壁掛けのテレビはおしゃれなだけでなく、配線がすっきりしており掃除もしやすいので「自分の家も壁掛けにしたい」と考えている人もいるのではないでしょうか。
実はテレビを壁掛けにする場合、一般のテレビを設置するのとは異なり、どの業者でも施工できるとは限りません。
こちらの記事では「テレビを壁掛けにする工事の内容と流れ」「どの業者に依頼すればいいのか」「費用の相場」について解説しています。安全で確実に、しかも安くテレビの壁掛け工事を依頼したい人はぜひ参考にしてください。
テレビの壁掛け工事はどこに(何業者に)依頼するのか
テレビの壁掛け工事は頼める業者が限られているので、どこに依頼すればいいのか分からない人も多いでしょう。施工できる業者の解説と、依頼したときのメリットを解説します。
テレビの壁掛けを施工している業者とは?
壁にテレビを設置するには、壁の補強工事やコンセントの増設などが必要になるケースも少なくありません。そのためテレビの配線・設置を専門で行っている業者の中でも、これらの工事が可能な業者を選ぶ必要があります。
家電量販店に依頼できる場合もありますが、壁の補強工事は含まれていなかったり、テレビの購入と同時に依頼しないと手続きが面倒だったりすることも。
業者がテレビの壁掛け工事を請け負っているかどうか、きちんと確認してから依頼する必要があることを覚えておいてください。
なお工事も可能で信頼できる業者の選び方や、なるべく費用を抑えて依頼する方法については記事後半で解説しています。
テレビの壁掛けはDIYできる?業者へ依頼するメリットを解説
テレビの壁掛け工事は自分で行うこともできますが、リスクを伴います。強度のない壁に設置してしまったり、金具の固定方法を誤ってしまったりするとテレビが落下する可能性が高まるからです。
もし落下するとテレビが破損するだけでなく床などにも被害が及ぶことも。しかしDIYだと全て自己責任となってしまいます。その点業者へ依頼すれば、専門知識を持ったプロに確実な取り付けを行ってもらえます。
自信がない人は取り付け後のトラブルを防ぐためにも、業者へ依頼するのがおすすめですよ。
テレビの壁掛け工事方法とは?作業内容を解説!
テレビを壁掛けにする際の、具体的な手順を解説します。
工事方法を知っていると、費用の内訳(何にいくらかかるのか)が理解しやすくなります。ザックリとでも大丈夫なのでぜひ確認してみてください。
手順①:壁の内部の下地(柱・間柱)を探す
家の壁はほとんどが「石膏(せっこう)ボード」という板で構成されています。しかし石膏ボードは強度が弱くネジを固定できないので、石膏ボードの裏にある下地(柱・間柱)にネジ留めしなければいけません。そのためまずは壁の内部の下地を探します。
下地は石膏ボードの奥に400㎜~500㎜程度の間隔(※1)で並んでいます。専用の下地探し器(※2)を使えば、室内からでも下地の位置を調べられるでしょう。
(※1)建築モジュール(設計時に基準となる単位)の違いによって間隔は異なる
(※2)センサー式や針式などがある
手順②:下地の材質を調べる
下地の材質には木、もしくは軽天(けいてん)が使われています。軽天とは「軽量鉄骨天井下地」の略で、金属の柱のこと。下地の材質によって金具を固定するネジの種類や締め付けの強さを変えなければいけないので、下地が木なのか軽天なのか見極める必要があります。
磁石の反応を見たり点検口から直接見たりすることで、下地の材質を調べることが可能です。
手順③:下地がない場合は壁の補強をする
テレビを取り付けたい位置にちょうどよい下地がない場合は、壁の補強工事を行います。壁の補強については後ほど詳しく解説します。
手順④:金具を壁にネジ留めする
壁の強度に問題がなければ、テレビの取り付け位置を決めます。横方向の取り付け位置は下地がある場所によって決まってしまいますが、縦方向は自分の好みの高さに調整が可能。
まずはテレビの寸法と、テレビに金具が付く位置(テレビの上端と側端から金具までの寸法)を測定し、壁の金具が付く位置にテープなどで目印を付けます。壁の目印に金具の仮合わせをし、ネジを打つ位置を確認したらドライバーを使ってネジ留めを行います。
手順⑤:テレビを壁に固定する
テレビを壁の金具に引っかけて、配線を接続すれば作業終了です。テレビの固定方法は金具の種類によって異なりますが、落下しないように確実にロックしましょう。
テレビの壁掛け工事費用の内訳と相場
テレビを壁掛けにするときにかかる費用は次の通りです。業者がテレビを取り付ける際の技術料だけでなく、壁掛け金具を購入する費用・配線を隠す費用なども必要です。
詳細 | 金額 | |
テレビの取り付け | ・テレビを壁に取り付ける工賃
・テレビと壁に専用の金具を取り付け、テレビを壁に掛けて固定するまでの作業 |
