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トイレのつまりを自分で直す7つの方法!業者に依頼すべきケースとは?

最終更新日: 2025年06月16日

トイレがつまったとき、放置して良いのか業者を呼ぶべきか判断に迷うことはありませんか。

対処法を間違えるとかえって悪化してしまう場合もあるため、業者に依頼した方が良いケースもあります。

今回はトイレつまりの原因や対処法、業者を呼ぶ際の判断基準についてご紹介します。

トイレつまりの症状と原因

「トイレがつまっているかも」と感じたとき、以下のような症状と原因が考えられます。

症状 原因
正常に流すことはできるが水の流れが悪い
  • トイレットペーパーや異物の軽いつまり
  • トイレタンクの不調
水位が上がってから少しずつ流れる
  • トイレットペーパーや異物のつまり
水を流すとボコボコと音がする
  • トイレットペーパーや異物のつまり
  • 単なる空気音
  • 排水管の水量の変化(天候、工事の影響)
封水が少なく嫌な臭いがする
  • トイレットペーパーや異物のつまり
  • 排水トラップの不調(サイホン現象)

トイレットペーパーや異物のつまりだけでなく、トイレタンクや排水トラップなど別の原因も考えられるので参考にしてみてください。

水の流れが悪いときの原因

水栓レバーを引いたときに水の勢いが弱い場合は、トイレットペーパーや異物のつまり、もしくはトイレタンクの不調が原因と考えられます。

排水管がつまっている場合は、スッポン(ラバーカップ)などを使ってつまりを解消しましょう。

そもそも水の勢いが弱い場合は、トイレタンクの水量が少ない可能性があります。「ボールタップの不調で水がたまりきらない」「トイレタンクから水漏れしている」など故障の可能性もあるので、この場合は専門業者に点検してもらうことも検討しましょう。

水位が上がってから少しずつ流れる

トイレの排水管にトイレットペーパーや異物がつまっている場合、水の流れがせき止められてしまいます。

「完全に排水管がふさがっている状態ではないものの、異物がつまってしまっている」というサインです。

時間が経てば流れるので放置してしまいがちですが、悪化する可能性があるので早めに対処しましょう。

水を流すとボコボコと音がする

トイレの水を流した時に「ボコボコ」と音がするとき、排水管の奥の方につまりがあるかもしれません。

しかし壁内や床下などから音がするときには、水道管を流れる水に空気が混ざっているだけという可能性があります。トイレ以外の場所でもボコボコ音がするなら、天候や水道工事の影響も考えられます。いずれの場合も故障ではないのでご安心ください。

また、トイレから流れた水が下水道に合流したとき、雨などによって下水道の水位が高まっていると水圧がかかり、ボコボコ音が鳴ることがあります。

ほかにも水道工事や地域的な断水によって、水量が極端に少ないことが原因で音が鳴るケースもあるため、「ボコボコ音が鳴るから故障やつまりが原因」とはいえません。

封水が少なく嫌な臭いがする

トイレにたまっている水を「封水(ふうすい)」といいます。封水が減ると空気の通り道ができるので、排水管や下水道の悪臭が上がってくるのです。

たとえばスポンジやオムツなど、吸水性の高い異物がつまっていると、封水の量が減ってしまいます。この場合は、異物を取り除くのが解消法です。

また「サイホン現象」や「誘因現象」も考えられます。合流先の排水管になんらかの圧力がかかるなどして、水が必要以上に引っ張られすぎてしまう現象のことです。

これらの現象は「排水トラップ」周辺の不調が原因なので、配管まわりの工事が必要となります。自分では対処できないので、水道工事の専門業者に依頼しましょう。

自分でできるトイレのつまり解消法7選

トイレのつまりは、軽度のものであれば自分で対処が可能です。自分でできるトイレつまりの解消法は以下の7つです。

ラバーカップ(すっぽん)でつまりを解消する

トイレットペーパーや大便など、水に溶ける異物が詰まってしまったときにはラバーカップ(すっぽん)を使いましょう。

おもちゃやスマートフォンなど水に溶けない固形物が詰まっているときにラバーカップを使用すると、異物を排水管の奥まで押し込んでしまい、かえって修理費用が高くつくこともあるので注意が必要です。

