重曹は家のお掃除に欠かせない万能アイテム。トイレの掃除にも、もちろん使うことができます。ただし重曹で落とせる汚れの種類を把握していないと、あまり効果が出ないことも。
最終更新日: 2024年06月28日
この記事では重曹を使ってトイレ掃除をするときの方法と、注意点を解説していきます。一晩つけおきする方法や、気になる消臭効果など、ポイントを押さえておきましょう。
トイレ掃除で重曹が効果的なケースは？
トイレ掃除に限ったことではありませんが、洗浄剤を使うときには液性に着目しましょう。基本的には、「酸性汚れにはアルカリ性洗剤」「アルカリ性汚れには酸性洗剤」というふうに、逆の性質をぶつけ合うのが効果的です。
重曹は黒ずみ・カビ・ぬめりに効果的
重曹は弱アルカリ性の性質を持っています。トイレにできやすい黒ずみ、ヌメリ、カビなどの汚れは酸性なので、重曹をかけることで中和することが可能です。
重曹の成分名は「炭酸水素ナトリウム」というもので、胃腸炎の薬などにも使われています。そのため人体への影響が少なく、素手で触れても手荒れ・肌荒れを起こしにくいのがメリット。
ただしカビが根深く生えてしまっている場合は、重曹だけでは除去しきれない可能性もあります。その場合は、塩素系漂白剤を使ってカビ取りをしましょう。
重曹は研磨効果が高い
重曹はクレンザーにも配合されるほど研磨効果が高いのも特徴です。便器にこびりついた汚れを洗浄することもできます。粒子が細かいので、普通の研磨剤を使うと傷がついてしまうプラスチック製品の洗浄にもオススメです。
吸湿・消臭効果がある
重曹は空気中の湿気やニオイを吸い取ることができます。消臭剤として使うときは、トイレ室内にコップ1杯の重曹を粉のまま入れておき、2週間に1回くらいを目安にかき混ぜましょう。
粉の状態で2～3か月は消臭効果が持続します。市販の芳香剤の香りが苦手な方は、ぜひ試してみてください。
消臭剤として使い終わったら、ぬるま湯で溶かして、洗浄剤に替えることもできます。
重曹の代用品
アルカリ性であれば黒ずみなどの酸性汚れに効果があるので、「セスキ炭酸ソーダ」や「アルカリ電解水」を使っても効果的です。ただアルカリ成分は重曹よりも強いので、素手で扱わないように注意しましょう。
【注意】水垢や尿石、黄ばみ汚れには効果が薄い
トイレ掃除に重曹を使っても、あまり効果がない場面もあります。それは汚れがアルカリ性のときです。
白くウロコ状になっている水垢や、尿はねなどの黄ばみ汚れ、尿石などの汚れはアルカリ性です。これらの汚れに対して弱アルカリ性の重曹をかけても、中和反応は起こりません。
これらの汚れが目立つ場合は、中性～酸性の洗浄剤を使うようにしましょう。手肌にやさしいナチュラルクリーニングを求めるなら、クエン酸を使用するのがオススメです。
重曹とクエン酸とを組み合わせるのもOK
ちなみにトイレの水が溜まっている部分には、重曹とクエン酸をどちらも投入するという掃除方法もあります。重曹とクエン酸が反応することで気泡が発生し、便器内の汚れを吸着してくれるのです。
重曹でトイレ掃除をする方法
重曹でトイレ掃除をするときには、2つ方法があります。
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どちらも、便器や壁・床の黒ずみが気になる場合に活用してみてください。ただし汚れの原因が尿はねなどの場合は、別の掃除方法を選ぶようにしましょう。
重曹スプレーを使って掃除する
重曹スプレーの作り方と、トイレ掃除をするときのポイントを紹介します。
重曹スプレーの作り方
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重曹は水に溶けにくいため、お湯で溶かすのがベストです。溶け残りができないよう、分量を守りながら重曹水を作ってください。
もし溶け残りができてしまうと粒子が大きくなり、研磨効果によって便器やトイレタンクに傷ができてしまいます。またスプレーが詰まる原因になることも。
トイレ掃除のポイント
重曹が効果的なのは、おもに便器内側にできた黒ずみ汚れです。便器の内部にスプレーして5分～10分ほど放置し、ブラシでこすり洗いをしましょう。
