キッチンや洗面所、トイレなど家中の様々な場所で使われているクッションフロア。汚れに強い特徴がありますが、うっかり油断するといつのまにか汚れでベタベタになっていることも。
この記事では基本のお手入れ方法から、場所別・汚れ別の本格的なお掃除方法まで徹底解説します。
気になる汚れを取り除いて、ピカピカな床を取り戻しましょう!
クッションフロアが汚れる4つの原因
クッションフロアの表面は塩化ビニルという樹脂で覆われているため、油や水分を吸収しないので、汚れを落としやすい素材です。とはいえ表面に蓄積した汚れは、拭き掃除などで落とさないと「ベタつき」が残ってしまいます。
クッションフロアの汚れの種類は大きく分けて4つあります。
黄ばみ
椅子やテーブルの脚についているゴムが塩化ビニルと化学反応を起こします。ゴムの成分がクッションフロアに浸透し、黄ばみが発生します。またトイレの床がクッションフロアが場合は、尿はねも黄ばみの原因です。 油汚れ キッチンの場合、油や調味料がはねたもの、足裏の皮脂などが頑固でベタベタした油汚れに。油汚れは、放置していると黒ずみになることも。 黒ずみ 黒ずみは、油汚れやゴミなど汚れが蓄積し、引き起こされます。他にもホコリやゴミ、ワックスの劣化が原因です。 カビ 脱衣所やトイレなど湿気の多い場所では、カビが発生する場合があります。 |
基本的にはクッションフロアは水拭きで綺麗になります。しかしこれらの頑固な汚れがたまっていると、水拭きでは落ちない可能性があります。
またゴム汚染によって黄ばんだクッションフロアは、化学変化が起きてしまったため、落とすことはできません。予防としては、ゴムとクッションフロアが接触しないようシリコンシートや紙を間に挟みましょう。
キッチンや洗面所など、それぞれの場所によって付きやすい汚れが変わってきます。場所に合わせた掃除方法が大切です。
クッションフロア掃除の基本は水拭きから
用意するもの
表面の塩化ビニルで汚れに強いため、クッションフロアの掃除の基本は水拭きです。
クッションフロアを掃除するときは、以下のものを用意しましょう。
- 掃除機
- 雑巾:2枚
- 中性洗剤
油汚れのベタつきなど汚れがひどい場合は、水で薄めた食器用中性洗剤を使った拭き掃除を行います。
水拭きの手順
クッションフロアの水拭きの手順は次のとおりです。
【掃除の手順】
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まずは表面のホコリを掃除機で吸い取り、水で固く絞った雑巾で水拭きしていきます。
水拭きで取り切れなかった汚れは、水で薄めた中性洗剤を雑巾に含ませて拭き取ってください。
バケツ1杯の水に対して中性洗剤小さじ1杯程度が目安です。雑巾に直接含ませる場合は、ほんの少しつけた後に流水で薄めるとよいでしょう。
水拭きを行った後は乾拭きを行い、水分をしっかりと取り除いてくださいね。
掃除の注意点
クッションフロアを掃除する際は次の3点に注意しましょう。
- クッションフロアはこすりすぎない
- 掃除の際は水分が残らないようにする
- 週に1回程度、定期的に掃除する
頑固な汚れがあるとついついこするのは避けましょう。こすりすぎると塩化ビニルに傷がつき、汚れがたまりやすくなる原因となります。メラミンスポンジや重曹などの研磨作用があるでも、軽くこする程度で十分です。
クッションフロアは水分に強いとはいえ、水気が残るとシミやカビの原因となります。掃除の際は、水分が残らないように拭き上げましょう。
頑固な汚れのほとんどは、日々の汚れが少しずつ蓄積したもの。クッションフロアは定期的に掃除をすることで、清潔に保つことができます。週に1度は水拭きをするようにしましょう。
汚れが溜まりやすい場所
キッチンは油汚れと皮脂汚れがつきやすい
キッチンのクッションフロアの汚れは、油汚れと足裏の皮脂汚れがほとんどです。
料理で使った油が飛び散り、床がベタベタになります。さらには油汚れを放置すると、黒ずみになることもあり、厄介です。
またスリッパで移動することで、汚れげ裏に付着し、他の場所にも汚れを広げてしまうことも。キッチンの汚れはそのままにせず、定期的に掃除しましょう。
またキッチンは床だけでなく、換気扇などあらゆる場所に油が飛び散ります。キッチンの油汚れについて詳しく知りたい人は以下記事を参考にしてみてください。
トイレの黄ばみ、飛び散った尿がニオイの原因に
トイレの床は、ホコリが溜まっているのはもちろん、尿や水滴などが飛び散りやすい場所です。目には見えない些細な汚れでも、放置すると黄ばみやベタつき、ニオイの原因になることも。
