電子レンジが故障した場合や新しいモデルに買い替える際は、自治体の粗大ごみとして処分するのが一般的です。ただし、事前申し込みなどの手間がかかるため、状態によっては家電量販店での引き取りや不用品回収業者への依頼も有効な選択肢となります。


無料で処分できる依頼先や条件を含め、電子レンジの処分方法について確認していきましょう。
電子レンジは「小型家電リサイクル法」を守って処分しよう
電子レンジは「小型家電リサイクル法」にしたがって処分する必要があります。電子レンジをはじめとした家電製品に含まれている鉄やアルミ、金、銅といった貴重な資源を再利用するために定められた法律です。
原則として、電子レンジを自治体の「不燃ごみ」として出すことはできません。各自治体によって処分方法は異なりますが、電子レンジの本体だけではなく、電気コードや鉄板といった付属品も貴重なリサイクル品になります。
お皿(ターンテーブル)や付属品の処分方法
電子レンジ本体とあわせて注意が必要なのは、ターンテーブル(ガラス皿)や金属製の角皿、取扱説明書といった付属品の取り扱いです。主に下記の付属品の場合、本体と分別して、素材に合った方法で処分しましょう。
| 電子レンジの付属品 | 処分方法 |
|---|---|
| ガラス製の皿(ターンテーブル) | 不燃ごみ、陶器・ガラスごみ扱い |
| 金属製の角皿 | 不燃ごみ、小さな金属類として分別 |
| アース線などのコード類 | 不燃ごみ(本体に付属したまま処分できるところも) |
| 取扱説明書や外箱 | 資源ごみ(古紙) |
ただし、自治体によって分別ルールが異なります。処分する前には、必ず自治体のホームページやごみ分別の案内で、正しい方法を確認しましょう。
【10秒でわかる】電子レンジの処分方法比較診断ツール
電子レンジを処分するにあたって、手間の大きさや費用、処分までのスピードなど、何を重視すべきか考えてから選ぶことが大切です。重視すべきポイントを持つことで、自分に合った最適な処分方法を決められます。
下記の「電子レンジの処分方法診断シミュレーター」では、電子レンジの状態や運び出しの可否など、簡単な質問に答えると最適な処分方法がわかるので、試してみましょう。
診断シミュレーターで最適な処分方法を把握できたら、該当する処分方法の見出しをクリックすると、詳細な手順や費用などを確認できます。
手間なく電子レンジを処分したい人向け
なるべく費用をかけずに処分したい人向け
手間なく電子レンジを処分できる方法5選
電子レンジを手間なく処分したいときは、自治体や専門業者を含め、下記5つの方法を検討しましょう。
| 処分方法 | 目安の料金 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 自治体の粗大ごみとして出す | 400円~1,000円 | 処分費用が抑えられる | ・手続きや運び出しが大変 ・日時指定不可 |
| 家電量販店に引き取ってもらう | 無料~2,200円 | ・大手で安心 ・宅配リサイクルが便利 |
・持ち込みが基本 ・訪問は割高 |
| ホームセンターに引き取ってもらう | 無料 | ・手数料がかからない ・大手ならでの安心感 |
新品の電子レンジの購入が必要 |
| ネット通販の下取りサービスを利用する | 無料~900円 | ・購入と処分を一度に済ませられる ・実質無料または格安で処分できる場合あり |
・新しい商品の購入が前提 ・対象商品や期間が限定される |
| 不用品回収業者に処分を依頼する | 400円~8,000円(※) | ・日時指定ができる ・ほかの不用品とまとめて処分できる |
・費用が高い ・業者選びが重要 |
(※)ミツモアで登録している不用品回収業者の平均価格を参照(2024年1月~12月)
1.自治体の粗大ごみとして出す
自治体の粗大ごみ収集を利用する方法は、手間や費用をあまりかけずに電子レンジを処分できます。利用する場合、一般的に以下のような手順を踏むことが必要です。
- 電話やインターネットで粗大ごみ受付センターに処分を申し込む
- コンビニやスーパー、郵便局などで有料ごみ処理券を購入する
- 処理券に氏名または受付番号を記入して電子レンジに貼る
