蛍光灯よりもランニングコストが低いといわれるLEDですが、交換工事を行う場合には費用が必要です。蛍光灯からLEDに交換する工事の費用相場や、ランニングコストの違い、具体的な交換方法を紹介します。安くて信頼できる業者の選び方も解説します。
蛍光灯からLEDに交換する工事の費用相場
蛍光灯からLEDに交換する場合の工事費用の相場は、1カ所につき3,000~5,000円と幅があります。このうちLEDランプ本体の価格は20W程度のものであれば1,000円ほど、100W以上のものであれば3,000円ほどです。
工事費用を決める要素としては、まず工事の範囲が挙げられるでしょう。
工事費用とLEDランプを合わせると1カ所あたり4,000~8,000円ほどですが、たとえば10カ所の蛍光灯をLEDに変えたい場合は、合計4万~8万円に費用が上がります。また、依頼する業者や交換する器具の種類なども工事費を左右するポイントです。
蛍光灯とLEDのランニングコストを比較
工事費用がかかる蛍光灯からLEDへの交換ですが、その後のランニングコストはどれくらい変化するのでしょうか。
まず消費電力に関しては、蛍光灯と同程度の明るさであれば、LEDに変えた場合2~3割ほどに抑えられます。使用状況にはよるものの、LEDなら年間で数千円ほどの電気代を節約できるでしょう。
蛍光灯の寿命は約1万3,000時間で、3~4年ほどで交換が必要になります。対してLEDの寿命は約4万時間と3倍ほど長く、約10年間は交換が不要です。
またLEDの本体価格は、蛍光灯の2~3倍程度です。寿命も踏まえて考えると本体の購入にかかる費用は、ほとんど同じかLEDの方がややお得といえるでしょう。
蛍光灯からLEDに交換する方法
蛍光灯からLEDに交換する方法にはどのようなパターンがあるのでしょうか。一般的な交換方法と工事が必要なケース、DIYでの交換ができるケースについてそれぞれ解説していきます。
一般的な交換方法
現在使っている蛍光灯とLEDランプの口金のサイズが同じであれば、工事などをせずにそのまま使用できます。家庭用の照明に多いシーリングライトなら、工事なしで交換が完了するケースも少なくありません。LEDランプは、家電量販店やホームセンターで簡単に入手可能です。
ただしLEDランプだけを交換した場合、消費電力の抑制効果が軽減されてしまいます。電流を安定させる安定器の不具合が可視化されにくいのもデメリットです。最悪の場合、故障したまま使い続けたために、発火してしまうという危険もゼロではありません。
LEDへの交換に際しては、安定器を撤去する工事を行った方が安全です。
工事が必要なケース
既存の器具がオフィスなどに多い直管型蛍光灯の場合、LEDへの交換には工事が必要です。
蛍光灯からLEDに交換する工事方法として、まず挙げられるのが安定器のバイパス工事です。既存の器具をそのまま使って配線のみを取り替える方法なので、それほど時間や費用はかかりません。
器具が古い場合には、器具ごと交換する方法もあります。照明器具は耐用年数(10~15年)を過ぎると、接触不良や落下の可能性が高まります。コストは高くなるものの、長期的な視点からLEDへの交換のタイミングで器具ごと工事してしまうのも1つでしょう。
DIYで交換できるケース
工事費用を節約するためにDIYで工事を済ませたいという人も多いかもしれません。しかし電気配線工事を行うためには「電気工事士」の資格が必須です。
資格や正しい知識がない状態での配線工事は、法に触れる上に故障や感電・火災のリスクがあり非常に危険です。バイパス工事などは、必ず専門の業者に依頼をしましょう。
資格がない場合にDIYでできるのは、配線工事を伴わない蛍光灯からLEDへの交換のみです。ただしLEDへの交換により、むき出しになった配線を隠すための作業に関しては、DIYで行っても法律上の問題はありません。
蛍光灯からLEDに交換する費用を抑える方法
蛍光灯からLEDへの交換工事を業者に依頼する際、どうすれば費用を安く抑えられるのでしょうか。交換工事の費用を抑えるための、具体的な方法を2つ紹介します。
補助金制度が適用される場合もある
省エネ効果から地球環境にも優しいLEDへの交換工事には、市町村の補助金制度が適用される場合もあります。
