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クロガネモチの剪定は6~9月に!強剪定や間引き剪定の方法も解説

最終更新日: 2024年12月12日

クロガネモチは日本庭園や造園景観で人気の高い常緑樹です。

秋から冬にかけては赤い小さな実をつける姿が可愛らしく、縁起の良い庭木としても有名ですよね。

クロガネモチは他の庭木と比べて生育旺盛なため、適度に剪定をする必要があります。

この記事では剪定の時期や方法について解説しています。

クロガネモチの剪定時期は6~9月

クロガネモチ

クロガネモチの剪定は6~9月に行いましょう。

寒さに弱い樹木なので気候が暖かく、成長が最も活発な6~9月の時期に剪定を行うことで剪定後のダメージを抑えられます。

6月は伸びてきた枝を切ることが大事です。

9月はクロガネモチの実がつき始める時期です。実がついた状態でバランスを見ながら枝を間引くために、この時期に剪定するという方も一定数います。

ちなみにクロガネモチと同じ種類でよく間違えられるモチノキの剪定は冬に行うことを推奨しているので、間違えないよう注意が必要です。

クロガネモチの剪定に必要な道具

剪定 業者

クロガネモチの剪定に必要な道具をそれぞれ紹介します。

どれも一般的な樹木の剪定に使われることが多い道具なので、一通り揃えておくと安心です。

剪定用手袋

剪定用の手袋を準備しておきましょう。

普通の軍手ですと剪定中にトゲやささくれが刺さってケガをする場合があります。

手のひら側が樹脂コーティングになっているものがおすすめです。

POTATOガーデニング手袋 | Amazon
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剪定バサミ

クロガネモチの剪定時に一番使うのが剪定バサミです。

枝や植物の枝を切断するための専用ハサミで、片刃が鋭利な刃物、もう片方の刃は平らな受け刃になっています。

植物の枝を傷つけることなく、きれいに切断することができ、高炭素鋼やステンレス鋼などで作られているので長期間、切れ味を保つことができます。

サイズは色々あるので手の大きさ、左手用など自分にあったものを選びましょう。

FORESIA 剪定ばさみ | Amazon
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植木バサミ

普通のハサミと同じような形をしています。

刃先が細く、小回りが利くため、込み入ったところにも入りやすいです。

細かい枝や最後の仕上げに使用します。

藤光 刃長大久保鋏 200mm|Amazon
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剪定ノコギリ

剪定バサミでは切れないような直径2cm以上の太さの枝を切るのに使います。

通常の木工用ノコギリとは異なり、刃が引く方向にのみ鋭利に切れる一方向切断刃が特徴です。

高儀(Takagi) シャークソー | Amazon
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脚立

脚立は背の高い樹木を剪定するときに使用します。

剪定では幹や枝の隙間に足をねじ込んで脚立を立てることが多いので、三脚を使いましょう。

脚立を使う際には、以下の注意点を守って使用してください。

  • 登る前に調節器具がロックされていることを確認する
  • 一番上の段に載って作業しない
  • 上を向いて作業しない
  • 悪天候下では使わない
アルインコ(ALINCO) 三脚脚立 | Amazon
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癒合剤

太い枝の剪定後の切り口に塗ることで病気や菌から守ることができます。

保護剤を塗ることを忘れると病気や菌が侵入し、多大なダメージを受ける可能性があるので、清潔なハケ等で塗りましょう。

カルスメイト 1Kg|Amazon
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クロガネモチの剪定方法

クロガネモチ

クロガネモチの剪定方法は2つあります。

混み合った不要な枝を切る「間引き剪定」と樹高をコントロールする「強剪定」です。

年に一度は間引き剪定を行う

間引き剪定は年に一度行ってください。

樹木の内部構造を整え、風通しや日光の透過性を改善する重要な作業です。

混み合った枝や、不要な枝を切り落としていきます。

不要な枝を剪定するときの見分け方

切るときは枝の付け根から切り落として枝数を減らしましょう。

そうすることで風通しを良くして病害虫から守り、成長を促進することができます。

数年に一度は強剪定を行う

強剪定は太い枝を切り落としたり、たくさんの枝を切る大掛かりな剪定方法で数年に一度、9月に行うのがおすすめです。

クロガネモチは生育旺盛な樹木で、そのままにしていくと10m以上まで成長するため、強剪定で樹高をコントロールする必要があります。

また、古い枝や不要枝ばかりになったときにも行うと良いでしょう。

強剪定で意識すること

  • 太い枝はふくらみを残しつつ、付け根から少し離れた場所を切る
  • 枝と幹の境目は切り落とさない(木の傷を癒す栄養が詰まっている場所だから)
  • 枝おろし(太い枝を少しずつ切る)を行う
  • 剪定後は癒合剤を使用して切り口を保護する

大きくなりすぎたクロガネモチはどうやって低くする?