じかに肌が触れる、便座上部分にも重曹スプレーがオススメです。皮脂や汗がたまると酸性汚れになります。そのため、弱アルカリ性の重曹で掃除をするのが効果的です。
重曹を一晩つけおきする
重曹をつけおきすると効果的なのは、以下の場合。
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一晩つけおきするだけでカンタンなうえ、頑固な黒ずみ汚れに効果的です。
重曹をつけおきする方法
トイレタンク内、便器内のいずれの場合も、1カップほどの重曹を粉末のまま投入しましょう。そのまま6時間ほど放置して、あとは軽く水でゆすげばお掃除完了です。
外出時や夜寝る前など、しばらくトイレを使わない時間に行いましょう。
ただし重曹を流しきれないと、アルカリ成分がかたまって新たな汚れの原因にもなりかねません。とくにトイレタンク内の場合、しっかりと水やぬるま湯ですすぐようにしましょう。
便器以外もついでに掃除
重曹スプレーを作ったら、せっかくなので便器以外の場所も掃除しておきましょう。その際も、酸性汚れが付きやすい場所を重点的に狙うと効果的です。
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これらの場所には手垢や皮脂汚れがつきやすいので、重曹での掃除がオススメです。
ただしウォシュレットや温水便座のリモコンを掃除するときには、電源コードなどに水が垂れないように注意しながら作業しましょう。電源コードやコンセントに水が垂れると、漏電・感電の恐れがあります。
壁・床の掃除はトイレシートで
トイレの壁紙クロスや床には、目に見えなくても意外と汚れがたまっています。とくに便座を上げて立小便をしている場合は要注意。
立小便をしている場合、1日に2000滴もの尿はねが付着すると言われています。水量に換算すると、およそ200mlにもなるのだとか。
トイレの床や壁なども掃除するときには、尿石・黄ばみ汚れに対処できる洗浄剤を選びましょう。中性～酸性の洗浄液を使うか、トイレシートでササっと拭き掃除するのがオススメです。
もしナチュラルクリーニングにこだわりたいなら、重曹を吹きかけた後でクエン酸スプレーを吹きかけて掃除しましょう。
掃除したあとは清潔さをキープしよう
トイレは毎日使用する場所のため、きれいにしておきたいものです。なるべく清潔に保つための注意点を紹介します。
トイレスタンプや便器コーティングがおすすめ
便器内をキレイに保つには、トイレスタンプや便器コーティングをしておくと効果的。どちらも便器の表面に汚れを付着させにくくする効果があります。
トイレスタンプを使う場合は、上画像の「スクラビングバブル」の「漂白成分プラス」がオススメ。通常の製品は弱酸性なので尿石・黄ばみ汚れに特化していますが、漂白成分によって黒ずみまで予防することができます。
トイレ掃除の頻度はどれくらい？
トイレはなるべく毎日掃除するのがベストです。隅から隅まで掃除する必要はありませんが、汚れやすい便器や便座は、なるべく毎日掃除するように心がけましょう。
一人暮らしで使用頻度が少ない場合は、2～3日に1度でもOKです。壁や床、手洗いの蛇口部分などは週1回を目安に掃除しましょう。
面倒くさいように感じるかもしれませんが、あとあとこびりついた汚れを落とすほうが手間がかかります。普段からトイレシートやブラシでササっと5分掃除するほうが、効率的と言えるのではないでしょうか。
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この記事では、重曹を使ったトイレ掃除の方法や、使用上の注意点などを解説してきました。重曹を効果的に使うには、汚れの種類が酸性かどうかに着目するのがキーポイントになります。
もし自分で対処するのは不安、もしくは面倒くさいという方は、プロのトイレクリーニング業者に依頼するのもひとつの手段です。およそ8,000～12,000円ほどの相場感で、プロのクリーニングを施工してもらうことができます。
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