トイレが詰まっていると水の流れが悪くなったり、異音が聞こえたりします。日常生活に支障がない程度には流れますが、そのまま放置しておくと症状が悪化するため早めの対処が必要です。
この記事では家にスッポン(ラバーカップ)がなくてもつまりが解消できる方法を5つ紹介します。手持ちにある道具を使ってできそうなつまり解消法を実践してみてください。
見出し
- 1 トイレがつまったけどスッポン(ラバーカップ)がない!代用品とつまり解消法を紹介
- 2 ラバーカップを使わないトイレつまり解消法①:ペットボトル
- 3 ラバーカップを使わないトイレつまり解消法②:針金ハンガー
- 4 ラバーカップを使わないトイレつまり解消法③:重曹とお酢
- 5 ラバーカップを使わないトイレつまり解消法④:お湯とバケツ
- 6 ラバーカップを使わないトイレつまり解消法⑤:ラップ
- 7 トイレのつまりを解消するときに注意すべきこと
- 8 トイレがつまる原因とトイレがつまったときの症状
- 9 自力で直せなければ業者に頼もう
- 10 トイレ詰まりは焦らず冷静に対処しよう
- 11 トイレの詰まり修理は業者に見積もりを依頼しよう
トイレがつまったけどスッポン(ラバーカップ)がない!代用品とつまり解消法を紹介
トイレがつまったけどスッポンがないという時でも、つまりを解消できる方法はあります。この記事では下記の5つの方法をご紹介。
- ペットボトルを使った解消法
- 針金ハンガーを使った解消法
- 重曹とお酢を使った解消法
- お湯とバケツを使った解消法
- ラップを使った解消法
またトイレがつまった際にやってしまいがちなこととして、とりあえず水で流そうとするという解消法がありますが基本的にはNGです。水を流すだけで解消されるパターンはほぼなく、水があふれて状況が悪化してしまうことが多いです。
つまりの解消作業に移る前に
- 水を流さない
- 止水栓を止める
の2点を頭に入れておくとよいでしょう。
ラバーカップを使わないトイレつまり解消法①:ペットボトル
トイレの異物を取り出すときは、棒の先におわん型のゴム素材を取り付けた「スッポン」が活躍します。「ラバーカップ」とも呼ばれる、専門業者も使うものです。スッポンがない場合、どのように対処すればよいのでしょうか?
ここからはラバーカップを使用せずにつまりを解消する方法を解説していきます。まずはペットボトルをつかったつまり解消法です。
用意するもの
- ペットボトル
- ゴム手袋
- ハサミまたはカッター(ペットボトルをカットする)
手順1:ペットボトルの底をハサミまたはカッターで切り取る
まずはペットボトルを用意し、底から3cmあたりをハサミまたはカッターで切り取ります。
このペットボトルはラバーカップと同じ要領で使うので、なるべく硬めのペットボトルを用意してください。おすすめは炭酸飲料やお茶、スポーツドリンクのペットボトルです。
手順2:ゴム手袋を装着し、ペットボトルを便器内へ入れ込む
ペットボトルのキャップを外し、ゴム手袋を装着したら、ペットボトルを底の方から便器の穴の奥まで押し込んでください。
手順3:ペットボトルの口部分を指でふさぎながら押し引きを繰り返す
空気が逃げないよう口部分を密閉しながらペットボトルを押し引きすると、徐々に異物が引き上げられてくるはずです。
作業中は便器内の水が跳ね上がる可能性があるため、顔や服にかからないよう注意しましょう。
またラバーカップと違い硬い素材なので、力任せに押し込むと便器に傷がついてしまいます。押し込むときは優しく行ってください。
ラバーカップを使わないトイレつまり解消法②:針金ハンガー
便器の奥にある詰まりを解消するときには、針金ハンガーが役立ちます。パイプを傷つけてしまわないように、できるだけ細くやわらかいハンガーを用意しましょう。ハンガーを変形するためのペンチも用意して、次の手順で詰まりに対処していきます。
用意するもの
- 針金ハンガー
- ペンチ
手順1:針金ハンガーの取っ手付近をペンチで切る
まずは三角形になっているハンガーの頂点近くをペンチで切ります。その後三角形の3辺が一本の棒になるように伸ばしてください。
ここで使うハンガーは素手で曲げられる程度の比較的柔らかいものです。硬すぎるハンガーだと差し込んだ先で曲がらないため、異物までハンガーが届きません。
手順2:リング状にしたハンガーの先端を便器の排水口へ差し込む
次にまっすぐにしたハンガーのうち、差し込む側の先端をリング状に一周以上丸めます。丸の大きさはだいたい5百円玉程度にします。
輪っかができたら、輪っかの方から便器の排水口の奥に突っ込んでいきます。このときハンガーがあまり曲がらず、奥に行かない場合は作業を中止してください。
