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カポック(シェフレラ)の剪定方法!切る位置や最適な時期は?育て方・手入れ方法も徹底解説

最終更新日: 2025年02月13日

丈夫で成長が早いカポック(シェフレラ)を綺麗に保つためには、正しい剪定が必要です。けれどもいざ剪定をしようとすると、以下のようなことを考えて躊躇してしまう方も多いでしょう。

  • 剪定に適した時期はいつなのか?
  • どこをどんなふうに切ればいいのか?
  • その他必要な手入れがあれば知りたい

本記事では、カポックの正しい剪定方法や剪定時期を解説します。他にも、普段の手入れや育て方を紹介していきます。

カポックの剪定に最適な時期は5~6月

カポックの剪定時期カレンダー

カポックの剪定の適期は、新芽の形成が落ち着いてから真夏になる前の5~6月です。春から夏は成育期のため株が弱りにくく、剪定からの回復が速いです。

カポックは丈夫なため、他の植物よりも剪定の時期を選びません。枯れ枝や大きくはみ出した枝などが気になれば切り取っても良いでしょう。

ただし3~4月の新芽の時期と、真夏および真冬は、剪定のダメージの回復に時間がかかるため避けた方が無難です

カポックの剪定方法

カポック(シェフレラ)

まずは剪定ハサミを用意しましょう。剪定ハサミを持っていない方は、100円ショップでも販売されていますので購入を検討してみてください。どうしても入手できない方は、普通のハサミでも問題ありません。

次のように順番に作業を行っていきます。

  1. 樹形をイメージして剪定箇所を決める
  2. 枯れた枝や不要な枝を根元から切る
  3. バランスを見ながら混み合った枝を間引く
  4. 枝の切り口に癒合剤を塗る

①樹形をイメージして剪定箇所を決める

カポックはとても頑丈な植物です。剪定で切り過ぎてしまってもダメージは受けにくいので、好きな形をイメージして剪定場所を決めてください。こんもりと茂るようにする方が多く、その場合は全体が丸くなるように剪定します。

②枯れた枝や不要な枝を根元から切る

枯れた枝や樹形を乱す不要な枝を剪定して取り除いておきましょう。

カサカサに乾いていたり、樹皮の中まで茶色く変色している枝は枯れています。枯れ枝を放置すると病気や害虫の原因になるので、最優先で取り除きましょう。

次に、以下のような生え方をしている不要な枝を切り落とします。

不要な枝を剪定するときの見分け方

不要枝の種類 不要枝の特徴
ふところ枝 樹冠の内部で生えた細かく小さな枝。
かんぬき枝 左右の枝が主幹を貫いて一直線になるように生えたもの。
逆さ枝 幹に向かって伸びた枝。
立ち枝 真上に向かって伸びた枝。
下り枝 下に向かって伸びた枝。
絡み枝 まっすぐ伸びず、他の枝に絡むように伸びた枝。
徒長枝 極端に勢いよく伸びた枝。上に向かって伸びることが多く、ほとんど花芽をつけない。
車枝 幹の同じ高さから4本以上の枝が水平に伸びたもの。
平行枝 同じ方向に伸びる上下2本の枝。
胴吹き枝 幹から新たに直接伸び出した枝。
ひこばえ 地際から主幹の隣に新しく伸びてくる枝。

不要枝の中での剪定の優先順位は以下の通りです。

  • 逆さ枝・立ち枝・下り枝・絡み枝・徒長枝・車枝
    • 樹形を乱す可能性が高いので、優先して切り落とす
  • 平行枝・胴吹き枝
    • 樹形を乱す可能性が比較的低いので、他の枝とのバランスを見て切るか決める
  • ひこばえ
    • 株立ちの幹を更新する場合は残し、それ以外の場合は切り取る

