引っ越しや断捨離を機に、家電を処分しようと思い立つこともあるでしょう。
しかし、いざ捨てようと思ったときに「不燃ごみ?粗大ごみ?それとも何か特別な捨て方があったっけ?」と疑問が浮かびますよね。
不要になった家電は、お金を払って自治体に引き取ってもらう以外にも処分方法があるんです。
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家電は無料で引き取ってもらうことはできる?
基本的に、家電の引き取りは「リサイクル料+回収・運搬費用」が掛かりますが、小型家電などは自治体やメーカーが無料で回収してもらうこともあります。
以下は家電の種類別で無料・有料引き取り方法の一覧です。
家電の種類 | 無料・有料引き取り方法 |
家電リサイクル法の対象家電
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無料引き取り:なし |
有料引き取り費用:リサイクル料金+運搬費用
引き取り方法:
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小型家電リサイクル法の対象家電
(以下例)
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無料引き取り:あり
引き取り方法:
*自治体によって分別方法が異なります。無料回収がない場合はごみとして処理。 |
有料引き取り費用:回収費用
引き取り方法:
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パソコン | 無料引き取り:あり
引き取り方法:
*「パソコンリサイクルマーク」のついたパソコンのみ |
有料引き取り費用:リサイクル料金+輸送費用
引き取り方法:
|
エアコン・冷蔵庫・テレビ・洗濯機などの大型家電の場合はリサイクル費用がかかる
「家電リサイクル法」の対象商品はごみとして処分できません。リサイクルが義務付けられています。対象商品は以下の4品目のみ。
- テレビ
- エアコン
- 冷蔵庫(冷凍庫)
- 洗濯機(乾燥機)
この4種は通常の粗大ごみとして処分できないと覚えておけばOKです。
下図のフローチャートを参考にどう処分するべきかを確認しましょう。
家電リサイクル法については、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
関連記事:もう迷わない!正しい家電のリサイクル方法を伝授!|ミツモア |
家電リサイクル券って何?いくらかかる?
リサイクル家電4品目を引き渡すときに「家電リサイクル券」の控えが渡されます。
家電リサイクル券に記載された番号で、申請した家電がメーカーに適切に引き渡されたか確認することが可能です。
また引き渡し先によって、「家電リサイクル券」を事前に購入しなくてはいけない場合もあります。郵便局内のゆうちょ銀行窓口で、リサイクル料を振り込んで入手することが可能です。郵便局でリサイクル券を購入する際は、メーカー名と品目名の記載が必要なので出かける時にはメモを用意しておきましょう。
家電リサイクル券を受け取るとき、かかるおおよその費用は以下です。
品目 | リサイクル料金(税込み) |
エアコン | 990円 |
テレビ(15型以下) | 1,870円 |
テレビ(16型以上) | 2,970円 |
冷蔵庫・冷凍庫(170L以下) | 3,740円 |
冷蔵庫・冷凍庫(171L以上) | 4,730円 |
洗濯機・乾燥機 | 2,530円 |
表は主要メーカーのリサイクルにかかる料金です。メーカーごとにリサイクル料金が異なる場合があるので注意しましょう。上記のリサイクル料に加えて、別途で運搬費用がかかります。
自分のお家にある家電をリサイクルするのにいくらかかるか気になる方はRKC一般社団法人家電製品協会のサイトから検索できます。メーカー名が分からなくても、ロゴからも検索可能です。気になるかたは、以下のサイトからリサイクル料がいくらか確認してみましょう。
参考:再商品化等料金一覧(家電リサイクル料金)|RKC一般社団法人家電製品協会 |
小型家電の場合は、無料で引き取ってもらえるかも
携帯電話・スマートフォン携帯ゲーム機などには、金・銅などの有用金属やレアメタルなどの希少な資源が使われています。そのため自治体で無料回収してもらえることもあります。買取などを希望していない時には、自治体に持ち込むのが早くてお得です。