ラバーカップを使ったつまり修理の手順

  1. ラバーカップと便器をビニールで覆って養生する
  2. 便器内の水位を、ラバーカップのゴム部分が浸る程度まで調整する
  3. ラバーカップを排水口と水平に密着させる
  4. ゆっくりと押し込み、カップをへこませる
  5. 勢いをつけて引っ張る
  6. 3~5を繰り返し、つまりが解消されたら水を流す
  7. 通常通り水が流れることを確認出来たら完了

もし便器内に溜まった水が多すぎるときは、灯油ポンプなどで水を抜きましょう。

逆に、水が少ないときははバケツに水を入れて足します。排水口とラバーカップの隙間をなくし、より多くの圧をかけるのがポイントです。

詳しい使い方やラバーカップの種類についてもっと知りたい方は関連記事をご覧ください。

真空式パイプクリーナーでつまりを解消する

ラバーカップよりもつまり解消効果が期待できるのが、真空式パイプクリーナーです。

排水口にカップを押し付けたままポンプを引くだけなので、少ない力で使用できるうえ、周りに水が飛び散りにくい点がメリットです。

真空式パイプクリーナーを使ったつまり解消手順

  1. 便器内の水位を、カップのゴム部分が浸るまで調整する
  2. 空中でパイプクリーナーのハンドルを押す
  3. 隙間ができないように、排水口にカップを密着させる
  4. ハンドルをグーっと引く
  5. つまりが取れるまで2~4を繰り返す

数回ポンプを引き直すときは、一度水の外に出してからゆっくりハンドルを押しましょう。水の中でハンドルを推すと水が跳ねてしまいます。

真空式パイプクリーナーでつまりを解消する詳しい方法はこちらの関連記事をご覧ください。

ワイヤーブラシでつまりを解消する

ワイヤーブラシは排水管をはじめとしたパイプ内部を掃除するための道具です。つまりの原因となっている異物を直接削り落とすことができます。

ワイヤーが曲がるため入り組んだ場所のつまりも解消できるのが特徴です。ラバーカップや真空式パイプクリーナーでは解消できないつまりにも対応できます。

ワイヤーブラシを使ったつまり修理の手順

  1. ワイヤーブラシを組み立て
  2. ブラシヘッドを排水口に差し込む
  3. つまりに当たるまでヘッドを差し込み続ける
  4. ワイヤーブラシの柄を回し、つまりを削る

まずはワイヤー部分と柄の部分を組み立てます。組み立てたら排水口から挿入し、つまっている部分に当たるまで差し込みましょう。

ブラシが進まなくなる部分が見つかったら、持ち手の部分を回転させて、原因になっている異物を削っていきます。

ワイヤーブラシは絶対に無理やり突っ込まないよう注意しましょう。複雑な構造の排水管内を傷つけたり、症状を悪化させてしまったりする恐れがあります。

ラップでつまりを解消する

ラップを使ってトイレ詰まりを解消

食品用ラップは空気を通さないため、ラバーカップと同じ原理でつまりを解消できます。ただし誤って便器に流れてしまうとつまりの原因になる点に注意してください。

食品用ラップを使ったつまり修理の手順

  1. 便器をラップで覆う
  2. トイレの水を流す
  3. 便器を覆っているラップが膨らんできたら、膨らんだ部分を手で数回押す
  4. つまりが解消するまで繰り返す

食用ラップは重ねることで強度が増します。何枚か重ねて覆うようにしましょう。便器をしっかり密閉できるように隙間がない状態にすることが大切です。テープを使って固定することで、密閉度を高められます。

ペットボトルでつまりを解消する

ペットボトルでトイレ詰まりを解消

飲み終わったペットボトルでもトイレのつまりを解消できます。手が汚れるので必ずゴム手袋を着用してから作業をしましょう。

ペットボトルを使ったつまり解消の手順

  1. 底から3~4cmくらいの位置をハサミやカッターで切る
  2. カットした底側を便器の排水口奥まで突っ込む
  3. 飲み口を指で完全にふさぎ、ペットボトルを上下させる
  4. ボコボコと音がしてつまりが解消されたら水を流し、通常通り水が流れるか確認する