またトイレの黄ばみは、尿に含まれるアンモニアという成分が原因です。黄ばみが蓄積され、時間が経つと、黒いシミになることもあるので、注意しましょう。
洗面所は皮脂汚れや黒ずみがたまりやすい
洗面所は家族みんなが使う空間なので、特に汚れがたまりやすい場所と言えるでしょう。
洗面所の汚れの正体は、以下があげられます。
- 足裏の皮脂汚れ
- タオル・衣類などの繊維やホコリ
- 化粧品や整髪剤
- 水はね
様々な種類の汚れが蓄積されて混じることにより、しつこいベタベタ汚れに変化します。
また、湿度が高いのも黒ずみ・カビなどの汚れが発生しやすい場所です。
水拭きで取れない油汚れ、黒ずみを落とす方法
油汚れのベタつきには住宅用中性洗剤が効果的
キッチンのクッションフロアが油汚れでベタついている場合は「ウタマロクリーナー」などの住宅用中性洗剤を使った拭き掃除がおすすめです。
【用意するもの】
- 住宅用中性洗剤(ウタマロクリーナー)
- 雑巾
【掃除の手順】
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「ウタマロクリーナー」などの住宅用中性洗剤を、油汚れなどに直接スプレーし、5分ほど放置します。
汚れが浮き上がってきたのを確認したら、洗剤が残らないように雑巾で拭き取りましょう。
黒ずみが目立つ場合は重曹を使おう
クッションフロアに黒ずみが目立つ場合は「重曹」を使いましょう。
重曹はアルカリ性の性質を持っているため油汚れや黒ずみに強く、中性洗剤では落としきれない汚れも落とせます。
ご自宅にない場合でも、100均やホームセンターで購入することができますよ。
【用意するもの】
- 掃除機
- 重曹:小さじ1杯
- 水:100ml
- スプレーボトル
- 雑巾
【掃除の手順】
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重曹小さじ1杯と水100mlをスプレーボトルでよく振り混ぜて、「重曹水」を作ります。頑固な汚れに直接吹きかけて、雑巾で汚れを拭き取りましょう。
重曹には研磨性があるため、やさしくこするのがポイントです。
セスキ炭酸ソーダで油汚れを落とそう
セスキ炭酸ソーダは、重曹より強いアルカリ剤です。また重曹よりも水に溶けやすく、洗浄力があります。重曹と同様に、掃除機をかけてホコリなどを取り除いてから掃除します。
セスキ炭酸ソーダ水は自作できますが、レックの「セスキの激落ちくん」という市販のスプレーもあります。
【用意するもの】
- セスキ炭酸ソーダ:大さじ1
- 水:200ml
- スプレーボトル
- 雑巾
セスキ炭酸ソーダは重曹よりも強いアルカリ性、使い続けると手荒れに繋がる可能性があります。掃除するときはゴム手袋を着用しておくと安心ですね。
【セスキ炭酸ソーダを使った掃除の手順】
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雑巾に直接スプレーし、軽く床を拭くだけでも汚れをある程度落とすことができます。
アルカリ電解スプレーで汚れを分解して落とす
アルカリ電解水は、水を電気で分解し、できたものです。重曹とセスキ炭酸ソーダと比べると、洗浄力が高く除菌効果もあります。
タンパク質や油脂を分解し、汚れを落し、特に頑固な油汚れに効果的です。レックの「水の激落ちくん」など、お手頃価格で手に入る製品があるので探してみましょう。
掃除方法も簡単で、スプレーして拭き取るだけです。
頑固な黒ずみを落とす方法
重曹と洗濯洗剤を組み合わせた掃除が効果的
洗面所のクッションフロアは、重曹と洗濯洗剤を組み合わせることで、きれいに黒ずみを落とすことができます。
洗濯洗剤は「中性」もしくは「弱アルカリ性」のものを使いましょう。
【用意するもの】
- 重曹
- 洗濯洗剤
- 容器
- 雑巾:2枚
重曹は化粧石鹸と同じで微アルカリ性で、皮膚への影響は低いです。しかし他の洗剤も混ぜて使うためゴム手袋を使って掃除しましょう。
【掃除の手順】
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汚れをこするとき、円を描くようにくるくるとするのがポイントです。くるくるなじませて汚れを浮かせます。
重曹を使用しているので、強くこすって床を傷つけないように注意しましょう。
それでも落ちない頑固汚れには「重曹ペースト」
重曹水で落ちない場合は、「重曹ペースト」を試してみましょう。重曹に少量の水を入れてペースト状にしたもので、汚れの密着度がスプレーよりも高いです。
重曹ペーストを汚れにのせ、メラミンスポンジで優しくこすりましょう。作り方も簡単で、大さじ2の重曹に対して水を大さじ1程混ぜるだけ。
