「エアコンは無料回収業者に依頼して処分してもいいのかな？」「できたら無料で処分したいんだけど、ちょっと怖い」とお悩みの方もいるのではないでしょうか？
最終更新日: 2024年06月28日
エアコンは素人では取り外すことがむずかしく、自分自身で処分するのは現実的ではありません。しかし依頼するにも業者によって回収費用が変わります。さらにエアコンは「家電リサイクル法」に則った処分が必要なため、費用だけで業者を選んではいけません。
この記事では、エアコン無料回収業者に頼むのはアリなのかどうかについて解説。信頼できる業者の見分け方、選び方などについても紹介します。依頼した際の費用相場なども解説しているので、エアコンの処分方法で悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
エアコンの無料回収は本当に無料なの？費用がかかるケースはある？
エアコンを無料で回収してくれる業者は存在します。しかし「無料」とうたっておきながら費用を請求される場合もあります。
次に紹介するようなケースでは費用が発生する可能性もあるので、参考にしてみてください。
- エアコンの「回収」は無料だが、出張費や取り外し・処分費用などは無料ではない場合
- 室外機が床置きではなく、特殊な設置をしている場合
- 配管カバーを付けている場合
- エアコンと室外機が離れており、配管が長い場合
- 現場の立地的に室外機の運び出しが困難な場合
まとめると
- エアコンの取り外しが困難な場合
- 「回収」以外の作業は費用がかかる業者に依頼した場合
上記の2点の場合は、費用が発生する可能性があります。
エアコンの無料回収というビジネスが成り立つからくりとは？
ではなぜエアコン無料回収というサービスが成り立つのでしょうか？考えられる理由は下記の3点です。
- 中古品(リユース品)として再販するため
- 「回収」以外の作業で利益が出るため
- エアコンを解体して中の部品を売ることで利益を出している
それぞれ解説していきます。
成り立つ理由① 中古品(リユース品)として再版するため
まだ使えるエアコンを「中古品」として再販売することで、利益を得ている業者もいます。こういった業者は転売用の商品を仕入れるという目的のため、エアコンの引き取りを無料で行っているのです。
質の高い日本製のエアコンは海外で人気。そのため新品でなくても需要があり、販売されていることがあります。
また製造年数が5年以内程度のエアコンを引き取り、中古製品として国内で販売している会社もあります。まだ新しく転売可能な中古エアコンは、無料で回収しても十分に利益を出すことができるというわけですね。
成り立つ理由② 「回収」以外の作業で利益が出るため
上述したようにあくまでエアコンの「回収」が無料であって、取り外し作業・出張費で利益を出している可能性も考えられます。
この場合は「回収」が無料でも利益が出るため、実際はエアコン取り外し作業がメインの収益と考えて良いでしょう。
成り立つ理由③ エアコンを解体して中の部品を売ることで利益を出している
エアコン等の家電製品の中には、希少な金属である「レアメタル」が含まれています。それらを取り出して売却することで、利益を得ることが可能。
この場合はエアコンが壊れていたり、古い製品であったりしても利益を生みます。そのため無料での回収が可能になるというわけです。
エアコン無料回収をうたう業者に危険性はあるのか？悪質な業者の手口
結論として無料回収を全面に押し出している業者の中には、悪質なものも存在します。悪質な業者の手口としては下記が挙げられます。
- 「回収」以外の部分で法外な費用を請求してくる
- 適切な処分をせず不法投棄している
それぞれ解説します。
手口① 取り外しなど「回収」以外の部分で法外な費用を請求してくる
悪徳業者は「回収無料」をうたっておきながら、実際は下記のような名目で法外な費用を請求してくる場合があります。
- 回収作業が終わってから後付けで作業費用を請求してくる
- 回収作業に伴う費用は無料でも、新品のエアコンや住宅設備をその場で押し売りしてくる
- 頼んでもいない作業を勝手に行い費用を請求してくる
このような業者を避けるためには、過去の利用者の口コミ情報などを確認することが効果的です。
手口② 適切な処分をせず不法投棄している
エアコンは、家電リサイクル法に則った処分が必要な家電製品です。しかしレアメタル目的で回収を行っている業者の場合、エアコンの廃棄費用を抑えてできるだけ利益を多く確保したいと考えることも珍しくありません。
そのためレアメタルを取り出した後に、山中などに不法投棄する悪質業者も存在します。
このような悪質業者に依頼すると、自分は無料でエアコンを引き取ってもらっただけのつもりでも、環境破壊に手を貸していたことになってしまいます。回収を依頼する際は、業者の評判などをよく確認しましょう。
結局エアコンの無料回収はおすすめ？費用を抑えて処分する方法は？
