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外壁塗装の色選びのコツは?失敗しないポイントや人気の色を紹介

最終更新日: 2023年08月22日

定期的な家のメンテナンスで見落としやすいのが外壁の劣化です。ヒビ割れなど明らかな劣化が起こっている場合を除くと、メンテナンスの必要性に気付きにくい部分といえます。

外壁塗装には、見た目をよくする以外にもさまざまな効果があります。ここでは外壁塗装の色の選び方と注意点について解説します。

外壁塗装で人気の高い色6選

外壁塗装では元の色とは異なる色を採用することも一般的です。下は実際のビフォーアフターの写真です。白で汚れが目立っていましたが、落ち着いたブルー系の色に変えることで、全体がモダンな印象に変わりました。

外壁塗装のビフォーアフター

外壁塗装の色として、多くの住宅で選ばれている人気色を紹介します。それぞれの特徴を理解し、色選びに役立てましょう。

メリット デメリット
ベージュ ・落ち着いた印象を与える
・周囲の景観とバランスを取りやすい
・単色だと地味になりやすい
ホワイト ・清潔感がある
・外壁の表面温度の上昇を防ぐ
・汚れが目立ちやすい
グレー ・汚れが目立ちにくい
・明度を調節しやすい
・質素に見えることがある
ブラウン ・他の色に合わせやすい
・多くの種類から選べる
・重い雰囲気に見えることがある
暖色 ・明るく華やかな印象を与える ・濃すぎる色は浮きがちになる
寒色 ・落ち着きのある印象を与える ・濃淡を調整しないと周囲から浮きがちになる

バランスを取りやすい「ベージュ」

ベージュの外壁の住宅

外壁塗装の色で最も人気のある定番色がベージュです。周囲の住宅や景観とバランスを取りやすく、落ち着きのあるエレガントな雰囲気を出せます。

白に少し黄色が入ったような色味の、程よい明るさが特徴です。和風・洋風問わず、どのようなタイプの住宅にもマッチするでしょう。緑やレンガとも好相性です。外壁塗装後の仕上がりと、イメージとの不一致が発生しづらく、後悔の少ない色でもあります。

2色選ぶなら、ベージュをベースカラーとして、ブラウンやグレーと組み合わせれば、より安定感のある落ち着いたイメージを出せます。

ベージュ1色にすると全体が地味になりやすいため、サッシや玄関など面積の小さい部分に、違う色でアクセントを加えるのがおすすめです。

明るい印象を醸せる「ホワイト」

白い外壁の住宅

ホワイトは光の反射率が高く、明るく清潔感のある印象を与えてくれます。また、光の反射率が高いことは、外壁表面の温度上昇の抑制にもつながります。

例えば、スペインのミハスは「白い村」として有名ですが、統一感を出すためだけに外壁をホワイトにしているわけではありません。地中海性気候のミハスでは、夏の気温が35℃以上にもなり、雨もほとんど降らないため、外壁をホワイトにすることで気温の上昇を抑えているのです。

ほかにも、ホワイトはさまざまな素材と色合わせしやすい色です。建物は玄関ドアや窓、屋根など多くのパーツでできています。建物を構成する各パーツの色と合わせやすいホワイトは、個性的なドアや窓枠、ウッドデッキなどを取り入れている方にもおすすめです。

注意点は汚れが目立ちやすいことです。車の排気ガスやサビの茶系など、一面に塗るなど汚れが目立ちやすい塗り方をする場合は、経年による変化も考慮して慎重に選びましょう。

モダンを目指すなら「グレー」

グレーの外壁の住宅

汚れが目立ちにくいグレーも、外壁の色として人気です。シンプルかつモダンな印象を与えやすく、洗練された仕上がりになります。

外壁は砂やホコリ、排気ガスやコケなどで汚れやすい部分です。汚れのほとんどは中間色で、グレーには中間色を目立ちにくくしてくれる効果があります。

ただし、明度によってはホワイトが色褪せたように見えたり、あまり味気のない印象を与えてしまったりすることがあります。どの程度の濃さや明るさで仕上げるのか、慎重に検討しましょう。

