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ナノコンポジットは次世代塗料!気になるメリット・デメリットは

最終更新日: 2023年03月31日

住居の外壁塗料は10年以上にわたり使用することもあるため、納得のいくものを選びましょう。

機能面とコストパフォーマンスを考慮するなら、次世代塗料のナノコンポジットがおすすめです。ナノコンポジットの特徴と塗装業者の選び方を解説します。

ナノコンポジットは画期的な塗料

壁を塗るローラー

「ナノコンポジット」はナノテクノロジーを応用した、画期的な次世代塗料です。ここからはナノコンポジットにどのような特徴があるのか、くわしく解説をしていきます。

次世代のナノテクノロジーを結集

「ナノコンポジット」にはノートパソコン・スマートフォンなどにも使われる次世代技術・ナノテクノロジーが応用されています。

この技術により塗膜のなかでつなぎ剤としての役割を果たす樹脂が、50~60mmにまで小型化されました。

これはエマルション樹脂と呼ばれ、従来の樹脂の約1/10のサイズです。

さらにエマルション樹脂の一つ一つには、20~30mmの「超微粒子シリカ」という無機成分が内包されています。

これらの特徴がもたらす具体的なメリットについては、後ほどくわしく解説をしていきます。

ナノコンポジットはW・F・防藻+の3種類

ナノコンポジットシリーズには、開発された順番に以下の3種類が存在します。

  • ナノコンポジットW
  • ナノコンポジットF
  • ナノコンポジットW防藻+

「ナノコンポジットW」は、従来の外壁用塗料よりも機能性が優れているだけでなく、地球環境にも優しい塗料を目指して開発されました。

これまでにショッピングモール・飲食店・インテリア小売業などで広く採用された実績があります。

次の「ナノコンポジットF」ではフッ素ベースを採用することで、ナノコンポジットWよりもさらに高い対候性が実現しました。

最後の「ナノコンポジットW防藻+(プラス)」は、ナノコンポジットWの性能に加え、防藻機能が強化された塗料です。

ナノコンポジットのメリット

黄色の外壁

ナノコンポジットには、従来の外壁用塗料と比較して、五つの代表的なメリットが存在します。ここからはそれぞれのメリットについて、深掘りして解説していきます。

汚れを洗い落としてくれる

従来の外壁塗料では、樹脂と樹脂の隙間に侵入した埃や油成分などが、外壁汚れの原因になっていました。

対してナノコンポジットの塗料は、超微粒子シリカが隙間なく密集しており、石・ガラスなどに似た無機質的な特性を備えています。

そのためそもそも外壁に汚れが付着しにくく、仮に付着したとしても、降雨などで簡単に洗い流されます。

外壁のメンテナンスにかかる手間と時間も、最小限に抑えることができるでしょう。

耐候性が強く色あせしにくい

無機質的特性による耐候性の強さも、ナノコンポジットが持つメリットの一つです。

この耐候性とは、太陽光・風雨・温度変化といった気候から受ける影響に対しての抵抗力を指します。

ナノコンポジットの耐候性は、経済産業大臣が定める「JIS A 6909建築用仕上塗材」の品質表示における「耐候形1種」に匹敵しており、耐候性の高い塗料の一つといえるでしょう。

そのため外壁が色あせしにくく、長期間にわたってきれいな外観を保つことができるのです。

耐火性に優れている

ナノコンポジットの塗膜は、火災の際には有機成分と無機成分の結合によって融合膜を形成します。

この融合膜が酸素を遮断する難燃性の特徴を備えており、ナノコンポジットは水性塗料としては非常に珍しい「JIS A 1321難燃一級」に合格するほどの優秀な耐火性を誇ります。

