イメージ一新とメンテナンス兼ねた屋根の塗り替え
屋根の色にも流行があるってご存知でしたか?
屋根の色なんて、いぶし銀や黒、茶色くらいなんじゃない?と思われるかもしれません。こんどお散歩中に、意識して屋根の色をご覧になってみてください。思わず関心するような、カラフルな屋根を見つけることができるかもしれません。素敵だな、と思う家の屋根は、よく考え抜かれた素敵な色だったりします。
また、海外を旅行中に、高台から街並みの景色を見て、「うちもこんな屋根にしたい」と思われたかもしれません。
人間だって、帽子ひとつで印象がだいぶ違うもの。屋根といえども、塗り替えによって、その家の持つ雰囲気は随分変わります。そろそろ古ぼけてきた屋根の塗り替えの時期かな?と、思ったり、我が家のイメージを一新したい!と感じているなら、ぜひ屋根の塗り替えにトライしてみてください。センスの良い色選びをして、自慢できるわが家らしい外観を手に入れてください。
今回は、屋根の塗り替えの塗装のあれこれ、また、業者の選び方についてお話ししたいと思います。
そろそろ10年。塗り替え時期かしら?いつ塗替えればいいの?
ピカピカだった屋根の艶がなくなり、だんだん古ぼけてた印象に。このまま放っておくと、雨漏りや湿気やカビの原因にもなりかねません。
そうなる前に、メンテナンスは欠かせません。
屋根材ごとに考えてみましょう。
わが家もそうかも。ストレート素材の屋根の場合
いろいろな屋根のデザインにマッチし、軽くて色数豊かなストレート素材は、広く普及されている屋根材です。だいたいの目安として、ストレート屋根材の寿命は20年〜25年と言われておりますが、これは、定期的にキチンとメンテナンスを行ってきた場合の年数です。メンテナンスを怠ると、寿命を早め、劣化の原因となります。
まず確認していただきたいのが、屋根の色あせ具合や色むらです。日当たりがよく直接日光があたる屋根は、紫外線の影響を強く受け、色あせが進んで劣化していきます。海沿いの地域ですと、塩害などによりさらに劣化は早くすすみます。メンテナンスは10年に1度ほど行うのが良いとされているので、その時期が近くなったら、劣化具合を見逃さないためにも、メンテナンスサインを自分で見つけるようにしましょう。
うちは、瓦なんですけど。
日本瓦の場合、基本的に塗り替えは必要ありません。耐久性が高く、寿命は50年以上とも言われます。ただ、美観的に塗り直ししたい、という場合があるかもしれません。日本瓦に適した塗料を扱っている業者に相談すると良いでしょう。
瓦だけど、なんだか傷んでいるみたい。
お宅の瓦はセメント瓦だと思われます。ちょっと見たぐらいでは日本瓦と見分けがつかないかもしれませんが、実は、セメントと砂を混ぜて高圧プレスで形成したセメント瓦。塗装で瓦らしく加工しているものなので、年々劣化していきます。10年ほどで防水性が低下して瓦自体が傷んできますので、やはり定期的なメンテナンス、塗り替えが必要です。
ガルバリウム鋼板の屋根って、メンテナンスフリーなんじゃない?
ガルバリウムは確かに耐久性が高く劣化しにくい素材ですが、全く何もしなくていいという訳にはいきません。15年に1度はメンテナンス、塗り替えをしましょう。ガルバリウム屋根の塗装は少し手間がかかるようです。表面をやすりで傷つけて塗料の付着をよくする作業が必要です。つまり、コストが余計にかかるということです。こうした豆知識を持っておくと、いざ塗り替えの時にも役に立ちますね。
ところで、屋根のペンキってどんな種類があるの?
一口に塗料と言っても、様々な種類があり、それぞれ特徴があります。
- アクリル系塗料:価格は安いが、耐久性が低い。まめに塗り替えが必要。耐久年数約4年。
- ウレタン系塗料:密着性に優れ、光沢、肉もち感がある。紫外線に弱い。耐久年数約6年。
- シリコン系塗料:現在、最もよく使われている塗料。価格と耐久性のバランスが良く人気。耐久年数約13年。
- フッ素系塗料:価格は高いが、耐久性に優れているので、長い目で見るとコスパが良い。耐久年数約18年。
- 遮熱塗料:太陽熱を遮断し、表面温度、室内温度も下げ、省エネになる。耐久年数約18年。
- 光触媒塗料:次世代塗料で、太陽の光で汚れを浮かし、雨で洗い流し、空気も浄化する。まだ一般的ではないので、認定施工店でのみ取り扱い。耐久年数約20年。
ちなみに、日本の塗料メーカーで、三代メーカーと言われる会社は、
- 関西ペイント
- エスケー化研
- 日本ペイント
以上です。
また、つやありとつや消しのどちらを選ぶかによっても、見た目や耐久性が変わりますので、考慮してみてください。
塗り替えにトライしたいけれど、どんな色をチョイスしたらいいの?