ラバーカップと同じ要領で、ペットボトルを繰り返し上下に動かしましょう。

針金ハンガーでつまりを解消する

ハンガーで便器内の詰まりを削る

針金ハンガーはワイヤーブラシの代用品になります。ワイヤーブラシと同様に、直接つまりの原因にアプローチできます。ただし排水管内を傷つけるリスクもあるので、作業は慎重にお行いましょう。

針金ハンガーを使ったつまり修理の手順

  1. 針金ハンガーを1本の棒状に伸ばして、先端を輪っか型に曲げる
  2. 排水口奥まで突っ込み、つまりの原因を探し出す
  3. 先端がつまりに当たったら、小刻みに動かしてつまりを削る
  4. 最後に水を流して通常通り流れていくか確認したら完了

まずは針金ハンガーを加工します。フックの根本を片方だけ切り、1本の棒状にしましょう。そのうえで、フック部分を丸めて「9の字」のように輪っかにします。

この輪っかの先端をトイレの便器に入れて、つまりに当たるまで排水口の中を調べましょう。

つまりの原因に当たった感触があったら、グリグリと小刻みに動かしてつまりの原因を削ります。

男性用小便器のつまりは薬剤で溶かす

男性用の小便器では、尿石が固まることによってつまりが発生することが多いです。男性用小便器のつまりは、尿石除去剤という酸性の薬剤を使うことで解消できます。

酸性洗剤を使ったつまり解消の手順

  1. 尿石が溜まっている部分をブラシで清掃する
  2. 尿石除去剤を適量流す
  3. 15分~20分放置する
  4. 1リットル以上の水を流す

尿石除去剤は劇薬なので、皮膚や目などに付着しないよう注意してください。ゴム手袋やゴーグルをつけ、記載されている適正使用量を守りましょう。

なお、「トイレハイター」など塩素系漂白剤と酸性の尿石除去剤が混ざると有毒ガスが発生します。絶対に混ざらないように注意してください。

トイレつまり解消の準備

トイレのつまりを解消するときには、しっかり準備をしてから取り組むようにしましょう。

トイレから水があふれ出したり、汚水が飛び散ってしまったりといったトラブルに備えましょう。

止水栓を閉める

トイレの止水栓をドライバーで閉める

まずはトイレの給水管についている「止水栓」を閉め、ふとした拍子に水が出ないようにしてから作業しましょう。

マイナスドライバーを使って閉めることができますが、このとき回した回数が重要です。止水栓の開き具合によって、水量が変わってしまいます。

止水栓の正しい閉め方や、水量の調整方法については以下の記事で解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

温水便座の場合は電源プラグを抜く

電源プラグをコンセントから抜く

温水便座の場合には、電源プラグを抜いておきましょう。トイレから跳ねた水がついたり、誤って濡れた手でプラグに触ったりしてしまうと、感電の恐れがあり大変危険です。

床にビニールや新聞紙などを敷く

床に新聞紙を敷き詰めたトイレ

床を新聞紙などで養生しておくと衛生面でも安心で、後片付けもラクになります。丁寧に養生したいならビニールの上から新聞紙を敷くのがおすすめです。

便器内の水を汲み取っておく

灯油ポンプでトイレ便器内の水を汲み上げる

便器内の水位が高い場合は、水を汲み取っておくと作業がしやすくなります。灯油ポンプで水を吸い上げ、バケツに溜めておくなどして対処しましょう。

ゴム手袋を装着する

ピンク色のゴム手袋

衛生面のためにも、ゴム手袋は必ず着用しましょう。また、誤って電源プラグを触ってしまった場合も、ゴム手袋をしておけば感電の恐れがなく安心です。

トイレのつまり修理でやってはいけないこと

トイレのつまり修理でやってはいけないことは4つあります。

トイレのつまりを間違った方法で解消しようとすると、余計に症状がひどくなったり、修理費がかさんだりします。それぞれやってはいけない理由とともに解説します。

熱湯を流すのはNG

インターネットで「熱湯を流すとトイレットペーパーが溶けやすくなり、つまりが解消できる」という情報を見たことはありませんか?確かにお湯を使うことでトイレットペーパーや大便などがより早く分解されやすくなりますが、熱湯を使うことはリスクが大きいのでおすすめできません。

