水道の使用状態が変わっていないのに水道料金が急に高額になったら、水道管の水漏れが原因かもしれません。そんな時は、まず漏水調査を行ってみましょう。用いる方法にもよりますが、漏水調査を業者に依頼する時の料金は、およそ8,000円~3万円です。
調査方法 | 予算 |
音聴法 | 8,000~15,000円 |
漏水探知法 | 12,000~15,000円 |
トレーサーガス | 20,000円~30,000円 |
水道管からの水漏れの修理を業者に依頼する費用相場は以下の通りです。
屋内の給水管・排水管の修理 | 約1万円 |
蛇口・排水弁部品の交換 | 3万円以上 |
壁内・床下の作業 | 3万円以上 |
給水管の一部取り替え(地中) | 4~6万円 |
つまり除去 | 約5万円 |
水道管の総取り替え | 10~20万円 |
また、水道管にはもう少し細かい区分があります。
- 給水管…蛇口をひねって水が出てくるまでの水道管。止水栓がついている
- 排水管…使用後の水が排水口から流れていくときの水道管。止水栓はついていない
給水管と排水管とでは応急処置の方法が異なるため、どの部分が水漏れしているか確認してみましょう。
よくある水漏れの初期症状
よくある水漏れの初期症状は、以下の4つです。
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東京水道局の「水道・くらしのガイド」によると、水道料金は1,800円以上の差があると怪しいかもしれません。水漏れを疑い始めた月を含めた数か月分の支払いを比較してみましょう。
地中の水道管から水漏れしている場合、露見しにくいので気づくまでに時間がかかります。じわじわとしみだすように地面が濡れていたら、水漏れの初期症状です。
同じく地中や、屋内の給水管から水漏れしている場合「シュー」という音がすることがあります。この場合は水道管に亀裂が入っているケースがあるので、迅速な応急処置と修理が必要です。
上記の初期症状に少しでも心当たりのある方は、水漏れが起きていないか一度確かめてみましょう。
水道管の水漏れに気づいたらまず行うべき応急処置
水道管から水漏れが起きたとき、「何をすべきかわからない」という方も多いのではないでしょうか。業者に依頼するのが基本ですが、業者が来るまでにすべき応急処置を紹介します。
給水管の水漏れ:防水テープでふさぐ
給水管の破損した箇所を目視できる場合は、タオルや補修テープを巻きつけましょう。もし高低差がある場所なら、タオルの下にバケツを敷いておくとよいです。
補修テープは大きく3つ種類があります。それぞれメリット・デメリットがあるので、自分に合ったテープを使用してください。
自己融着テープ
特徴 |
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値段 | 約300円 |
防水補修テープ
特徴 |
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値段 | 約1,000円 |
水道用ラップテープ
特徴 |
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値段 | 約700円 |
水漏れしている箇所が目視できないなら、水道メーター横の止水栓を閉め、給水をストップさせるのが無難です。
排水管の水漏れ:水を使わない
排水管の場合、水を流さなければ一時的に水漏れを抑えることができます。
特にトイレやキッチンの排水管が破損している場合、汚水が漏れ出して異臭を放つこともあるため、水の使用を控えましょう。
誤って水栓レバーや蛇口を回してしまう可能性があるなら、家全体の元栓を閉めておくのが最も安全です。
水をどうしても使わなければいけない状況であれば、給水管と同じように補修テープを使用しましょう。
地中の水道管の水漏れ・原因不明:元栓を閉める
地中の水道管から水漏れしていたり、水漏れの原因がわからなかったりするときは、まずは業者に連絡してください。
業者が到着するまでの間に、水道の元栓を閉めておきましょう。水漏れ箇所が元栓から家に向かって分岐している給水管であれば、水が流れなくなり、水漏れを防ぐことができます。
元栓よりも手前で漏水しているときは、変わらず水が漏れてしまいます。水漏れ箇所が分かるようであれば、補修テープを巻きましょう。
水道管が水漏れする主な原因は3つ
水道管が何らかの原因で破損すると、水漏れを起こします。水道管が破損する主な原因は、経年劣化・地震・凍結の3パターンです。
①経年劣化による破損
水道管からの漏水原因で1番多いのが、配管の経年劣化です。
水道管が鋼管(鉄管)の場合、サビがついて広がることがあり、その部分が腐食していって亀裂が入ったり破裂したりするのです。
また鉛や塩化ビニルなどの素材でも、強い内圧・外圧を長年受け続けると亀裂が入ったり折れたりします。
予防するためには、5年に1回を目安に定期点検を行いましょう。地中ではなく家屋周辺の給水管なら、高圧洗浄によるメンテナンスがおすすめです。
また15〜20年に1回くらい、水道管を新品に交換するのがよいとされています。
②地震による破損
水道管は一般的に地中から壁の中や床下、天井裏などを通って各部屋に配管されています。
地震が起こると建物全体が揺れるので、建物内の水道管にも負荷がかかり、破損することがあります。
築年数の浅い家でも、地震の影響で水道管が破損することもあるので注意が必要です。もし大きな地震などが起こったら、早めに水道管の点検をしておきましょう。
③水道管が凍結することで起こる破損
寒い季節には、地上にある給水管の凍結に注意する必要があります。
水は氷になると膨張します。水道管の中は常に一定圧で水が流れ続けているので、凍って詰まった部分が高圧状態になると、破裂してしまうのです。
寒冷地では凍結による破裂が起こりやすいので、北海道・東北・北陸などでは、一般的に水抜栓という凍結対策の仕組みがついています。
逆に寒冷地ではない地域で急に冷え込んだときは、凍結対策していない家は要注意です。
水道管の水漏れ箇所は自分でも確認できる