万が一の火災発生時にも延焼を最小限に防ぐことができる、安全性の高い防火認定材料なのです。

カビや藻の発生を抑える

従来の外壁塗料では、外壁の黒ずみやアレルギー反応の原因となるカビ・藻の発生を防ぐのは困難でした。

しかしナノコンポジットには、防カビ・防藻性に優れた成分が配合されているため、外壁にカビ・藻が発生するのを未然に防ぐことができます。

建物の美観を守ってくれるだけでなく、利用者の健康面にも優しい塗料といえるでしょう。

環境負荷が少ない

塗料に含まれる樹脂は石油系資源であり、製造・廃棄の際には大量のCO2が発生してしまいます。

そのため塗料の大量消費は、地球温暖化をまねく原因の一つでもあるのです。

しかしナノコンポジットはナノテクノロジーを応用した独自の「ナノコンポジットエマルション樹脂」を採用することで、樹脂使用量の大幅削減に成功しました。

従来の水性塗料に比べ、同量でも含まれている樹脂量は約半分ほどとなり、例えば戸建住宅1軒の外壁を塗装した場合、約10Lもの石油系資源が削減できます。

このようにナノコンポジットは環境の面から見ても、かなり優秀な塗料なのです。

ナノコンポジットのデメリット

ローラーで壁を塗る

ナノコンポジットにはメリットだけでなく、デメリットも存在します。実際に外壁塗装をしてから後悔することのないように、あらかじめチェックしておきましょう。

ツヤを出せない

ナノコンポジットのデメリット一つ目は、ツヤのある仕上がりにできないことです。

マットで落ち着いた仕上がりになるため、モルタル壁などとの相性は良いものの、ピカピカとした仕上がりが好みという人には向かないかもしれません。

どうしてもツヤにこだわりたい場合には、従来の外壁塗料を検討した方が無難でしょう。

鮮やかな色にはできない

ナノコンポジットのデメリット二つ目は、樹脂の特性から、彩度が高い鮮やかな色にはできないことです。

パステルカラーのような淡い中間色には向いているものの、原色に近い色、濃色で仕上げようとすると、色落ちなどが発生する可能性もあります。

どうしても彩度の高い色を使いたい場合には、やはりナノコンポジット以外の外壁塗料を選びましょう。

ナノコンポジット塗装を業者に依頼する

壁材のリスト

ナノコンポジットの塗装は、プロの業者に依頼するとスムーズかつ確実です。ここからは具体的な業者の選び方と、価格の相場についてくわしく解説をしていきます。

パートナー施工店は信頼の証

ナノコンポジット塗装は、「パートナー施工店」に加盟している業者への依頼をおすすめします。

パートナー施工店とは、ナノコンポジットの開発元である水谷ペイント株式会社が認定する、信頼できる業者の証です。

加盟店は技術力が保証されるだけでなく、他者よりも低いコストでの施工が可能になります。

北海道から沖縄まで全国に存在するため、お近くの施工店に依頼することでスムーズに塗装を行ってもらえるでしょう。

具体的な加盟店については、下記のリンクから検索をすることが可能です。

パートナー施工店紹介|エコ外壁塗料 ナノコンポジット

ナノコンポジットの価格相場は

ナノコンポジットの価格は、業者・地域・塗料の種類にもよるものの、2回塗りで下地のナノコンポジットシーラーを含めても、m2あたり約2,500~3,000円が相場です。

足場などが必要な場合には、ここに別途料金が上乗せされます。

従来のシリコン塗料とそこまで変わらない価格で利用できるため、コストパフォーマンスの面でもかなり優秀といえるでしょう。

ナノコンポジットで質の高い外壁塗装を

塗装が完成した家

外壁塗装は長期の使用を考えて行うだけに、失敗や後悔をしない塗料の選択が欠かせません。

ナノコンポジットは汚れに強いだけでなく、耐候性・耐火性も高く、環境にも優しい次世代塗料です。

コストパフォーマンスにも優れているため、新たに外壁塗装をするのであれば、おすすめの塗料といえます。

全国のパートナー施工店に依頼することで、安心して施工をしてもらえるため、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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