便器は陶器製であり、高熱にはあまり強くありません。90度以上の熱湯をかけることでクラック(ひび)が発生し水漏れの原因になったり、排水管にダメージを与えたりするリスクがあります。

もしお湯を使ってつまりを解消したいのであれば、以下の点を守ってください。

  • お湯の温度は40~50度程度にする
  • 水に溶けるものが詰まっているとき以外にはやらない
  • 便器内の水をできるだけ組みだしておく
  • 高い位置からお湯を注ぎ、水圧によってつまりを解消させる

トイレのつまりにお湯が効果的と言われているのは、お湯で詰まったものが柔らかくなり分解しやすくなることと、高い位置から注ぐことで水圧がかかり押し流せるという2つの効果があるためです。熱湯である必要性はないため、熱湯を便器に注ぐことは絶対にやめましょう

パイプユニッシュはNG

「排水管のつまりにはパイプユニッシュ」というイメージがあるかもしれませんが、トイレのつまりにパイプユニッシュをはじめとした液体パイプクリーナーは効果がありません。

パイプユニッシュは強いアルカリ性の薬剤で、髪の毛などのタンパク質由来の汚れや油汚れを取り除くことに特化しています。トイレットペーパーや大便はアルカリ性の薬液では分解することができません。

特に尿石はアルカリ性なのでパイプユニッシュの成分とは化学的に反応せず、分解させられない点に注意しましょう。尿石を除去するのであれば「サンポール」などの酸性洗剤が効果的です。

自分で便器を取り外すのはNG

トイレの排水管が詰まってしまったからといって自分で便器を取り外すことはおすすめできません。

便器内の構造はとても複雑で、知識のない人が分解すると破損やもとに戻せなくなるリスクがあります。

トイレの排水管が詰まってしまったときはまず、専門の修理業者に依頼することをおすすめします。そのうえで便器の取り外しなどが必要になったら、業者に依頼をして安全に取り外せるようにしましょう。

無理やり水で流そうとするのはNG

トイレに一定量の水を流すと、水圧によってつまりの原因を押し流せることがあります。しかし基本的にはおすすめできない方法です。

水圧のみでつまりの除去ができるのは、トイレットペーパーが一時的に詰まっただけなど症状が軽いケースのみです。水を流し続ければ汚水が逆流し、あふれだすことも考えられます。

水を流し続けることでつまりの原因を排水管の奥に押し込んでしまうと、かえって症状が悪化するリスクもあります。

トイレットペーパーが詰まってしまったと思ったら、水を流すのではなくラバーカップやトイレ用のブラシでつまりを解消することを推奨します。

トイレのつまり修理を業者に依頼すべきケース

自力でトイレつまりを直そうとすると、かえって悪化するケースもあります。ここでは業者に依頼すべきケースについてご紹介します。

自力ではトイレのつまりが直らない場合

自力でトイレつまりを直すために、何度も同じ方法を試すのはおすすめしません。上記の方法を試しても直らない場合は、以下の原因が考えられます。

  • 異物がつまっている
  • 排水管の劣化

便器の排水口や排水管に異物や水に溶けないものがつまっていたり、排水管の劣化により水の流れが悪くなっていたりする場合は、自力では対処しきれません。

自力で直そうとしてもかえって異物を排水管の奥に押し込んでしまったり、水が溢れて浸水してしまったりする可能性も考えられます。無理に対処すると便器の破損につながるため、自力で直らないときは専門の業者に依頼することをおすすめします。

明らかな異常が見られる場合

トイレの状態がいつもと明らかに違う場合や危険を感じた場合など、自力で直すのが難しいと判断した場合は、すぐに業者へ連絡した方が良いケースもあります。

例えば、「水が逆流している」「ゴボゴボと大きな異音がする」など、普段の様子と明らかに異なるときに自己判断するのは危険です。自力で直そうとすると、排水管の損傷や水漏れなどを引き起こしかねません。異常を感じたときは、止水栓を閉めてから慌てずに業者に依頼しましょう

トイレのつまり修理を依頼する

トイレのつまりは放置で直る?

