「なぜ外壁塗装が必要なのかわからない」
「よく「塗装は10年ごと」と言われるけど、本当に必要なの?」
「雨漏りとかしていなければ少しくらい放置しても問題ないのでは?」
と考える人もいるでしょう。外壁塗装は面倒なうえ、30坪の家でも約60~100万円ほどかかります。できることならやりたくないですよね。
この記事では、外壁塗装が必要になる理由や、放置することで生じるリスクを解説します。
外壁塗装が必要ないケースも合わせても紹介しますので、参考にしてください。
外壁塗装が必要ないケース
外壁塗装が必要ないケースは下記の3つです。
- 外壁材がタイル・レンガ・樹脂系サイディングである場合
- 住宅を売却する予定がない場合
- 今後10年以内に退去する場合
それぞれのケースについて解説します。
外壁材がタイル・レンガ・樹脂系サイディングである場合
外壁がタイル、レンガ、樹脂系サイディングの住宅は塗装の必要がありません。
レンガとタイルに関しては、それぞれ成分に違いがあるものの、どちらも紫外線や雨水への耐性が強くできています。石やガラスがほとんど劣化しないのと同じ理由です。
樹脂系サイディングに関しては、素材自体に色(顔料)が練りこまれているため、色褪せがが生じず、また紫外線への対候性にも優れた外壁材です。
これらの外壁材では、塗装のメンテナンスは原則不要になります。
住宅を売却する予定がない場合
住宅を売却する予定がない場合、資産価値に対する外壁の影響をそれほど気にする必要はありません。
住宅の資産価値を守るためには、定期的な外壁のメンテナンスを行い、住宅の老朽化を抑制すること、また見た目の外観を維持することが重要です。
そのため、雨漏りなどが発生等日常生活に問題が起きておらず、見た目の古さも気にしない場合は、無理に塗装を行う必要性はありません。
今後10年以内に退去する場合
今後10年以内に退去する予定がある場合は、費用対効果を見極めたうえで判断することが重要です。
外壁塗装には、美観の回復といった短期的メリットと、大規模な修繕や外壁材の交換といったコストのかかる作業を未然に防止し、メンテナンスの費用を削減できるといった長期的なメリットがあります。
今後10年以内に退去する場合は、特に長期的なメリットを得ることができないので、無理をして外壁塗装を行う必要がありません。
外壁塗装が必要な理由
外壁塗装が必要となる理由は、下記です。
- 住宅の構造部分を保護するため
- 住宅の資産価値を守るため
- 住宅の資産価値を守るため
それぞれの理由について理解を深めていきましょう。
住宅の構造部分を保護するため
外壁塗装は、住宅の構造部分を外的要因から保護する効果があります。
外壁材は紫外線や雨風にさらされることで、ひび割れや剥がれが生じるリスクを抱えています。劣化が進行するに伴い、外壁の内側である住宅の構造部分にダメージ可能性が高くなり、最終的には大規模な修繕が必要になることも。
定期的に外壁を塗装することで、これらのリスクを最小限に抑え、住宅全体の耐久性を高めることができます。
このような効果があるため、外壁塗装は必要になるのです。
将来の修繕費用を抑えるため
外壁の劣化を放置すると、将来的に大規模な修繕が必要になる可能性が高くなります。
ここまで解説した通り、外壁のメンテナンスを放置することで、外壁材の劣化が進行し、外壁材を交換する費用や、住宅の構造部分の修繕費用が発生することがあります。
これらの修繕費用は安くても150万円、ひどい場合は最低でも200万円以上の費用が発生します。
塗装を適切に行うことで、外壁材の耐久性が保たれ、長期的な修繕費用を大幅に抑えることができるのです。
住宅の資産価値を守るため
住宅の資産価値を維持するためにも、外壁塗装は重要な役割を果たします。
住宅の外観は、その価値を評価する際の重要な要素の一つです。塗装が劣化していると、住宅全体の印象が悪くなり、潜在的な買い手にマイナスのイメージを与える可能性があります。
また、外壁の状態が悪いと、買い手は修繕費用を見込んで価格交渉を行う可能性もあります。定期的に外壁塗装を行い、住宅の資産価値を維持し続けることで、将来の売却時に買い手と有利な条件で交渉を進めることができるようになるのです。
外壁塗装が必要になる時期
修繕費用の抑制や資産価値の保持といったメリットを享受するためには、外壁塗装が必要になる時期を理解することが重要です。
外壁塗装が必要になる時期は大きく三つの観点で判断することができます。
- 新築から10年が経過している
- 前回の工事から10~20年以上経過している
- 劣化症状が発生している
それぞれ解説します。
新築から10年が経過している
まずは、新築から一度も外壁塗装をしていない方に向けた解説になります。新築の住宅は、10年間を過ぎると外壁塗装を検討するべきタイミングに差し掛かっていると考えましょう。