- 収集日の朝(通常は8時まで)に指定された場所へ自分で運び出す
メリット・デメリット
- 処分費用を1台400円~1,000円と安く抑えられる
- 手続きから運び出しまで全て自分で行う必要がある
- 収集の日時が指定できない
主要な自治体別電子レンジの処分費用
処分費用は自治体によって変わりますが、1台400円〜1,000円が目安です。主要な自治体別に比較すると、以下の料金が設定されています。
2.家電量販店に引き取ってもらう
ヤマダ電機やビックカメラといった大手家電量販店では、電子レンジを含む不要な電化製品を有料で引き取ってもらえるサービスを提供しています。主な引き取りサービスの種類は、下記のとおりです。
| 家電量販店の引き取りサービス名 | 内容 |
|---|---|
| 買い替え時の下取り・引き取り | 新しい電子レンジの購入と同時に、古い製品を引き取ってもらえる |
| 引き取りのみサービス | 製品を購入しなくても、処分したい電子レンジのみ引き取ってもらえる |
| 訪問回収サービス | 自宅までスタッフが回収してもらえるサービス |
| 宅配リサイクルサービス | 自宅から宅配便で送付してリサイクルしてもらえる |
メリット・デメリット
- 個人情報の扱いやリサイクル方法など、大手ならではの安心感がある
- 「宅配リサイクル」の利用する場合、自宅で手軽に処分できる
- 店舗への持ち込みは手間がかかる
- 回収のみ訪問を依頼すると引き取り料金に加えて出張費がかかる
主要家電量販店の引き取りサービス料金・条件比較
家電量販店による引き取りサービスは、店舗によって料金や条件が異なります。買い替えの有無や持ち込みの可否で変わるため、ご自身の状況にあわせて比較してみましょう。
| 家電量販店のサービス名 | 料金 | 条件 |
|---|---|---|
| ビックカメラ「小型家電リサイクル」 | 1,958円 | ・箱のサイズ規定あり ・他製品も同梱可 |
| ビックカメラ「買い替え無料下取りサービス」 | 無料 | 店舗で直接買い替える場合のみ |
| ヨドバシカメラ「小型家電リサイクル回収」 | 2,200円 | ・3辺の合計が240cm以下かつ、30kg以下(超える場合は別途かかる) ・回収のみの場合は、別途出張費用2,200円がかかる |
| ヤマダ電機「家電買取キャンペーン」 | 2,000円 | ・現在使用できるもの ・製造年が2014年~2025年のもの(2025年7月現在) ・本体に破損、変色、色あせ、サビが無いもの ・電源コード及び付属品があるもの |
| ヤマダ電機「小型家電回収サービス」 | 2,200円 | 買い替えや引き取り時のみ |
| ケーズデンキ「家電リサイクル」 | 2,200円 | 回収のみの場合は、別途出張費用がかかる |
| エディオン「小型家電リサイクル」 | 550円~ | 縦+横+高さの合計が120cm以下で重さが10kg以下 |
| ノジマ「下取りサービス」 | 無料 | 同等商品の買い換えがある場合 |
| ジョーシン「家電リサイクル」 | 1,200円 | 回収のみの場合は、別途3,000円の出張費用がかかる |
※ミツモア調べ(2025年7月現在)
ただし店舗によっては、電子レンジの引き取り受付をやっていないところがあります。各家電量販店のWebサイトで事前に確認しましょう。
3.ホームセンターに引き取ってもらう
カインズやコーナンといった一部のホームセンターでは、新しい電子レンジの購入を条件に、古いものを無料で引き取るサービスを行っています。近隣にあるホームセンターで電子レンジを買い替えたいときは、選択肢に入れましょう。
電子レンジを含む引き取りサービスを提供するホームセンターは、下記のとおりです。
| ホームセンター名 | サービス利用時の注意点 |
|---|---|
| カインズ | ・対象の電子レンジを購入 ・関東(一部)や沖縄の店舗は対象外 |
| ビバホーム | ・無料で引き取れるのは1点のみ ・買い替えが必要(店舗によって対象外のところあり) |
| コメリ | ・店頭での持ち込み対応のみ ・店舗で電子レンジの購入が必要 |
| コーナン | ・対象の電子レンジを購入 ・オンラインショップ利用時は店舗への持ち込みが必要 |