40型未満:1万5,000円
40~50型:2万円 50型以上:3万円 |
壁掛け金具 | ・テレビと壁を固定するための、専用金具の購入費用
・メーカー純正金具や汎用金具など、さまざまな種類がある |
5,000~5万円 |
壁の補強 | テレビを設置する部分の壁を補強する費用 | 簡易補強:5,000円~
壁の加工を伴う補強:1万円~ |
コンセントの増設 | 配線を隠すためにテレビの裏にコンセントを増設する費用 | 1万~2万円 |
壁内通線工事 | 配線を隠すために壁に穴を開け、壁の中に配線を通す費用 | 1万円(1本当たり) |
モール取り付け | 配線を隠すためのモールの取り付け | 3,000円(配線の長さによって変動) |
テレビのサイズや壁の補強の有無、配線の隠し方などによって料金は変動します。業者によっても金額が異なるので、詳細はお問い合わせください。
テレビのサイズが大きいほど施工料金が高くなる
多くの業者はテレビのサイズによって、壁掛け工事の料金設定を変えています。基本的にはテレビのサイズが大きいほど施工の難易度が上がるため、料金は高くなります。
壁の強度が弱い場合は補強工事費がかかる
テレビの壁掛け工事をするときに、壁の補強が必要になるケースも珍しくないでしょう。
石膏ボードの裏には所々に下地(柱・間柱)があるので、下地にネジを付けられれば壁の補強は必要ありません。しかしテレビを設置したい場所に都合良く下地があるとは限らないからです。
壁の補強には次のような方法があります。
方法 | 費用 |
壁の表面に補強板や柱を増設する | 安い |
石膏ボードの奥に合板を埋め込む | 安い~高い |
石膏ボードと合板を入れ替える | 高い |
壁の表面(室内側)に補強板や柱を増設するといった簡易的な方法であれば、費用を比較的安く抑えられます。ただし補強した形跡が見えてしまうので、見た目が気になる人も多いでしょう。石膏ボードに合板を埋め込んだり、石膏ボードと合板を入れ替えたりといった方法であれば見た目もきれいに仕上がりますが、手間がかかるため費用は高くなります。
テレビの配線工事にも費用がかかる
テレビを壁に掛けるだけではコンセントや周辺機器につながっている配線が見えてしまい、かえって見た目が悪くなります。そのため配線を隠さなければいけません。
配線を隠すには、以下のような方法があります。
方法 | 費用 |
モールという配線用のカバーを使う | 安い |
テレビの裏にコンセントを増設して配線をまとめる | やや高い |
壁に穴を開け、壁の裏を通してコンセントや周辺機器までつなぐ | 高い |
モールという配線カバーを使うと、簡単に配線を隠せるので費用を安く抑えられます。ただしモール自体が見えてしまうため、完全に隠したいという人には不向きでしょう。
テレビの裏にコンセントを増設するか、壁に穴を開けて壁の裏に配線を通す(もしくは両方)といった方法も。そうすれば配線を完全に隠せますが、費用は高くなります。
テレビの壁掛け工事の費用例をご紹介
テレビのサイズや使用する金具、建物の違いといった条件によって壁掛け工事の費用は大きく変わります。工事費用が比較的安く抑えられるケースと、高額になりやすいケースの費用例をご紹介します。
※あくまで目安です。状況や依頼する業者によっては大きく異なることもあります。
費用例①:50型テレビ、壁の補強なし、配線モール取り付け
テレビを取り付ける位置に壁の下地があるため補強工事は必要なく、配線は簡易的にモールで隠すだけといった比較的安く行える費用例です。詳細は以下の通り。約3万円で壁掛け工事が行えます。
内訳 | 金額 |
取り付け費用 | 2万円 |
壁掛け金具(汎用品) | 5,000円 |
モール取り付け | 5,000円 |
合計 | 3万円 |
費用例②:65型テレビ、壁の補強あり、コンセント増設
壁の補強が必要な建物で、配線を全く見えないようにコンセント増設した場合の費用例です。詳細は以下の通りですが、費用は約10万円とやや高額になります。
内訳 | 金額 |
取り付け費用 | 3万円 |
壁掛け金具(純正品) | 2万7,500円 |
壁の補強(合板埋め込み) | 1万5,000円 |
コンセント増設 | 2万円 |
合計 | 9万2,500円 |
自分の家でテレビの壁掛け工事を依頼するといくらかかる?
工事の方法や費用例は分かっても自分で業者を探したり、それぞれの業者に個々に見積もりを依頼したりするのは面倒ですよね。またそもそも「どうやって業者を探せばよいか分からない」という方も多いでしょう。
そんな時はぜひミツモアを使って見積もり(無料)を取ってみてください。
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