9月は1人暮らしを始める学生や転勤、転職などで引っ越す人が増えてくる月です。1年の中では引越し料金が安めですが、転勤のピークシーズンである10月に近づくと高くなる傾向があります。
なかでも秋の大型連休であるシルバーウィークは引越し需要が増し、料金が上がります。9月は台風シーズンのため、天気予報にも注意が必要です。
9月の引越し費用相場や9月の中でも安い日、料金を安くおさえるコツ、9月引越しの注意点を解説します。
9月の引越し料金の相場
9月の引越し料金のシミュレーション
人数と距離、引越し月に「9月」を入力すると、引越し料金の平均値、最安値、最高値のシミュレーションできます。計算結果はミツモアの依頼データから算出しています。
※ ミツモアにおける引越し依頼への応募価格から算出しています。(2023年5月1日~2024年3月20日)
単身引越しの9月の費用相場
単身者が9月に引っ越すときの費用は、同じ都道府県なら2万5900円~2万7100円、県外への移動となると3万7100円~13万5100円かかります。
移動距離 | 単身 |
---|---|
0~15km未満 (同一市区町村) |
25,900円 |
15~50km未満 (同一都道府県程度) |
27,100円 |
50~200km未満 (同一・近隣地方程度) |
37,600円 |
200~500km未満 (近・中距離地方程度) |
67,900円 |
500km~ (遠距離地方程度) |
135,100円 |
※ミツモアにおける引越しの平均見積もり価格(2023年9月時点)
引越し費用は荷物量やオプションサービス、業者の価格設定で大きく異なります。たとえば5km圏内の引越しでも、引越し作業のみでなく梱包や荷解まで依頼すると4万円かかる場合があります。
正確な費用を知りたい場合、実際に見積もりを取って確認するのがオススメです。
家族の9月の引越し費用相場
2名以上の家族が9月に引っ越すときの費用は、同じ都道府県ないなら3万9800円~6万1900円、県外への移動となると5万9200円~17万1300円かかります。
移動距離 | 2人暮らし | 3人家族 | 4人家族 | 5人以上の家族 |
0~15km未満 (同一市区町村) |
39,800円 | 45,400円 | 47,900円 | 45,200円 |
15~50km未満 (同一都道府県程度) |
43,100円 | 53,900円 | 62,900円 | 61,900円 |
50~200km未満 (同一・近隣地方程度) |
59,200円 | 59,800円 | 60,200円 | 115,800円 |
200~500km未満 (近・中距離地方程度) |
106,600円 | 93,600円 | 125,400円 | ― |
500km~ (遠距離地方程度) |
156,800円 | 160,200円 | 171,300円 | 148,500円 |
※ミツモアにおける引越しの平均見積もり価格(2023年9月時点)
ファミリー引越しは世帯によって荷物量も異なり、料金にも差が出やすいです。正確な料金を知るためには、実際に見積もりを取ってみることをおすすめします。
9月の引越しは8月や10月と比べて高い?
9月の引越し料金は8月より若干高い傾向があります。9月から転勤や新学期のシーズンに入り、8月よりも引越し需要が増加するためです。
一方で10月と比べると、単身引越しは若干安く、家族引越しは9月と大きな差はありません。10月は転勤のピークシーズンであるため、単身引越しの料金が上がる傾向です。
実際に単身者の引越し費用は8月が3万6800円円、9月が3万7200円、10月は3万8300円となっています。
ただし、これらはあくまで平均的な傾向であり、個別の事情によって料金は変動します。8月、10月の引越し料金については、以下の記事で詳しく紹介しています。
関連記事:10月の引越し料金相場
月ごとの引越し費用を比較したい人は、以下の記事を参照ください。
2024年9月の引越し料金が安い日程
9月は中旬の連休前後が高い
9月は中旬以降に人事異動の内示が出されることが多く、引っ越す人が増えて料金が上がります。そのため上旬のほうが、比較的安く引っ越せる傾向です。
時期 | 単身 | 2人暮らし | 3人家族 | 4人家族 |
---|---|---|---|---|
上旬 | 36,700円 | 45,200円 | 50,900円 | 52,700円 |
中旬 | 38,800円 | 49,200円 | 50,400円 | 54,300円 |
下旬 | 35,800円 | 48,600円 | 51,600円 | 52,800円 |
※ミツモアにおける引越しの平均見積もり価格(2023年9月時点、全距離・荷物量)
中旬や下旬は10月の転勤や転職シーズンに近づくため、引越し需要が増し料金も高くなります。
2023年9月の引越し費用データによると、2人暮らし~4人家族は中旬や下旬よりも上旬の引越し費用が1万~4万円安いです。単身者は下旬の引越し費用が安めですが、中旬と比べると2万円ほど上旬のほうが安くなっています。
2024年9月の引越し料金カレンダー
大手引越し業者等の料金予測や、ミツモアでの料金の傾向をもとに、引越し料金の予測カレンダーを独自で作成しました。
一般的に土日祝日よりも、平日の方が料金が安い傾向です。とくに休日と隣接しない火曜日~木曜日が狙い目で、2024年9月であれば4日(水)、5日(木)、10日(火)、11日(水)が安く引っ越せるでしょう。
月の後半はシルバーウィークがあり、秋の転勤シーズンも近づいてくることから、料金が高めです。
