洗濯機のカビの臭いや洗濯物の汚れは、洗濯槽クリーナーを使えば解決するかもしれません。
洗濯槽クリーナーには、洗濯機に投入して回すだけで使える物が多くあります。使い方や注意点を確認してみましょう。
洗濯槽クリーナーは塩素系と酸素系の2種類
洗濯槽クリーナーには、塩素系クリーナーと酸素系クリーナーの2種類があります。それぞれの特徴を確認してみましょう。
塩素系クリーナーの特徴
塩素系クリーナーは、次亜塩素酸ナトリウムを主成分とするアルカリ性の洗剤です。殺菌力や汚れの分解力に優れています。
一方で鼻をつく刺激臭があり、酸性の洗剤と混ぜると塩素ガスが発生して危険です。
酸素系クリーナーの特徴
酸素系クリーナーは、過炭酸ナトリウムを主成分とする弱アルカリ性の洗剤です。
塩素系クリーナーのような刺激臭はなく、衣類や肌に優しい洗剤です。ただし酸素系クリーナーには、衣類の洗濯にも使うオキシクリーンなどと同じ成分も含まれており、カビの抑制力や除菌力は塩素系に劣ります。
また、ドラム式洗濯機には使用できない場合が多いです。
洗濯槽クリーナーを使用する手順
洗濯槽クリーナーを使用する手順を、塩素系・酸素系の別に解説します。
基本的に塩素系クリーナーは縦型・ドラム型のどちらの洗濯機にも使え、酸素系クリーナーは縦型でのみ使えます。
【縦型・ドラム型】塩素系クリーナーの使い方
洗濯機の電源を入れる
まずは洗濯機の電源を入れます。この時点ではまだ洗濯機の運転をしないでください。
ぬるま湯を最大水位まで溜め、クリーナーを入れる
40℃ほどのぬるま湯を、洗濯槽に溜められる最大水位まで溜めます。水でも良いですが、ぬるま湯の方が洗浄力が高まるためおすすめです。
お風呂の残り湯を使いたい時は、入浴剤を混ぜていないお湯を利用しましょう。
お湯を溜めたら、クリーナーを規定量投入しましょう。洗剤投入口ではなく、洗濯槽に直接入れてください。
槽洗浄コースまたは標準コースで運転する
洗剤を入れたら、洗濯機の槽洗浄コースで運転します。槽洗浄コースがない洗濯機の場合は、通常のコースで運転しましょう。(洗い→すすぎ→脱水)
なお各工程の時間を自分で設定できるタイプの場合は、洗いコースを長めに設定するのがおすすめです。
どちらのコースで運転しても最後に洗濯槽から排水されるため、運転が終了すれば掃除は完了です。
汚れが残っている場合はすすぎと脱水をする
縦型洗濯機では、前回の掃除から期間が空いているなどの場合、掃除を完了しても汚れが見えるところに残っていることがあります。
その場合はもう一度すすぎと脱水をしましょう。クリーナーを再度投入する必要はありません。
【縦型】酸素系クリーナーの使い方
洗濯機の電源を入れる
まずは洗濯機の電源を入れます。この時点ではまだ洗濯機の運転をしないでください。
ぬるま湯を最大水位まで溜め、クリーナーを入れる
40℃ほどのぬるま湯を、洗濯槽に溜められる最大水位まで溜めます。水でも良いですが、ぬるま湯の方が洗浄力が高まるためおすすめです。
お風呂の残り湯を使いたい時は、入浴剤を混ぜていないお湯を利用しましょう。
お湯を溜めたら、クリーナーを規定量投入しましょう。洗剤投入口ではなく、洗濯槽に直接入れてください。
洗いコースで5分運転し、3時間ほど放置する
洗剤を入れたら、洗濯機の洗いコースで5分ほど運転します。運転が終了したら、排水せずにそのまま最低3時間ほど放置してください。
汚れがひどい場合は、汚れの程度に合わせて放置する時間を3時間から6時間ほどで調整しましょう。
浮いてきた汚れを掬い取る
洗濯槽を放置しておくと、クリーナーで取れた黒や茶色の汚れが浮いてきます。柄のついたゴミ掬いネットを使って汚れを掬い取りましょう。
排水し、標準コースで運転する
汚れを取り除けたら排水し、最後に標準コースで運転しましょう。(洗い→すすぎ→脱水)
それでも汚れが浮き上がってくる場合は、都度ゴミ取りネットで取り除き、汚れが出てこなくなるまで標準コースで運転しましょう。
洗濯槽クリーナーを使った洗浄は1~2ヶ月に一度がおすすめ
洗濯槽クリーナーを使用する頻度は、1~2ヶ月に一度がおすすめです。
ドラム式洗濯機は、乾燥機能や自動おそうじ機能などで使用後にしっかり乾かせばカビを防げます。
一度カビが生えてしまうと、塩素系でも酸素系でも完全に除去するのは難しいため、定期的な掃除で予防しましょう。
洗濯槽クリーナーを使用する時の注意点4つ
洗濯槽クリーナーを使用する時には、注意しなければならない点が4つあります。それぞれ詳しく確認しましょう。
酸素系クリーナーを推奨していない機種もある
