありながら耐久性に優れ加工がしやすいのが魅力です。

しかしアルミサッシは金属でできているため熱を伝えやすいのがデメリットとして挙げられます。アルミサッシを使用している室内は夏は気温が上がりやすく冬は冷えやすく、冬場は暖房使用によって室温と外気温に差が生まれ結露が発生するのです。

一方優れた断熱効果をもつ樹脂サッシは季節問わず室内の温度を安定させます。デザインやカラーバリエーションが豊富なのも魅力のひとつです。ただし高性能であるためアルミサッシと比べるとコストがかかります。

気になる価格や寿命

樹脂サッシは従来のアルミサッシと比べて高価です。窓の外側と内側の両方を樹脂サッシに交換すると費用は従来よりも約2倍かかります。窓の片面を樹脂サッシ、もう片面はアルミサッシにする「アルミ樹脂複合サッシ」の費用は約1.5倍です。

既存のサッシから新たに樹脂サッシへ交換する際は壁を壊す必要があるため手がかかります。そのため工事費は250,000~600,000円ほどかかり、完了するまの工期は1~3日です。元の窓枠を生かし内側に窓を取り付ける場合は50,000~100,000万円といわれています。

一般的に樹脂サッシの寿命は約50年です。しかし使用環境によって劣化が早まります。樹脂サッシは紫外線に弱く、太陽光を浴び続けるとサッシ表面に白い粉が出る「チョーキング」が起こるため、日当たりのよい場所の設置には考慮が必要です。

樹脂サッシのメリット

白い窓

既存のサッシを外して樹脂サッシに変えるとどのような効果が得られるのでしょうか?樹脂サッシに取り換えるメリットを紹介します。

結露対策にぴったり

樹脂サッシは窓ガラスの結露対策にぴったりです。樹脂サッシに使われる塩化ビニル樹脂は熱を伝えにくいため、外気温による影響を受けません。

結露とは室内と外気との温度差から窓ガラスに水滴が付く現象で、主に気温が低い冬場に発生します。暖房で室内側の窓ガラス表面が暖められるのに対し室外側の窓ガラスは冷やされ続けるためです。

結露を放置しておくと窓周りにカビやダニを発生させる原因になります。元々結露しにくい窓であればカビの発生に悩まされることが減り、清潔で快適な室内環境が整えられるはずです。

耐熱性・防音性に優れている

樹脂サッシの素材である塩化ビニル樹脂は、アルミニウム合金に比べて熱伝導率が約1/1,000で、高い断熱性が魅力です。季節を問わず室内の温度を安定させ、冷暖房の効率を上げるためエコや節約に役立ちます。

また気密性も優れていて、防音性に優れているのもメリットです。室内からの音漏れを防ぐと共に外部からの騒音を軽減してくれます。暮らしのなかでのちょっとしたストレス要因を減らすのにも役立つでしょう。

色やデザインが選べる

窓のアルミサッシは選べるパターンが限られているイメージですが、樹脂サッシは好みの色とデザインの選択が可能です。膨張してみえる色を選べば空間が広く見え、暗い色を選べば引き締まった印象になるでしょう。

デザイン面では窓枠の縁を太くすると窓ガラスの存在感が高まり、細くするとすっきりした印象になります。住宅すべてのサッシを同じデザインにしたり、部屋によって変えたりできるため、窓から住まいのイメチェンが可能です。

樹脂サッシのデメリット

お風呂の窓

樹脂サッシを使用するのに懸念となる点はあるのでしょうか?樹脂サッシのデメリットについてもみてみましょう。

重くて開け閉めがしにくい

樹脂サッシは日本住宅になじみ深いアルミサッシと比べると重くて開け閉めがしにくいのが難点です。アルミサッシよりも強度が弱い樹脂サッシは厚みを出す必要があり、それに比例して重たさも増えます。

窓の開け閉めがしにくい状態が続くと、日常生活でのストレスになるかもしれません。しかし近年ではこのデメリットを解決すべく従来の樹脂サッシよりも厚みを減らしたものが登場しています。

劣化しやすい

樹脂サッシはアルミサッシよりも紫外線に弱く、劣化しやすいという点もデメリットです。紫外線を浴びる状態が続くと劣化が進みやがて変形するかもしれません。樹脂サッシを日当たりのよい場所に設置する際は日よけ対策が必要です。

さまざまなカラーやデザインが選べるのは樹脂サッシのメリットですが、白や淡い色合いのサッシを選ぶと経年劣化と共に黒ずみや汚れが目立ってしまいます。また暗い色の樹脂サッシを選ぶと表面の色あせやチョーキングが気になるでしょう。

アルミサッシよりも価格が高め

樹脂サッシは高性能であることから価格設定が高めです。日本においては北海道以外の地域においてアルミサッシが主流であり、樹脂サッシが希少なのも価格に影響しているでしょう。

初期費用はかかるものの、暮らしに与えるメリットを考えると妥当額といえます。サッシには「性能」と「価格」のどちらを重視するのか、軸をしっかり決めておきましょう。

樹脂サッシを施工するポイント

既存のサッシから樹脂サッシへ交換する際どのような点に気を付けるとよいのでしょうか?業者選びや施工に関するポイントを紹介します。

複数業者から見積もりを

樹脂サッシへの交換は、窓のリフォームになるため業者へ依頼します。施工を行う業者は多数あるため、いくつか候補を絞って各業者から見積もりを取りましょう。

複数業者から見積もりを取ると費用の相場が分かりやすく、見積もりを出すときの対対応からどんな雰囲気の業者なのか確認できます。業者選びは事前のリサーチと比較検討が重要です。

ミツモアでは多数の業者が登録していて最大5社までの見積もりを無料で提供しています。チャットを利用すれば直接業者とやり取りができるため信頼できる業者がみつけられるはずです。

ガラスにもこだわろう

窓はサッシと窓ガラスでワンセットです。組み合わせる窓ガラスによって樹脂サッシの断熱性や気密性を高めることができます。

一般的な1枚ガラスよりも、空気を間に挟んだ複層ガラスがおすすめです。中間層を含むガラスを樹脂サッシと組み合わせればさらに断熱性と防音性が向上します。快適な住居空間になり光熱費の削減やエコに貢献できるでしょう。

樹脂サッシを検討して自宅を快適に

樹脂サッシは北海道ではメジャーですが、まだまだ日本国内ではアルミサッシが主流です。価格は高いですが優れた断熱性によって光熱費削減に役立つのを考えると損にはならないでしょう。

近年は開閉がしにくいというデメリットが解決されつつあり、今後改良が進めば劣化しやすい点も解決していくはずです。樹脂サッシは季節を問わず室内の温度が安定し暑い夏も寒い冬も家の中が快適になるため、交換を検討してみてはいかがでしょうか。