ただし連休中に引越しを終えたい人が多く、シルバーウィークに挟まれた平日は一時的に需要が減ります。そのため2024年9月17日(火)、19日(木)は安い可能性が高いです。
2024年9月で引越しの縁起が良い日
9月12、24日は縁起が良い日が重なり、若干混むことがあるため、早めの予約が必要です。
9月の縁起が良い日 | 内容 |
1 | 大安 |
4 | 一粒万倍日 |
6 | 大安 |
12 | 大安、一粒万倍日 |
17 | 一粒万倍日 |
18 | 大安 |
24 | 大安、一粒万倍日 |
29 | 一粒万倍日 |
30 | 大安 |
9月の引越し費用を安くおさえるコツ
「引越しの時期は変えられないけど、費用をなるべく安く抑えたい」という方も多いかと思います。9月の引越し費用を安くおさえる方法を紹介します。
9月の引越し費用を安くする方法 | 節約できる料金 |
---|---|
9月上旬の平日に引っ越す | 5000円~数万円 |
シルバーウィークのある連休は避ける | 5000円~1万円 |
不要になった夏物を処分し荷物を減らす | 5000円~1万円 |
なるべく早く、8月には業者を探し始める | 5000円~1万5000円 |
年間を通じて使える引越し費用を安くする方法は、以下で詳しく紹介しています。
1. 9月上旬の平日に引っ越す
9月に安く引っ越すなら、9月上旬の平日を選択しましょう。9月は企業が人事異動を行うことが多く、後半に近づくほど転勤による単身・家族引越しが増えます。
また平日よりも土日祝日に引っ越す人が多く料金も高いので、スケジュールに都合がつくなら月~金の平日の作業を予約すると良いでしょう。
とくに「縁起が良くない」とされる仏滅や赤口は、引越しを避ける人もいるため料金が若干安くなることがあります。2024年9月の平日の仏滅は9月5日(木)、11日(水)、17日(火)、赤口は2日(月)、13日(金)、19日(木)、25日(水)です。
2. シルバーウィークのある連休は避ける
シルバーウィークとは、9月の「敬老の日」と「秋分の日」を含む大型連休のことです。年によっては最大5連休となり、休みを利用して引っ越す人が増えます。
安く引っ越したいなら、シルバーウィークのある連休は避けるのが無難です。2024年9月の場合、敬老の日を含む9月14(土)〜16日(月)の3連休と、秋分の日を含む9月21(土)〜23日(月)の3連休がシルバーウィークにあたります。
平日は忙しく引越しできる日が休日のみなら、可能な限り連休の初日を避け、連休最終日の作業を依頼すると比較的リーズナブルでしょう。
3. 不要になった夏物を処分し荷物を減らす
引越し時の荷物量は、料金に直接関係します。新居で使わない家具や家電、もう着ない衣類を処分し、荷物をなるべく減らしておきましょう。
9月に引越しをするなら、古くなった扇風機やエアコン、使わなくなった浮き輪や水着といった夏物アイテムは処分するタイミングとしてオススメです。
使えそうな中古品はリサイクルショップやフリマアプリで売却するのも良いでしょう。不用品として捨てる場合は、回収も請け負ってくれる引越し業者に依頼すると、複数社に依頼する手間を省けます。
4. なるべく早く、8月には業者を探し始める
9月は転勤シーズンが始まる月なので、引越しを予約する人も増えます。可能なら8月ごろから引越し業者を探し始めると、安価に請け負ってくれる業者を見つけやすいです。
早めに準備を始めることで希望の日程で引越しができ、安心して荷造りや転居届などの手続きを進められます。
9月に引越しする場合の注意点
台風シーズンで天気が荒れる日が多い
9月は1年の中でも台風シーズンにあたります。9月の台風は四国から西日本、東日本を通過する軌道が多く、四国や本州にお住まいの人はとくに気をつけなければなりません。
基本的には、台風による強風や豪雨が予想される日でも、引越し作業は予定通り行われます。引越し業者にとって、引越し日が変わる方が人員やスケジュールの調整に手間がかかるためです。
雨の中の引越しの場合、「段ボールをビニール制の袋に入れる」や「ガムテープで強めに補強する」など荷物の防水対策をできる限り事前にしておきましょう。
台風の日を避けて引越ししたい場合は、依頼者から作業をキャンセルすることも可能です。ただし直前や当日に中止を申し出ると、所定のキャンセル料がかかります。「標準引越運送約款」によると、前々日のキャンセルは引越し料金の20%、前日は30%、当日は50%となっています。
引越し日の前に天気予報を欠かさずチェックしておき、キャンセルする場合は3日前には連絡しましょう。
9月の引越しは縁起を気にする人もいる
一般的に1月、5月、9月の引越しは縁起が悪いとされています。
正五九参りといい、「1月は正月」「5月は田植え」「9月は稲刈り」と農作業にとって重要な時期に引越しが重ならないよう避けられていたことに由来します。この習慣が引越しや結婚を避ける月として定着しました。
ただし縁起を気にする地域や家族以外は、気にしなくても問題ないでしょう。
9月の引越し料金を安く抑えるには相見積もりがおすすめ
はっきりした定価がない引越しサービスでは、複数の業者から見積もりを取って比較するのがおすすめです。相見積もりをするなら2~5社の見積もりを取ると良いでしょう。
同じ条件で複数社の見積もりを比較すれば、料金設定の安い業者を見つけられます。また、別の業者から提示された見積もり金額を伝えて交渉することで、当初の見積もり金額から値引いてもらえる可能性もあります。
相見積もりで引越し業者を探すなら、ミツモアを利用してみてはいかがでしょうか?多くの登録事業者の中から、自身に最適な提案をしてくれる業者に出会えます。