ただし自治体の回収対象ではない小型家電にかんしては、「不燃ごみ」または「粗大ごみ」としての処分になります。粗大ごみに当てはまる場合は有料です。
例えば千代田を例に挙げてみてみましょう。千代田区は無料回収ボックスを設置し、以下の品目を集めています。
- スマートフォン・携帯電話
- デジタルカメラ、ビデオカメラ
- 電話機
- カーナビ
- 携帯ゲーム機
- 電卓
- 携帯音楽プレーヤー
- ACアダプター
- ドライヤー
- 電気カミソリ
- ICレコーダー・ラジオ等
他にも杉並区は15品目、目黒区は9品目が対象となっており、お住まいの地域によってどの小型家電を回収してくれるかは違います。
自分の自治体がどの品目をどのように集めているか必ず確認してから持ち込みましょう。確認方法は簡単で、以下に記載してある環境省が運営している「小型家電リサイクル回収ポータルサイト」から確認ができます。
参考:小型家電リサイクル回収ポータルサイト|環境省 |
参考:千代田区ホームページ ‐ 使用済み小型家電回収 |
小型家電を持ち込む際の注意
回収ボックスが置いてあっても投入口に小型家電が入らなかった場合、壊して無理やり入れるのはやめましょう。小型家電が入らないからと言って、回収ボックスの周りに置き去りするのもNGです。投入口に入ればなんでも捨てていいわけでもないので、対象外の小型家電を投入するのもやめましょう。
また小型家電を回収してもらうとき、電池を抜かなければならいないので注意してください。乾電池や充電バッテリーを抜き取らないと、火災につながる恐れがあります。電池類の処分方法は以下を参考にしてください。
関連記事:リチウムイオン電池の廃棄方法|一歩間違えると大事故に?|ミツモア |
自治体で無料回収されていない場合は「不燃ごみ」か「粗大ごみ」
自治体によってリサイクルのために、回収している小型家電が異なります。例えば先程例に挙げた千代田区では「こたつ」が対象に入っていませんでした。こたつのように自治体の回収対象でない小型電化製品は、「不燃ごみ」あるいは「粗大ごみ」として処分できます。
粗大ごみとして処分するとき基本的に家電リサイクル対象品目を除き、一辺の長さが30cm以上の家具・家電が対象となることが多いです。ただし自治体によって粗大ごみの条件は違い、一辺の長さが50cm以内であれば不燃ごみに当たる場合もあります。
対象品目を処分するときは以下の手順に従いましょう。
- 自治体に「粗大ごみ」の収集を依頼
- 家電の種類を伝える
- 粗大ごみシールを金額分購入
- 粗大ごみシールを貼った家電に貼る
- 依頼時に指定した日に、指定した場所へ粗大ごみを出す
自治体に依頼する時、ホームページ・FAX・ハガキなど自治体によって申し込み方法は様々です。自分の住んでいる地域がどの方法で依頼を受けているか確認しましょう。
また依頼し、家電の種類を伝えたら、粗大ごみの回収料金が提示されます。この提示された料金相応の粗大ごみシールを郵便局やコンビニなどで購入し家電に貼って、指定日時と場所に出すだけです。
引き取りにきてくれるタイミングは、近くの集荷場所に取りに来てもらう場合、1週間~2週間ほどかかるのが一般的。また各自治体の指定場所へ持ち込むことも可能なので、すぐに引き取ってもらいたい時には持ち込みも検討しましょう。
「無料」と謳う、無許可の不用品回収業者に注意!
とくに市街地に住んでいる方は、「無料で不用品を回収する」とうたう軽トラックを見かけたことがあると思います。このような業者には要注意です。強引に解体・移動などの作業を追加費用として、あとで高額請求される場合があります。他にも移動費用などと理由を付けて請求金額を後で変えてくる業者もいるので注意が必要です。
基本的に無料と謳って高額請求してくる業者は、「無許可」で不用品回収業を行っている場合があります。無許可の不用品回収業者は、不法投棄・不適正処理・不適切な管理を行っている可能性が高いです。不法投棄は環境問題につながるだけでなく、火災の原因になったり有害物質が環境中に放出されてしまうおそれがあるので、不用品回収業者に依頼するときには許認可を得ているかどうかをきちんと見極めましょう。
無許可の不用品回収業者に依頼をしてしまうと、他にもどんなトラブルがあるのか、そして適切な業者を選ぶ際のポイントを以下の記事で紹介していますのでご参照ください。
関連記事:不用品回収業者おすすめ12選【口コミ・費用で比較】|ミツモア |
参考:いらなくなった家電製品は正しくリユース・リサイクル!|環境省 |