気づいたら外壁塗装が剥がれていて対応に困った人も多いのではないでしょうか。
補修は行うべきか、どうして塗装が剥がれてしまったのか、外壁塗装の剥がれを見つけたときの対処法を解説します。
外壁塗装はどうして剥がれる?補修はすべき?
外壁塗装は基本的に「経年劣化」か「施工不良」で剥がれてしまいます。
前回の塗装から10年経たずに剥がれてしまった場合は、「施工不良」が原因だと思ったほうがよいでしょう。
剥がれた塗装を放置しておくと、雨漏りが発生し、建物が腐食してしまいます。
また塗装が剥がれた部分から、紫外線や雨の影響を受けやすくなるため、外壁の他の部分まで劣化させてしまうかもしれません。
塗装の剝がれを発見したら、すぐに補修を行いましょう。
外壁の塗装が剥がれていた時の修復方法と費用相場
塗装が剥がれていた場合、どのような方法で修復を行いどのくらいの時間を費用がかかるのか気になりますよね。
修復方法や費用相場などの対処法を見ていきましょう。
2週間程かけて再塗装で補修を行う
外壁塗装の剥がれの補修作業は基本的に
|
の順で外壁の洗浄をしっかりと行ったうえで、損傷している部分を補修して再塗装を行います。
補修期間は業者に依頼してから2週間前後が必要となるでしょう。
2階建ての家で費用相場は80万~130万円
外壁塗装にかかる費用は、大きく分けて以下の4つになります。
- 塗装の手間賃
- 塗料などの材料費
- 足場や飛散防止シート
- 人件費などの諸経費
全体の20%ほどを占めるのは足場費用で、およそ15~25万円ほどです。諸経費には廃棄物処理費や中間手数料、交通費、事務手数料などが含まれます。
外壁の面積によって費用は変わるため、建物の大きさに合わせた費用を見ていきましょう。
坪数 | 費用相場 |
10坪 | 20~40万円 |
20坪 | 40~70万円 |
30坪 | 60~100万円 |
40坪 | 80~130万円 |
50坪 | 100~160万円 |
60坪 | 120~200万円 |
70坪 | 140~230万円 |
100坪 | 200~320万円 |
上記の費用は「塗装面積(㎡)=延床面積(坪数×3.3)×係数1.2」で求めたものになります。
保証期間であれば無料で補修してもらうことができるので、前回の外壁塗装からどれくらい時間が経っているか確認し、業者と相談してみましょう。
選ぶ塗料で価格も変化する
外壁塗装に使用する塗料は、特長や性能がそれぞれ異なり、さまざまな種類があります。
主に外壁塗装に使われる塗料の耐用年数と費用相場は以下の通りです。
耐用年数 | 費用相場 ※1㎡あたり | |
アクリル | 5~8年 | 1,500~1,800円 |
ウレタン | 5~10年 | 1,800~2,200円 |
シリコン | 7~15年 | 2,500~3,200円 |
フッ素 | 12~20年 | 3,500~4,500円 |
ラジカル | 8~16年 | 2,800~3,800円 |
光触媒 | 10~20年 | 3,500~5,500円 |
無機 | 10~25年 | 5,000~5,500円 |
耐久性が高く、遮熱性や防水性などの機能が豊富なものほど高額になります。
どの塗料が良いのかは、建材の違いや下塗り塗料の種類によって異なり、地域の気候環によっても変化するため、依頼した業者さんと相談して決めるのがおすすめです。
火災保険が適用できる場合もある
災害被害にあった場合には、火災保険を適用して補修できる可能性があります。しかし経年や老化での劣化は保険が適用されることはないため注意しましょう。
適用できる保険の1つは「住宅火災保険」です。
「住宅火災保険」とは戸建住宅向けの火災保険で、火災による損害のほか、台風時の飛来物や爆発事故などで外壁が損壊した場合適用することができます。
しかし洪水・高潮・集中豪雨などの水害や水漏れ事故には適用されない保険なので注意が必要です。
また住宅に関する総合的な補償を受けられる「住宅総合保険」が適用できる場合もあります。
こちらの保険では事故や暴動、泥棒などによる外壁の損壊や、火災保険に含まれなかった水害での損害も補償を受けることが可能です。
加入している保険が適用可能か、保険内容を確認または保険会社へ連絡してみましょう。
わずかな塗装の剥がれであればDIYも可能
小さな塗装の剥がれであればDIY補修が可能ですが、あくまで応急処置なので処置後は業者への補修依頼をおすすめします。
DIY補修を行う場合の手順は以下の通りです。
|
DIYで補修を行う場合は汚れをしっかり落とすこと、洗浄後や塗装後の乾燥を徹底することが大切です。
応急処置が終わったら、業者に補修を依頼してください。
基本的に外壁塗装のDIYはおすすめしない
わずかな外壁塗装の剥がれであればDIY補修は可能ですが、応急処置にすぎません。基本的に業者へ補修を依頼することをおすすめします。
自分で対処したあとでも、業者にちゃんとした補修を依頼しましょう。
なぜDIY補修はよくないのでしょうか。外壁塗装を業者に依頼するべき理由を見ていきましょう。
高所での作業は危険
プロが足場を組んで作業を行うように、外壁を塗装するという作業は高い場所で行われるため、危険です。
