インテリアにこだわりがあり、スタイリッシュな壁掛けテレビに憧れている人も多いのではないでしょうか。壁掛けテレビは本当に省スペースなのか、どのようなメリット・デメリットがあるのか解説します。自宅に合ったテレビの設置方法を選びましょう。
壁掛けテレビのメリット4選
壁掛けテレビのメリットは、見た目がおしゃれなだけではありません。部屋をより広く使えるようになり、テレビ周りの掃除が簡単になります。耐震性が高いため、小さな子どもやペットがいる家庭でも安心でしょう。メリットを詳しく解説します。
- 掃除がしやすい
- 部屋を広く使える
- 子どもやペットがいても安心
- 地震が来ても倒れにくい
掃除がしやすい
テレビ裏には電源コードやアンテナケーブル、周辺機器の接続コードなど、さまざまな配線が延びています。細かい凹凸が多いのでほこりが溜まりやすく、テレビ裏を掃除するために重いテレビを動かすのがおっくうだと感じている人は多いでしょう。
壁掛けテレビの場合は、テレビ裏の配線を壁の内部に収納できます。配線が表に出ていなければ、火災の原因になるほこりをこまめに取り除く必要がなくなり、テレビ台の掃除も不要なので手間がかかりません。
部屋を広く使える
一般的に壁掛けテレビは、テレビ台と比べて大きな設置スペースを必要としません。テレビ台がない分、スペースを自由に使え、圧迫感が少ないので部屋が広い印象になります。
配線を目立たないようにすれば、テレビ周りをすっきりさせられるでしょう。アート感のある壁掛けテレビは、部屋に入った人の視線を集めやすく、インテリアのアクセントとしても活用が可能です。
テレビの背後にある壁の色や材質を工夫すれば、広がりを感じられるセンスのよい部屋を演出できるでしょう。
子どもやペットがいても安心
子どもやペットがテレビ台によじ登ったり、テレビを押して倒したりすれば、けがをする危険があります。テレビの裏に潜り込んで配線に絡まったり、ほこりだらけになったりするリスクもあります。
壁掛けテレビは子どもやペットが触れられない場所に設置しやすい点がメリットです。子どもがテレビ画面に触って、指紋だらけにしてしまうシチュエーションも防げます。子どもやペットにまつわる、テレビの事故や掃除の心配をぐっと減らせるでしょう。
地震が来ても倒れにくい
壁掛けテレビは壁にしっかり固定されているため、地震に強いのが特徴です。昨今の薄型テレビは液晶画面の大きさに対して脚が小さく、重心のバランスが悪い傾向にあります。壁掛けであれば構造的に、激しい揺れでも落下して割れる心配がありません。
ただし壁も年月の経過によって劣化し、耐久性が落ちていきます。もしもの事態に備え、テレビが外れた場合も大きな事故につながらないように、テレビの周辺にはあまりものを置かない方がよいでしょう。
壁掛けテレビのデメリット4選
自宅に壁掛けテレビの設置を検討するなら、デメリットも把握しておきましょう。賃貸住宅でも取り付けられるのか、配線周りや周辺機器はどうすればよいのか、テレビ台と異なる壁掛けテレビのデメリットを確認します。
- 壁に穴をあける工事が必要
- 壁面収納を活用しないと配線が見える
- ブルーレイデッキなどの収納スペースが必要
- 模様替えで移動させづらい
壁に穴を空ける工事が必要
壁掛けテレビの大きなデメリットは、壁に設置用の穴を空ける可能性が高い点です。配線を壁の内部に通したり、固定金具用のネジ穴を空けたりするほか、壁内の補強工事が必要になるケースもあるでしょう。
原状回復の義務がある賃貸住宅では、大家や管理会社に工事の許可をもらう必要があります。もし許可が出たとしても、空けた穴を隠す壁紙の張替えなどを退去時に要求されるかもしれません。原状回復の出費を避けたいなら、壁掛けテレビ以外の方法を検討しましょう。
壁面収納を活用しないと配線が見える
壁掛けタイプはテレビ用の台がないので、工夫しないとテレビから延びた配線がむき出しになってしまいます。
例えば壁と同色の配線カバーで目隠しする方法が簡単です。コンセントの位置に被さるようにテレビを設置し、テレビ裏に配線を隠す方法もおすすめです。またはテレビの裏になる場所に、コンセントを設置する方法もよいでしょう。
配線周りが最もすっきりして掃除が楽なのは、壁の内部を通す隠蔽配線です。壁に穴を空ける工事が必要なので、業者に依頼する必要があります。
ブルーレイデッキなどの収納スペースが必要
テレビ台の代わりになる、周辺機器の置き場所を用意する手間がかかります。テレビの下や横に棚を設ける方法は、テレビの足元が掃除しやすく、子どもの手が届かない高さに棚を作れば安全性が高いでしょう。
床の近くにケーブルの接続端子を設置し、周辺機器を使うときだけ接続するという選択肢もあります。録画は外付けHDD、動画の再生はゲーム機やパソコンなどと、使い分けるのが一般的です。
Wi-Fiでの接続なら、ブルーレイデッキをテレビから離れたところに設置できます。ただしDVDなどの物理的なソフトの再生には使えません。自宅の状況に合わせた方法を選びましょう。
