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【魂抜き・お焚き上げ】位牌の正しい処分方法と費用を徹底解説!

最終更新日: 2024年06月28日

さまざまな事情で、仏壇にある位牌(いはい)を処分しなくてはいけない時があります。

しかし、どのように処分をすればいいのかわからない上、お布施はいるのか、他に費用はかかるのか、業者に頼めるのかなどたくさんの疑問が出てくるものです。

そこで今回は位牌の処分方法や業者への頼み方など、位牌処分にまつわるあれこれをくわしく解説します。

位牌を処分するまでに確認したいこと

人生の中で位牌の処分を行うことは数少なく、まず何から手を付けたらいいのかわからないという方もいるかもしれません。位牌の処分時に確認しておくべきことを知っておきましょう。

位牌が開眼供養されているか

開眼供養は、位牌となる木を単なる「もの」から「参拝対象」にする行為のことです。開眼供養が行われている場合には必ず閉眼供養を行うようにしましょう。閉眼供養を行わないと、故人様の魂が入ったまま処分してしまうことになります。

浄土真宗では開眼供養を行っていないので閉眼供養を行う必要はありません。開眼供養を行ったかわからない場合には、自分が所属する寺に確認してみるとよいです。

「白木位牌」・「本位牌」・「回出位牌」って何?

位牌はこの世に生きている私たちと、亡くなった方を繋ぐような役割をしているもの。亡くなった方をまつって礼拝するための大切な道具です。

白木位牌(別名:仮位牌)」は葬儀の際に用いられる仮の位牌です。故人がなくなってから四十九日日後に「本位牌」に作り替えられるため、ご自宅にある仏壇に収められている位牌の多くは「本位牌」となります。

回出位牌」は「繰出位牌」と書くこともあり、台座に戒名を記している札が8~10枚ほど入る箱が付いているものです。先祖の位牌がたくさんあるお家は、回出位牌に1つにまとめています。

位牌ってゴミとして捨てていいの?

処分方法としてはおすすめできません。位牌には亡くなった方の戒名や没年月日、俗名などが記されている上、故人の魂が位牌に戻ると考えられているため、適当に処分してよいものではないからです。

閉眼供養を行えば、自治体のごみ回収に出すことで処分することができますが、きちんと処分したいという方は、お寺や専門の業者に依頼するようにしましょう。

位牌の処分方法2つを比較

こんな方にお勧め
魂抜き後、お焚き上げ ・どうしても形として残せない

・すでに亡くなった方が持っていた、どなたかわからない位牌を持つ方

・かなり古いご先祖様の位牌を処分する

永代供養 ・魂抜き後、すぐにお焚き上げをせず、しばらく残しておきたい

「魂抜き後、お焚き上げ」と「永代供養」の違いは、形として残さないか残すかです。「魂抜き後、お焚き上げをする」場合は形が残りませんが、「永代供養をする」場合は形が残ります。

「魂抜き」後に「お焚き上げ」をする

1つ目は、「位牌という形を残さずに処分をする」方法です。流れは以下のようになります。

  1. 【魂抜き】位牌の魂を抜く
  2. 【お焚き上げ】位牌を燃やし、浄火する

位牌に宿る亡くなった方の魂、つまりお性根を抜くことで位牌は木という「もの」になります。次にお焚き上げをすることで、故人の魂を天に還すことができるのです。

魂抜き(たましいぬき)とは?

仏壇、お位牌、お墓には魂を入れてあります。仏具店にある仏壇には手を合わせないものの、ご自分の家やよその御宅の仏壇には手を合わせる理由は、お坊さんによって亡き人の魂をいれていただいた仏壇だからです。

位牌にも同じく、お坊さんに四十九日に魂を入れていただくので、そのまま捨ててしまうことは、亡き人の魂をゴミとして捨てるのと同じになります。魂抜きをするようにしましょう。

宗派や地域によっては、必ずしも魂抜きという語を使わないこともあり、お性根抜き・お精根抜き(しょうねぬき)、お性抜き・お精抜き(しょうぬき)、御魂抜き(みたまぬき)、など呼ばれることもあります。

お焚き上げ(おたきあげ)とは?

