近年孤独死の増加が社会問題となっています。孤独死は、高齢者だけではなく若い世代にも増加しており、残されたご家族・友人の心に大きな傷が残ってしまうものです。
「SNS普及による近所付き合いの希薄化」や「未婚率の増加」など、社会の大きな変化が原因となっているといわれていますが、そのほか今からでも対策できる原因や、実際に起こってしまった時の対処の仕方についてこの記事では紹介していきます。
自分や家族に当てはまる場合は注意!孤独死が起きやすい状況
孤独死が起きてしまう状況や、孤独死してしまう可能性の高い人には、いくつかの共通点があります。
もし自分や周りの人に当てはまるポイントがあったら、万が一のことが起きないよう、注意したほうが良いかもしれません。
孤独死が起きやすい状況
以下に特に孤独死が起きやすい状況を5点あげました。
- 身内と普段連絡を取り合っていない
- 近所との付き合いがない
- 身体に不自由なところがある
- 高齢で一人暮らし
- 持病がある
孤独死は誰にでも起こりうる可能性があります。上の3つの状況が自分の高齢の親などにあてはまる場合には、常に連絡を取れる状況にしておきましょう。
孤独死しやすい人の特徴
孤独死してしまう状況というのは一つではありません。突然意識がなくなった・リストラされて生活が厳しくなってしまったなど、様々な状況があります。
どのような人が孤独死に陥ってしまうことがあるのか確認しておきましょう。
1.経済力が低い(貧困)
十分な貯金をためずに、退職を迎えてしまうと行動範囲が狭くなり、自分のしたいことができなくなってしまいます。
施設に入るための費用や、遊びに使う費用が用意できなくなると、日々に楽しさを見出せず、社会から孤立しているように感じて、孤独死のリスクを高めてしまうのです。
2.男性である
孤独死する人の割合が、男性は女性よりも多い傾向があります。
男性は、生活の質が女性よりも低いことがあげられ、特に中高年になり、熟年離婚をしてしまうと生活が質素になってしまい、孤独を感じやすくなります。
3.高齢者である
高齢者になると、病気をいきなり発症してしまうことも少なくありません。体力が衰えていくばかりか、浴室で転倒し、そのまま立ち上がれなくなって孤独死してしまうこともあります。
外出時に疲れを感じやすくなり、ほとんどの時間を家で過ごす方も少なくありません。
地域の声掛けや、一人暮らしをサポートする活動が活発でないエリアは、特に注意が必要になってくるでしょう。
孤独死を招く5つの原因
一般的に、「人生の終わりを一人で迎える状況」を孤独死と呼びます。死に至った時に周囲に誰もいない、死後の発見が遅れてしまう、といったことも孤独死になります。
孤独死の原因とはいったい何なのでしょうか?いかの5つが孤独死に最も多い原因です。
- 貧困による孤独
- 未婚による孤独
- SNS普及による近所付き合いの希薄化
- パラサイトシングルの高齢化
- 核家族化
1.貧困による孤独
孤独死の原因となるものの一つに貧困があります。
貧困に陥る原因には、企業の倒産やリストラなどによる失職があります。再就職が難しい年齢での失職であれば、生活はより厳しくなってしまうでしょう。
働き盛りの年齢で家庭があり、子供がいれば、金銭的な苦痛も感じることになります。夫婦関係にも大きな困難をもたらすため離婚に至ってしまうことも少なくありません。
心身のストレスや金銭的な苦痛により、孤立が進むほど何気ない相談場所や、心のよりどころを失ってしまうのです。
もし病気になってもお金がなくて病院を受診できず、1人で病死してしまうというリスクもあります。
2.未婚による孤独
孤独死の原因には単独で生活していることも挙げられます。
元気に働いているうちは、未婚であっても特に大きなリスクはありません。しかし、高齢になるにつれ、1人で生きることに対する精神的不安や日常生活内での不便や、思わぬ病気やケガなどのリスクが高くなっていきます。
高齢になるにつれ、誰かを頼らなければいけないことが増えてくると知っておくことが大切です。
3.SNS普及による近所付き合いの希薄化
若者から高齢者まで多くの人が利用しているSNS。現実でつながれない分、顔の見えない人たちとの交流ができるツールとして発展し続けています。
近所の人と話すのではなく、ゲーム内などの画面上で会話を楽しむ人が増えているのです。
