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せどりをするのに古物商許可は必要?

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最終更新日: 2024年06月28日

せどりを始めるなら古物商許可を取得する必要があります。資格なしでせどりを行うと、古物営業法違反で罰せられるためです。中古品販売に古物商許可が必要なケースや資格の取得方法、申請の具体的な流れについて解説します。

「せどり」と呼ばれるビジネスは基本的に古物商許可が必要

安く仕入れた商品を再販して利益を得るせどりでは、基本的に古物商許可の資格を取得しなければなりません。中古品販売を行う上で古物商許可が必要なケースと、不要なケースを紹介します。

中古品販売で古物商許可が必要なケース

古物商とは古物を売買・交換する営業形態です。古物営業法では以下に挙げる物品を、古物と定めています。

  • 一度使用された物品
  • 新品のうち使用のために取引されたもの
  • 上記の物品に幾分の手入れをしたもの

中古品販売で古物商許可が必要になる代表的なケースは、次の通りです

  • 古物を仕入れて販売する
  • 仕入れた古物を修理して販売する
  • 仕入れた古物の一部を販売する
  • 預かった古物が売れたら手数料をもらう

仕入れた古物を貸し出したり、古物を別のものと交換したりする場合にも、古物商許可が必要です。

中古品販売で古物商許可がいらないケース

以下に挙げるケースでは、古物商許可は不要です

  • 自分で使っていたものを販売する
  • 使うつもりで購入したが未使用のものを販売する
  • 無償で入手したものを販売する
  • 自分で制作したオリジナル商品を販売する
  • 食べ物や飲み物などの消費財を販売する
  • 自分が販売したものを相手から買い戻す

海外で自分が買ったものを輸入して販売する場合も、古物商許可を取得する必要はありません。ただし他の業者が輸入したものを国内で仕入れて販売する場合は、古物商許可が必要です。

古物商許可なしでせどりを行うリスク

中古品を再販する目的で物品を買い取る場合は、原則として古物商許可が必要です。無許可でせどりを行うと、古物営業法違反になります

古物営業法違反の罰則は『3年以下の懲役または100万円以下の罰金』です。せどりで中古品を扱うのであれば、古物商許可を取得しましょう。

新品のみを売買するつもりでせどりを始めた場合も、知らないうちに古物を扱うケースがあります。どのような形であれせどりを行うのであれば、古物商許可を取得しておくのが無難です。

古物商許可の申請方法

古物商許可の申請方法には、自分で申請する方法と行政書士に依頼する方法の2種類があります。それぞれのメリット・デメリットを確認しておきましょう。

自分で申請する

古物商許可は管轄の警察署で取得します。警察署に行けば古物商許可を自分で申請することが可能です。

専門家に依頼せず自分で申請すれば、専門家への報酬を支払わずに済みます。

古物商許可を自分で申請するデメリットは、申請手続きに時間や手間がかかる点です。古物商許可の申請手続きは書類の準備などが煩雑な上、不備があると審査に通らない恐れもあります。

行政書士に申請を代行してもらう

古物商許可の申請は行政書士に代行してもらえます。手間や時間を大幅に省略できるのが、行政書士に申請を依頼するメリットです。

古物商許可の申請手続きでは、多くの書類の提出を求められます。自分で申請する場合は、書類の準備も自分で行わなければなりません。役所で入手する書類を準備する場合は、平日の昼間に時間を作る必要があります。

また古物商許可の申請では、取り扱う品目の選択も必須です。インターネット上でせどりを行う場合は、URLの届出も必要になります。行政書士に依頼すれば報酬は発生しますが、これらの作業を的確に進めてくれるでしょう。

古物商許可の取得代行を依頼する

せどりを始めるために古物商許可を申請する流れ

古物商許可を取得するまでの大まかな流れを紹介します。自分で申請する際の参考にしましょう。司法書士に手続きを依頼する場合も、大まかな流れについて知っておくのがおすすめです。

  1. 取得できる条件の確認
  2. せどりの品目の確定
  3. 警察署への事前相談
  4. 必要書類の準備
  5. 申請書の作成
  6. 書類の提出・手数料の納付

