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電気ポットの洗浄方法を解説!内側はクエン酸、外側は重曹で!

最終更新日: 2021年10月04日

電気ポットは湯沸かしだけでなく保温もできるので、とても便利な反面、気づけば汚れがたまっている家電です。飲食物に使うことが多いお湯を綺麗に保つために、定期的に掃除しておきましょう。

電気ポットについた汚れは、内側と外側では性質が異なり、洗浄する方法も違います。この記事では、電気ポットの内側と外側、それぞれの掃除方法をわかりやすく解説していきます。

電気ポットの内側・外側の汚れは違う

電気ポットの内側が汚れる原因

まずは電気ポットの内側と外側とで、汚れの種類が違うということを把握しておきましょう。掃除の基本は「アルカリ性の汚れには酸性洗剤」「酸性の汚れにはアルカリ性洗剤」を使って中和することです。

内側の汚れはアルカリ性の「水垢」

電気ポットの内側に、白い塊のような汚れが付いているのを見たことはありませんか?触るとザリザリしているこの白い汚れは水垢です。

水垢とは、水道水に含まれるカルシウムやナトリウムなどのミネラル分が固まったもので、アルカリ性の汚れです。そのため酸性のクエン酸などを使って洗浄するのが有効。

ただし、もし水垢のような白っぽい汚れではない場合、サビが発生している可能性があります。その場合はクエン酸に重曹を加えて反応させると効果的です。

例えば茶色の汚れであれば水道水に含まれる不純物です。少量だとあまり問題はありませんが、赤色や濃い茶色に変化した場合は、内部にサビが発生している可能性があります。

緑色の汚れは緑青と呼ばれるサビで、白い汚れは水道水に含まれているカリウムやマグネシウムなどのミネラルが蓄積したものです。体に害を及ぼすものではありませんが、蓄積するとお湯の出が悪くなります。

【水垢とカルキは違う?】

水垢はカルキとも呼ばれますが、厳密には違うものを指しています。カルキとは、昔、水道水の殺菌・消毒に使われていた次亜塩素酸カルシウムのことです。水分が蒸発して、白い粉(次亜塩素酸カルシウム)が塊として残り、カルキと呼んでいました。

現在では次亜塩素酸ナトリウムを使用しているためカルキではありません。しかし昔の名残から、水道水から水分が蒸発したあとの白い塊が、カルキと呼ばれることもあるのです。

電気ポット外側の汚れは「手垢や油汚れ」

電気ポット

ポットの外側の汚れは、ほとんどが手あかや油汚れ、食べかす、ホコリなど。ポットはキッチンに置かれていることが多いため、料理で使用する油や汁が飛んで付着してしまうのです。

油は水蒸気となり、部屋のあらゆる場所に付着してしまいます。油汚れが付くとそこにホコリなどが吸着するので、より汚れが目立ってしまうでしょう。

また手あかは雑菌が繁殖しやすい汚れです。食べ物が付いた手で触ったまま放置してしまうと、害虫を寄せ付ける原因にもなります。

この酸性汚れを落とすには、アルカリ性の重曹やセスキ炭酸ソーダが適しています。

電気ポットの内側の洗浄方法

容器に入ったクエン酸とレモン

電気ポットの内側の水垢汚れを放置すると、熱伝導率が下がって沸騰まで時間がかかったり、作動音が大きくなったりしてしまいます。

「クエン酸」を使ったポット内側の洗浄方法

水垢はアルカリ性汚れなので、クエン酸などの酸性の成分で掃除します。クエン酸には消臭・除菌効果があり、体内に入っても問題のない成分でできているので安心です。ホームセンターやドラッグストアで入手できるので、手軽に購入できる点もメリットの1つ。

クエン酸を使った電気ポットの内側の掃除方法は、次のとおりです。

【洗浄手順】

  1. コップにクエン酸とぬるま湯を入れてクエン酸水を作る。
  2. ポットにクエン酸水を入れて、満水ラインまで水を加える。
  3. スイッチを入れて、お湯を沸かす。
  4. スイッチが切れた後、2~3時間ほど、そのまま保温にしておく。
  5. まだ汚れが残ってる場合は、お湯を捨てて、スポンジで内側をやさしくこする。
  6. 水ですすいだら、フタを開けっ放しにしてしっかり乾燥させる。