トイレのつまりは放置することで直ることもありますが、それは限定的なケースです。

トイレットペーパーや大便、水に溶かせる衛生用品などが一時的に詰まったときは、放置することでつまりが解消することもあります。しかしつまりを解消せずに使い続けることでかえって状況を悪くするリスクが高いので、なるべく放置はせずに、ラバーカップなどでつまりを解消しましょう。

また以下のケースでは放置してもつまりが解消することはないので、すぐに水道修理業者を呼んで適切な対処をしましょう。

放置してはいけないつまりの原因

  • プラスチックなどの異物
  • ティッシュペーパー
  • オムツ
  • 生理用品
  • ペットシート

トイレつまりを放置するリスク

トイレつまりを放置することには3つのリスクがあります。

「まだ使えるから」とつまりを修理せず放置してしまうと、修理費用よりも高額な出費になる可能性がある点に注意しましょう。

悪臭が発生するおそれがある

トイレつまりを解消せずに使い続けていると、本来あるべき便器内の水(封水)が減少してしまいます。

便器内の水がなくなると下水管からの臭いを防げなくなるため、異変に気付いた時点で対処することが大切です。

便器の水が溢れるおそれがある

トイレつまりを放置したまま水を流し続けると、便器内の水が溢れて浸水が起こりやすくなります。

便器内の水が溢れて床や壁紙が汚れてしまうと、トイレの修理費以外に内装リフォーム費用もかかります。内装のリフォーム代金は高額になりやすいので注意しましょう。

階下への水漏れが発生するおそれがある

マンションやアパートでは、下の階への浸水被害にも注意を払わなければなりません。

生活排水が流れる下水は水道水よりも不衛生で、被害の程度がひどくなりやすいです。

損害賠償に及ぶケースもあるため早急に対処しましょう。

バリウム検査後はトイレがつまりやすいので要注意

胃の検査でバリウムを飲んだあとはトイレが詰まりやすいので注意が必要です。バリウム検査後になぜトイレが詰まりやすいのか、対処法やつまりを予防する方法をチェックしましょう。

バリウムは粘度が高くつまりやすい

胃の検査で造影剤と使われるバリウムは、水に溶けにくく短時間で固まるのが特徴です。

バリウムが混ざった便は、通常の排泄物に比べて重さがあり粘着性も高いです。

バリウムが便器に付着すると流れ落ちにくくなるだけでなく、つまりが起こりやすくなります。粘りのあるバリウムが付いた排水管内へ、さらにトイレットペーパーや便が溜まると排水管が詰まってしまいます。

洗浄時の水量が少ない節水トイレが普及している現在は、バリウム検査後にトイレが詰まってしまう事例が増えています。

バリウムが残ったときの3つの対処法

バリウムが混ざった便が便器内に残ってしまった時には3つの対処法があります。

便が目視できる範囲にあるなど、自力で対処できそうなときには以下の対処法をお試しください。

① 割り箸やトイレブラシで便器から剥がす

大きなバリウムの塊が便器に付着してしまっている場合、割り箸を使って便器から直接剥がしましょう。バリウムが入った便を流した直後、便器に残っていると気付いた場合に効果的な方法です。

力を入れすぎないのが便器の素材を守るコツです。割り箸で便器をこすると、傷がついてしまいそこからひび割れなどの破損や水漏れなどのトラブルが発生するリスクがあります。

細かなバリウムが便器に残ってしまったら、ゴム手袋とトイレ用ブラシを使って磨く方法がおすすめです。

② ぬるま湯で流す

バリウムが固まり始めると、割り箸やゴム手袋などを使っても取れない可能性があります。バリウム入りの便を流してから時間がたっている場合は、ぬるま湯で除去しましょう。

40~50℃程度のぬるま湯を使うことで、陶器製の便器を傷付けずにバリウムを柔らかくできます。

使用するお湯の温度には注意しましょう。60℃以上の熱湯だと便器がひび割れてしまう原因となるため、手で触れる程度の温度が適切です。

バリウムが柔らかくなったら、割り箸やトイレ用のブラシ・洗剤で落としましょう。

③ 酸性洗剤で溶かす

ぬるま湯で流しながら洗浄してみてもバリウムが取れない場合、酸性の洗剤を活用します。トイレ用の酸性洗剤を使って、こびり付いたバリウムを取り除きましょう。

殺菌効果を求める場合は塩素系の洗剤が向いている一方、酸性洗剤は付着して取れにくい汚れに効果を発揮します。便器や排水口に残ったバリウム便も、少しずつ溶かしながら剥がしていけば効率的に落とせるのです。

