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個人事業主や自営業者が従業員・バイトを雇用したら年末調整を!

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最終更新日: 2019年02月17日

個人事業主は確定申告を行うため、基本的には年末調整は不要です。
しかし、「従業員やアルバイトを雇っている」などの場合は年末調整が必要になるため要注意です。
どんな時に個人事業主でも年末調整が必要になってくるのか?
どのような時期に何を行う必要があるのか?必要書類は何か?
といったことについて一緒に見ていきましょう。

そもそも年末調整って何?

年末調整書類
年末調整の仕組みを解説

最初にお伝えしておきますが、年末調整はサラリーマンやアルバイトの人など、給与所得者(会社から給料をもらっている人)の納税額を調整するために存在する手続きです。

つまり、基本的に個人事業主の場合は年末調整を受けることはありません。本項ではまず、年末調整の基本と概要について簡単に見ていきたいと思います。

年末調整は給与所得者の納税額を調整するためにある

サラリーマンなどの給与所得者は、毎月のお給料から所得税などの税金が天引きされています。そのため給与所得者の場合、自分で確定申告したり所得税を納めたりする必要はありません。

ところが、ここで問題になるのが毎月の天引き額はあくまで「仮」の税額だという点。給与額に大きな変動があったり、対象となる所得控除を適用したりすることで、年間の天引き額には過不足が生じます。それを文字通り年末に調整する精算処理が、年末調整なのです。

年末調整は雇っている会社側が行う税務処理です。1年間の天引き額と、実際に納めるべき納税額を年末に計算し、過不足を精算します。

もし徴収した天引き額が多すぎれば、12月か1月の給料に徴収しすぎた金額を足す(還付する)ことに。逆に、徴収した税額に不足があった場合は、逆に12月か1月の給料から差し引くことになります。

年末調整の対象者は従業員!

年末調整の対象となるのは、1年間ずっと勤めている従業員や、年度内に採用されて年末の時点まで継続して勤務している従業員です。

個人事業における青色事業専従者も年末調整の対象となります。なお年間の給与が2,000万円を超える人は対象外となりますが、これは比較的稀なケースですよね。

なので基本的には、年末の時点で勤めている従業員は全員が年末調整の対象になると考えておいて良いでしょう。

個人事業主で年末調整が必要になるのは?

税務署
年末調整が必要になる個人事業主の条件は?

年末調整は給与所得者を対象にした制度です。そのため、原則として個人事業主は年末調整する必要がありません。ただし、副業でアルバイトをしている場合など、一定の条件を満たす場合は年末調整の対象になります。また、個人事業で従業員を雇っている場合は、その従業員の年末調整をしないといけません。本項では、年末調整が個人事業主に必要となるケースについて解説します。

基本的に個人事業主には年末調整は「不要」

まず大原則として押さえておきたいのが、基本的に個人事業主には年末調整は不要だということです。年末調整はあくまで原則として給与所得者を対象にしたもの。個人事業主は自分で確定申告をして税額を申請することになるので、年末調整は不要なんです。

ただ、以下で取り上げるケースに該当する場合は、年末調整が必要になってきます。自分が当てはまるものはないか、確認してみてください。

副業の給与があると年末調整を受ける「必要」が

自営業者や個人事業主であっても年末調整を受けることがあります。副業としてアルバイトやパートをしている(従業員として働いている)場合、その分の収入は給与所得ということになるので年末調整を受ける必要があるのです。

ただ年末調整というのは会社側が行うものなので、年末調整に関して特に自分から何かしなければいけないというわけではありません。

年末になるとアルバイト先の会社から必要書類の提出が求められると思いますので、それに従えば大丈夫です。年末調整が終わった後に会社からもらえる源泉徴収票は、大切に保管しておきましょう。翌年に行う確定申告で必要になります。

従業員・アルバイトを雇っている場合は「必要」

もし個人事業で従業員やアルバイトを雇っているなら、その従業員の分について年末調整をしないといけません。

従業員の年末調整をするにあたっては、従業員から必要書類を集めないといけないほか、スケジュールも決まっています。個人事業で従業員を雇っている場合は、前もって年末調整の手順やスケジュールを確認しておきましょう。これらについては、次項以降で詳しく解説しています。