クエン酸を使用する場合は、まずポット内部に満杯の水をためます。使い終わってすぐに触るとやけどするので、本体が冷えた後に実施しましょう。

次に水1Lにつき大さじ1杯のクエン酸を入れ、フタをしてお湯を沸かしましょう。沸騰したら2~3時間保温状態にしてつけ置きします。長時間浸すことで水あかが柔らかくなっていくのです。

最後は水ですすぎます。細かい水あかが残った部分はスポンジなどでこすり、水で流しましょう。

茶色や緑色のサビ汚れもある場合は、クエン酸と同じ量の重曹を入れると効果的です。1回でキレイにならないガンコな汚れの場合は、何回か行いましょう。

また内側をこするときは、かならずやわらかいスポンジを使いましょう。メラミンスポンジや歯ブラシはキズが付く恐れがあります。

お酢やレモンで代用可能

クエン酸が手元にない場合はお酢やレモンで代用可能です。

掃除手順はクエン酸のときと同じです。クエン酸の代わりに水1Lあたり酢100~200mLを入れて使います。レモンを使う場合は1~2個の果実を絞るか、または市販のレモン100%果汁大さじ2を入れて使います。

酢を使う場合は、ツーンとしたニオイが残るので、何回か水ですすぐ必要があります。使用中のニオイがイヤな場合は、酢を使うのを避けたほうがよいでしょう。

また砂糖や調味料が入った酢(すし酢など)は使えません。

市販のポット洗浄剤を使った洗浄方法

ポット洗浄中 電気・保温ポット用洗浄剤
ポット洗浄中 電気・保温ポット用洗浄剤

ポットの水垢掃除には、市販の洗浄剤もおすすめです。たとえば小林製薬の「ポット洗浄中」が有名ですね。

クエン酸や酢が汚れを中和させて落とすのに対して、ポット専用洗浄剤はイオンの力と強い発泡力で汚れを落とします。クエン酸などの酸性成分を使うよりも、洗浄効果が高いのが特長です。

重曹で内側を洗浄するのはあまりオススメできない

重曹はポットの外側を掃除することはできますが、内側を掃除することはオススメできません。理由は次の3点です。

  • 内部のコーティングを剥がす恐れがある
  • 炭酸ガスが発生する
  • 水垢にあまり効果がない

ポットの内側にはサビ防止などのコーティングがしてあります。重曹の粒には研磨作用があるので、コーティングにキズが付き、はがれる恐れがあるのです。

また重曹を水に溶かして加熱すると、炭酸ガスが発生します。この炭酸ガスが、注ぎ口や蒸気口から吹きこぼれる恐れがあります。

さらに水垢はアルカリ性汚れのため、酸性の洗浄成分が効果的です。重曹はアルカリ性なので、水垢にはあまり効果がありません。同じようにセスキ炭酸ソーダもアルカリ性のため、水垢落としには不向きです。

ハイターやオキシクリーンはNG!

キッチンハイターなどの塩素系漂白剤や、オキシクリーンのような酸素系漂白剤も、ポット洗浄に使用するのは避けましょう。

ポットの内側はステンレス製ですが、塩素系漂白剤はステンレスを腐らせてしまいます。

また酸素系漂白剤は発泡するため、電化製品の掃除に使用すると、不具合や故障の恐れがあります。

そのため、キッチンハイターなどの塩素系漂白剤や、オキシクリーンなどの酸素系漂白剤は、電気ポット掃除には向いていません

電気ポットの外側の洗浄方法

重曹

電気ポットの外側にも、手垢や油汚れが付着します。これらの汚れを落とすのに活躍するのは、「重曹」です。油や皮脂・手垢は酸性なので、弱アルカリ性の重曹が中和してくれます。セスキ炭酸ソ