取得できる条件の確認

古物商許可の申請を行う前に、まずは自分が取得できるかどうかを確認しましょう。以下の条件に当てはまる場合、古物商許可は取得できません

  • 未成年者
  • 住所不定者
  • 暴力団員・元暴力団員
  • 成年被後見人・被保佐人
  • 公務員
  • 過去5年以内に古物商許可を取り消されたことがある人
  • 過去5年以内に特定の犯罪歴がある人

個人と法人のどちらで取得するかも、事前に決める必要があります。個人で取得した場合は、法人で古物商を営めません。個人と法人で必要書類が異なる点にも、注意が必要です。

せどりの品目の決定

せどりで扱う古物は、以下の13品目に区分されています。古物商許可を申請する際には、品目を決定しなければなりません

古物の区分 品物の例
美術品類 書画、彫刻、工芸品等
衣類 和服類、洋服類、その他の衣料品
時計・宝飾品類 時計、眼鏡、宝石類、装身具類、貴金属類等
自動車 本体及び部品
自動二輪車及び原動機付自転車 本体及び部品
自転車類 本体及び部品
写真機類 写真機、光学器等
事務機器類 レジスター、タイプライター、計算機、謄写機、ワードプロセッサー、ファクシミリ装置、事務用電子計算機等
機械工具類 電機類、工作機械、土木機械、化学機械、工具等
道具類 家具、じゅう器、運動用具、楽器、磁気記録媒体、蓄音機用レコード、磁気的方法又は光学的方法により音、影像又はプログラムを記録した物等
皮革・ゴム製品類 カバン、靴等
書籍
金券類 商品券、乗車券、郵便切手やその他古物営業法施行令第1条に定められているもの

最初から複数の品目を選ぶことが可能です。また営業開始後に品目を追加できます。

警察署への事前相談

古物商許可の申請手続きは、住所地の管轄ではなく営業所を管轄する警察署(防犯係)で行います。申請前に相談をしておくと、手続きをよりスムーズに進められるでしょう

古物商許可の申請手続きでは提出する書類が多い上、人によって必要書類が異なります。自己判断で書類を用意して不備があった場合、何度も警察署に足を運ばなければなりません。

警察署で事前に相談しておけば、何度もやり直す事態を防げます。事前相談においては必要書類と必須記入項目を、しっかりと確認しましょう。

必要書類の準備

個人で古物商許可を申請する場合の、必要書類は次の通りです

  • 身分証明書(本籍地記載)
  • 住民票(本籍地記載)
  • 誓約書
  • 略歴書
  • URLの使用権限を疎明する資料(インターネットを通して売買する場合)

状況に応じて上記以外の書類を求められるケースもあります。

法人で申請する場合は登記事項証明書定款の提出が必要になるほか、上記の書類も役員ごとに提出しなければなりません。

申請書の作成

添付書類一式を用意できたら、古物商許可の申請書を作成しましょう。申請書は警察署やWebサイトで入手が可能です。

申請書には『古物商許可申請書一式』と『各種申請書』の2種類があります。古物商許可申請書一式は個人・法人ともに提出が必須です。各種申請書は警察署から必要書類を指定された場合に準備しましょう。

書類の提出・手数料の納付

申請書と添付書類の準備が済んだら、警察署の防犯係に書類を提出し、手数料を納付しましょう。古物商許可の手数料は一律1万9,000円です

事前に電話で予約しておくと日程を調整してもらえるため、スムーズに手続きを進められます。

古物商許可の一般的な審査期間は40日程度です。ただし土日祝日は含めないため、トータルでは2カ月程度かかるケースもあります。スケジュールに余裕を持たせて申請しましょう。

せどりをするなら古物商許可の取得を忘れずに

せどりを行う場合、基本的に古物商許可の取得が必要です。無許可でせどりを行うと古物営業法違反で罰せられるため、せどりに取り組むなら必ず古物商許可を取得しましょう

古物商許可の申請は自分でもできますが、行政書士に代行してもらうのがおすすめです。手続きをプロに依頼すれば準備の手間を省けるほか、不備がなくなるため安心かつスムーズに申請を行えます。

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