Wi-Fiがあればケーブルをつなぐことなくインターネット接続が可能です。複数の端末で同時にインターネット利用ができるため、有線接続よりも利便性が高いといえるでしょう。今回はWi-Fiルーターの選び方や設定方法について解説します。
自宅でもWi-Fiを使ってみよう
Wi-Fi(ワイ・ファイ)とは、簡単にいえば無線でネットワークに接続できる規格(方式)のことです。ケーブルなしで端末をインターネットに接続できるため、ビジネスシーンではもちろん、個人でも自宅でWi-Fi環境を構築する人が増えてきました。
Wi-Fiのメリット
Wi-Fiはスマホのパケット通信と比べて、利用できるデータ容量が多いのが特徴です。必要な機器を導入し、月額(あるいは年額)の利用料金を支払えば、どれだけ使っても通信制限が課されないものもあります。
さらに通信エリア内であれば、場所を選ばず複数の端末でネットワークに接続可能です。プライベートでの利用だけでなく、在宅勤務やテレワーク、モバイルワークなどに活用している人も少なくありません。
Wi-Fiと無線LANの違い
Wi-Fiと無線LANは混同されがちですが、Wi-Fiは無線LANの規格の一種という位置づけになっています。元々は「Wi-Fi Alliance」というアメリカの業界団体がWi-Fiの起源です。
同団体は異なるデバイス間での無線通信が可能な規格に「Wi-Fiマーク」を使っており、それが一般化してWi-Fiと呼ばれるようになった経緯があります。
無線LANは本来、赤外線やレーザー光線なども含まれる概念の一つです。他のデバイスとの相互通信ができない規格であっても、無線LANに含まれます。
しかし相互に互換性のない規格は利便性が低いため、デバイス間の相互通信が可能な規格をWi-Fiとして特別に認証しているわけです。
Wi-Fi接続に必要なものは?
Wi-Fi接続に必要となるのは、Wi-Fiルーターとインターネット契約です。Wi-Fiルーターにパソコンやスマホなどの機器を接続して、インターネットを利用します。
インターネット契約は有線接続と同様、プロバイダーと直接契約したり、家電量販店などで申し込んだりする必要があります。
専用ルーターを導入すれば、すぐに利用できると思っている人も少なくありませんが、ルーターに加えてインターネットの回線契約も必要なので注意しましょう。
Wi-Fiルーターの種類と選び方
次にWi-Fiルーターの種類と選び方を解説します。Wi-Fiルーターにはホームルーターとモバイルルーター(ポケットWi-Fi)の二つのタイプがあります。それぞれの違いを理解して、自分の利用したい環境に適したものを選びましょう。
ホームルーター
ホームルーターとは、モバイル回線への接続が可能な据え置き型Wi-Fiルーターのことです。固定のインターネット回線のような工事をする必要はなく、回線契約があればすぐに接続できます。
賃貸アパートやマンションに住んでいる人の場合、オーナーや不動産会社によっては、回線工事を禁止しているケースも少なくないでしょう。
工事が必要な固定回線は利用できなくても、ホームルーターならば建物に穴を開けたりする必要がないため、住んでいる場所に関係なくインターネットにアクセスできるようになります。
また光回線とは異なるデータ通信を利用するので、光回線が届かないエリアでもインターネットにアクセスできる可能性があります。
モバイルルーター(ポケットWi-Fi)
モバイルルーター(ポケットWi-Fi)とは、小型で持ち運びができるWi-Fiルーターです。ホームルーターは家庭用のコンセントに電源プラグを差して使用しますが、モバイルルーターは充電式で、自由に持ち歩くことができます。
外出先でもルーターを通じてインターネットに接続できるので、プライベートでの利用はもちろん、仕事の出張先での利用や、テレワークなどにも重宝します。
ホームルーターとの違いは、基本的に持ち運びできるかどうかです。電波の届く範囲や同時接続可能台数に関しては、一般的にホームルーターの方が優れています。ただし、個人ユースならば、自宅でもモバイルルーターで問題ないケースは多いでしょう。
Wi-Fiルーターを選ぶポイント