ツヤなし塗装の濃い色味なら、よりシャープな雰囲気を出せますが、最近は白寄りのグレーも多くの住宅で選ばれています。明度の違いでさまざまなバリエーションを出せることが魅力です。

白寄りのグレーなら、単色でも周囲の住宅や景観になじみやすいでしょう。木製部分のブラウンや、サッシの白とも合います。

落ち着いた雰囲気の「ブラウン」

ブラウンの外壁の住宅

木や土などの自然を連想されるブラウンは、落ち着いた印象を与えやすい色です。周囲に溶け込みながらも、おしゃれな印象を出せるでしょう。

ブラウンには多くの種類があり、スタイリッシュな印象になるダークブラウンや、暖かみを感じられるナチュラルブラウンなどが人気です。

ほかの色に合わせやすいことも、ブラウンの魅力といえます。サッシや屋根ともなじみやすいでしょう。グレーと同様に汚れが目立ちにくいため、手入れで楽をしたい人にもおすすめです。

暖かな雰囲気が出る「暖色系」

黄色い外壁の住宅

橙・ピンク・黄色などの暖色系は、暖かみのあるアットホームな雰囲気を醸し出せます。明るく華やかな印象を与えたい場合に向くでしょう。

日が当たりにくい場所で暗く見える住宅でも、暖色系の色を採用すれば、明るくさわやかに見せることが可能です。

暖色系の良さを際立たせるためには、より白に近い色を選ぶのがポイントです。白の割合が多いほど、明るい印象を与えやすくなるでしょう。

クールな印象を与える「寒色系」

青い外壁の住宅

青・緑・紺などの寒色系は、クールな印象を与えやすい色です。女性や若い世代から高い人気を集めています。

寒色系の色は、見る人の感情を落ち着かせ、リラックスした気持ちにさせてくれる効果も期待できます。

濃さを変えることで印象を大きく変えられることも、寒色系の特徴です。薄めの色や明るめの色を選べば、キュートな雰囲気を醸し出せるでしょう。

寒色系を白系と組み合わせれば、おしゃれな洋風のイメージを出せます。自然を連想させるナチュラルブラウンとも好相性です。

外壁の色の決め方3ステップ

ここからは具体的な外壁の色の決め方をご紹介します。まずは3ステップを踏んで理想の色を選びましょう。

  1. 人気色・流行色をチェックして希望の色を選ぶ
  2. カラーシミュレーションでイメージを確認する
  3. 大きなサイズで色見本を確認する

①人気色・流行色をチェックして希望の色を選ぶ

まずはどのような色が人気で、今流行しているのかを調べてください。せっかく塗装をしても古臭い印象になってしまったり、周囲と浮いていて地味な雰囲気になってしまったりしたら後悔してしまうでしょう。

塗り替える場合、今と同じ色にしてもいいと考えてしまいがちですが、その時々によって人気がある色は変わっています。野暮ったくならないよう、トレンドを抑えた色選びをしてください。

②カラーシミュレーションでイメージを確認する

外壁の色を選ぶ際は、カラーシミュレーションを活用するとイメージが湧きやすくなります。カラーシミュレーションとは、色の変化を3Dイラストで確認できるツールです。自宅の形状に似た建物を選び、気になっている外壁の色の組み合わせや仕上がりを確認できます。

建物全体のカラーイメージを掴みやすいうえ、ツートンにする場合に色の組み合わせを複数試せます。

ただし、カラーシミュレーションは、あくまで似た形状の家を使用した3Dイラストに過ぎません。モニターやブラウザによっても色の見え方は多少異なります。実際の仕上がりとは異なる可能性も考慮して、同じ色で塗装された家を見学するのもおすすめです。

参考:

エスケー化研の塗り替えシミュレーションは、最初に住宅のタイプを選択するとそれに合わせて外壁の色をシミュレーションできるものです。

さくら外装塗装店のカラーシミュレーションは、1トーン・2トーンのように多色のシミュレーションに対応しています。

ガイナのカラーシミュレーションは、屋根・外壁1階・外壁2階の3カ所に分けてシミュレーションをすることができます。

ペイントシティーコムのカラーシミュレーションは、外壁だけでなく床の色もシミュレーションができるので、よりイメージがわきやすい仕様です。

③大きなサイズで色見本を確認する

色の濃淡は、見るものの大きさによって異なって見えます。同じ色でも、小さいサイズで見た場合は、大きいサイズで見たときよりも濃く見えるというメカニズムがあります。

外壁の色見本は、必ずA4以上の大きさで確認しましょう。手のひらサイズの色見本などを使うと、広い面積を塗ったときに違和感が生まれてしまいます。

外壁塗装の色選びでよくある失敗

外壁の色を選ぶときにありがちな失敗例を3つご紹介します。

  • 汚れが目立ちやすい色を選んでしまう
  • イメージと仕上がりが異なる
  • 近隣の景観と調和しない

汚れが目立ちやすい色を選んでしまう

外壁は外気にされられているため、ホコリや排気ガスなどが付着して汚れやすい状態です。汚れが目立ちやすい色の塗料を選ぶと、見た目の印象が悪くなってしまいます。

汚れが目立つ代表的な色は「白」と「黒」です。真っ白や真っ黒といった色は、塗装してしばらくはきれいに見えても、汚れが目立ってくるため外壁の色には向きません。

イメージと仕上がりが異なる

カタログや色見本では素敵に見えたはずの色が、仕上がった外壁では全く違うものに見えてしまうというのはよくある失敗です。

色の見え方は、蛍光灯の下と陽光の下とでは全く異なります。同じ室内で見るとしても、使っている蛍光灯が違えば見え方も変わります。色見本を見るときは、複数の環境下で見比べるようにしましょう。

近隣の景観と調和しない

住宅地の中にあって、一軒だけ悪目立ちするような色になってしまったという失敗もあります。

もし周囲が落ち着いた色合いで統一しているのなら、真逆の属性を持つ色を選ばない方が無難です。全体の雰囲気を壊さないように注意しましょう。

外壁の色選びで失敗を防ぐ5つのコツ

  • 先に全体のイメージを決める
  • 原則として2色までにおさえる
  • 汚れが目立ちにくい色を選ぶ
  • 屋根やドアの色との相性を考慮する
  • ツヤの有無を考慮する

先に全体のイメージを決める

外壁の色を決める際は、最初から色を選ぶのではなく、どのような印象の家にしたいのか、先に家全体のイメージを決めましょう。

「都会的」「風情のある」「鮮やか」「可愛らしい」など、まずは思い描いた家のイメージに合う言葉を選びます。

次に、選んだ言葉がどのようなカテゴリに属するかを考えましょう。例えば、「都会的=シック」「風情のある=クラシック」「鮮やか=カジュアル」「可愛らしい=ロマンチック」のように分けられます。

カテゴリが定まったら、それぞれに適した色相を決めましょう。代表的な組み合わせは「シック=青系」「クラシック=黒系」「カジュアル=橙系」「ロマンチック=赤系」です。

このように、まずは全体の大まかな配色を決めておくことで、外壁の具体的な色を決めやすくなります。

原則として2色までにする

複数の色を使いたい場合は、2色までに抑えるのが基本です。3色以上選んでしまうと、それぞれの色が主張し合い、全体のまとまりが損なわれてしまいます。選ぶ色の種類が多いほど、塗料費が高価になる点にも注意しなければならないでしょう。

2色のツートンカラーにする場合は、バランスのよい同系色の色や、彩度の近い色同士を組み合わせるのがおすすめです。

片方の色をベースカラーに決め、6:4か7:3の割合でベースカラーを多めにすれば、よりバランスがよくなります。

また、色を上下に分ける場合は、下側の色に濃い目の色を持ってくることで、安定感が増し落ち着いたイメージを与えられるでしょう。2色の間に差し色として3色目を入れれば、おしゃれで個性的な印象を出すことも可能です。

