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PCの電源ユニットの寿命は?特徴や交換タイミング、おすすめ商品も

最終更新日: 2024年06月28日

PCの中でも故障や寿命によるトラブルが発生しやすい部品が電源ユニットです。これはマザーボードやCPUなどの各部品に、安定した電気を供給する重要な役割を担っています。電源ユニットの寿命や交換するタイミング、おすすめの商品などを紹介します。

PCの電源ユニットとは?

パソコン電源ユニットはPCを起動するうえで非常に重要な部品で、これが故障してしまうと交換しなければなりません。電源ユニットの役割や種類などを紹介します。

電源ユニットの役割

PCや家電製品の多くは直流電源で動くように設計されています。しかし、家庭やオフィスには一般的に交流電源が供給されているため、コンセントから得られる電気をそのまま使用することはできません。

そこで、交流電源を直流電源に変換してくれる電源ユニットが必要になるのです。

デスクトップPCは、本体に電源ユニットが内蔵されています。ノートPCでは電源ユニットに代わり、ACアダプターが交流から直流に変換します。

また、電源ユニットはコンセントから出力される不安定な電気を、安定させてPCに供給する働きがある部品です。さらには、使用可能な電圧に変圧する機能もあります。

電源ユニットの規格

電源ユニットはPCケースの種類に合ったものを取り付けなければなりません。サイズにより、電源ユニットには3つの規格があります。

ひとつ目は「ATX」タイプです。デスクトップPCによく使われているもので、静音や大容量を売りしたものなど、ラインアップが多いという特徴があります。

サーバーやワークステーションなど、負荷が大きいPCで使用されているのは「EPS」タイプの電源ユニットです。ATXとサイズがほとんど変わらないこともあり、ATXとの兼用モデルもあります。

最後は「SFF」タイプです。サイズが小さい電源ユニットで、小型PCケースに採用されます。多くは製造されていませんが、電源の容量やPCの挙動に不安がある人に選択されることが多いです。

容量や変換効率にも注目

電力変換効率の性能を示した規格としては「80PLUS」があります。電源ユニットは交流電源を直流電源に変換する際、ユニット自体が電力を消費して熱を持ちます。

電力消費と発熱が少ないほど電力変換率が優れているといえ、この変換率が80%以上のものが80PLUSの認証を受けられるのです。

電力変換率が高いと熱を持ちにくく、他の部品への負担も小さくなります。冷却ファンの回転数も減るので静かで省エネです。

また、ユニットが対応できる容量にも注目しましょう。PCの最大消費電力よりも対応容量が大きい電源ユニットを選択する必要がありますが、大きければよいというわけではありません。

最も電力変換率が高くなる、負荷率50~70%の電源ユニットを選択しましょう。

PCの電源ユニットの寿命を延ばすには

パソコン内部電源ユニットは使用方法を工夫するだけで、寿命が長くなります。電源ユニットをなるべく長持ちさせるための方法を紹介します。

温度管理に気を付けよう

電源ユニットの寿命に大きく関わる要因が温度管理です。内部からの排熱が足りないとPCが高温になってしまいます。

低すぎても問題であるため、BIOSの機能でCPUの温度を管理するか、フリーソフトなどを使ってPC温度の管理をしましょう。

夏場などに日差しが直接当たる場所でPCを利用すると、電源ユニットにかかる負荷も増えてしまいます。熱がこもりやすい場所での使用は、避けた方がよいでしょう。

PCのそばで小型のファンを回すなど、排熱の工夫も有効です。ファンが付いたPCの土台も販売されているので、こちらも検討してみてはいかがでしょうか。

クリーニングをしよう

PCはファンを常に回して外部から空気を取り入れているので、内部にほこりがたまりやすくなります。これが放熱フィンに付着して放熱効果が落ち、熱がこもりやすくなってしまうのです。

そのため、定期的にクリーニングして放熱性能を保ちましょう。PC内部は繊細なので清掃する際は雑巾やティッシュなどで拭き取るのではなく、エアダスターを使うと効果的です。