Wi-Fiルーターを選ぶ際には、まず自分の利用環境に合っているかを確認しなければいけません。一人暮らしのアパートで利用する場合と、一戸建てで家族全員が利用するのとでは、求められる性能が変わってきます。
例えば一人しか利用しないのであれば、通信速度や機能だけに注目しておけば問題ないでしょう。家族で同時にネットワークにアクセスする可能性があるならば、同時接続できる端末の数も必ず確認しておかなければいけません。
また、Wi-Fiは規格によって通信速度が変わってくるので、大容量のデータをやり取りする場合は、特に注意が必要です。Wi-Fiの通信速度は、基本的にルーターのアンテナの数と、通信規格で決まります。
アンテナ数が多ければ、それだけ大容量の通信が可能で、規格が新しいほど最大通信速度が速くなります。
2021年現在の最新規格は「Wi-Fi6」で、最大通信速度は9.6Gbpsです。Wi-Fi5以前の規格にも対応しているため、新しくルーターを導入するならば、できるだけ最新規格のものを選びましょう。
光回線をWi-Fi接続する方法
モバイル回線を使うWi-Fiルータ以外に、光回線を使ってWi-Fi接続する方法もあります。接続にはWi-Fi対応の無線ルーターが必要です。
1.ONUとケーブルで接続する
まずはONU(光回線終端装置)やモデムと、Wi-Fi対応の無線ルーターをLANケーブルで接続します。ONUはインターネット回線を自宅に引き込む際、プロバイダーから提供される専用の接続機器です。ONUからルーターの「WAN」と表示されている端子に接続します。
ただし、光回線と異なるデータ通信を利用するルーターの場合は、パソコンやスマホなどの接続端末の設定だけで接続が可能です。詳しくは導入したルーターの取扱説明書を確認してみましょう。
2.ルーターを設定モードにする
ルーターの電源を入れて、設定モードに切り替えます。多くのルーターは、WPSボタンを数秒間押し続けると電波を飛ばすようになるので、接続する端末で受信し、必要な情報を入力しましょう。
求められる情報はルーターによって変わってきますが、プロバイダーのユーザー名やパスワードを入力するタイプが多いはずです。
WPSとは「Wi-Fi Protected Setup」の略語で、無線LAN機器同士の暗号化設定を簡単に行えるようにするための規格です。WPSを利用すれば、面倒な設定なしで簡単にインターネット接続できるようになります。
3.端末をルーターに接続する
ルーター側の設定が完了したら、パソコンやスマホでWi-Fiに接続しましょう。WPSで接続する場合は、上記の手順で端末側の設定も終了しているので、そのまま使えるようになります。
手動で接続する場合は、端末側でSSIDを選択してパスワードを入力する必要があります。SSIDとパスワードはルーターに貼られているシールに記載されているか、取扱説明書に載っているので、確認して入力しましょう。
パソコンの設定方法【windows 10】
続いて、Wi-Fiに接続する端末側の設定を具体的に説明します。まずはパソコンで接続する方法からですが、無線LANを受信できるノートパソコンと、Wi-Fiに対応していないパソコンでは、少し手順が変わってきます。
ノートパソコンの場合
ノートパソコンの多くはWi-Fiを受信できるので、次の手順ですぐに設定が可能です。
- 「スタートボタン」から「設定」を選択
- 「ネットワークとインターネット」
- 接続したいネットワーク名(SSID)を選択して「接続」をクリック
- 暗号キー(パスワード)を入力して「はい」を選択
これで画面の右下に、Wi-Fiのアイコンが表示されれば接続完了です。
なお所有しているパソコンがWi-Fiに対応しているか調べるには、コントロールパネルから「ネットワークの状態とタスクの表示」→「アダプターの設定の変更」と選択します。アダプターの中に無線LANの項目が表記されていれば対応済みです。
Wi-FI未対応のパソコンの場合
ほとんどのデスクトップパソコンをはじめとして、Wi-Fiに対応していない端末の場合、電波を受信するための子機が必要になります。
無線LANの子機は、家電量販店やインターネットショップなどで1,500~3,000円程度で購入できるので、対応していない端末を使う場合は用意しておきましょう。