プロでも現場での転落事故は多数報告されており、慣れない高所での作業を初心者が作る不安定な足場で行えば、転落事故につながります。
住宅街では電線が張り巡らされており、高圧電線に触れることで感電する危険性も考えられます。
塗装には高度な技術が必要
前述したように外壁の塗装には、足場を組むところから養生、洗浄、下塗り作業など、工程も多く高い技術が必要です。
剥がれた塗装を補修するためには、丁寧な洗浄と下地補修が必要となり、これらの作業は塗り直した塗装の耐久性にも影響してしまうのです。
下地処理が不十分になってしまうと、結果的に再塗装までの期間が短くなり余計に費用がかかってしまいます。
塗装作業自体も素人が行うと、ムラが出やすく外観を悪くしてしまうほどの難しい作業なのです。
作業に時間と費用がかかる
外壁塗装を行う上で
|
などの道具が必要となり、これらの道具をそろえるには30~40万円ほど用意する必要があり、時間もかかります。
作業時間も洗浄後や下塗り後、仕上げ塗り後など乾燥させる時間を十分に取る必要があり、かなり長い期間が必要となるでしょう。
外壁塗装の業者を選ぶコツ
費用のかかる外壁塗装、塗装が長持ちするような丁寧な施工で信頼できる業者に依頼したいという人が多いのではないでしょうか。
外壁塗装を依頼するときに大切にしたいポイントを紹介します。
保証内容や期間を確認しよう
前回の塗装から10年経っていない場合は、施工不良が原因の可能性が高く無料で補修してもらうことができる可能性があります。
まずは「工事保証」を確認しましょう。これは塗装業者による保証で、施工不良などの場合に保証を受けられますが、内容や期間は業者によって異なるので注意してください。
また塗料などの製品に不備があった場合には「製品保証」が受けられる可能性もあるため、合わせてチェックしておくことをおすすめします。
下地処理を怠らない業者を選ぼう
外壁塗装において下地処理は塗装の完成度に影響する大事な作業工程です。洗浄作業や下塗りを丁寧に行う業者を選びましょう。
とはいってもどうやったら、いい業者を探せるのかわからない人もいると思います。
どんな作業工程で費用はどのくらいで補修してくれるのか、3つ以上の業者から見積もりを取って比較してみると自分に合った業者を選びやすいです。
ミツモアなら最大5社から見積もりを受け取ることができ、簡単に業者を比較することができます。
経年劣化が原因で剥がれるときの劣化症状と塗料の寿命
冒頭で外壁塗装が剥がれる原因について簡単に説明しましたが、より詳しく塗装が剥がれてしまう原因について見ていきましょう。
まずは「経年劣化」による劣化症状や塗料の寿命はどれくらいなのかを解説します。
寿命を迎えたときの劣化症状
経年劣化の場合、塗料の耐用年数を過ぎてしまい塗膜が剥がれてしまうことが多いです。
他にも以下のような症状が見られます。
|
塗料によって異なりますが、10年前後が塗り替えの目安です。
これらの症状が見られたら、外壁塗装を検討しましょう。
塗料の種類と耐用年数
種類 | 耐用年数 |
アクリル | 5~8年 |
ウレタン | 5~10年 |
シリコン | 7~15年 |
フッ素 | 12~20年 |
ラジカル | 8~16年 |
光触媒 | 10~20年 |
無機 | 10~25年 |
このように塗料は種類によって耐用年数が異なります。
塗料の耐用年数は、外壁塗装が剥がれる原因が「経年劣化」かそうでないかを判断する指標となります。耐用年数を超えていれば「経年劣化」、超えていなければ「施工不良」で塗装が剥がれている可能性があると考えてください。
自分の家に使われている塗料は何か確認して、耐用年数を過ぎていた場合は塗装の塗り替えをしましょう。
施工不良が原因で剥がれるときの事例
塗装してから10年も経っていないのに塗装が剥がれてきたときは、施工不良が原因の可能性が高いです。
施工不良とは
- 下地処理が不十分
- 下地と塗料との組み合わせが悪い
- 塗料の希釈が間違っている
- 十分な乾燥時間を取ってない
- 雨などの悪天候を無視して施工した
などの業者による施工中の不備が原因で、塗装が剥がれてしまうことを指します。
これらの施工不良について詳しく見ていきましょう。
下地処理が不十分
下地処理とは
- 高圧洗浄で汚れを落とす
- ひび割れた部分をコーキング剤で埋める
- ケレン作業(古い塗膜を落とす作業)
の作業を表します。
これらの処理は塗料が壁になじむように施されているため、きちんと行われていないと汚れや破損部分、古い塗膜などの上から塗料を塗ってしまい、密着性が弱まってしまうのです。
また下地処理後の乾燥がしっかり行われないことも塗料の密着性を弱める原因となってしまいます。
下地と塗料との組み合わせが悪い
基本的に下塗り・中塗り・上塗りと3回以上に分けて塗装作業は行われます。
そのため下塗り塗料と仕上げ塗料の組み合わせが重要になるのです。
中には相性が悪い塗料もあり、組み合わせを間違えてしまうと塗料が剥がれやすくなってしまいます。
また建材との相性が悪く、塗装の早期劣化につながっている可能性もあります。
塗料の希釈が間違っている
塗料には油性と水性があることをご存じですか?