ドラム式洗濯機は、基本的に酸素系クリーナーの使用は推奨されていません。また日立の洗濯機など、縦型洗濯機であっても酸素系クリーナーが使えない機種もあります。
事前に必ず取扱説明書やメーカーのホームページなどを確認しましょう。
塩素系と酸性の洗剤を同時に使わない
塩素系クリーナーと酸性の洗剤(クエン酸など)を同時に使わないでください。混ぜてしまうと人体に有害な塩素ガスが発生し、非常に危険です。
必ずそれぞれ単体で使用し、連続して使いたい場合は使用後に完全に水で洗い流してから、次の洗剤を使用しましょう。
洗浄には水かぬるま湯を使用する
洗浄の際に熱湯を使うのは避けましょう。熱湯を洗濯槽に入れてしまうとステンレス部分が傷み、洗濯機の故障の原因になります。
また熱湯によって塩素系クリーナーから刺激臭のする危険な塩素ガスが発生しやすくなったり、酸素系クリーナーの洗浄力が落ちたりします。必ず水かぬるま湯を使用してください。
クリーナーの使用中に衣類を入れない
クリーナーを使用して洗浄している間に、洗濯槽に衣類を入れないでください。生地が傷んだり色落ちしたりして、着られなくなる恐れがあります。
掃除を始める前に洗濯槽の底に衣類が残っていないか、確認すると安心です。
市販の液体塩素系漂白剤は洗濯槽クリーナーよりも強力
パナソニックや日立などの洗濯機メーカーは、自社の製品をはじめ多くの機種で使える純正のクリーナーを販売しています。明確な根拠はありませんが、市販の洗濯槽クリーナーよりも、メーカーの純正クリーナーの方が洗浄効果が高いという声がよく聞かれます。
ただし洗濯槽クリーナーとして売られている商品は、基本的に濃度が高くありません。洗浄効果を強く実感したいなら、塩素系漂白剤をおすすめします。
市販で比較的安価に手に入るうえ、成分の濃度が高いため、洗濯槽専用のクリーナーよりも効果的に洗濯機を洗浄できます。
おすすめの塩素系クリーナー4選
おすすめの塩素系クリーナーを4つ紹介します。特徴やどんな人におすすめかもまとめているので、参考にしてみてください。
パナソニック「洗濯槽クリーナー N-W1A」
洗濯槽クリーナー N-W1Aは、パナソニックが販売する純正のクリーナーです。パナソニック製に限らず、全メーカーの洗濯機で使用可能です。市販品では取れない頑固な汚れも落とせるとの定評があります。
プラスチック槽、ステンレス槽のどちらにも使用可能です。
商品名 | パナソニック「洗濯槽クリーナー N-W1A」 |
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特徴 |
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こんな方におすすめ |
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価格 | 1,982円 (税込) |
日立「洗濯槽クリーナー SK-1」
洗濯槽クリーナー SK-1は、日立が販売する純正のクリーナーです。パナソニックのクリーナーと同じく、全メーカーの洗濯機で使用できます。殺菌力が非常に高いのが特徴です。
プラスチック槽、ステンレス槽のどちらにも使用可能です。
商品名 | 日立「洗濯槽クリーナー SK-1」 |
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特徴 |
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こんな方におすすめ |
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価格 | 2,700円 (税込) |
エステー「洗浄力 洗たく槽クリーナー」
エステーの洗浄力 洗たく槽クリーナーは、洗いコースの運転が3分だけで済む、即効性の高いクリーナーです。再付着防止剤が配合されており、はがしたカビが洗濯槽に付着しにくいのが特長です。
プラスチック槽、ステンレス槽のどちらにも使用可能です。
商品名 | 洗浄力 洗たく槽クリーナー |
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特徴 |
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こんな方におすすめ |
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価格 | 450円(税込) |
ジョンソン「洗濯槽カビキラー」