手順3:つまった場所に当たったら、小刻みに動かして異物を細かくする
ハンガーが詰まりのある場所まで届いたら、小刻みに動かして異物を少しずつ削り取っていきます。
このとき強く擦ってしまうと排水口に傷がついてしまうので、やさしく動かすよう心がけてください。
手順4:水の流れがよくなってきたら、バケツで少しずつ水を流し入れる
つまっているものが削られると少しずつですが水が流れはじめます。ある程度水が流れたら、バケツで少しずつ水を流し入れていきましょう。
水の流れが元通りになれば作業完了です。詰まりの原因が水に溶けない固形物の場合は、奥に押し込むのではなく手前に引っ張り出すように動かします。
ただし奥の方へハンガーを差し込みすぎると抜けにくくなったり、針金によってパイプを傷つけたりする恐れがあるため細心の注意を払いましょう。
ラバーカップを使わないトイレつまり解消法③:重曹とお酢
物理的に異物を取る方法も効果的ですが、重曹とお酢を使えば化学反応で発生する泡の効果で、トイレの詰まりを解消できます。
重曹もお酢も食品として使える素材のため、薬剤に不安がある人にも安心です。以下の手順で掃除をしていきましょう。
用意するもの
- 重曹150g(計量カップ1/4)
- お酢(またはクエン酸)100ml(計量カップ1/2)
- 便器の半分ほどのお湯(約45℃)
- バケツ
手順1:止水栓を閉め、便器内の水が減るようバケツにくみ出す
間違って水を流してしまう危険があるので、まずはトイレの止水栓を閉めて水を止めてください。止水栓はトイレタンクの横についています。
止水栓の位置がわからなければ水道の元栓を閉めましょう。
止水栓を止めたら、まずは便器内に溜まった水をバケツでできるだけ汲み取ります。
事前に水をくみ出すのは、重曹とお酢(またはクエン酸)が詰まり部分までしっかり届くようにするためです。
手順2:重曹150gを排水口に投入する
水を汲み取ったら、重曹150gを排水口めがけて投入してください。このときお酢を先に投入してしまうと、炭酸ガスの泡が発生する時間が短くなり、洗浄効果が落ちてしまうので注意しましょう。
手順3:100mlのお酢(またはクエン酸)を排水口へ投入する
重曹を投入したら次はお酢100mlを排水口に入れましょう。
手順4:シュワシュワと音を立て、炭酸ガスが発生しているのを確認する
お酢を入れ終えたら、重曹とお酢が反応して炭酸ガスの泡がしっかり発生しているか確認してください。泡があまりない状態で次の手順にうつってしまうと、洗浄効果が半減します。
手順5:約45℃のお湯を高い位置から排水口めがけて少しずつ流し入れる
炭酸ガスの泡が沢山確認できたら、約45℃のお湯を排水口めがけて流し入れていきます。
お湯を腰あたりなど少し高めの位置から流し入れることで、より奥まで炭酸ガスの泡を浸透させることができますよ。
このとき一気にお湯を入れすぎないように注意してください。お湯は排水口の穴が浸かる程度まで入れましょう。
手順6:30分~1時間程度放置する
お湯を入れ終えたら、30分から1時間程度放置します。
手順7:再度バケツのお湯を便器内に流して、詰まりが解消したかを確認する
しばらく放置したら、バケツのお湯を再度少しずつ便器に流しこんで、詰まりが解消したか慎重に確認していきましょう。
このときトイレのレバーで水を流してはいけません。
このやり方で流れの悪さが解決しなければ、何らかの拍子で水に溶けない固形物がトイレの中に入り込んでしまったと考えられます。
重曹とお酢(またはクエン酸)がなければ洗剤で代用
重曹とお酢(またはクエン酸)が手元にない場合は、食器用洗剤として使用されるアルカリ性の洗剤や、漂白に使用する塩素系洗剤でも代用可能です。
アルカリ性洗剤はタンパク質を溶かすのに有効で、流れきれずに詰まってしまった大便に対して大きな効果があります。
重曹とお酢を使って掃除するときと同様に、投入前は便器内の水量を減らすようくみ出しておくと詰まりの原因まで洗剤が届きやすくなります。
洗剤は多めに入れた方が効果を得やすくなるため、たっぷり使いましょう。
ラバーカップを使わないトイレつまり解消法④:お湯とバケツ
次に紹介するのはお湯とバケツのみを使った簡単なつまり解消方法です。固形物をつまらせた場合はこの解消法は逆効果になってしまうので、控えましょう。
用意するもの
- バケツ
- 約45℃のお湯1L〜1.5L
手順1:止水栓を閉め、便器内の水が減るようバケツにくみ出す
間違って水を流してしまう危険があるので、まずはトイレの止水栓を閉めて水を止めてください。止水栓はトイレタンクの横についています。