③バランスを見ながら混み合った枝を間引く

不要な枝を一通り切り落としたら、木全体のバランスを見ながら、混み合った部分を間引いて枝の数を減らしていきます。具体的なバランスのとり方は以下が目安です。

  • 主幹から四方にバランスよく枝が広がった状態にする
  • 枝と枝の間隔をどこから見てもなるべく均等にする

「遠くから眺めたときに、枝の密度が均等になっているか」を確認しながら進めましょう。

④枝の切り口に癒合剤を塗る

病原菌や害虫が侵入しないように、剪定が終わったら枝の切り口に癒合剤を塗りましょう。断面のゴミを取り除いて、切り口全体に薄く均一に塗り広げます。

癒合剤を使ったほうが良いのは以下のケースです。

  • 枝の切り口が大きいとき(直径3cm以上)
  • 主幹から直接生えた枝や近い枝を切り落としたとき(3cm以内)
  • 病気になりやすい木(サクラ、果樹など)

基本的には自然にはがれ落ちるので、塗った後はそのままにしておいて大丈夫です。

カポックは剪定をしないと5m程度まで伸びる

カポックは育つスピードが非常に早く、枝をまっすぐ上へと伸ばしていきます。枝によって成長スピードが違うので、数年もすれば全体の形がちぐはぐに。長いところでは5m程度まで伸びるケースもあるため、樹形が崩れてきたり枯れた枝が出始めたりしたら剪定を行ってください。

ちなみに後述しますが、カポックはまれに花を咲かせます。もしも小さな粒状の花が咲いたら、できるだけ剪定してしまいましょう。花は匂いがきつく、虫を呼び寄せてしまうから。また花に養分が取られ、葉の元気がなくなる原因にもなるのです。

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カポックは剪定枝を挿し木にして増やせる

カポック(シェフレラ)水差し

カポックの剪定最適期は春から夏ですが、基本的にはいつ剪定しても構いません。その剪定後の枝を使えば、カポックを簡単に増やすことが可能です。カポックは育てやすい上に、可愛らしく綺麗な緑色の葉を持っています。上手に増やして鉢植えでプレゼントするのもおすすめです。

カポックの増やし方は以下の4つがあります。剪定後の枝を利用してトライしてみてください。

増やし方①水挿し

水挿しは非常に簡単で、初心者でも失敗しにくい方法です。剪定した枝を水に入れて発根させるだけで増やすことができます。水が入ったコップや花瓶に枝を入れ、毎日水を替えてください。

枝の先から根が出始めたら、観葉植物用培養土に挿して明るい日陰に置き、しっかり水をやりましょう。

増やし方②挿し木

挿し木も簡単な方法のひとつでしょう。こちらは剪定した枝を土に挿して発根させる方法です。順番は以下の通りです。

  1. 剪定した枝の節(枝や葉が出る箇所)を2~3個残して10cm程度に切る
  2. 葉は枝全体で2枚程度残して、他は全部落とす
  3. 斜めに切った枝の切り口を2時間程度水につける
  4. 鉢に軽石・赤玉を順番に入れ、水から出したカポックの枝を挿す
  5. 水をたっぷりとやり、明るい日陰に置く
  6. 2週間くらいは水やりを毎日行う

増やし方③ハイドロカルチャー

見た目がおしゃれで、インテリアとしても活躍するのがハイドロカルチャーです。

ハイドロカルチャーはハイドロボールと呼ばれる粘土から作られた石に、枝を挿して植物を育てます。見た目がボール状で大変おしゃれです。

まず容器の底に根腐れ防止剤を敷き、水洗いしたハイドロボールを置きます。そこにカポックの枝をさせば完成です。腐葉土で育てるよりも虫が寄ってこないため、「室内で育てるのは虫が心配」という方にもおすすめの方法です。

増やし方④茎伏せ

茎伏せは、剪定した茎を土の上に寝かせて増やす方法です。葉を全部取ったあとの茎を、3cm~5㎝程度に切ります。それを約2カ月の間湿った土に寝かせると、うまくいけば根が出てきます。根が出れば軽石を敷いた鉢に観葉植物用の培養土を入れ、挿し込んで水やりをしてください。

