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【経営入門】経常利益・営業利益・純利益の違いと経営体質を知る方法

最終更新日: 2019年11月22日

今回は「経常利益」「営業利益」「純利益」の違いについてお伝えしたいと思います。

これらは会社の経営状態を示すもので、株の銘柄を選ぶ指標にもなるものです。

「経常利益」「営業利益」「純利益」のそれぞれの示すものや計算方法、営業利益と経常利益が赤字と黒字に別れている場合についてどのように考えたらいいのか順を追ってご説明します。

この記事の監修税理士

take会計事務所 - 東京都豊島区南池袋

税理士の竹田と申します。東京都池袋にてtake会計事務所を経営しております。 特徴としてはMBAを首席で卒業しておりますので、 通常の税理士とは違い、マーケティングや売上アップのお手伝いを 顧問料の範囲内で行わせて頂くのが特徴となります。
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経常利益・営業利益・純利益の違い

経常利益・営業利益・純利益の違い
経常利益・営業利益・純利益の違い

経常利益・営業利益・純利益は全く違うものです。会社の利益を表す言葉は5つあります。5つとは「売上総利益」「営業利益」「経常利益」「税引前当期純利益」「当期純利益」です。同じ会社の利益を示す言葉でもそれぞれに異なった数字になります。まずは、これらの5つの言葉をしっかり確認していきましょう。

売上総利益について

会社の利益は一般的に「粗利」と呼ばれます。単純に魚屋が100円で仕入れた魚を300円で売れたとすると粗利は200円です。この粗利を「売上総利益」と呼びます。

売上から売上原価を引いた利益が「売上総利益」です。経常利益や営業利益などの数字を把握するには売上総利益がわからなければ求めることはできません。経営の基となる数字です。

売上-売上原価=売上総利益(粗利)

営業利益について

魚屋を経営するにも仕入れた魚以外にもお金がかかります。例えば店の家賃、人件費、光熱費、広告費…これら経費を「販売費及び一般管理費」と呼びます。「営業利益」とは売上総利益から、この販売費及び一般管理費を引いた利益のことをいいます。

売上総利益(粗利)-販売費及び一般管理費=営業利益

販売費及び一般管理費に含まれるものは多岐に渡ります。人件費、家賃、通信費、水道光熱費、広告宣伝費、接待交際費、交通費、消耗品費などがあり、これらの数字を売上総利益(粗利)から引かなければ営業利益を求めることができません。

経常利益について

営業利益は、売上からその会社の本業に関わる経費を引いたものですが、「経常利益」とは営業利益から本業以外の損益を加えたものを示す言葉です。本業以外の損益を「営業外収益・営業外費用」と呼びます。

営業利益+営業外収益-営業外費用=経常利益

本業以外の損益というとイメージしにくいかもしれません。具体的に例をあげると、わかりやすくなるでしょう。

営業外収益の例としては、銀行の利息や株の配当金や有価証券売却益などがあります。営業外費用としては、お金の支払利息や、有価証券で損をしてしまった場合の有価証券売却損と有価証券評価損があげられます。

さて、「経常利益」と「営業利益」の違いについては理解できたと思います。ここから更に少しだけ掘り下げて理解を進めていきましょう。会社の利益を示すものは主に5つあります。「売上総利益」「営業利益」「経常利益」以外の2つ「税引前当期純利益」と「当期純利益」についてみていきましょう。

税引前当期純利益について

税引前当期純利益はその名から想像できるとおり、法人税などの税金を支払う前の稼いだ利益を示す言葉です。税金はここでは差し引きませんが、その代わりに特別利益や特別損失を計算します。

経常利益+特別利益—特別損失=税引前当期純利益

特別利益や特別損失という言葉を使うとちょっとわかりにくいので、ここでも例を出してみたいと思います。特別利益とは、固定資産売却益などがあり特別損失には火災損失などがあります。通常では起こらない、異常な利益や損失と考えればわかりやすいかもしれません。

当期純利益について

当期純利益は、会社が最終的に稼いだ利益を示す言葉です。税引前当期純利益から法人税や都道府県税などを差し引いた数字が当期純利益となります。

当期純利益=税引前当期純利益-税金

以上が、会社の利益を表す5つの言葉の意味です。読んだだけではなかなかわからないかもしれません。会社の利益を知る際には、どのような利益であるのかを見るかによって見るべき指標は異なるのです。普段から実際の損益計算書などを見て、その会社の利益の特徴などを客観的に見極められるようにしましょう。