電源が落ちていることを確認してパネルを外し、エアダスターで風を吹きかけます。ファンに直接かけると破損の恐れがあるので、周辺に吹きかけるようにしましょう。

電源ユニットの容量に余裕を持たせよう

電源ユニットの容量に、ある程度余裕を持たせることも重要なポイントです。

PCの最大消費電力に合わない容量の電源ユニットを使うと、かかる負荷が高くなり、早く故障してしまう恐れがあります。

PCの構造や消費電力を計算して、適切な電源ユニットを選択しましょう。

PCの電源の寿命について

ノートパソコン側面あまり気にせず電源ユニットを使用し続けた場合、どのくらい持つのか気になるところです。PCの電源の寿命や診断方法などを紹介します。

PCの電源の寿命はどのくらい?

PCによって、数年持つものもあれば10年以上使用できるものもあります。一概に寿命がどのくらいかとはいえませんが、メーカーが設定している寿命は、3~5年程度がほとんどです。

また。PCの保守サポート期限を3年や5年に設定している機器が多いことから、一般的にその程度だと認識しておくとよいでしょう。

電源ユニットには保証が付帯している商品があり、中には7年間の長期保証もあります。故障が不安な人は、長い保証が付いているものを選択するとよいでしょう。

寿命の診断方法

目視で簡単に確認できる、電源ユニットの寿命の診断方法があります。

まずは接続ケーブルを確認しましょう。CPUやハードディスク、メモリなどに伸びるケーブルが外れていないか、目視で診断します。

しっかり接続されているにもかかわらず問題が起きている場合は、電源ユニットの劣化が原因かもしれません。

また、PCを起動した際のファンの音に異常がある場合には、故障の可能性があります。

ファンの動作状態を確認して、正しく回らなかったり、止まっていたりしているのであれば交換を考えた方がよいでしょう。

PCの電源の寿命が来たときの主な症状

パソコンを見る3人電源ユニットが故障すると、電源が落ちたり、PCが起動しなかったりとさまざまな症状が現れます。寿命が来たときの主な状況を紹介します。

フリーズする

電源ユニットが原因でPCが固まってしまい、動かなくなる場合があります。一時的には通電していても、一定の電気量に達するとショートして電源が落ちてしまうでしょう。

これは電源ユニットの電気供給が不安定であることを指しています。一度フリーズすると、自動的に元に戻ることはほとんどありません。これまで作業していたデータが全て吹き飛んでしまう可能性もあります。

そのため頻繁にフリーズが起きてしまう場合は、電源ユニットの交換やPCの買替えなどを検討しなければならないでしょう。

勝手に電源が落ちる

PCが起動して数分経つと勝手に電源が落ちる場合があります。これも電源ユニットの寿命が招く症状のひとつです。

中には一度PCの電源が切れた後すぐに、起動とシャットダウンを繰り返すことがあります。

電源が勝手に落ちると、電源ユニットだけでなく、他の部品にも悪影響を与えてしまう可能性があるため注意が必要です。

電源が頻繁に落ちる状態は、電源ユニットの寿命が末期に近づいている証拠といえるでしょう。他の部品にダメージを与える前に、電源ユニットの交換や修理をおすすめします。

電源を入れても起動しない

そもそも電源ボタンを押してもPCが起動しないこともあります。電源ケーブルがしっかり差し込まれているにもかかわらず、画面に反応がないのであれば電源ユニットの寿命が考えられます。

この症状にはいくつかのパターンがあり、どれも特徴のある状態が見られるでしょう。

例えば、PCのLEDは点灯しているが起動しないパターンです。さらにLEDも点灯せずPCが立ち上がらない場合もあります。電源は入ったものの画面は真っ暗なままという症状もあるでしょう。

突然起動しなくなることもあります。普段からバックアップを取っておかなければ、内蔵ディスクを取り出してデータを退避させるなど、技術的な措置が必要になるので気を付けましょう。

電源ユニットを自分で交換する

パソコン内部自分で電源ユニットを交換するのであれば、PCケースを外して作業しなければなりません。内部は繊細な部品が多いため正しい知識が必要です。

電源ユニットを交換するタイミングや方法を見ていきましょう。

電源ユニットを交換するタイミングは?