日本には古来より、魂が宿っているように思われて粗末に扱うことができない品物を、神社やお寺に持ち込んで供養してもらい、そこで焼却するという習わしがあります。

主に位牌やお仏壇、お守りなどが対象ですが、人形や日記帳などもお焚き上げをしてもらうことができます。

永代供養をする

永代供養とは、お寺や霊園に遺骨や位牌などの維持管理をお願いする方法です。

位牌はお焚き上げせずにお寺や霊園などで預かってもらうことで、しばらく形を残したままの処分が可能になります。

永代といっても永遠という訳ではなく、「三十三回忌まで」と期間が決まっているところが多いです。

事前にまとまって費用を支払い、永代供養の契約期間が終了するとお焚き上げして処分をしてもらいます。

「魂抜き」・「お焚き上げ」の依頼先と費用相場

供養

費用相場
お寺 10,000円~30,000円(お布施なので、決まった金額はない)
遺品整理業者 5,000円~10000円
お坊さん手配サービス 30,000円~50000円

位牌の魂抜きやお焚き上げはお寺で処分を依頼する方法がありますが、菩提寺(先祖代々のお墓があるお寺)がない方も多くいます。

そのような方には、位牌の魂抜きやお焚き上げを業者に依頼する方法がおすすめです。

とはいったものの、どうやって依頼すればいいのでしょうか?費用はどれくらいかかるのでしょうか?

位牌の処分が初めての方にもわかりやすく説明します。

お寺に依頼する

菩提寺や法要を依頼したお寺では、位牌の魂抜きからお焚き上げまで請け負ってくれます。費用相場は10,000円~30,000円となっていますが、決まった金額はありません。あくまで、「お布施」は感謝の気持ちであるからです。

宗派によっては魂抜きを行っていない場合もあります。浄土真宗ではそもそも位牌に魂は宿っていないと考えられているため、魂抜きとは言わず「遷仏法要」を行います。

また、最近では環境問題や近隣住民への配慮から、最近はお焚き上げを行っていないお寺もあるため、事前に確認しておきましょう。

遺品整理業者に依頼する

遺品整理や生前整理を行う業者は、仏壇や位牌の魂抜きにも慣れており、安心して位牌の処分を任せることができます。

遺品整理業者を選ぶコツ

  • 「遺品整理士」がいる業者を選ぶ

資格を持っていなくても遺品整理業を開業することができますが、「遺品整理士がいる企業」かどうかを確認しましょう。

「遺品整理士」が在籍するきちんとした業者なら、連絡をした際に目安の金額を教えてくれます。

  • メールや電話だけでなく現物を見てもらう

依頼をする時は、メールや電話だけでなく現物を見てもらうことが大切です。

逆にメールや電話だけで済まそうとする業者は、当日になって追加料金を取るなど、トラブルにつながる可能性もあるので注意しましょう。

供養が無事に済んだあとに「供養証明書」を発行してくれる業者であれば、さらに安心です。

  • 3.4社を比較し、相見積もりをとる

3.4社比較しておくと、自分のに合った遺品整理業者を見つけやすくなります。費用を比較するうえでも重要なポイントになります。

  • オプションサービスがついているところを選ぶ

オプションサービスには、遺品買買取や特殊清掃、消臭・除菌などがあります。位牌の魂抜き・お焚き上げを行うだけでなくほかの処理も一緒に行ってもらえたら、手間もかかりません。

最近では孤独死も問題になっています。遺品整理業者では、もし「孤独死」が起こった際の後処理も行うことができるので、業者に依頼する場合はオプションサービスにも注目するようにしましょう
<オプションの例>
遺品の買取・特殊清掃・消臭や除菌・害虫の駆除・手続き代行(保険、相続関連)解体工事・リフォーム工事・空き家整理・生前整理相談 など