特に、新築の建売住宅の場合、建築コストを抑えるために安価な塗料が使用されているケースが少なくありません。安価な塗料は、初期費用が抑えられる反面、耐久性に劣り、紫外線や雨風による劣化が早いという特徴があります。
そのため、新築から10年程度経過すると、塗膜の劣化が進行し、色あせや剥がれが見られるようになることがあります。
この段階で塗装を行うことで、外壁材の劣化を防ぎ、住宅全体の耐久性を維持することができます。
前回の工事から10~20年以上経過している
次に、過去に塗装が工事を行った方向けの解説です。外壁塗装の耐用年数は、使用される塗料や住宅周囲の環境によって異なりますが、一般的に前回の工事から10~20年以上経過している場合は、再メンテナンスの時期に差し掛かっていると考えておきましょう。
特に、紫外線が強い地域や沿岸部、交通量の多い道路をはじめ、排気ガスの影響を受けやすい地域では、塗装の劣化が早まることがあるため、早めのメンテナンスが必要になります。
劣化症状が発生している
下記のような劣化症状が発生している場合は、塗装するタイミングだと考えましょう。
チョーキング
外壁を触ると手に白い粉が付く状態を、チョーキングといいます。チョーキングが起きている場合は、塗装の効果が切れている証拠です。
こうなってしまうと塗装の効果はほとんどないので、外壁の劣化が進行してしまいます。
クラック
チョーキングが起きたまま放置していると、次は外壁に小さなクラック(ひび割れ)が見られるようになります。雨水が入るほどの大きなクラックがない限りは特に問題ありませんが、外壁の劣化が始まっている可能性が高いです。
特にひびが0.3mm以上になるようなら、できるだけ早く補修工事をするのをおすすめします。
クラック(ひび割れ)に関しては以下の記事も参考にしてください。
剥がれ
外壁に目立つようなクラックが見られる場合は、部分的に剥がれが起きる可能性が高くなります。クラックから外壁の内部に雨水が侵入し、外壁の表面がボロボロと剥がれる状態です。すでに外壁の防水性が失われている状態なので、放置するのは危険です。
適切な時期に外壁塗装を行うことで、修繕費用の抑制や資産価値の保持といったメリットを享受することができますので、ぜひ一度自宅の状況を確認してみてください。
劣化がが起きてくる年数は外壁や塗装の種類によって変わるため、実際に外壁をチェックするしかありません。
外壁塗装をなるべくしたくない!長持ちさせるためには?
次回以降になるべく外壁塗装をしないで済ませるためのコツを解説していきます。ただしこれらの方法でも完全に塗装を不要にできるわけではありません。あくまで長持ちさせる方法として参考にしてください。
①家の周りをきれいに片付ける
外壁に湿気を溜めないよう、なるべく風通しの良い環境にしておくのが効果的です。
- 植木の枝が当たらないようにする
- 外壁に物を立て掛けておかない
- 物置を設置する場合は外壁との隙間をあけておく
もし不要な物があればなるべく処分しておくのが良いでしょう。特に木材などはシロアリのエサになってしまうため、放置しておくのは危険です。
家の周りをきれいに保つことで、外壁も汚れにくくなります。
②耐用年数の長い塗料を使う
塗料を選ぶ時は、なるべく耐用年数の長いシリコン塗料やフッ素塗料を選ぶと外壁が長持ちします。またあまり安い塗料を選んでしまうと、耐用年数も短く塗り替えする回数が増えてしまいます。
初期費用が高くなっても、シリコン以上のグレードを選ぶのがおすすめです。これから塗装をする方は、塗装業者に「なるべく長持ちする塗料を使いたい」と伝えてみてください。
③長持ちする外壁材に張り替える
外壁塗装の回数を減らすなら、外壁材を変更するのも効果的です。塗り替えの2倍くらいの費用になってしまいますが、トータルのメンテナンスコストは下がることがあります。
例えば最も塗り替えサイクルの短い「木質系サイディング」と、塗り替えサイクルの長い「金属系サイディング」を比べた場合。
外壁材 | 塗り替え目安 | 今後40年過ごす場合の塗装回数 |
---|---|---|
木質系サイディング | 5~8年に1度 | 5~8回 |
金属系サイディング | 15~20年に1度 | 2~3回 |
場合によっては3倍近くも回数に差が出ます。サイディングの張り替えは一時的にはお金がかかるかもしれませんが、その後の塗装回数を考えるとお得になるケースもあるんです。
もし張り替えをするなら、金属系サイディングか樹脂系サイディングに張り替えるのがおすすめですよ。
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