しかし、SNSのつながりだけでは、現実でなにか困ったことがあっても、助けてもらうことが困難です。また、SNSでは誹謗中傷などの言葉による暴力もあり、精神的に負担がかかることもあります。
4.パラサイトシングルの高齢化
パラサイトシングルとは大人になった状態でも親と同居し、生活のあらゆる面で親離れしない依存型の単身者を指しています。
親に依存したまま生活し、30~40代まで年齢を重ねると、経済的に自立できる仕事を探したり、新たに人間関係を構築したりすることが難しくなります。
現在40歳前後の年齢にあって、パラサイトシングルを続けている方は要注意です。行政の就労支援窓口やひきこもり支援窓口に相談し、少しずつ自立を目指しましょう。
5.核家族化
子供たちが家庭を築き、昔ながらの3世代同居といった形があれば孤独死を免れることにつながるでしょう。しかし日本の核家族化(夫婦とその子から構成される家族のこと)の割合は年々増加傾向にあります。
家庭を持っていても、自分の親と同居せず、離れて暮らしている方も多く、仕事の関係や嫁姑問題などのストレスから互いが避けている傾向もあるかもしれません。
家族がありながら高齢者の孤独死が多いことは、核家族化が進んでいることも原因の一つになっています。
孤独死を未然に防ぐにはどうしたらいいの?
孤独死を防ぐ対策は年々強化されており、市区町村から支援されることも多くなっています。しかし実際には行政に任せるだけでは孤独死を防ぐことはできません。
孤独死を未然に防ぐための対策を十分に行っておきましょう。以下では7つの対策を紹介します。
- 高齢者ホームへの加入
- 民間警備会社を利用する
- 自治体や郵便局を利用する
- 家族と連絡を定期的に取り合う
- 健康を心がける
- 見守りグッズの設置
1.高齢者ホームへの入居
仕事などの理由で十分なケアもできないという家庭では、高齢者ホームへの入居を検討することも孤独死を防ぐ対策として検討することが望ましいでしょう。
貧困で入居ができないと悩まずに役所へ相談すれば、養護高齢者ホームに入居できるかどうかの審査も行えます。
養護高齢者ホームは高齢者の貧困を救済し、社会的自立を促すための施設です。
養護高齢者ホームでずっと生活できるわけではありませんが、自立に向けてのヒントを得られる場所になるでしょう。
本人が知らない場合には近くの民生委員などに声をかけ、訪問を促すことから始めてもいいかもしれません。
2.民間警備会社を利用する
民間警備会社でも孤独死防止のためのプランを立ち上げています。
- ALSOK
24時間いつでも健康についての相談をすることができる。
体調が悪いとき、ボタンをタップするだけでALSOKが駆けつけてくれる。
費用:月々2,000円~3,000円
セコム
センサーで動きを感知し、一定時間動作を検知しない場合にセコムが駆けつけてくれる。
費用:月々3,000円~5,000円 - 東京電力
家電の利用状況を教えてくれる
<例>
1時から3時までテレビを利用していました
費用:初期費用3,000円 - 東京ガス
「開け閉めセンサー」により、扉の開閉を感知すると家族のスマートフォンに知らせてくれる
センサー10個までならいくら設置しても月々の料金が変わらない
費用:月々980円
どのサービスも安否確認や相談を行えるだけでなく、基本的に3,000円程度で利用可能であるので、購入しやすいです。
3.郵便局や自治体を利用する
郵便局では高齢者の自宅を月に1回ほど訪問し、会話や様子を離れて暮らしている家族に郵便で連絡するサービスがあります。薬の郵送や生活の相談を行ってくれて便利です。
また自治体によっては定期的に職員が自宅を回って、安否の確認を行ってくれるところもあります。
離れた家族も定期的に様子確認できるので安心して暮らすことができますね。
参考:郵便局の見守りサービス |
3.習い事や趣味を作る
定期的に外出する機会を設けることは、孤独死の原因となる引きこもりを解消し、コミュニティ構築にも役立ちます。近くで参加できる習い事への参加も検討してみるといいでしょう。高齢者を対象にしたものも数多くあります。
習い事・趣味 |
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4.家族と連絡を定期的に取り合う
高齢者でも若者でも家族に一人暮らしをしている方がいる場合には、定期的な連絡を取り合うことが大切です。習慣化しておけば、1日連絡が途絶えただけでも何かが起きているかも!と判断できます。