電源ユニットは、おおよその寿命である3~5年ほど経ったタイミングで交換するとよいでしょう。

ただし、正常に動作するものを早く取り替えてしまうのも、もったいないといえます。フリーズが頻発したりファンから変な音が発生したりなど、異常を感知したタイミングで交換するのもひとつの手段です。

その際は定期的にデータをバックアップしておくと、失われる範囲を最小限に抑えられるでしょう。

電源ユニットの交換方法

交換する際は、まず電源を落としてからPCケースを開けます。続いて既存の電源ユニットを撤去しますが、すぐにケーブルを引っこ抜かないように注意しましょう。

スマートフォンで写真を撮っておくと、どのケーブルをどこに接続しているかが分かるからです。

既存の電源ユニットから伸びたケーブルを全て外した後は、新しい電源ユニットをマザーボードなど各部品に接続します。

その後、電源ユニットが設置されていた場所に新しい電源ユニットをはめ込めば、交換は完了です。

おすすめのPC電源ユニット

パソコン内部をいじる男性一般に販売されている電源ユニットには、80PLUS認定を受けたものや、静音性能を売りとするものなど、さまざまな特徴を持った商品があります。中でもPCにおすすめの電源ユニットを3つ紹介します。

PS-SPD-0600NPCWJP-W(Thermaltake)

600W容量のATXタイプ電源ユニットです。140mmのコンパクトなサイズで、小型PCにも取り付けやすい仕様になっています。「Core V71」などの、大きなフルタワーケースにも搭載可能です。

80PLUS STANDARD認定を取得しているので、電力交換率も申し分ありません。保証が3年付いていることからも、何かしらの原因で不具合が起こった際に安心です。

ケーブルは電気信号を正確に伝達する直付けタイプを採用しています。コネクターが外れない限り、安定的に電気を供給してくれるでしょう。

負荷状況に応じてファン回転数を制御する「インテリジェントPRMコントロール」を搭載しており、無駄な電力消費や発熱を防いでくれます。

RAIDER 2シリーズ RA2-650(オウルテック)

80PLUS Silver認定を受けたATXタイプの電源ユニットです。電力消費と発熱を抑え、パーツへのダメージを減らしています。そのため寿命を長持ちさせる効果が見込めるでしょう。

リボンケーブルを使用しており配線をキレイにまとめられます。メインケーブルの長さに余裕を持たせた仕様で、マザーボードに簡単に接続できます。

特別に設計された通気口と120mmの静音ファンで、ノイズの少ない快適な使用感が得られるでしょう。

外部要因などで仮に電源異常が起きた場合も、PC各部品へのダメージを最小限に抑える保護機能を搭載しています。

高性能の商品であるうえ3年間の保証が付いているので、万が一初期不良や早期故障が起きても安心です。

高効率高耐久電源ユニットNE750GOLD(ANTEC)

 この商品の特徴は、なんといっても80PLUS GOLD認定を受けている点です。高効率高耐久を実現し、発熱やノイズを大きく削減しています。


フラットタイプのケーブルを採用しているので、配線しやすくまとめやすいという特徴があります。140mmのコンパクトサイズで小型PCにも搭載できるのもメリットです。

静音に優れた120mmスリーブベアリングファンを搭載しているうえ、温度に応じて回転数を制御するサーマルマネージャー機能で、静かな使い心地を体感できるでしょう。

7年という長期保証が付いているので、一般的な電源ユニットの寿命を過ぎても安心して使用できます。

PCの電源ユニットにも気を配ろう

パソコンを使う男性PCのスペックで重要な要素といえばCPUやメモリなどが挙げられますが、電源ユニットも性能を左右する大切な部品です。

負荷が高いので寿命は3~5年くらいですが、性能が高ければ長く持つものもあります。消費電力や発熱を抑えた認定商品を使うことで、パーツへのダメージを大きく削減できるでしょう。

電源ユニットは自分でも簡単に交換できる部品です。電源ユニットにも気を配り、快適なPCライフを送ってみてはいかがでしょうか。

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