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吹き付け塗装とは?特徴やメリット・デメリットを解説

最終更新日: 2024年06月28日

吹き付け塗装は外壁塗装の、代表的な塗装方法の1つです。独特の風合いがあり魅力的で、根強い人気がある塗装方法ですが、最近では施工例がやや減っています。

そこで改めて、吹き付け塗装の特徴や、メリット・デメリットを紹介します。

吹き付け塗装とは?

塗装されたモルタル外壁

吹き付け塗装は外壁塗装によく用いられているため、日本に住む人なら誰もが目にしたことがある塗装方法です。まずは吹き付け塗装について、詳しく知りましょう。

吹き付け機器を使用した塗装

吹き付け塗装は、洋風の家にも和風の家にも自然になじむ「外壁塗装の方法」の1つです。

主にモルタル外壁の仕上げ塗装として用いられています。エアスプレーなどの吹き付け機器を使って塗料を霧状に噴出し、壁に吹き付けて塗装するのです。

吹き付ける塗料の種類や、使用する吹き付け機器の種類によって、ローラー塗装では表現できない、凹凸のある独特の質感を施すことが可能です。

モルタル壁の減少とともに施工数は減っているものの、根強い人気を誇っています。

関連記事:モルタル外壁の特徴って?メリット・デメリットを把握してオシャレな仕上げに|ミツモア

吹き付け塗装の代表的な仕上げ

住宅と塗装用工具

吹き付け塗装の特徴は、凹凸のある仕上がりです。塗料や吹き付け機器の種類によって模様が変わるので、好みのものを選ぶとよいでしょう。

吹き付けリシン仕上げ

「リシン仕上げ」は、塗料に細かな石を骨材として混ぜて吹き付ける工法です。ツヤのない落ち着いた雰囲気の、凹凸模様が特徴です。

骨材として混ぜる石の大きさや種類によってデザインが変化するため、建物の雰囲気や好みに合わせた仕上がりが期待できるのも魅力といえます。

ローラー塗装に比べると、圧倒的に作業時間が短いです。しかし、塗膜が薄いため耐久性が低く、クラック(ひび割れ)が起こりやすい点には注意が必要です。

吹き付けタイル仕上げ

「吹き付けタイル仕上げ」は、作業時間が短い吹き付け塗装の中で、最も作業時間を要する方法です。ボンタイルとも呼ばれ、下塗り・中塗り・上塗りの3段階の工程を必要とします。

塗料の主な種類は、ウレタン系樹脂を主成分とする「ウレタン塗料」、シリコン系樹脂を主成分とする「シリコン塗料」、フッ素樹脂を主成分とした「フッ素系塗料」の3つです。耐用年数や費用相場が変わります。

仕上がりは高級感があり、タイルのようにつややかで滑らかな質感です。塗膜が3層になるので、耐久性が高いことが特徴です。

下地への密着性にも優れているためクラックが起こりにくく、安定した仕上がりが期待できます。

吹き付けスタッコ

「吹き付けスタッコ」は、吹き付けリシン仕上げを厚塗りにした塗装方法です。セメント・砂・石灰・水を混ぜ合わせた塗料を使用し、より重厚で高級感のある仕上がりが魅力です。

塗膜にも厚みがあるため耐久性が高く、1度塗装したら10年以上塗り直さなくてよいケースも少なくありません。

そのため住宅やマンションの外壁だけでなく、内壁や天井にもしばしば用いられます。凹凸のある見た目ですが、触ると想像よりも滑らかです。

ただし凹凸部分に汚れがたまるため、美観を保つためには洗浄する必要があります。

吹き付け塗装のメリット

拭き付け塗装のメリット

吹き付け塗装は独特の魅力をもった塗装方法です。改めて吹き付け塗装のメリットを紹介します。

立体感のある独特な雰囲気に仕上がる

吹き付け塗装の最大のメリットは、凹凸のある立体感を出すことによって、独特の質感が出せることでしょう。

ローラー塗装では出しづらい、高級感のある重厚な雰囲気が出るだけでなく、塗料の配合や吹き付け機の種類、職人のさじ加減によって、オリジナリティあふれる塗装に仕上げることもできます。