茎伏せは少々レベルが高いので、初心者の方は難しいかもしれません。興味があればトライしてみてください。

カポックの特徴

「カポック」は、ウコギ科シェフレラ属に分類される観葉植物です。正式名称はシェフレラですが、日本ではシェフレラではなく「カポック」という名前で呼ばれています。しかし本来カポックとは、アオイ科の落葉樹に対する名称です。葉が似ていることからシェフレラも「カポック」と呼ばれ始め、そのまま定着しました。この記事で解説している「カポック」とは、シェフレラを指しています。

カポック(シェフレラ)の詳細は以下の通りです。

  • 原産国:中国南部~台湾
  • 樹高:~5m程度
  • 耐寒性:弱い
  • 耐暑性:強い

どんな環境にも順応して丈夫で育てやすいため、園芸初心者にもおすすめの樹木です。100円ショップなどでも小さな鉢で販売されており、手に入れやすいことも人気の理由です。最も一般的な「シェフレラホンコン」や、たこ足状に花をつける「シェフレラ・アクティノフィラ」といった複数の種類があります。

カポックは、手をパッと広げたような形の艶やかな緑葉が特徴的な植物です。上へ上へと伸びる性質がある割には茎が弱いため、鉢植えで観葉植物として育てている場合、ある程度の高さになると支柱が必要です。

20年に1度ほどという非常に低い頻度ですが、カポックにも花が咲きます。花は小さな粒状の白や黄色で、とても強い匂いがします。そのままインテリアとして楽しんでも構いませんが、匂いが強いため剪定した方が良いでしょう。切ったあとの花も匂いを発しますので、虫が寄らないように袋に密閉することを忘れないようにしましょう。

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カポックの育て方や普段の管理方法

カポック(シェフレラ)

健康で艶やかな緑色の葉を保つため、カポックの基本の育て方や普段の管理方法を見ていきましょう。丈夫で育てやすい植物ですので、他の植物に比べるとさほど神経質になる必要はありません。

成育場所や適した環境

カポックが好む環境は、日当たり・風通しともに良い場所です。とはいえ直射日光は刺激が強く、葉焼けを起こします。夏場は遮光ネットや寒冷紗(かんれいしゃ)と呼ばれる植物に被せる布などを使って遮光しましょう。これらは園芸店やホームセンターの他、100円ショップで手に入ることもあります。

温暖な地域なら屋外でもOK

寒さに弱いので、冬に外で育てられるのは温暖な地域のみに限られます。霜が降りない場所であれば地植えでも越冬します。

夏場は直射日光が当たらない場所で育てましょう。春から秋は、半日程度であれば日光が当たっても問題ありません。

寒い地域の場合は、室内で育てるのがおすすめです。カポックには耐陰性がありますが、日光が適切に当たる場所の方がより健康に育ちます。カーテン越しに日光があたる窓辺などが最適です。室内でも直射日光には当てないようにしましょう。

また、エアコンの風が直接当たる場所に置くのも葉が傷むため避けましょう。

水やり

カポックは熱帯の植物なので、水を好みます。土の表面が乾いたら鉢底から水があふれ出る程度たっぷりと水やりをしてください。

冬場は水やりの回数を減らし、土の表面が乾燥してからさらに2日程度おいて水やりをします。

霧吹きを使った葉水は、できれば毎日行いましょう。ハダニなどの害虫予防になり、カポックが健康に育ちます。

施肥

カポックは初夏から秋までの間が成育期です。盛んに枝を伸ばす時期なので、5月~9月頃までは液体タイプの肥料を10日~15日に1回程度、水やりの代わりに与えてください。

固形タイプの肥料を使う時は、2カ月に1度程度で構いません。根元から少し離れた場所に撒きます。水やりをするたびに肥料の成分が溶けだし、ゆっくりと土に浸透していくでしょう。