クロガネモチが大きくなりすぎた場合に強剪定を行うことが多いですが、ただ強剪定をするだけではなく主幹(一番太い幹)を切り詰める必要があります。

クロガネモチの成長点である主幹を適切な高さで切り返すことで、全体的な高さを低く抑えつつ、健康的な新たな枝の成長を促すことができます。

しかし、かなりの高所作業になるため自分で剪定するのはおすすめできません。

高所での作業による転落の危険性、重い剪定道具の取り扱いによる事故、樹木への不適切な剪定による樹勢の低下などが考えられます。

そのため、大きくなりすぎたクロガネモチを低くしたい場合はプロの業者に依頼することを強くおすすめします。

プロに依頼する場合の金額はこちらを参考にしてください。

クロガネモチを剪定するときの注意点

クロガネモチ

クロガネモチを剪定するときに必ず注意してほしい点が2つあります。

冬の剪定は避ける

クロガネモチにとって冬の剪定はダメージがとても大きいです。

元々寒さに弱い樹木なので、低温期は回復力が弱く、剪定による傷が治癒しにくいため、樹木に大きなストレスを与えてしまいます。

また、凍傷や病気のリスクを高めるので冬の剪定は行わないようにしましょう。

こまめに剪定を行う

クロガネモチは、放っておくと樹高が10mを超える生育旺盛な樹木です。

大きな枝を一度に切り取るのではなく、少しずつ整えていくことで樹形を維持することができます。

年に1-2回、枝の混み具合や方向性を確認しながら必要以上に枝を切り詰めすぎないよう剪定していきましょう。

クロガネモチのお手入れ方法

クロガネモチ

クロガネモチは比較的育てやすい樹木ですが、適切な管理を行うとより見た目を良く保つことができます。

また、可愛らしい赤い実を楽しみたい場合も気を付けないといけない点があります。

実を楽しむなら雌株を植え付ける

クロガネモチは雌雄異株の樹木で、赤い実をつけるためには雄株と雌株の両方が必要です。

通常、雄株は小さな花をつけ、その後、雌株に花粉を運び、雌株は秋から冬にかけて赤い実をつけます。

園芸店等で売られているクロガネモチの苗は雄株に雌株の枝をついでいるものが多いので、確認してから購入するようにしてくださいね。

水やりと肥料は適切に管理する

クロガネモチの健康的な成長には、適切な水分管理と肥料が欠かせません。

水やり

  • 乾燥に弱いため、幼木期は特にこまめな水やりが必要
  • 成木になると、ある程度乾燥に強くなるが長期間の乾燥は避ける
  • 夏の暑い時期は、週に2-3回程度の水やりを行う
  • 土の表面が乾いたら水を与え、根元までしっかりと浸透させる

肥料管理

  • 春と秋の年2回、緩効性の有機肥料を施す
  • 窒素、リン酸、カリウムをバランス良く含む肥料を選ぶ
  • 過剰な肥料は根を傷めるので、推奨量を守る
  • 施肥は樹木の根元から少し離れた根に直接触れない場所に撒く

クロガネモチの病気・害虫対策

クロガネモチ

クロガネモチはほとんど病気にかかりませんが、注意する病害虫もあります。

定期的に枝葉の状態をチェックし、早期に病気や害虫を発見しましょう。

害虫:ツノロウムシ

ツノロウムシは体長1-2mmの褐色から黒色の小さな昆虫で、主に葉の裏側や枝に寄生します。

非常に繁殖力が強く短期間で大量発生し、吸汁行動で葉の栄養を吸収して、葉に黄色や褐色の斑点を作ります。

また、排出する蜜が葉の表面に付着することですす病の原因にもるので早期発見できるよう日々チェックが欠かせません。

症状

  • 葉が変色する
  • 葉が萎縮する
  • 樹勢が低下する
  • 新芽の生育阻害が起きる

対策方法

  • 早期発見できるよう日々チェックする
  • 手で取り除くか、高圧水で洗い流す
  • 大量発生したら天然由来の殺虫剤を使用する

病気:黒斑病

黒斑病は真菌性の葉の病気で、高温多湿の環境で特に蔓延しやすく、梅雨から夏にかけて多く発生します。

症状

  • 葉に黒褐色の円形または不整形の斑点が発生する
  • 斑点は徐々に拡大し、葉全体に広がる
  • 重度の場合、葉が落下する
  • 樹木の光合成能力が著しく低下する

予防と対策

  • 風通しを良くする
  • 過度の湿気を避ける
  • 罹患した葉はこまめに除去する
  • 銅剤などの殺菌剤を使用する

病気:斑点病

斑点病は黒斑病と似ている真菌性病害で、斑点の形状や色に違いがあります。

特徴

  • 葉に小さな円形または角状の斑点が現れる
  • 斑点は灰色がかった茶色や褐色で徐々に広がる
  • 湿度が高く、日光が不足している環境で発生しやすい

対策方法

  • 適切な剪定で通気性を改善する
  • 罹患した葉を速やかに除去する
  • 殺菌剤を適切に使用する
  • 過度の水やりを避ける

病気:褐斑(かっぱん)病

褐斑病は葉の組織に褐色の斑点を引き起こす真菌性病害です。

症状

  • 葉に褐色の不整形な斑点が現れる
  • 斑点は中心部が褐色、周囲が黄色く縁取られている
  • 進行すると葉が枯れ、落下する
  • 樹木の全体的な活力が低下する

予防と治療

  • 定期的に樹木を点検する
  • 罹患した枝や葉を速やかに除去する
  • 殺菌剤を使用する
  • 適切な施肥と水やりを行う
  • ストレスのない環境づくりをする

業者にクロガネモチの剪定を依頼する場合の費用相場

剪定作業をする作業員

クロガネモチの剪定を業者に依頼する場合、費用の算出方法は主に2つのパターンがあります。

樹木の状態や規模、地域によって大きく異なるため、事前に複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。

樹木のサイズによる料金

樹木の大きさを基準に費用が決定されます。

一般的には樹高や枝の広がり、幹の太さなどが考慮されます。

クロガネモチは放っておくと10m以上までに成長し、料金が上がりやすくなるので大きくなりすぎる前に依頼することをおすすめします。

剪定金額の目安料金

高さ 料金
3m未満 3,000~5,000円
3m~5m未満 5,000~15,000円
5m以上 16,000円~

作業時間別の目安料金

剪定に要する時間を基準に費用が決定されます。

時間 料金
30分未満 5,000円〜8,000円
1時間程度 8,000円〜15,000円
半日(4時間) 15,000円〜30,000円

剪定料金の詳細はこちらの記事を参考にしてください。

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