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ダメな税理士の特徴とは?良い税理士を見極めるコツや対処法

最終更新日: 2024年09月04日

税理士は企業や個人事業主にとって、税務処理や経営を円滑に進めるための重要なパートナーです。しかし、すべての税理士が優秀で信頼できるとは限りません。

特にこれから税理士へ依頼しようとしている場合、

「ダメな税理士の見分け方はあるの?」
「信頼できる税理士に頼みたい」
「税理士を選ぶときの注意点について知りたい」

このような疑問・お悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

もちろん「自分と相性が悪い=ダメな税理士」とは限らないものの、実際に対応が悪かったり、レスポンスが遅かったりするような税理士も存在します。

本記事では、いわゆる「ダメな税理士」の特徴を解説し、信頼できる税理士を見極めるためのコツや注意点について解説します。契約中に「ダメな税理士かも?」と思った場合の対処法についてもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

ダメな税理士の特徴とは?

税理士相談

まずは、特に注意すべきダメな税理士の特徴をいくつかご紹介します。信頼できる税理士を見極める際の参考にしてみてください。

  1. 高圧的で相談しにくい
  2. 対応が遅い
  3. 専門用語を多用する
  4. 料金の提示が曖昧
  5. 強引に営業をかけてくる
  6. 不正行為・脱税を勧めてくる
  7. アドバイスや提案をしてこない

1. 高圧的で相談しにくい

依頼を避けるべき税理士の特徴の一つに「高圧的な態度」が挙げられます。税理士は、税制や節税の知識を持っているため、人によっては上から目線になりがちです。

もちろん、税理士としての腕に自信があり、必要なことをハキハキと伝えてくれることは大切です。

しかし、「上から目線で相談しにくい」「こちらの意向を聞いてくれない」といった場合は要注意。仮に契約を結んだとしても、不明点や疑問を相談ができなければ意味がありません。例えば、税法の改正や新しい節税対策について質問しにくい雰囲気があると、適切なアドバイスを受けることができません。

「懸念や疑問を聞けず、損失を被ってしまった」というケースを避けるためにも、こうした態度の税理士とは早めに距離を置くのが賢明です。

2. 対応が遅い

レスポンスが遅い税理士にも注意が必要です。特に税務処理に関する対応は急ぎのこともあるため、税理士からの反応をもらえなければ致命的な問題に発展する可能性もあります。

特に税務調査の対応や確定申告の提出が遅れると、延滞税や罰金が課されてしまうこともあります。

事情がある場合は仕方がないものの、「いつも対応が遅い」「連絡がとれない日が続く」といった税理士の場合は契約を見直すべきでしょう。

3. 専門用語を多用する

税理士は専門的な知識を使うため、専門用語を使うシーンも多いです。しかし、あまりにも専門用語ばかりで説明してくる税理士には注意が必要です。

優秀な税理士の場合、わかりやすい言葉を使って説明してくれる税理士もいます。顧客の立場に立って説明できない税理士の場合、誤解やミスが生じる可能性が高まります。

噛み砕いて説明してほしいと伝えたり、疑問に思ったことを質問したりすることで解決できる場合もありますが、コミュニケーションが取りにくいと感じた場合は依頼を見直してみても良いかもしれません。

4. 料金の提示が曖昧

報酬体系が不明確な税理士も注意が必要です。税理士業務にはおおよその相場があり、報酬は通常事前に確認できるものです。しかし、事前に明確な料金を提示せず、業務終了後に高額な請求をしてくる税理士には注意が必要です。

こうした税理士は顧客に対する誠意が欠けており、特に長期契約においては信頼関係を築くことが難しいでしょう。何かと理由をつけて料金を提示しない税理士とは、契約を結ばないことが賢明です。

5. 強引に営業をかけてくる

税理士のなかにの一部には、生命保険や損害保険の契約を強引に勧めてくることがあります。保険契約を結ぶことで税理士に利益が出るため、顧客の状況に関わらず契約を押し売りしてくることがあるのです。

もちろん中には顧客のためを思って提案してくれていることもあります。しかし、一度断っても執拗に勧めてくる税理士は、自分の利益を最優先にしているだけでなく、顧客をぞんざいに扱っている証拠です。