人間だって、帽子ひとつで印象がだいぶ違うもの。
家の印象も屋根のカラーによって随分変わります。
やはり、その家の持つ雰囲気や、スタイルを考えてチョイスしたいものです。
家や庭のスタイルを考える
和式、モダン、北欧系、ナチュラル系、ヨーロピアン系などのテイストにあわせましょう。窓のサッシ、ドアの色や印象なども考慮に入れましょう。場合によっては、好みのカーテンの色合いなども参考にしてみてください。
外壁の色を考える
最近の傾向として、外壁は白とは限りません。こげ茶や黒などの濃色系も人気です。外壁にあわせたカラーリングに。
周囲や環境との調和
都会ならクールなイメージ、緑の多い環境なら、しっくり馴染むような色合いを。
また、全国の市区町村によっては「景観ガイドライン」が定められている地域があります。自宅のある場所の景観に関する規則等、ちゃんと確認しておきましょう。
業者へのイメージの伝え方
- イメージの写真を見せる:憧れの家、旅行先のスナップなど、イメージを伝える写真を見せましょう。洋雑誌やインテリア本などから参考になるページを探してみましょう。
- 色見本を見せる:白、と言っても、真っ白なピュアホワイト、少し黄味がかったオフホワイトやアイボリーなど、様々です。業者になんとなく伝えていたものの、出来上がりを見て、イメージと違う、とならないように、しっかりと自分の希望の色を伝えるようにしましょう。
そして、色が決まったら、実際に使う予定の材料や塗料で大きめの見本を用意してもらいましょう。室内で見るのと屋外で見るのとでは、印象が違うので、必ず屋外で確認することにしましょう。
ファッションにもトレンドがあるように、家の『色』にもトレンドがあります。ここ十数年、「シンプルモダン」系が一気に流行りました。その「シンプル」な流れは続いており、ここ数年では、「シンプルナチュラル」系が人気のようです。そういえば、ファッションも、シンプルナチュラル系の人が増えたように感じます。やはり「衣」と「住」はリンクしているのですね。
業者選び、どうしたら良いの?
訪問販売リフォーム工事のトラブル、1日約15件も発生しているそうです。悪徳業者が多い理由として、手抜き工事でも素人にはわかりにくい、知識不足のため業者の言いなりになってしまう、相場がわからない、そもそも定価が曖昧、などがあげられます。
そこで、失敗しない業者選びのポイントをしっかりと押さえておきましょう。
即決せずに、複数の業者に見積もりを依頼する
同じ工法、塗料であっても業者によって費用が数十万円も変わる場合があります。複数社の見積もりを取ることにより、相場がわかり、騙される可能性が減ります。
見積もりを依頼する際は、同じ塗料の商品(例えば、日本ペイントのシリコン塗料で、など)でお願いしましょう。塗料が違うと金額が違いますので、比較検討できなくなってしまいます。
信頼できる営業マンかどうかを見極める
信頼できる営業マンとは、こちらの質問に親身になって答えてくれて、最善の塗装方法を考え、提案してくれる人のことです。保証のことなどもちゃんと聞いておきましょう。
塗装業者の種類を知る
「大手メーカー」「地元業者」に依頼した時のメリット・デメリットを考えましょう。会社によっては、中間マージンが生じる場合もあります。実際の施工は誰がやるのか確認して見積もりをチェックしましょう。
「お客様だけへのサービス工事」に注意する
足場代サービスします、と言われて喜んだものの、別項目へ料金が上乗せされている、なんてことがあるかもしれません。モニター価格というのもあやしいものです。単なる営業手法のひとつ、気をつけてください。
悪徳業者の特徴も押さえておきましょう
- こちらの不安を煽る:「このままでは大変なことになってしまいますよ!」
- 契約を急がせる:「今日までの契約ですとこのお値段です」
- 耐久年数を大げさに言う:「この塗り替えで35年は大丈夫です」
- 大幅な値引きを提示する:「モニター価格で半額です」
悪徳業者に依頼してしまうとどんなことになってしまうでしょうか。
- 塗料を塗る前の大切な下準備である高圧洗浄、清掃作業を適当に、もしくは全くしない。後々に塗装の剥がれの原因となる。
- 塗装の基本の三度塗りをしない。下塗りや中塗りを省き、材料費を削ろうとするので、本来の耐久年数に至らない。
- 下地処理を適当に済ませる。塗料を塗る前の下地処理をきちんと行わなず、その上から塗料を塗るので、後々そこから剥がれてくる。
- 塗料を水で薄める。材料費節減・時間短縮のため、このようなてを使う。
- 乾燥時間を短縮する。工事期間を短縮させ、人件費を削減するために、しっかり乾燥させないうちに重ねて塗料を塗り始める。早い段階で剥離がはじまる。
悪徳業者については、こちらの記事もどうぞご覧ください。
優良業者に絞って見積もりを依頼し、複数者を比較検討することが大切かお判りいただけたでしょうか。業者選びはくれぐれも慎重に行う必要があります。
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