経常利益・営業利益の計算

経常利益・営業利益の計算
経常利益・営業利益の計算

経常利益とは、本業を含めた事業全体から会社が経常的に得た利益を意味し、営業利益は、会社が本業で稼いだ利益のことだということは分かりました。ここではA社とB社具体的な数字を出して経常利益・営業利益の計算してみましょう。

A社 B社
売上総利益(粗利) 300万円 △200万円
販売費及び一般管理費 100万円 50万円
営業外利 100万円 700万円
営業外費用 50万円 200万円

営業利益の計算

営業利益の計算は前述したように「売上総利益(粗利)-販売費及び一般管理費=営業利益」です。計算するとA社は200万円、B社は△250万円となります。

経常利益の計算

経常利益の計算は前述したように「営業利益+営業外収益-営業外費用=経常利益」です。実際に計算すると、A社の経常利益は250万円、B社も同じく250万円となります。

ここで考えなければならないのは、A社もB社も経常利益は同じく250万円あったが全く内容が異なるということです。A社は本業で堅実に稼げていますが、B社は副業で利益を大幅に出しています。B社には何か経営問題があると考えるべきかもしれません。

経常利益と営業利益の関係は?

経常利益と営業利益の関係は?
経常利益と営業利益の関係は?

ここからは経常利益と営業利益の関係について例を出して考えてみましょう。経常利益・営業利益の計算ができるようになったら、その会社がどのような経営状態にあるのかを客観的に考えることができるようになります。更に経常利益と純利益の関係についても掘り下げて考えてみたいと思います。

経常利益が黒字で営業利益が赤字のとき

経常利益が黒字で営業利益が赤字のとき、その会社はどのような経営状態だといえるでしょうか。営業利益が赤字なので本業の業績が悪い状態にあることがわかります。しかし、経常利益が黒字というのは、本業以外の収益があったことを示しています。

事業を多角化しているのか、資産運用が順調であるのか…。事業全体としては問題ないように見えますが、その内容を精査する必要があるかもしれません。

営業利益が黒字で経常利益が赤字のとき

営業利益が黒字で経常利益が赤字である会社は、本業は順調であることがわかります。しかし、会社全体としてはやや問題があり、資産運用の点で失敗をしていたり借りたお金の利息が非常に大きく、経営を苦しめている可能性があります。

経常利益が黒字で純利益が赤字のとき

経常利益が黒字で純利益が赤字のときは、どんな会社の状態でしょう。この会社はこの年に利益を生み出せなかったということになります。しかしながら経常利益が黒字であることから、長期的には黒字化できる可能性がある会社であるということがわかります。もしかしたらこの年だけ何かの影響で大きな損失を出してしまったのかもしれません。

純利益が黒字で経常利益が赤字のとき

純利益が黒字で経常利益が赤字の会社は、年間を通じて利益を生み出したことになります。しかしながら、経常利益が赤字ということは事業の収益としては悪化している可能性があります。たまたま、一時的な収益があったのかもしれません。基本的にはこの会社は赤字体質である可能性が高いといえるでしょう。

経常利益と営業利益どっちが重要か?

経常利益と営業利益どっちが重要か?
経常利益と営業利益どっちが重要か?

さて、これまで経常利益と営業利益の意味や計算方法、その見方について考えてきましたが、「経常利益と営業利益どっちが重要なの?」という疑問がわいた人もいるかもしれません。経常利益と営業利益、その重要性について改めて考えてみることにしましょう。

経常利益の重要性

経常利益は一般的に、会社の本来の実力を計るものとして考えられています。会社が通常に運営された利益を示す数字です。「損益の実態評価」として経常利益の数値は非常に重要な意味を持ちます。

営業利益の重要性

営業利益は一般的に、本業での利益を示すものとして考えられています。会社の軸となる部分の実力がどのようなものであるか端的に示すものです。営業利益が安定している会社は、継続的な価値のある企業として評価されやすいために重要性が高いものです。そのため、経常利益より営業利益の方が重視される傾向が強いのです。

総合的にはどっちが重要?

しかしながら、これまで例をあげて見てきたように1つの会社の経営状態を見極めるにはどちらかを見ておけばわかるということはありません。何に注視して会社の状態を見るべきなのかを考え、ケースバイケースで見る数値を変えるということが重要なのです。

監修税理士のコメント

take会計事務所 - 東京都豊島区南池袋

株主への公開義務がない中小企業の社長さんは、自社の粗利までは把握できている方が多いですが、営業利益や経常利益まで把握できている方は意外に少ないです。少なくとも営業利益まではその内容を理解し、販売費及び一般管理費に対するコスト意識を持つことが黒字経営に繋がり、それが永続的に成長し続けることができる会社に繋がっていくのだと感じております。
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