止水栓を止めたら、まずは便器内に溜まった水をバケツでできるだけ汲み取ります。便器に水が溜まっているとお湯を流すことができません。
バケツでくめない場合は灯油ポンプなどを使うと比較的かんたんに水を取り出すことができますよ。
手順2:腰の位置あたりからバケツに入れたお湯を流し入れる
水を取り出せたら、お湯を少し高めの位置からトイレの排水口に流し入れていきます。つまりの原因までお湯が届くよう意識して行いましょう。
このときトイレからお湯が溢れないように水量を調節しながら入れてください。
手順3:1時間程度放置する
お湯を流し入れたら、1時間程度放置してください。
放置することでつまりの原因である汚れを浮かすことができます。
手順4:もう一度お湯を流し入れ、つまりが解消できたか確認する
時間が経ったらつまりが解消できているか確認するためにバケツでお湯を流し入れてください。
このときレバーをつかって水を流してしまうと、万が一つまりが解消されていなかったときに便器から水が溢れ出てしまいます。お湯は少しずつ流しましょう。
ラバーカップを使わないトイレつまり解消法⑤:ラップ
次に紹介するのはラップを用いたつまり解消方法です。こちらは固形物が原因のつまりには対応していません。水に溶けるものや排泄物が原因でつまっている場合は試してみてください。
用意するもの
- ラップ
手順1:ラップを便器の穴全体を覆うように隙間なく複数枚かけていく
まずは便器のフタと便座を上げ、便器の穴をすべて隙間なくラップで覆っていきます。このときラップの耐久度を上げるために複数枚のラップを使って重ねるように覆いましょう。
手順2:ラップで便器の穴を覆ったら、レバーを引いて水を流す
便器の穴をラップで覆うことができたら、トイレのレバーを引いて水を流してください。水を流すことでラップで覆った部分が膨らみます。
手順3:膨らんだラップを手で押し、水が流れるまで繰り返す
膨らんだラップを上から手で押してください。押すことで排水口に圧力がかかり、つまりを解消することができます。
一回でつまりが解消できないときは、繰り返しラップを上から押し、水が流れるようになるまで行いましょう。
手順4:水が流れたら、ラップを取り外してゴミ箱に捨てる
水が流れるようになったらつまりが解消されたという意味なので、便器の穴を覆っているラップをすべて取り外してゴミ箱に捨ててください。
ラップは水に流れないので、流してはいけません。強く押しすぎてラップをトイレに落としてしまった場合は必ず取り除きましょう。
トイレのつまりを解消するときに注意すべきこと
トイレの詰まりを解決しようとして試した対処法が、便器を傷めたり人体に被害を及ぼしたりする場合もあります。気を付けたい行動を知っておけば、より安全な掃除が可能です。押さえておきたいポイントを3つ紹介します。
流すときに熱湯を使わない
詰まりを流すときにお湯を使用しますが、このとき熱湯を使用するのは避けましょう。
高い温度の方がトイレットペーパーやタンパク質の詰まりがよく流れると思う人もいるかもしれませんが、便器の素材を傷めてしまいます。
トイレの便器は多くが陶器で作られていて、熱湯を流すと急な温度変化によってヒビが入る恐れがあるのです。
便器ごと交換しなければならない事態を回避するためにも、流すときのお湯は約45℃まで冷ましたものを使いましょう。
強い薬剤を使用しない
パイプユニッシュなどの強力な薬剤は詰まっているものをよく溶かすという印象を持たれがちですが、トイレ詰まりの対処にはおすすめできません。
水に溶けない固形物が原因の詰まりには全く効き目がない上に、万が一皮ふに付いたり目に入ったりすると非常に危険です。
また強すぎる薬剤は便器にとっても刺激が強く、傷みの原因になります。詰まりの原因が何であるかが明確で、強い薬剤を使えば効果が出ると分かっている場合にのみ選択肢に入れましょう。
レバーを使って水を流さない
トイレがつまったときに一番やってしまいがちなミスが、すぐレバーをひねって水を流してしまうことです。
異物が原因でつまっているときに水を流してしまうと、水はつまったままなので便器の水位が上がってしまいます。
ただでさえつまっているトイレのかさが上がってしまうので、最悪の場合トイレから溢れてしまうことも。
また便器の内部でつまっているものが更に奥にいってしまうと、修理がたいへんになります。トイレがつまったらレバーは触れないようにしましょう。
トイレがつまる原因とトイレがつまったときの症状
トイレが詰まってしまうと、水洗や便器内にどのような変化が見られるのでしょうか?トイレがつまる原因とトイレ詰まりで起こる症状を3つ紹介します。サインに気づいたら早めに対処しましょう。
トイレがつまる原因は大きく3つ