関連記事:【孤独死の原因】高齢者だけでなく若者も?対策法も解説!|ミツモア

お坊さん手配サービスを利用する

近年インターネットの普及により、様々なサービスが誕生しました。その中の1つにお坊さんを派遣してくれる「お坊さん手配サービス」というものがあります。

「お坊さん手配サービス」大きな特徴は

  • 檀那寺がない方でも利用できる
  • お布施の金額が事前にわかる
  • 寺の檀家にならずに済む(寺と関係を持たずに済む)
  • 宗派の指定が出来る

です。

檀那寺(旦那寺)とは、葬儀や供養を行ってもらう代わりに定期的にお布施などを渡す、家系とつながりの深いお寺のことです。

お盆前の7、8月には予約が混み合うため、事前の予約がおすすめです。

<お坊さん手配サービスの例>

お坊さん便

初回費用はお坊さんの法事・法要で一律35,000円です。追加費用は一切かからないため、安心して以来することができます。また、電話一本でお坊さんの手配が完了するので、面倒な手続きも必要ありません。

参考:【お坊さん便】利用者数No.1のお坊さん手配サービス

永代供養の依頼先と費用

位牌

費用
お寺・霊園 100,000円~500,000円

永代供養は位牌を処分するというより、霊園や寺院に位牌を安置してもらって供養をお願いする方法です。長期間位牌として形が残るので、お焚き上げをせずしばらくは位牌を残しておきたい方に向いています。
ほとんどの遺品整理業者では永代供養は行っていないため、永代供養を依頼する場合はお寺や霊園に依頼するようにしましょう。

霊園やお寺に依頼する

永代供養では長期間の安置にどうしても費用がかかってしまううえ、費用相場にばらつきがあります。1柱につき約100,000円~500,000円です。見積もり金額と違ったということが起きないためにも、事前に問い合わせておくと安心でしょう。

お寺によって様々ですが、一般的には三十三回忌の時期に処分するところが多くなっています。一度依頼しておけば三十三回忌後に「お焚き上げ」による処分をしてくれるため、放置されているという状況を作る心配がありません。

位牌の処分時に注意しておくこと

線香

宗教によって処分方法が違ったり、自分は無宗教なのに位牌を引き継いでしまって困っているなど、位牌を処分したい人を取り巻く環境は様々です。ここでは位牌の処分時の注意点を紹介していきます。

浄土真宗での処分方法

浄土真宗では「魂」という概念がないため、位牌を作ることはありません。

しかし、「手を合わせるためにも位牌が欲しい」という方もいます。浄土真宗の方で位牌を処分する場合には仏壇・仏具の専門店や遺品整理業者を利用するようにしましょう。

無宗教でも位牌を引き継いでしまったら

最近では特に宗教を信仰していない無宗教の方の割合も年々増加している傾向にあります。

しかし、祖父母が亡くなった際に自分のもとへ位牌が受け継がれることは少なくありません。

そこで、最近では仏壇や位牌をモダン仏壇・位牌に作り替えるという方も増えています。今まで受け継がれてきた位牌を捨てるのが難しいといった場合には、コンパクトなモダン仏壇に作り変えるのも一つの方法です。

関連記事:モダン 位牌

位牌を処分するタイミングはいつ?

処分のタイミングは人それぞれです。決まったタイミングはなくいつ処分しようと全く問題はありません。ここでは一般的にどのようなタイミングで位牌を処分する人が多いのかを紹介していきます。

弔いあげ

三十三回忌、五十回忌の際に「弔い上げ」が行われます。弔い上げとは年忌の最後のことです。弔い上げの後、故人の霊はご先祖様の仲間入りを果たし、子孫を守ってくれる存在となります。

当主の祖父母や父母の位牌は残してあることがあるので、どうすればよいかわからない時は、菩提寺や業者の方に相談してみましょう。

遺品整理

ご両親が亡くなったご実家や、空き家になってしまった親戚のお家にそのままになっていた位牌が見つかることがあるかもしれません。

見知らぬ人の位牌でも、業者の方に対応してもらえるので、見つけたタイミングで処分するのが良いでしょう。

引っ越し

引っ越しを機会に、スペースなどの問題で位牌の処分を考えることがあります。また、仏壇の処分と一緒に位牌の処分を考える人も多くいます。

どのような事情でもきちんとした手順で処分をすれば、何も問題はありません。

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