ジョンソンが販売する洗濯槽カビキラーは、つけ置きの必要がなく、洗濯槽に投入するだけで簡単に使用できる洗濯槽クリーナーです。カビ胞子除去率99.9%の強力な洗浄効果があります。
プラスチック槽、ステンレス槽のどちらにも使用可能です。
商品名 | ジョンソン「洗濯槽カビキラー」 |
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特徴 |
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こんな方におすすめ |
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価格 | 285円 (税込) |
おすすめの酸素系クリーナー3選
おすすめの酸素系クリーナーを3つ紹介します。特徴やどんな人におすすめかもまとめているので、参考にしてみてください。
P&G「アリエール 洗たく槽クリーナー」
アリエール 洗たく槽クリーナーは、ファブリーズとの共同開発によって強い消臭効果を実現した酸素系クリーナーです。活性酸素の血からでカビ胞子を99.9%除去します。
プラスチック槽、ステンレス槽のどちらにも使用可能です。
商品名 | P&G「アリエール 洗たく槽クリーナー」 |
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特徴 |
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こんな方におすすめ |
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価格 | 183円 (税込) |
シャボン玉「洗たく槽クリーナー」
シャボン玉の洗たく槽クリーナーは、重曹や無添加粉石けんも配合した安全性の高い酸素系クリーナーです。酸素の力でカビ胞子を99.9%除去できます。
プラスチック槽、ステンレス槽のどちらにも使用可能です。
商品名 | シャボン玉「洗たく槽クリーナー」 |
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特徴 |
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こんな方におすすめ |
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価格 | 366円 (税込) |
レック「洗濯槽の激落ちくん」
洗濯槽の激落ちくんは、つけ置きが不要な酸素系クリーナーです。黒カビ菌糸を99.9%除去できる強力な洗浄効果を誇ります。
プラスチック槽、ステンレス槽のどちらにも使用可能です。
商品名 | レック「洗濯槽の激落ちくん」 |
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特徴 |
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こんな方におすすめ |
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価格 | 927円 (税込) |
臭いや汚れが落ちない時は分解洗浄を依頼しよう
長年放置した頑固な臭いや汚れは、市販やメーカーの洗剤では落としきれないことがあります。
そんな時は、業者に洗濯機の分解洗浄をお願いするという選択肢もあります。パーツごとに分解し、丁寧に臭いや汚れを落としてくれるでしょう。
クリーナーを使用しても乾燥運転に時間がかかったり、黒いカスが付着したりする時は分解洗浄が必要なサインです。
洗濯機の分解洗浄の料金相場
専門業者に洗濯機の分解洗浄を依頼する時の料金相場は、以下の通りです。
洗濯機のタイプ | 分解洗浄の料金相場 |
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縦型洗濯機 | 1万2,000円~1万7,000円 |
ドラム式洗濯機 | 2万円~3万円 |
分解洗浄を依頼できる業者は相見積もりで探そう
洗濯機の分解洗浄を依頼する業者は、複数の業者から見積もりを取って比べる「相見積もり」をして探しましょう。質の良いサービスをより適正な価格で提供している業者を見つけることができます。
相見積もりをするなら、無料一括見積もりサービスであるミツモアを利用してみてはいかがでしょうか?
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