トイレがつまる原因は主に以下の3つが挙げられます。
- 水に溶けないも素材のものを流してしまった
- トイレの水圧が弱い
- 流すトイレットペーパーの量が多すぎる
例えばティッシュペーパーやトイレの芯、おむつ、生理用品などは水に溶けない性質があるので、誤ってトイレに流してしまうとつまりの原因となります。
特におむつや生理用品は水分を吸収する機能が備わっており、放置しておくと2〜3倍に膨れ上がってしまうので、早めに対処が必要です。
次にトイレの水圧が弱いと、流したものが排水管まで届かずにつまってしまうことがあります。
節水できるからとトイレタンクの中にペットボトルを入れている方は、トイレが詰まってしまう可能性があるので直ちにやめることをおすすめします。
3つ目はトイレットペーパーの量が多すぎることです。こちらが原因でつまった方は以下の記事を参考に対処してください。
トイレがつまったときの症状①水の流れが悪い
水洗レバーやボタンを押して水を流したときに、勢いがなく流れが悪い場合はまずトイレタンク内の水位を確認します。
十分に水が入っているなら、異物によって流れが妨げられている可能性が高いでしょう。
異物が流れ込むと便器内よりも奥の排管にとどまります。そのままでも水は日常生活において不便がない程度には流れるため放置されがちですが、状態が悪化するケースが多く速やかな対処が必要です。
トイレがつまったときの症状②便器の水位が高いままになっている
便器内の水の量は一定になっており、掃除をさぼってしまうとリング状の黒ずみができる位置に水面があるのが基本です。
しかしいつもの場所より高い位置で水がとどまっている場合、トイレに詰まりが起きている可能性があります。
奥の排管に異物が入り込んでいるところに水を流すと、流れきらなかった水がまた便器へ戻ってくるのが原因です。
詰まりを解消せずに何度も水洗を繰り返していると、どんどん便器内の水位が上がって水があふれ出してくる恐れがあります。
トイレがつまったときの症状③流したときに異音がする
水洗したときに便器の奥から、いつも聞かないような音が聞こえてくるのはトイレ詰まりが原因かもしれません。
通常は便器内を水洗すると水は排管を通って下水へと流れますが、異物が入り込み配管をふさいでいるとうまく流れず異音が発生します。
異物が詰まっている場所がタンクや温水洗浄の部分であれば、素人でも状態の確認は可能です。しかし床下の排水管や便器の奥だと、業者の手を借りなければなりません。
排水管が詰まると状況によっては家全体に影響を及ぼします。
自力で直せなければ業者に頼もう
まだ水が流せるからといって詰まりを放置すると、手が付けられなくなる恐れがあります。手入れを怠りすぎて自力で作業をしても直せなかった場合は、水回りのトラブルを専門とするプロの手を借りましょう。
トイレ詰まり除去にかかる費用相場
トイレの詰まりを解決するのにかかる費用は、トラブルの状態や業者によって変わります。おおよその目安は以下の通りです。
- トイレの詰まり解消:10,000~20,000円程度
- 排水管の詰まりと洗浄:15,000~20,000円程度
- 薬剤使用による洗浄:4,000円程度
依頼してから追加費用がかさむ事態を防ぐには、あらかじめ詰まりの状態のチェックを頼んでから最終的な金額を提示してもらいましょう。
業者探しには一括見積もりがおすすめ
業者によってトイレクリーニングの料金や、応対品質は変わります。業者を初めから一つに絞るのではなく、いくつか候補を挙げておきましょう。
比較検討には各業者から見積もりを取って相場を確認した上で、過去に利用した人の口コミもチェックします。
自力で業者を探して見積もりを取るのは、手間がかかって大変な作業です。水回りのプロ業者から一括見積もりを取得できるミツモアを利用すると、1社ずつ見積もり依頼をする手間が省けて効率的に業者を探せます。
トイレ詰まりは焦らず冷静に対処しよう
支障がない程度に水が流れてはいても、トイレの詰まりを放置すると症状を悪化させてしまいます。流れ方がいつもと違うと感じたり、流すときに異音が聞こえたりしたら早めの対処が必要です。
スッポンがなくても焦らず身近なアイテムを使って対処すれば、詰まりにアプローチできます。紹介した方法を参考に、まずは自力で解消できるか試してみましょう。
しかし対処しても解消しない・手が届かない部分に詰まりが発生しているという場合は、水回りの業者へ依頼するのが得策です。トイレの詰まりは状況に合った方法で対処して、快適な生活を送りましょう。
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