関連記事:セスキ炭酸ソーダとは?セスキ水の作り方や使い方も解説 | ミツモア

重曹・セスキ炭酸ソーダを使ったポット外側の洗浄方法

重曹やセスキ炭酸ソーダを使った電気ポット外側の掃除方法は、次のとおりです。

  1. 水200~300mLと重曹(またはセスキ炭酸ソーダ)を小さじ1入れて、よく混ぜる。
  2. 布またはキッチンペーパーに含ませ、外側全体を拭く。
  3. 布または新しいキッチンペーパーに水を含ませ、水拭きする。
  4. 乾いた布またはキッチンペーパーで乾拭きする

重曹やセスキ炭酸ソーダの割合は、水1Lに対して大さじ1~2杯ほどが目安。それだと多すぎるので、200~300mlにたいして小さじ1杯程度で作るとよいでしょう。

あとは重曹水やセスキ水を含ませて、ポットの外側を拭いていくだけです。そのあとでもう1度水拭きをして、最後に乾拭きをすればお掃除完了。

汚れがひどい場合は重曹の量を増やすと、汚れが落ちやすくなります。
また掃除する際は、給湯のスイッチやロック解除キーなど、手に触れる箇所を重点的に拭くとよいでしょう。

ウェットティッシュやアルカリ電解水で代用可能

もっと手軽にポットを掃除したい場合は、ウェットティッシュを使用するとよいでしょう。ポットの外側の汚れは、ほとんどが手あかや雑菌です。そのため除菌効果のあるウェットティッシュが適しています。

雑菌が付着したポットの外側は、そのまま放置すると黒ずんだ汚れになっていきます。見た目も衛生面もよくないので定期的にウェットティッシュで除菌すれば、汚れの付着を防げるでしょう。

またアルカリ電解水シートも、重曹やセスキ水と同じくアルカリ性なので効果的です。通常のウェットティッシュに比べて、洗浄力と除菌力が高くなります。

掃除する際は取っ手だけでなくポットの側面や、ノズルの裏側まで丁寧に拭き上げましょう。

電気ポットの外側を洗浄する際の注意点

電気ポットの外側を掃除するときは、電源コードとの接触部分や底の電気系統部分に、水が触れないように注意しましょう

漏電や感電、ポットの故障などにつながる恐れがあります。万が一電源との接触部分に水に触れた場合は、素早く水分を拭き取り、しっかりと乾かしましょう。

電気ポットは3ヶ月に1度洗浄しよう

きれいなキッチン

電気ポットは直接口にするお湯を沸かすために使うので、いつも清潔にしておきたいものです。では電気ポットの掃除は、どれくらいの頻度で行うといいのでしょうか。

電気ポットの洗浄頻度は3ヶ月に一度

電気ポットの使用頻度が高いなら1ヵ月に1回、たまにしか使わない場合は最低でも3ヵ月に1回ほどが、掃除の目安です。

水垢は放置すればするほど、固まってガンコな汚れになってしまい、落としにくくなります。

日々の掃除を習慣づけて、電気ポットを気持ちよく使ってみてはいかがでしょうか。

電気ポットの汚れを予防しよう

汚れを見つけてから掃除するのもいいですが、できるだけ汚れが付かないような使い方をすることも大切です。

水垢の原因になるため、水を入れっぱなしにしないようにしましょう。メーカー推奨の一例として、ZOJIRUSHIは、1日1回は水を捨てて入れ替えることを勧めています。電気ポットを使い終わって水を捨てたら、水分を拭き取りフタを開けっ放しにして、ポット内部をしっかり乾燥させるとなおよいです。

また水は継ぎ足して使わないようにしましょう。古いお湯は雑菌が繁殖するなど、ポットが汚れやすくなる原因になるため、衛生的でありません。

ミネラルウォーターを使う場合は、掃除をこまめに行うようにしましょう。ミネラルウォーターには鉱物由来成分が含まれているため、水道水と比べて水垢が付きやすいです。

外側に手垢などの汚れが付いたら、早めに拭き取るようにしましょう。サッと手軽に油汚れを取りたい場合は、薄めた食器用洗剤で汚れを拭き取ってから、乾拭きすると簡単です。

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