補助金制度が適用されると、工事費用の一部を市町村が負担してくれるため、通常よりも安く交換ができます。たとえば東京都や大阪府などでは、受付期間中に最大で工事費用の半額を負担してもらえるお得な補助金制度があります。
ただし補助金制度の有無や、金額・条件・受付期間などは各市町村によって異なるため、注意が必要です。制度の利用を検討する場合には、あらかじめ問い合わせをするか、ホームページを確認して制度の詳細について調べておきましょう。
複数業者から見積もりを取る
複数の業者から見積もりを取って比較する「相見積もり」も、工事費用を安く抑えるのに有効な方法です。相見積もりなら費用相場が分かっていなくても、同様の工事内容で、他社よりも安く交換できる業者を見つけられます。
ただし格安を謳う業者の中には、技術力が不足している業者や悪徳業者も多いため、注意が必要です。料金だけでなく、口コミや実績から信頼できる業者か否かチェックするようにしましょう。
手間の多い相見積もりの時間や負担を削減するなら、一括見積もりサービス「ミツモア」がおすすめです。最短1分で最大5社からまとめて見積もりが取れる上に、業者の口コミも豊富に掲載されています。無料で利用できるため、気軽に試してみてはいかがでしょうか。
蛍光灯からLEDに交換依頼する業者を選ぶポイント
悪徳業者に依頼をしてしまうと追加料金が請求されたり、工事がずさんだったりとトラブルに発展する可能性も、ゼロではありません。安心してLEDへの交換工事を依頼できる、信頼性の高い業者を選ぶポイントについて解説していきます。
交換実績が豊富な業者を選ぶ
業者を選ぶポイントの1つ目は、交換実績の豊富さです。LEDへの交換工事の実績が豊富な業者であれば、知識や経験・技術力が高く安心して任せられる可能性が高いでしょう。
実績は業者のホームページなどから確認できるケースが少なくありません。ホームページに掲載がないときは、直接問い合わせてみるのも一案です。
たとえ有名な大手企業であっても、幅広い事業を展開している場合には、LED交換工事にはあまり注力していない可能性もあります。ネームバリューだけでなく、LEDの交換工事や、関連度の深い電気工事の、ピンポイントな実績をチェックするようにしましょう。
見積もりの内訳が明確な業者を選ぶ
見積もりの詳細さも、信頼できる業者か否かを見極められるポイントです。
見積もりで実際にどのような工事を行うのか、何にどれくらいの費用がかかるのかが不明瞭な業者は、悪徳業者の可能性があります。必要な作業が行われなかったり、工事内容に対して費用が高かったりするリスクがあるため注意しましょう。
不明点や疑問を見積もりの段階で、細かく質問しておくのも重要です。特に提示された以上の料金がかかるケースの有無は、事前にしっかりと確認しておきましょう。
こちらが納得できるまで、丁寧に回答や対応をしてくれる業者であれば、信頼性は高いといえます。
補償が充実している業者を選ぶ
業者側がどれだけ注意して交換工事をしても、些細なミスや接触不良で、不具合や故障につながってしまう事例はゼロではありません。
そのためサポート内容が充実している業者を選ぶのも、後々のトラブルを避けるための重要なポイントです。
万が一トラブルが発生したときにも、補償が充実している業者であれば、安心して工事を依頼できます。業者が損害保険などに加入しているかどうかは、ホームページや問い合わせであらかじめしっかりとチェックするようにしましょう。
また優良な業者であれば定期点検などのアフターフォローを行っている場合もあります。
蛍光灯からLEDへの交換費用を安く抑えよう
蛍光灯からLEDへの交換は、本体だけを取り替える方法もあります。しかし消費電力があまり抑制されない、不具合発生のリスクがあるといった理由から、安定器の工事も行うのがおすすめです。
工事費用は既存の器具をそのまま使うか、器具ごと取り替えるかによって幅があります。LEDの本体価格も合わせて3,000~5,000円ほどが費用の相場です。
工事費用を安く抑える方法としては、補助金制度の利用と相見積もりが挙げられます。相見積もりの際には費用だけでなく、信頼できる業者かどうかを見極めるようにしましょう。一括見積もりサービスの「ミツモア」なら、簡単に安くて信頼できる業者を選定可能です。