植え替え

カポックを鉢植えで育てているなら、年に1回程度の植え替えが必要です。カポックは成長が早いため、よく根詰まりを起こします。鉢底から根が出ていないかマメに確認し、根が出ていれば一回り大きな鉢に植え替えてください。

植え替え手順は以下のとおりです。

  1. 新しく一回り大きな鉢を用意し、底石を敷いてある程度の高さまで観葉植物用土を入れる
  2. 現在の鉢からカポックを抜き、丁寧に土を落とす
  3. カポックの根を見て、古くなった根や黒く変色した根があれば剪定する
  4. 新しい鉢に植え、土をかぶせる
  5. 土表面を整えたら、たっぷりと水を与える

注意すべき病害虫とその対策

カポックにも対策を必要とする病害虫があります。以下を参考にして、駆除・対策をしてください。

種類 被害 対策
害虫 ハダニ 葉の裏側から吸汁する 葉に水をかけて窒息させる
アブラムシ 葉や茎から吸汁する テープなどにくっつけて取り除く
カイガラムシ 枝に取りつき吸汁する ブラシなどで払い落とす
病気 うどんこ病 葉の表面に白い粉のようなものがつく 白くなった部分を切り落とし、剪定をして風通しを良くする

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病害虫以外でカポックが枯れる原因と対策

カポック(シェフレラ)

病気や害虫も発生していないのに葉が枯れている時には、以下の3つを疑いましょう。

  • 根腐れ
  • 根詰まり
  • 低温

原因①:根腐れ

成長が穏やかになる冬に、夏場と同じように水やりをすると根腐れを引き起こしてしまいます。根腐れは土が常に湿っており根が呼吸できない状態です。そのまま放置すれば株全体が腐ってしまいます。

早い段階で発見できれば、土をしっかりと乾燥させることで回復させられる可能性があります。また、乾いた土へ入れ替えるのも良い方法でしょう。その場合は根を傷めないように慎重に行ってください。

しかし残念ながら、根が真っ黒になっていれば既に重症です。根は回復しませんので、処分しなければいけません。

原因②:根詰まり

根詰まりとは植物が成長したことで、鉢の中でそれ以上根を伸ばせなくなってしまった状態のことです。放っておくと、次第に先端から腐っていきます。

以下のような症状があれば、一回り大きな鉢へ植え替えをしましょう。

  • 水の吸い上げが悪い
  • 葉が垂れ下がっている
  • 鉢の底から根が出ている

原因③:低温

カポックは熱帯植物です。順応性が高いため、ある程度の低温では生育しますが、氷点下の気温には耐えられません。霜が降りると葉が傷み枯れ始めます。屋外に置いてある鉢は室内へ、窓のそばに置いてある鉢は部屋の内側へ移動させてください。

カポックの剪定はプロに依頼するのもおすすめ

「自分でうまく剪定する自信がない」「忙しくて定期的に剪定する時間がとれない」という方は、植木屋や庭師と呼ばれる剪定のプロに依頼するのもおすすめです。

庭木の剪定料金相場

単価制で依頼した場合、一般的な庭木の剪定料金の相場は以下の通りです。

庭木の高さ 1本あたりの料金相場 剪定ゴミの回収料金
1m以下 950~1,200円 950~1,200円
1~2m以下 1,900~2,400円 950~1,200円
2~3m以下 2,900~3,600円 950~1,200円
3~4m以下 4,200~5,400円 1,400~1,800円
4~5m以下 5,700~7,200円 1,900~2,400円
5~6m以下 8,600~10,800円 2,900~3,600円
6~7m以下 12,400~15,600円 3,800~4,800円
7~8m以下 16,200~20,400円 5,000~6,000円

※ミツモアの過去3年間(2022年1月1日~2024年12月31日)の見積もり依頼データから算出

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庭木の剪定をプロに依頼する流れ

庭木の剪定をプロに依頼するには、まず自宅に訪問してくれる近くの庭師を探す必要があります。

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