模様替えで移動させづらい
壁掛けテレビは壁にしっかり取り付ける構造のため、気軽に移動させられなくなります。また設置できるのは基本的に、壁裏に支えのある場所に限定されます。
壁掛けテレビは重量があり、普通の石膏ボードだけの壁に取り付けると、落下の危険があるからです。設置したい壁の裏に支えがない場合、補強工事をする方法もありますが、費用も手間もかかってしまいます。
もし気分転換に部屋の模様替えをするのが好きなら、壁掛けテレビの設置場所は慎重に検討しなければなりません。
壁掛けテレビ設置は業者に依頼するのがおすすめ
壁掛けテレビを取り付けるには、DIYと専門業者に頼む方法があります。DIYは費用を低く抑えられますが、安全性を求めるなら業者に頼むのがおすすめです。取り付け工事における壁の状況や工事方法の判断、安全性の高い施工など、プロに依頼するメリットを解説します。
- 工事可能な壁か判断できる
- 安全性の高い施工ができる
工事可能な壁か判断できる
専門家に頼むメリットは、設置したい場所がテレビの設置に適した壁なのか、必要な工事方法も含めて的確に判断してもらえる点です。
基本的に壁掛けテレビを設置できる石膏ボード壁は、裏に下地(柱・間柱)がある場所に限られます。下地の材質によって、固定用ネジの種類や締め方も合わせなければなりません。
下地がない場所に設置したいなら、テレビ裏に補強板や柱を取り付けるケースもあります。その場合も壁裏の材質が木材か軽量鉄骨か、コンクリートかによって、工法が異なります。素人には判断が難しい場合もあるので、プロに頼むと安心です。
安全性の高い施工ができる
業者に頼んだ方がよいもう1つの理由は、経験豊富な専門家の方が工事の仕上がりがきれいな上、安全性が高い点です。
下地探し器などを利用すれば、素人でも下地を見つけることは可能です。しかし素人の施工は経験が浅い分、気付かないうちにミスを犯す危険性があります。
もし下地から外れた場所にテレビを設置してしまったり、固定の仕方が不適切だったりすれば、テレビが落下して破損するかもしれません。一方でプロに頼めば、工事後のトラブルもフォローしてもらえます。
壁掛けテレビを設置できないときの対処法
さまざまな理由で壁掛けテレビを選べない場合、部屋を広く使えるテレビの設置方法は、ほかにもあります。壁掛けテレビのようにスペースを取らず圧迫感の小さい、テレビスタンドやプロジェクター一体型シーリングライトを紹介します。
- テレビスタンドを使う
- プロジェクター一体型シーリングライトを購入する
テレビスタンドを使う
テレビ台とテレビスタンドの違いは、テレビを乗せるか引っ掛けるかという点です。テレビスタンドは壁掛けテレビとは異なり、壁に穴を空ける工事が必要ありません。その上テレビ台よりもスペースを取りにくいのが特徴です。
テレビスタンドを選ぶ場合は、自宅のテレビに合ったサイズと耐荷重、普段テレビを見る視線の高さがポイントといえます。
設置場所が壁際なら壁寄せタイプ、背面に壁がない場所なら自立タイプが適しています。また自宅のテレビが、テレビスタンド対応のVESA規格かという点もチェックしましょう。
壁寄せタイプなら壁掛けテレビスタンドのような見た目になる
テレビ台は安定性を確保するため、テレビよりも幅と奥行きが大きくなります。壁寄せタイプのテレビスタンドは壁近くに寄せられる上、奥行きのないフレームやプレート構造なので圧迫感があまりありません。
外見の印象も壁掛けテレビに近く、部屋をスタイリッシュに演出できます。テレビの足元もテレビ台に比べるとすっきりしており、掃除が楽でしょう。家屋の構造や賃貸住宅という理由から、壁掛けテレビを断念せざるを得なかった人におすすめです。
プロジェクター一体型シーリングライトを購入する
プロジェクター一体型シーリングライトとは、映像を投影する機能を備えた照明のことです。一般家庭の天井に設置された照明用コンセントで稼働し、テレビ・動画配信・ゲームなどに利用できます。
壁掛けテレビとは異なり、配線や取り付けの工事が不要です。映像を投影する場所を確保できれば、どんな家屋でも簡単に使用できるのが強みです。通常のプロジェクターのように、出し入れの手間や収納場所に困らない点も、メリットとして挙げられます。
壁掛けテレビは適切な設置方法を選ぼう
壁掛けテレビをしっかり固定するためには、設置する場所の材質を見極め、適切な工事方法を選ばなければなりません。判断を誤ればテレビがきちんと固定されず、使っているうちに落下する危険があります。またテレビ周りをすっきりさせるには、配線や周辺機器の置き場所の工夫が必要です。
安全に取り付けるためにも、専門の業者に相談・依頼しましょう。経験豊富な業者なら、設置場所や周辺機器の収納などの有用なアドバイスも期待できます。
ミツモアなら、簡単な質問に答えるだけで最大5件の見積もりを一括で取得できます。多数のプロが登録しているミツモアで、手軽にぴったりな業者を見つけてみませんか?