6. 不正行為・脱税を勧めてくる

経費の水増しや粉飾決算などは、発覚するとペナルティが科される違法行為です。不正行為や脱税を勧めてくるような場合、税理士の知識が乏しい可能性があります

自分と会社を守るためにも、不正行為や脱税を勧めてくるような税理士との契約は避けましょう。

7. アドバイスや提案をしてこない

訪問も提案もなく、形式的な業務をこなすだけの税理士は、顧客に対する関心が低い可能性があります。税理士の仕事は単に書類を作成するだけではなく、顧客に対して経営や税務に関するアドバイスを提供することも含まれます。

定期的な訪問やコミュニケーションを欠かさず、適切な提案をしてくれる税理士であれば信頼できるでしょう。

ただし一方で、格安で依頼しているような場合は必ずしもダメな税理士であるとも限りません。契約内容やプランを見直すことで改善される可能性もあるため、報酬と対応のバランスを見て判断しましょう。

ダメな税理士を選ばないために注意すべきポイント

パソコン

では、ダメな税理士を選ばないために、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。ここでは、税理士選びで押さえておきたいポイントを解説します。

  • 料金や近さ以外の要素も検討する
  • 知人や紹介だからといって安易に選ばない
  • 相場を知って比較検討する
  • 事前に面談してコミュニケーション力・相性を確認する

料金や近さ以外の要素も検討する

税理士を選ぶとき「料金が安い」「職場に近い」というだけで判断するのはリスクがあります。

確かに、顧問料や報酬が低いことは魅力ですが、安さを優先すると業務の質が低い税理士に当たる可能性が高くなります。安い税理士は多くの顧客を抱えていることが多く、業務が忙しすぎて各顧客の対応が疎かになっていることがあります。

また、職場から近い場合も相談しやすいメリットはあるものの、優れた税理士事務所であるとは限りません。

料金の安さや職場からの近さだけでなく、税理士の能力や対応力をしっかりと確認することが大切です。

知人や紹介だからといって安易に選ばない

知人や他の経営者から紹介してもらう場合、ゼロベースで探すよりも信頼できる税理士を探しやすいといえるでしょう。

しかし一方で、「知人に合う=自分とも合う」とは限りません。また、紹介してもらった手前、顧問契約を解消しにくくなるデメリットもあります

税理士を紹介してもらう場合、上記のような注意点も踏まえた上で依頼しましょう。たとえ信頼できる人物からの紹介であっても、自分自身でその税理士の実績や得意分野をしっかりと調査することが重要です。

相場を知って比較検討する

税理士を選ぶ際には、相場を知ることも大切です。相場を理解することで、極端に高い料金を提示されることを防げるだけでなく、安すぎる場合も何か問題があるかもしれないと気付けるようになります。

税理士の性格やサービスの内容にも注目しつつ、複数の税理士を比較して検討しましょう。

事前に面談してコミュニケーション力・相性を確認する

税理士を選ぶ際、事前に面談してコミュニケーション力や相性を確認することが非常に重要です。税理士とのコミュニケーションが円滑でなければ、正確な情報共有や迅速な対応が難しくなります。

面談時には、税理士が親身に話を聞いてくれるか、どのような提案をしてくれるかをチェックし、自分にとって適切なパートナーかどうかを見極めましょう。

良い税理士の見極め方

高齢者と男性

ここまでは、注意したい税理士のポイントについて解説しました。以下では、良い税理士の見極め方についてご紹介します。

良い税理士の特徴は以下の通りです。

  • コミュニケーションが取りやすい
  • 説明がわかりやすく料金も明瞭
  • 最新の情報を把握している
  • 業界に精通している

コミュニケーションが取りやすい

良い税理士を見極める際、最も重視したいポイントの一つがコミュニケーションの取りやすさです。税務関連のトラブルは迅速な対応が求められる場面が多く、税理士とのやり取りがスムーズであることは大きな安心材料になります。

たとえすぐに回答が得られなくても、当日の夕方や翌日には安定的に連絡をくれる税理士なら、信頼できるパートナーとして安心して任せられるでしょう。

確定申告や税務調査の際には、特にスピーディーな対応が求められます。税務署からの問い合わせに即座に対応できる税理士がいれば、心強い味方になります。レスポンスの早い税理士との契約は、長期的なパートナーシップを築く上で非常に価値があります。