油性の場合はシンナー、水性の場合は水で薄めて使うため、塗料の種類にあった希釈を行う必要があり、希釈する量も塗料ごとに指定があるのです。
塗料の費用を浮かせるために規定より薄くなるまで希釈する悪徳業者もいるので注意しましょう。
十分な乾燥時間をとっていない
下塗り、中塗り、上塗りと3回に分けて行う塗装作業は、それぞれ塗り重ねる前にしっかり乾燥させる必要があります。
乾燥しきっていない塗料のうえから重ね塗りすると、劣化の原因となってしまうので、塗料メーカーによって指定された乾燥時間が確保されているかを確認しましょう。
雨などの悪天候を無視して施工した
外壁塗装をするためには、天気や気候の条件がそろっている必要があります。
外気が5℃以上かつ、湿度が85%以下が塗装を行う最適の環境とされているのです。
当然雨の中で施工すれば塗装の仕上がりは悪くなり、塗装の劣化も早まってしまうでしょう。
工期を短くしようと天気を無視して施工していた場合、施工不良による劣化と考えましょう。
塗装の剥がれをなるべく防ぐ方法
塗装の補修はお金がかかってしまうし、なるべく外壁塗装を長持ちさせたいですよね。
業者による施工不良も回避したいものです。
塗装の剥がれを未然に防ぐための方法を見ていきましょう。
見積書をもらったら工程を確認
塗装の剥がれが起きやすい工程について、見積書に記載があるかどうかを確認しましょう。
|
優良な業者であれば、工程ごとに項目を立てた見積書になっているはずです。
業者によって記載内容は異なるため、心配であれば施工前に詳しい工程を聞くようにしましょう。
塗装の施工前に保証内容を確認しておく
もしも施工不良で塗装が剥がれてしまったときの保証を事前に確認しておきましょう。
使える可能性のある保証は「製品保証」と「工事保証」です。
製品保証は塗料に問題があった場合に適応されるメーカー保証です。しかしこれが適用される場合、その塗料を使用した他の世帯にも保証が発生することになるため、認められることは少ないでしょう。
一方工事保証は業者との取り決めで、施工に問題があった場合適用できます。
どの期間内で、どんな不良が起こったときかという線引きが難しい保証になります。
保証の期間や内容を事前に確認しておくと、塗装が剥がれてしまったときも対応がしやすくなります。
定期的なメンテナンスを行う
業者に塗装を依頼した場合、1カ月、半年、1年、5年、10年のような間隔で定期メンテナンスがサービスに含まれていることが多いです。
こまめにメンテナンスを行うことで、不具合や損傷の早期発見にもつながります。不具合を早く見つけることで、原因も判断しやすく補修対応も適切に行えるでしょう。
また業者によるメンテナンスに限らず、日頃から塗装の状態をチェックしておきましょう。
塗装の寿命は環境に左右されやすく、気候や立地によっては耐用年数よりも早く劣化してしまいます。
耐用年数を過信せず、こまめに外壁塗装の状態を見ておくことが大切です。
外壁塗装のプロを探すならミツモアがおすすめ
ミツモアの一括無料見積もりを利用すると、自分に合った業者を簡単に見つけることができます。ぜひミツモアを利用して、外壁塗装をプロに頼んでみてはいかがでしょうか。
ミツモアで簡単な質問に答えて見積もり依頼
ミツモアならサイト上で予算、スケジュールなどの簡単な質問に答えるだけで見積もりを依頼できます。複数の業者に電話を掛ける手間がなくなります。
最大5件の見積もりが届く
無料で最大5件の見積もりを比較することが可能です。レビューや実績も確認して、自分に合った業者を選ぶことができますよ。
チャットで見積もり内容の相談ができる
気になった業者とはチャットで相談することができます。チャットなら時間や場所を気にせずに相談ができるので忙しい人にもぴったりです。