また凹凸のある質感が、補修跡をわかりにくくする効果もあります。経年劣化した部分を補修してもツギハギ感が出にくく、高級感のある雰囲気を保てるでしょう。

施工にかかる時間が短い

塗料を霧状に噴射して塗装する吹き付け塗装は、人の手で塗っていくローラー塗装に比べると、圧倒的に施工時間が短いのが特徴です。

施工費用は作業時間と比例することも多いため、短時間で作業が済めば、施工費用も比例して抑えられます。

マンションの外壁などの広い範囲でも、ムラなく手早く塗ることができるのはもちろん、腕が入らないような狭い隙間も、簡単かつきれいに塗ることができます。

広い範囲を安く・手早く塗装したい場合は、吹き付け塗装がおすすめです。

吹き付け塗装のデメリット

デメリットと書かれた紙

吹き付け塗装のメリットが分かったら、同時にデメリットもしっかりと把握しておきましょう。

塗料の飛び散りが多く、養生の手間がかかる

吹き付け機器を使用する吹き付け塗装は、塗る必要のない場所にまで塗料が飛び散る可能性が高いです。

飛び散りを防ぐためには、施工前に養生しておく必要があります。

特に密集した住宅街などで作業をする場合は、近隣の住宅への配慮が必要です。隣の住宅との間隔が狭い住宅街での施工は、慎重に検討した方がよいでしょう。

また、吹き付け機器は大きな音が出るため、事前に工事予定を申し入れる必要もあるかもしれません。近隣トラブルを避けるためにも、事前の準備をしっかりと行うことが大切です。

関連記事:外壁塗装に養生が不可欠な理由とは?施工前に知っておきたい注意点、基礎知識を解説!|ミツモア

技術レベルが高い職人が少ない

手軽にできるローラー塗装に比べると、吹き付け機器を使った塗装には経験や技術が要求されます。

仕上がりの雰囲気も職人の技量によって左右されるため、職人の技術レベルを見極めなくてはいけません。

現在では吹き付け塗装の施工数が減少していることもあり、熟練の職人も減少しています。

そのため高度な技術を持つ職人に依頼が集中し、費用や施工日時の選択の幅が狭まる可能性があります。

吹き付け塗装が向いているケース

ひらめき アイデア

吹き付け塗装のメリット・デメリットを踏まえ、実際にどんなケースが、吹き付け塗装に向いているのでしょうか?最後に吹き付け塗装がおすすめなケースを、解説します。

デザイン性の高い塗装仕上げが気に入っている

「塗装をしたい」と思っている壁や天井がモルタルでできており、デザイン性の高い塗装仕上げをしたいのであれば、吹き付け塗装が向いています。

独特の凹凸や質感、高級感のある仕上がりは、ローラー塗装では出すことができません。オリジナリティのある雰囲気も、吹き付け塗装ならではの仕上がりです。

すでに外壁に吹き付け塗装が施されている場合でも、その質感を保ちたいのであれば、吹き付け塗装がおすすめです。違和感なく雰囲気のある仕上がりを、引き続き楽しむことができます。

時間や費用を抑えたい

時間や費用をできるだけ抑えたい場合も、吹き付け塗装がおすすめです。吹き付け塗装は養生の手間がかかるものの、手慣れた職人であればそれほど問題ではありません。

それどころか1度に広範囲を塗れるため、塗装のための施工時間や費用を抑えることができます。

相場は塗料や、仕上げの種類によっても変動しますが、おおよその目安は1平米1,000~3,000円程度です。

ローラーでの施工費用の目安が、1平米3,000~5,000円ということを考えると、諸経費を含めても、総額では安くなる可能性が高いです。

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近年の住宅事情もあり、ローラー塗装に押され気味な吹き付け塗装ですが、その独特の仕上がりには、大きな魅力があります。

時間や費用面でのメリットも大きいため、塗装や再塗装の際には、検討してみるとよいでしょう。

ただし吹き付け塗装を成功させたい場合には、職人選びが重要です。よりよい職人が在籍する業者を見つけたいのであれば、ミツモアを利用し、クチコミや実績をチェックしてみましょう。

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