青色事業専従者の場合も年末調整が「必要」

同一生計を営んでいる家族や親族(配偶者など)に給与を払っていて、青色申告の申請をしている場合、その配偶者などを青色事業専従者として指定することができます。青色事業専従者に指定することで、その対象者への給与支払いを必要経費として計上できるようになるので、税制面でお得です。

この青色事業専従者を雇っている場合も、通常の従業員と同様、年末調整をしてあげることが必要になります。

個人事業主が年末調整を行う時期・スケジュール

スケジュール帳
個人事業主の年末調整スケジュールとは

個人事業主が、雇っている従業員やアルバイトの年末調整を行う場合、スケジュールに気をつけないといけません。年末調整を行わないと罰則の対象となってしまいかねないので要注意です。年末調整の時期や各種期限は決まっているので、以下のスケジュールを参考に、しっかり準備しておきましょう。

11月下旬には従業員へアナウンスを!

この時期までにまず、従業員たちに年末調整があることをアナウンスします。年末調整にあたっては、従業員にもいくつかの書類を準備してもらわないといけません。それらの書類についてもアナウンスしておき、従業員に必要書類を用意してもらいましょう。この必要書類については次項でご紹介します。

また、年末調整には、個人事業主側が用意して従業員に配布し、記入してもらう書類もあります。11月下旬になったら税務署でこれらの書類を従業員の人数分もらってきて、従業員に配布しましょう。配布した書類は各従業員に必要事項を記入してもらい、回収してください。この書類についても後ほど詳しくご紹介します。

12月下旬は年末調整の計算を

年内最後の給与支払い日までに年末調整の計算を行い、これまで毎月徴収してきた税額と、実際に納めるべき税額を比較しましょう。もしこれまでの徴収額が多すぎたようであれば、12月最後の給与にその金額を上乗せして還付します。もしこれまでの徴収額だけでは足りないようであれば、12月最後の給与からその金額を差し引いて徴収します。

翌年の1月10日までに税務署へ納税

従業員から徴収して預かっている源泉徴収税額を、翌年1月10日までに税務署へ納付しましょう。税務署所定の納付書があるので、納付にはそれを使います。

翌年の1月31日までに源泉徴収票を渡す

翌年1月31日までに源泉徴収票を発行し、各従業員に渡します。源泉徴収票は従業員1人につき4枚発行しないといけないので注意が必要です。1枚は従業員本人用、もう1枚は個人事業主側での保管用、そして残りの2枚は市区町村への提出用となります。

また1月31日までに、市区町村に対して給与支払報告書を提出しないといけません。さらに税務署に対しては法定調書合計表を提出する義務があります。

年末調整に必要な書類

年末調整 書類
年末調整で必要な書類とは

年末調整には、様々な書類が必要です。年末調整の必要書類は大きく分けて2種類あり、ひとつが「個人事業主側で用意して、従業員に記入してもらう書類」、もうひとつが「従業員側に用意してもらう書類」になります。それぞれで揃えなければならない具体的な書類について、次項から詳しく見ていきましょう。

個人事業主が年末調整で従業員に渡す4つの書類

給与所得者の配偶者特別控除申告書
給与所得者の配偶者特別控除申告書

まずは、雇い主である個人事業主が年末調整を行う際に、従業員に記入してもらう4つの書類についてご紹介しましょう。

給与所得者の扶養控除等申告書

同一生計で暮らしている配偶者や扶養者(子どもなど)の情報を記入してもらいます。これによって所得控除の額が変わってきます。

給与所得者の保険料控除申告書

支払った保険料の情報を記入してもらいます。対象となるのは地震保険や生命保険、社会保険(国民年金・国民健康保険)などです。これは保険料控除に関係します。

給与所得者の配偶者特別控除申告書

配偶者の年間収入が141万円未満である場合、その従業員は配偶者特別控除を受けることができます。もし従業員に収入141万円未満の配偶者がいるようであれば、記入してもらいましょう。

給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書

その従業員に住宅ローンの支払いがある場合、「給与所得者の住宅借入金等特別控除(通称・住宅ローン控除)」の対象になります。ただし対象となるには従業員本人が税務署に申告する必要があり、1年目は従業員が自分で確定申告することになるので気をつけてください。