| 島忠ホームズ | ・店頭での持ち込み対応のみ ・買い替えが必要(店舗によって対象外のところあり) |
※ミツモア調べ(2025年7月現在)。一部店舗では、家電・家具の引き取りサービスをやっていないところがあります。
メリット・デメリット
- 条件を満たせば処分費用がかからない
- 新しい電子レンジの購入が条件
- 自分で電子レンジを店舗まで持ち込む必要あり
- すべての店舗で実施しているわけではない
4.ネット通販の下取りサービスを利用する
大手ECサイト「楽天市場」や通販サイト「ジャパネットたかた」では、条件を満たせば電子レンジを処分してもらえます。具体的な処分費用と条件は、下記のとおりです。
| EC・通販サイトの引き取りサービス | 処分費用 | 条件 |
|---|---|---|
| 楽天リサイクル | 無料 | パソコン本体を含めて処分する場合 |
| ジャパネットたかた「下取り・引き取りサービス」 | 900円 | 新品の電子レンジを買い替える場合 |
ただしサービスによっては、期間限定で行われる場合があります。必ず公式サイトで最新の情報を確認してから利用しましょう。
メリット・デメリット
- 新しい電子レンジの購入とあわせて、処分を一度に済ませられる
- 実質無料または格安で処分できる場合がある
- 新しい商品の購入が前提となる
- 対象商品や期間が限定されている
5.不用品回収業者に処分を依頼する
費用をかけてでも早く、手間をかけずに電子レンジを処分したい場合は、不用品回収業者に処分を依頼しましょう。時期によって変わりますが、申し込みから実際の回収まで、手間をかけずに処分できます。
電子レンジの処分にかかる費用相場
1台にかかる処分費用は、400円〜8,000円(※)です。業者によって異なりますが、タンスや冷蔵庫といった処分したいものがある場合は、個別で依頼するよりも「軽トラ積み放題プラン(10,000円~)」などを利用したほうが、費用が抑えられることがあります。
(※)ミツモアで登録している不用品回収業者の平均価格を参照(2024年1月~12月)
メリット・デメリット
- 申し込みから分別、運び出しまでの作業を依頼できる
- 日時を自由に指定できる
- ほかの処分方法よりも高くなる
- 高額請求や不法投棄をする悪質な業者に注意が必要
費用をかけずに電子レンジを処分できる方法4選
電子レンジがまだ十分使える状態の場合、なるべく費用をかけずに処分できる方法は、下記のとおりです。
| 処分方法 | 目安の料金 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 自治体のごみ処理施設へ直接持ち込む | 無料~1,500円 | 粗大ごみの回収費用よりも安く抑えられる | ・車の手配が必要 ・施設の利用に日時の制約あり |
| リサイクルショップに買い取ってもらう | 無料 | ・その場で現金化でき、すぐに手放せる ・出張買取も利用できる |
・買取価格は安い ・年数が経っているものや状態が悪いものは買取不可 |
| 知人や友人に譲渡する | 無料 | ・無料で処分できる ・「ジモティー」の利用で手軽に取引できる |
・壊れたものはNG ・引き取り手が見つからない場合あり |
| フリマアプリやネットオークションで売却する | 無料(別途売上手数料や送料がかかる) | 高く売却できる可能性あり | ・新しい商品の購入が前提 ・対象商品や期間が限定される |
1.自治体のごみ処理施設へ直接持ち込む
電子レンジの処分費用を少しでも抑えたいときは、お住まいの地域にあるごみ処理施設へ直接持ち込んで処分することができます。自治体によって異なりますが、粗大ごみで処分するよりも400円〜7,500円費用が抑えられます。
東京をはじめとした主要な自治体別の処分料金は、下記のとおりです。
| 地方自治体 | 持ち込み先 | 電子レンジの処分手数料 |
|---|---|---|
| 東京都港区 | 芝浦清掃作業所 | 無料 |
| 神奈川県横浜市 | 鶴見資源化センターを含む4箇所 | 500円 |
| 愛知県名古屋市 | 大江破砕工場 | 200円~(10kgまで) |
| 大阪府大阪市 | 舞洲工場を含む6か所 | 90円~(10kgまで) |