LINEなどでメッセージを送り合う事がおすすめです。過度な心配を嫌う方もいるかもしれませんが、事情を説明して理解してもらうようにしましょう。
5.健康を心がける
一人になるとつい自分の食べる物や行動に関心が薄くなりますが、一人だからこそ意識的に健康的な生活を送りましょう。
- バランスの良い食事を心がける
- 30分程度散歩に出る
- 酒・たばこは控えめに
- 異変があったら病院へ行く
若いころの生活習慣は、将来に大きな影響を及ぼします。健康に害のあるもの。行為は控えるようにしましょう。
高齢者の問題だけでない!孤独死の現状
高齢者の孤独死はイメージがしやすいかもしれませんが、実は若者が孤独死してしまうケースも少なくありません。自分は孤独死なんてしないからと考えずにしっかりと向き合うようにしましょう。
若者の孤独死の増加
高齢者の孤独死はイメージがしやすいかもしれませんが、実は若者が孤独死してしまうケースも少なくありません。若者の自殺率は年々増加傾向にあります。
例えば一人暮らしで体調が悪く急死しても、誰にも気付いてもらえないことがあるでしょう。また、上京して仕事が上手くいかないときには金銭的にも苦しくなることもあります。孤独が引き起こす問題は、高齢者も若者にも平等に訪れるのです。
友人や家族が定期的な連絡や訪問・会話の中から、悩んでいる相手の状況を感じ取ってあげれるようにしましょう。
もし孤独死が起きた時の対処法
身近な親族の孤独死ほどには大変つらいものがあります。しかし、現実では葬儀に関する手続きなどを遺族や周りの人が行わなければなりません。
つらい状況であっても、なくなられた方の埋葬はきちんと行うようにしましょう。
対処法1:警察へ通報する
警察への通報は第一発見者が行うことが多いです。
警察によって事件性がないかどうかを調べたあとに、遺体の引き渡しをする流れが一般的です。警察から引き受ける際の手配や安置場所の確保のためにも、葬儀屋にも連絡をしなければなりません。
対処法2:室内を特殊清掃する
孤独死後の清掃は、一般の清掃業者では請け負わないケースが多く、依頼するなら特殊清掃業者になります。
暮らしていた部屋が借家である場合は、遺体の臭いや汚れなどをしなければなりません。孤独死の現場に何度も足を運び、きれいに清掃をして大家さんとのトラブルもないように進めることが大切です。
間取り | 費用相場 |
1R・1K | 30,000円~80,000円 |
1DK | 50,000円~120000円 |
1LDK | 70,000円~200000円 |
孤独死してしまった時の葬儀
孤独死と言っても葬儀方法は一般的に葬儀方法と同じです。
葬儀をしない場合でも火葬を行う必要があり、費用はだれが払うのかについても紹介します。
遺族がいる場合
一般の葬儀方法と同じで問題ありません。親族内で、火葬だけにするのか葬儀にするのか話し合うようにしましょう。
葬儀の業者によっては、孤独死の方の葬儀を断っている場合があるので事前に事情を説明して、そのまま葬儀を進めてもよいか確認しておくようにしましょう。
遺族がいない場合
遺族がいない場合には、自治体によって火葬が行われます。そのあと、引き取り手がいない場合には「無縁塚」に埋葬されます。
火葬などにかかった費用は法定相続人にや扶養義務者に請求されます。
周りに迷惑をかけたくないという方は、貯金を蓄えておくと葬儀の費用に充てることができます。
経済的に困難であれば「葬祭扶助制度も」
葬儀をしたいが費用がない場合には「葬祭扶助制度」が利用できます。
自治体が最低限の葬儀を行うことができる資金を支給してくれます。火葬だけの費用しか負担してもらえないことが多いです。
葬祭扶助制度を利用するにはどちらかの項目を満たしている必要があります。
遺族が、生活保護を受けるなど経済的に厳しい状況である
故人の遺族・親族以外の人が葬儀を行う
しっかりとした葬儀を行うには「葬祭扶助制度」の資金でまかなうことはできません。事前に親族内で相談したうえで葬儀方法を決めるようにしましょう。
不用品回収業者を探すなら相見積もりで比較がおすすめ
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- 見積もり金額
- 口コミ評価
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