ただし大きな塊を一気に取ってしまうと、排水管の奥で詰まってしまう可能性があります。ある程度のバリウムは割り箸やお湯で取り除いてから、残った汚れを落とす目的で使うのがおすすめです。

これらの対処法を試してもバリウム便が詰まったままの場合は、専門の業者につまり解消を依頼しましょう。

トイレのつまり修理の料金をチェック

バリウムのつまりを予防する方法

バリウムが含まれた便は、3つの工夫をすることで詰まりづらくなります。

簡単にできることから事前の準備が必要なものまであるので、可能であればバリウム検査前にチェックしておきましょう。

① トイレットペーパーを敷いてから排便する

最も手軽な予防方法は、排便をするときにあらかじめトイレットペーパーを敷いておくやり方です。便器に直接排せつ物が付かないようにすれば、便に混じったバリウムも付着しません。

バリウムは粘着性が高い物質ですが、紙の上から浸透してこびり付くことはありません。トイレットペーパーを貼っておくだけで、便器への付着を予防して流しやすくできます。

ただし本来は便器に貼り付いていたかもしれないバリウムが、排水管の奥で詰まる可能性は頭に入れておきましょう。粘度の高いバリウム便を便器や排水管に流さない方が、予防策としては確実です。

② 検査後は多めに水を飲む

バリウム便の粘度が高まらないように、造影剤を飲んだ後は水分を多めに取りましょう。医師や検査技師、看護師などから「バリウム検査後は多めに水を飲んでください」と指示をされた経験がある人もいるでしょう。

排泄物に水分が含まれていればバリウム便の粘度が下がるため、便器への付着や排水管の詰まりを抑えられます。

水を十分に取って便を固まりにくくしておけば、便秘の予防になるのもメリットです。1日2リットルほどを1時間ごとに分けて、少しずつ飲みましょう。

ただし水を飲んだからといって、バリウムは便から取り除かれません。あくまでも粘度を下げてトイレに詰まりにくくする対処法であり、完全な予防策ではない点に注意が必要です。

③ 使い捨てトイレを使う

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袋に包んでそのまま捨てられるため、トイレを全く汚さずにバリウム便を処理できます。トイレのトラブルを確実に予防したい人におすすめの方法です。

バリウムによる詰まり対策で使える簡易トイレには、主に2つのタイプがあります。

  • 袋のタイプ
  • 組み立て式の箱タイプ

袋のタイプの方が安価で手軽に利用できます。どちらのタイプも凝固剤が入っているため、処理は簡単です。

トイレのつまりを予防する普段の行動

トイレのつまりを予防するには、普段から詰まらないよう意識する必要があります。

たとえば以下のことをしてしまうと、トイレが詰まりやすくなります。

  • 水に溶けないものを流す
  • 大便を小洗浄で流す
  • 食品を流す
  • 節水のためにタンク内に異物を入れる
  • 掃除をせずに使い続ける

特に注意が必要なのは、「大便を小洗浄で流す」ことと「節水のためにタンク内に異物を入れる」ことです。節水意識が高い人ほど無意識のうちに詰まりやすい使い方をしてしまうことがあります。

トイレは正しい使い方をすることでつまりなどのトラブルが発生しないように設計されています。

洗浄モード 使うべきとき
大便を流すとき
小便を流すとき
Eco小 トイレットペーパーを使っていない小便を流すとき

洗浄モードごとに最適な水量が流れるようになっているので、節水をしたいからといって無理に少ない水量で排泄物を流さないようにしましょう。

またタンク内に異物を入れることでも、一度に流れる水量が少なくなってしまいつまりの原因になります。

節水のつもりがトイレが詰まってしまい、高額な修理費用を支払うことにならないよう、正しくトイレを使いましょう。

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毎日使うトイレがつまってしまったら、慌ててしまいますよね。もし自分の手に負えないと感じたら、落ち着いて、まずは相見積もりを取って業者を呼びましょう。

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