2年目以降は確定申告をする必要はなく、年末調整でこの控除が可能になります。この場合、従業員に「給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書」を記入してもらい、併せて借入金の残高証明書と税務署の証明書を添付してもらいましょう。

従業員に用意してもらう年末調整書類6種類

次に、社員やアルバイトの人に用意してもらう6つの書類についてです。保険に関する書類や住宅ローンに関する書類を記入・提出してもらうことになります。

全員分を集めなければならないので、書類の説明・配布は早めにしておきましょう。

(中途入社の場合)前の会社の源泉徴収票

従業員がその年の途中で中途入社した場合、前の会社の源泉徴収票を提出してもらいましょう。もし失くしてしまっていたとしても、源泉徴収票は従業員本人が前職の企業に頼めば再発行してくれるので、その旨も伝えてみてください。

地震保険料控除証明書

保険料控除に地震保険が含まれるのであれば、地震保険料控除証明書を提出してもらいます。これは保険会社から従業員宛に送られてくる書類です。

国民健康保険、国民年金保険料の金額

その年に支払った社会保険料(国民健康保険料と国民年金保険料)の金額を従業員に確認してもらいます。この金額は、前項でご紹介した「給与所得者の保険料控除申告書」に記入してもらってください。また、国民健康保険料に関しては特に証明書などは不要ですが、国民年金保険料に関しては「社会保険料(国民年金保険料)控除証明書」を用意してもらいましょう。

生命保険料控除証明書

保険料控除で生命保険料を含める場合は、従業員に生命保険料控除証明書を提出してもらう必要があります。これは地震保険料控除証明書と同様、保険会社から発行される書類です。

小規模企業共済・心身障害者扶養共済制度の掛金額

従業員が「小規模企業共済」や「心身障害者扶養共済」を利用していて毎月掛金を払っている場合、その掛金を控除対象とすることができます。対象となるのであれば、掛金の控除証明書を用意してもらってください。

住宅借入金等特別控除の明細書

従業員が住宅ローン控除の対象(2年目以降)の場合は、初回の控除申請で確定申告をした後に送られてくる「住宅借入金等特別控除の明細書」を提出してもらいます。

忙しくて年末調整に手が回らない!税理士に依頼しては?

ここまでご紹介してきたとおり、年末調整ではたくさんの書類を集める必要があり、作業にとても時間がかかります。スケジュールもタイトなので、個人事業主にとってはなかなか大きな負担となるでしょう。正直「そこまで手が回らないよ……」という方も多いのでは?本項では、そんな方に向けたお悩み解決の手段をご紹介します。

忙しくてなかなか年末調整が進まない・・・

年末は特に仕事が忙しくなるという個人事業主の方も多いでしょう。また個人事業主だと自分の確定申告もしなければいけないので、その分の労力だってかかります。それに加えて従業員の年末調整も必要となると、本業に支障が出てしまう可能性も。そこでおすすめしたいのが、年末調整の代行を頼むことです。

税理士の方に年末調整の代行をお願いすることも可能です。

実は年末調整の作業は、プロに代行してもらうことができます。年末調整の代行が法律上認められているのは、税理士のみ。税理士に依頼すれば、面倒で時間も手間もかかる年末調整の作業をすべて代わりにやってもらえるんです。

税理士に年末調整を代行してもらうことで、税務関係のプレッシャーを感じることなく、自分の本業に専念できます。また、年末調整の代行にはそれほどお金がかからないことがほとんど。ケースバイケースではありますが、従業員が数名程度であれば、2、3万円くらいで収まることが多いようです。

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年末調整は基本的に給与所得者を対象にしたものなので、原則として個人事業主は手続き不要。ただし副業でアルバイトをしている場合は、アルバイト先で年末調整をしてもらうことになります。さらに、個人事業で従業員やアルバイト、青色事業専従者を雇っている場合は、それらの従業員の年末調整を行わないといけません。

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こちらの記事ではミツモアに登録している税理士の紹介と、依頼に必要な費用や選び方を解説していますので合わせてご確認ください。>>個人事業主にお勧めの税理士55選と税理士の選び方

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