子機をパソコンに接続し、利用するためのドライバーをインストールした後は、ノートパソコンの接続方法と同じ手順で接続できます。
スマホ端末の設定
スマホ端末で接続するための手順を解説します。AndroidとiOSのどちらも紹介しておくので、接続するOSの方を参照してください。
Android端末の場合
Android端末でWi-Fiに接続する手順は、次の通りです。ただし、端末によっては細かい表示や手順が変わってくるので、その点は注意してください。
- ホーム画面で「設定」をタップ
- 「無線メニュー(無線とネットワーク)」→「Wi-Fi」を選択
- 「Wi-Fi」ボタンをオン
- 接続したいSSIDを選択
- パスワードを入力
これでパスワードが正しく認識されれば、Wi-Fiに接続できます。
iOS端末の場合
iOS端末の場合、次の手順でWi-Fiに接続できます。
- ホーム画面で「設定」をタップ
- 「Wi-Fi」を選択してオンに切り替え
- 接続したいWi-Fiネットワーク名をタップ
- パスワードを入力
パスワードが正しく入力されればWi-Fiに接続できます。こちらも端末によって細かい表記や手順が変わってきますが、基本は「設定」から「Wi-Fi」の項目を選択する流れは変わりません。操作に困ることはないでしょう。
Wi-Fiにつながらない場合は?
Wi-Fiにつながらない場合の対処法も解説しておきます。単純な設定ミスやパスワードの入力ミスが原因の場合が多いので、慌てずに一つひとつ原因を探っていくことが大事です。
設定を再確認する
Wi-Fiにうまくつながらないときは、まず設定が正しいか確認してみましょう。特に、初めて接続する際に、SSIDとパスワードの入力を間違えてしまう人が多くいます。もう一度設定画面で入力した情報が正しいかチェックしましょう
ルーターによってSSIDとパスワードの掲載場所が変わってくるので、分からなければ取扱説明書で確認します。
端末やルーターを再起動する
たとえ原因が分からなくても、端末やルーターを再起動することで、状況が改善するケースは少なくありません。まずはパソコンやスマホを再起動して、それでも接続できなければルーター側を再起動します。
Wi-Fiルーターの多くは電源ボタンが付いていないので、直接コンセントから電源プラグを抜いて入れ直す必要があります。
ただし、強引な再起動が故障の原因になる可能性もゼロではないので、念のために取扱説明書を確認して、正しい再起動の方法をチェックしておきましょう。
OSをアップデートする
古いバージョンのOSを使っていることが原因で、うまく接続できない場合もあります。使用している端末が最新のバージョンになっているか確認し、新しいバージョンがリリースされていたら、アップデートを行いましょう。
AndroidでもiOSの端末でも、設定画面からバージョンの確認とアップデートが可能です。セキュリティの観点からも、OSは常に最新バージョンにしておいた方がよいでしょう。
自宅でWi-Fiを使えるようにしよう
Wi-Fi環境を構築すれば、電波の届く範囲なら場所を選ばずインターネットに接続できるようになります。自宅にインターネット回線がない場合は、まずは回線を契約して専用ルーターを導入しましょう。
ルーターを選ぶ際には、通信速度や同時接続可能数などを確認し、利用環境に合ったものを慎重に選択する必要があります。
ルーターや接続端末によって設定方法は変わってきますが、手順は難しくないので、誰でも簡単にWi-Fiに接続できるようになります。
ミツモアでインターネット設定業者に依頼しよう!
簡単!2分でプロを探せる!
ミツモアなら簡単な質問に答えていただくだけで2分で見積もり依頼が完了です。
パソコンやスマートフォンからお手軽に行うことが出来ます。
最大5件の見積りが届く
見積もり依頼をすると、プロより最大5件の見積もりが届きます。その見積もりから、条件にあったプロを探してみましょう。プロによって料金や条件など異なるので、比較できるのもメリットです。
チャットで相談ができる
お気に入りのプロがみつかったら、依頼の詳細や見積もり内容などチャットで相談ができます。チャットだからやり取りも簡単で、自分の要望もより伝えやすいでしょう。
パソコン設定・接続をプロに依頼するならミツモアで見積もり依頼をしてみてはいかがでしょうか?