説明がわかりやすく料金も明瞭

説明がわかりやすく、料金が明瞭であることも需要です。良い税理士は専門用語に頼りすぎず、誰にでもわかりやすい言葉で説明をしてくれます。

税務は専門的な知識が求められる分野であるため、特に初めて税理士に依頼する方にとっては、その説明をしっかり理解し、落とし込めるかどうかとても重要。具体例を交えて難しい内容も噛み砕いてくれる税理士なら、安心して相談できます。

また、料金が明瞭であることも重視したいポイントです。事前に料金について説明があり、各サービスや対応範囲が明瞭であれば、契約後のトラブルも少ないでしょう。

最新の情報を把握している

税理士を選ぶ際には、最新の税制や税法の改正に対応しているかどうかも確認しましょう。税法は頻繁に改正されています。そのため、税理士には常に最新情報を収集し、必要に応じて対応できるスキルが求められます。

会社の利益を守るためにも、税理士が最新の節税対策を把握しているかどうかをしっかりチェックしておきましょう。

また、最近では税務処理においても、会計ソフトやアプリによる効率化が進んでいます。こういったツールに精通している税理士であれば、業務の効率化を図ることが可能です。

業界に精通している

自社の業界に精通している税理士を選ぶことは、効果的なアドバイスをもらうために重要なポイントです。

いくら税理士の経験や知識が豊富でも、自社の業界の特性を理解していなければ、適切な支援を受けられない可能性があります。業界によって税務の課題や対策は異なるため、同じような業界の実績がある税理士を頼ると良いでしょう。

「ダメな税理士かも」と思った場合の対処法

中年男性とパソコン

契約中に「ダメな税理士かも?」と思うこともあるかもしれません。以下では、ダメな税理士に当たったときの対処法を解説します。

  • 疑問点は具体的に聞いてみる
  • 契約内容を見直す
  • 改善を求める
  • 顧問税理士を変える

それぞれについて見ていきましょう。

疑問点は具体的に聞いてみる

「税理士がアドバイスをしてくれない」「節税対策をもっとしてほしい」といった場合には、コミュニケーション不足の可能性があります。もちろん税理士の方から積極的に提案してくれるに越したことはありませんが、すべての税理士がそのような対応をしてくれるとは限りません。

依頼する側の姿勢としても丸投げするのではなく、具体的な疑問点を挙げて聞いてみることが大切です。積極的に質問し、自社に必要な情報を引き出すことで、費用対効果を高めることは可能です。

例えば「〇〇のような対策は効果的ですか?」「〇〇という形で節税をしたいのですが、違法にはならないですか?」といったように、答えやすい形の相談から始めてみましょう。

また、自社のニーズをしっかりと伝えておくことも重要です。要望を伝えることで税理士としても能動的に動きやすくなり、より効果的なサポートを受けられる可能性が高まります。

契約内容を見直す

もし、「料金が高すぎる」「報酬の割に経理業務の負担が減らない」と感じている場合は、契約内容の見直しを検討することが必要です。特に、税理士との契約が長期間にわたるものであれば、定期的に契約内容を再評価することが望ましいです。

契約内容の見直しはコスト削減や業務の効率化につながるだけでなく、現在の経営状況に合ったサービスを受けることにも繋がります。見直しの際には税理士とよくコミュニケーションを取るようにして、ニーズや報酬について率直な意見を交換することが大切です。

改善を求める

税理士の対応が遅い、または不満がある場合、その原因を見極めた上で改善を求めることが重要です。例えば、繁忙期で対応が遅れている、税理士のスケジュールが一杯である、報酬が低いために後回しにされている、など、事情によって対応方法が異なるためです。

一方で、単純に税理士の仕事が遅い場合などは、対応の改善を要求しても問題ありません。その際は具体的な要望を伝えることで、建設的な話し合いを心がけましょう。

顧問税理士を変える

どうしても税理士との相性が合わない場合、思い切って顧問税理士を変えることも選択肢の一つです。税理士の変更は手間がかかることもありますが、長期的な視点で見たときに、相性の良い税理士と出会えれば企業にとって大きなプラスとなります。

ただし、合わない税理士が必ずしも「ダメな税理士」であるとは限りません。税理士変更の際には、自社のニーズと税理士のスキルを客観的に比較し、ぴったりなパートナーを見つけることが大切です。

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