汚れが目立ちにくい色を選ぶ

汚れが目立ちにくいのは、グレーやベージュ、クリーム色などです。外壁につく埃などの色とはっきり差がつかないため、多少の汚れは目立ちません。

加えて、これらの色は常に好まれている人気色でもあります。頻繁に塗り替えるものではありませんから、汚れが目立たないところも人気の理由のひとつでしょう。

屋根やドアの色との相性を考慮する

屋根やドアなど、塗り替える可能性が低い部分の色との相性も考えましょう。

例えば、サッシや玄関に使われているアルミの部分は塗装できません。アルミは白・黒・茶色などに統一されていることが多いため、これらの色と相性のよい色を選びましょう。

白は濃い目の色と相性が悪く、ピンクやイエローなど派手めの色と合います。黒は基本的にどのような色にも合いますが、濃すぎる色と合わせると全体が暗くなってしまうでしょう。

ツヤの有無も考慮する

建物の印象は、色だけでなく塗料のツヤからも影響を受けます。ツヤのある外壁はキラキラと光を反射する一方、ツヤのない外壁は光をほとんど反射しません。

一般的に、塗料のツヤは「ツヤなし」「3分ツヤ」「5分ツヤ」「7分ツヤ」「ツヤあり」の5パターンに分かれており、多くの塗料でツヤを調整できます。

ツヤを出すメリットには、耐久性や耐候性が高くなり汚れも付きにくくなることや、新築のような印象を与えられることが挙げられます。

しかし、経年劣化によりツヤがなくなり美観が変わるのを防ぎたい場合や、上品で落ち着いた仕上がりにしたい場合は、ツヤを出さない方がよいでしょう。

外壁の色選びで見落としがちな注意点3つ

  • 室内温度への影響を考える
  • 近隣の住宅との調和を考慮する
  • 景観条例の有無を確認する

室内温度への影響を考える

外壁塗装で塗料の色を選ぶ際は、好みや周囲との調和だけでなく「性能面」を考えることも重要です。外壁の色は室温に少なからず影響を与えることから、室内での過ごしやすさや省エネ効果にも関係します。

黒や紺など暗めの色は、太陽の熱を吸収しやすいため、外壁の温度が上昇し室温も高まりやすくなるでしょう。寒い時期の保温効果を高めたい場合に適した色です。

一方、白などの明るい色は太陽光を反射しやすく、外壁や室内の温度上昇を抑えられます。夏場の遮熱効果を高めたい場合は、明るめの色を選ぶのがおすすめです。

室温への影響を意識するなら、遮熱塗料を選ぶ方法もあります。

遮熱塗料とは、塗るだけで室内温度の上昇を抑える効果が期待できる特殊な塗料です。紫外線を反射したり吸収する熱を抑えたりして、室内に入り込む熱量を減少させます。

遮熱塗料を使用する施工方法を遮熱塗装と呼びます。室内の温度上昇を抑えるだけでなく、建物への熱ダメージを軽減する効果も期待できるのが特徴です。

また、遮熱塗装により室内温度の上昇を抑えられるため、エアコンの使用頻度も減り節電や省エネ効果を見込めます。

近隣の住宅との調和を考慮する

外壁の色選びでは、街並みと調和している色を選ぶことも重要です。周囲の建物でどのような色が使われているのか確認し、違和感のない色を使うようにしましょう。

自宅周辺の建物をチェックしながら、使われている色を参考にするのもおすすめです。サッシ・玄関・屋根色との組み合わせなど、色選びの参考になることも多いでしょう。

近所の外壁を参考にすれば、調和を保つことにもつながります。周辺の外壁塗装を同じ業者が手掛けていることも多いため、住民に確認して同じ業者を利用すれば、気に入った色を選べないという事態も避けられるでしょう。

景観条例の有無を確認する

自治体によっては、景観法に基づいた景観条例を定め、景観や環境との調和を目的として、住宅の外壁の推奨色を指定しているケースもあります。

法律による強制力や全国一律の規制があるわけではなく、あくまでも地域ごとの景観を守るために行われている、各自治体の取り組みです。

例えば、さいたま市では「さいたま市景観色彩ガイドライン」の中で、街並みの連続性に配慮した色相や明度の選び方を細かく解説しています。

自分の住んでいる自治体で景観条例を定めている場合は、自治体の方針を参考にすることで、外壁の色を選びやすくなるでしょう。

外壁塗装業者選びは相見積もりで比較を

外壁塗装は何度も行うわけではありませんから、絶対に失敗したくはないところです。色見本を見るだけでなく、業者にさまざまな提案をしてもらうことをおすすめします。

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