| 福岡県福岡市 | 東部工場を含む4か所 | 140円~(10kgまで) |
| 北海道札幌市 | 発寒破砕工場を含む3箇所 | 200円~(10kgまで) |
| 宮城県仙台市 | 今泉工場、葛岡工場 | 1,500円(100kgまで) |
※2025年7月時点の処分費用です。自治体によって改定される可能性があるため、最新の情報は各自治体の公式サイトで確認してください。
メリット・デメリット
- 粗大ごみの回収費用よりも安く抑えられる
- ごみ処理施設まで運搬するための車の手配が必要
- 施設の受付時間が平日の昼間に限られる自治体あり
2.リサイクルショップに買い取ってもらう
電子レンジを手間なく譲渡したいときは、リサイクルショップで買い取ってもらいましょう。店舗へ直接持ち込めばその場で査定や支払いを行い、無料でスピーディーに処分できます。
リサイクルショップで高く買い取ってもらいやすい条件は、下記のとおりです。
- 製造年式が新しいこと(製造から5年以内が目安)
- 傷や汚れ、嫌な臭いがなくて状態が良い
- PanasonicやSHARPといった人気メーカーの製品
- 角皿や説明書などの付属品がそろっている
買取価格は数百円〜数千円ですが、電子レンジの製造年や状態によって変わります。特に大型のオーブンレンジなどで自分で運べない場合は、出張買取に対応しているお店を選ぶと良いでしょう。
また査定前には、できる範囲でレンジ内の汚れを掃除しておくと、印象が良くなる可能性があります。
メリット・デメリット
- その場で現金化でき、すぐに手放せる
- 「出張買取」の場合は運び出しの手間も不要
- 買取価格は比較的安い
- 状態や年式によっては買い取ってもらえない
3.知人や友人に譲渡する
知人や友人、親戚などに電子レンジを譲渡するのも選択肢のひとつです。処分費用はかからないだけでなく、「大切に使っていたものを、次の人にも役立ててもらえる」という満足感も得られます。
身近に欲しい人がいない場合は、「ジモティー」のような地域の掲示板サービスを利用するのも有効です。
メリット・デメリット
- 費用をかけずに譲渡できる
- 「ジモティー」の利用で梱包や発送の手間なく、直接手渡しが可能
- タイミングよく欲しい人が見つかるとは限らない
- 個人間でのトラブルに発展するリスクがある
トラブルを避けるためにも、事前に汚れや傷の状態を正直に伝えておきましょう。
4.フリマアプリやネットオークションで売却する
少しでも高い値段で電子レンジを売却したいときは、フリマアプリやネットオークションを利用しましょう。『バルミューダ』をはじめとしたデザイン性の高いオーブンレンジや、SHARPの『ヘルシオ』といった人気のタイプの場合、高値で譲渡できることがあります。
費用はかからない一方で、販売手数料と送料がかかる点に注意が必要です。
メリット・デメリット
- 自分で価格を決められる
- 高値で売却できる可能性がある
- 写真撮影や梱包、発送など、すべて自分で行う
- 販売手数料と送料は高め(メルカリは販売手数料10%と1,200円~2,000円の送料)
- 購入者との間でトラブルになる可能性がある
業者に電子レンジ処分を依頼した利用者の口コミ
実際に不用品回収業者に電子レンジを含む不要な家電や家具の処分を依頼した利用者からの口コミを紹介します。作業スピードや対応、料金などを詳しく掲載しているので確認してみましょう。
電子レンジは新品だったので買い取ってもらえました
臨機応変に電子レンジを含めて処分してもらえました
10分ほどで電子レンジを含めて回収してもらえました
また利用する機会があれば利用させていただきたいです。
電子レンジを確実に処分したいならプロへ依頼しよう

電子レンジを処分するとき、小型家電リサイクル法の対象品目のため、不燃ごみとして処分することができません。自治体の粗大ごみとして出したり、家電量販店への引き取りもできますが、引き取りに時間がかかったり、買い替えと条件の店舗があります。
少しでも早く不要な電子レンジを処分したい場合、劣化が激しくなければ不用品回収業者に引き取りを依頼しましょう。
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