結論として、無料をうたっている業者に依頼するのはおすすめできません。
そもそも大前提として、エアコンは家電リサイクル法に則った方法でしか処分できません。「エアコンの回収や処分に至るまで無料」としか説明しない業者は、それだけで怪しいといえるでしょう。
しかし費用をかけずにエアコンを回収してもらえるのは魅力的ですよね。ここからはできる限り費用を抑えつつ、エアコンを回収できる方法を紹介したいと思います。
費用を抑える方法は下記の通りです。
- 家電量販店または指定取引所に持ち込む(有料)
- リサイクルショップに購入してもらう(無料)
- 信頼できる不用品回収業者に回収(買い取り)をしてもらう(無料になる場合もある)
それぞれ解説します。
処分する方法① 家電量販店または指定取引所に持ち込み引き取りしてもらう(有料)
エアコンを含め家電リサイクル法の対象家電は、下記2つの方法のどちらかで処分しなければいけません。
- 購入した家電量販店に持ち込んでリサイクル代金を支払い、処分を依頼する
- リサイクル券を購入し指定取引所に持ち込む、または運搬業者に依頼して持ち込んでもらう
中古エアコンとして売却ができないような古いエアコンを処分したい場合は、上記の方法で処分しましょう。詳しくは下記の記事でも解説しているので、ぜひご覧ください。
処分する方法② リサイクルショップに購入してもらう(無料)
自分でリサイクルショップに持ち込んで買い取ってもらうと無料です。それどころか、ある程度の金額で下取りしてもらえる可能性もあります。
ただしあくまで再販売可能な商品に限るため
- 壊れていて動かないエアコン
- 製造年数が古すぎて再販できる価値がないエアコン
等は買い取りできない場合があります。
処分する方法③ 信頼できる不用品回収業者に回収(買い取り)をしてもらう(無料になる場合もある)
エアコンを再販売する目的で買い取ってもらうという形であれば、古物商許可を持っている不用品回収業者に依頼する方法も。この場合も無料で引き取ってもらえる可能性があります。
ただし不用品業者はあくまで不用品の買い取りがメイン。リサイクルショップに持ち込む時と同様に
- あまりに古いエアコンの場合は、買い取れないこともある
- 壊れたエアコンを不用品として引き取ってもらうことはできない
- 出張費や作業代がかかる可能性がある
上記のようなリスクがあることも覚えておきましょう。
信頼できるエアコン回収(買取)業者の見分け方とは？
信頼できるエアコン業者を見分けるために、下記の点を意識し比較することがおすすめです。
- エアコンを廃棄物として回収できるのは、一般廃棄物収集運搬許可を持つ業者だけ
- エアコンを回収(買い取り)してもらうのであれば古物商許可を持っている業者に依頼する
それぞれ解説します。
見分け方① エアコンを廃棄物として回収できるのは一般廃棄物収集運搬許可を持つ業者だけ
廃棄物としてエアコンを処分する場合、一般家庭から出る廃棄物の収集運搬ができるのは一般廃棄物収集運搬許可を持った業者だけです。
行政は限られた事業者だけに許可を出しているため、不用品回収等をなりわいにしている業者が持っているケースは少ないのが現状です。
一般廃棄物収集運搬許可業の一覧は、市区町村のHP等で確認できます。エアコンをゴミとして処分したい場合は、必ず許可業者に依頼するようにしましょう。
ただしあくまでも収集運搬の業者なので、エアコンの取り外しから撤去まで対応してくれるとは限りません。
見分け方② エアコンを回収(買い取り)してもらうのであれば、古物商許可を持っている業者に依頼する
エアコンを再販する目的で回収(買い取り)してもらう場合、古物商許可を持っている業者に依頼する必要があります。
大抵の不用品回収業者・エアコン回収業者・リサイクルショップ等は、この許可を持っています。逆に古物商許可を持たずに営業しているのは違法な業者なので、絶対に依頼しないでください。
不用品回収業者にエアコン回収を依頼した場合の費用相場
真っ当な不用品回収やエアコン回収(買い取り)業者に依頼した際に、完全無料というケースは少ないでしょう。それでは具体的にどのような費用がかかるのか、簡易的にまとめたので参考にしてみてください。
エアコンの回収(買い取り)で発生する可能性のある費用
| エアコンの取り外し費用 | 3,000円~ |
| 取り外し後のスリーブ穴埋め(パテ埋め) | 500円~ |
| 室外機が天井から吊るしてある、またはラック等に固定されている場合の取り外し | 2,000円~ |
| 配管カバーも回収する場合 | 1,500円~ |
| 配管が露出していない隠ぺい配管の場合 | 2,000円~ |
記事の冒頭でも紹介した通り、エアコンの設置方法が特殊になればなるほど費用がかさむ傾向にあります。
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