水道管の水漏れ箇所は、業者に漏水調査を依頼する以外にも、自分で特定する方法もあります。自分で行う場合と業者が行う場合の、水漏れ箇所の見つけ方を紹介します。
自分で水道管の水漏れを確認する方法
水漏れ箇所を調べるときは以下の手順で行います。
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水道メーターの位置は、マンションやアパートなら玄関横の「パイプスペース」(設備用配管類をまとめた空間)、一戸建てなら宅地の地面に「量水器」や「水道メーター」と書かれたフタの中です。
「パイロット」と呼ばれる円形のパーツが回転している場合は、水漏れが起きています。止水栓を1つずつ開けて、水漏れ箇所を特定しましょう。
止水栓を開けたときにパイロットが動けば、その部分が水漏れしていると判別できます。
トイレの水漏れ、洗濯機の止水栓や、浴室のシャワー等の場合は、パッキンの劣化が原因であることが多く、自分で修理できるかもしれません。詳しくは、以下の記事を参考にしてみてください。
専門業者の水漏れ確認方法
水道の専門業者に依頼すると、細かいところまで調査を行ってくれます。よくある漏水調査の方法を、使われる機器ごとにまとめました。
音聴棒 | 水道メーターなどの各所に音聴棒を当て、耳で音を聞き分ける方法 |
漏水探知機 | ノイズを除去できる電子機器を使用して、水漏れの音を聞き分ける方法 |
トレーサーガス | 安全な非可燃性ガスを水道管内に入れ、ガスが出てくる場所から漏水箇所を発見する方法 |
水道管カメラ | 水道管内にカメラを入れ、漏水箇所を視覚的に特定する方法 |
業者や住居の形態によって調査方法が変わり、費用にも差がでます。依頼をする際は複数の業者に見積もりを取り、比較するのがおすすめです。
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水道管の水漏れ修理を依頼する流れ
業者に依頼して水道管修理を依頼するとき、どのような流れで進んでいくのかを把握しておきましょう。
【水漏れの確認】
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【漏水調査までの流れ】
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【調査終了後の流れ】
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業者に依頼する場合、おおまかに「漏水調査」と「水道管修理」の2段階に分かれます。
漏水調査の段階でも見積もりが必要になるのは、調査する家庭の敷地面積や、調査方法、調査に使用する道具によって費用が変わるためです。
その後、漏水箇所が見つかったら水道管の修理にシフトします。修理の見積もりを承諾して、作業開始です。
修理業者を選ぶ4つのポイント
水漏れの修理業者を選ぶポイントを4つ紹介します。
- 即日対応や早朝・深夜対応をしているか
- 作業後の料金変更がないか
- 施工実績や口コミはどうか
- 地中の水道管の水漏れは「水道局指定工事店」に依頼
即日対応や早朝・深夜対応をしているか
一晩でも放置すると状況が大きく悪化する可能性があるので、即日対応や早朝・深夜対応をしている業者かどうかをチェックしましょう。
作業後の料金変更がないか
激安をうたう業者の場合、深夜の割増料金や各種オプションの追加料金で割高になるケースもあります。見積もりを依頼し、作業後の料金変更がないことも確かめましょう。
施工実績や口コミはどうか
さらに施工実績や口コミも見ておくと安心です。「水道局指定工事店」に指定されているか、「1級・2級建築配管技能士」が所属しているかも確認しましょう。水道局指定工事店は、一定の資格を持っており、適正に工事を行うことができると判断して各自治体が指定する工事業者です。
地中の水道管の水漏れは「水道局指定工事店」に依頼
地中に埋めてある水道管から水漏れしている時は、必ず指定工事店に修理を依頼するようにしましょう。水漏れで高額になってしまった水道代の減免申請に、「水道局指定工事店に修理を依頼した」という条件がついていることがあります。
水道管の水漏れによる損害は補償・減免される?
水道管の水漏れ被害は火災保険で補償金を受け取れる可能性があります。また、水漏れで水道料金が高額になったら減額申請も可能です。
水漏れは火災保険が適用される場合がある
一般的な火災保険の対象になるのは、以下の2つです。
- 水漏れによって床や壁が汚損した場合の修繕費用
- 水漏れによる家電の修理費用
基本的に、水道管自体の修理費用は補償対象外となります。また、自然災害を原因としない偶然の事故による水漏れを補償するので、自身の不注意や経年劣化による水漏れ被害は対象になりません。
保険会社によっては「水道管凍結修理費用保険金」といった名目で、凍結による水道管破損の修理費用を一部補償してくれる所もあります。
水漏れによる高額な水道代は減免できる可能性も
一定の条件を満たしている場合に限り、水漏れによって高くなった水道料金を減らすことができます。自治体によって条件は多少異なりますが、基本的な条件は以下の通りです。
- 水漏れの原因が給水管や水道設備であること
- 水漏れ箇所を修理していること
- 水漏れしてから2カ月以内に減額申請をすること
蛇口やトイレが水漏れの原因だったり、水漏れを知りながら修繕しなかったりした場合には減額されません。また、減額しても基本料金内に収まる場合は対象外です。
減額申請をするには水道局発行の「減額申請書」を、管轄の水道事務所に提出します。減免申請について詳しく知りたい方は以下の記事をご参照ください。
水道管修理の業者は相見積もりで探そう
水漏れを放置していると水道料金が高くなったり、集合住宅の場合は階下の住民に迷惑をかけたりします。水漏れの疑いがあるときは、速やかに業者に連絡してみましょう。依頼の時は、いくつかの業者から見積もりをもらって内容を比較する「相見積もり」が重要です。高額な料金を請求されるなどのトラブルを回避することができます。
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