重曹の洗浄効果に加え、研磨作用もプラスされるのでより効果が期待できます。
オキシクリーンで汚れを落とす
酵素系漂白剤などのオキシクリーンも、黒ずみを落とすのにおすすめです。
酵素系漂白剤は汚れを浮かせ、漂白・除菌・消臭ができます。
【用意するもの】
- お湯(40℃~60℃):4L
- オキシクリーン:専用スプーンの4分の1、30g
- バケツ
- スプレーボトル
- サランラップ
- 雑巾:2枚
オキシクリーンで掃除をする場合は、手荒れを防ぐために、ゴム手袋を着用して掃除しましょう。
【オキシクリーンを使って掃除する手順】
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混ぜた液体をスプレーし、ラップをかぶせることで汚れに浸透する効果が高まります。
またラップがない場合は、キッチンペーパーを液体に浸して、パックするのもいいですね。
クッションフロア専用クリーナーを使う
ワックスの劣化が原因でクッションフロアが汚れている場合は、重曹や洗剤で対処するのは難しいでしょう。なかなか落ちない頑固な汚れに対しては、専用のクリーナーで掃除するのがオススメです。
リンレイの「オール床クリーナー」はクッションフロアだけでなく、フローリング、タイルにも使えるクリーナー。水とクリーナーを30:1で薄め、雑巾で床をふきます。
クリーナーで拭いた後は、2回ほど水を強く絞った雑巾でしっかり拭き取り完了です。洗剤が強いため、成分が残らないようにゴム手袋を着用して掃除しましょう。またクリーナーで掃除しているとき、窓を開けて換気しておくといいですね。
尿の黄ばみニオイにはクエン酸が効果的
トイレの嫌なニオイは、尿はねによってついた汚れが原因になっていることが多いです。
この黄ばみ汚れはアルカリ性なので、酸性の洗剤などで中和するのが有効。お手軽に手に入るグッズのなかでは、「クエン酸」が効果的です。
用意するものや掃除の手順は次の通り
【用意するもの】
- クエン酸:40g
- 水:バケツ1杯分
- バケツ
- 雑巾:2枚
【クエン酸を使って掃除する手順】
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バケツ1杯分の水に40gのクエン酸を入れて「クエン酸水」を作りましょう。クエン酸水に雑巾を浸して、固く絞ってから水拭き。そのあとに乾拭きをして、水分を取り除けば完了です。
クエン酸水をつくる時間がない場合は、100均などで購入できるクエン酸シートを使うのもおすすめです。最初からクエン酸水が含まれているので、シートでサッと床を拭くだけで同様の効果が得られますよ。
カビの掃除方法
カビは拭くだけではおちません。カビを除菌して、しっかり根こそぎ落とすことがポイントです。クッションフロアにカビが発生してしまったときは、以下のものを用意しましょう。
【用意するもの】
- アルコール除菌スプレー
- 中性洗剤:小さじ2~3
- 水:300ml
- 雑巾:3枚
食器用洗剤や洗濯洗剤なども、中性洗剤です。家庭にあるものを確認して、使うといいですね。
【中性洗剤を使って掃除する手順】
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カビを除菌・消毒するとき、カビの部分だけでなく、広範囲にスプレーするのがおすすめです。カビの周辺にスプレーしておくことで、再発防止に繋がります。
アルコールよりも効果的なのは、カビキラーを使用する方法です。
カビキラーは塩素系漂白剤で強力な除菌力があり、しっかりカビ菌を破壊し、除去することができます。
使い方も簡単。クッションフロアのなかでカビが発生した部分に散布して、製品が指定している時間を目安に放置したあとで、拭き取るだけです。
強い薬剤なので、素材を痛めてしまう恐れもあります。初めて使う場合には、まず目立たないところで試してみましょう。
クッションフロアの汚れを予防する5つの方法
適切な洗剤を使えばクッションフロアの汚れは落とすことができます。しかし日頃から汚れがつきにくいように工夫すれば、お掃除が格段に楽になりますよね。
ここでは、簡単にできるクッションフロアの汚れ予防法をご紹介します。
こまめな掃除機がけと水拭き
クッションフロアをきれいに保つためには、なんといってもこまめな掃除が一番です。
週に2~3回は掃除機をかけるよう心がけましょう。
また掃除機だけでは油汚れは落とせないので、週に1度は掃除機と水拭きを両方行うのがおすすめです。
掃除機をかけるのが面倒な日は、クイックルワイパーやモップでサッと掃除するだけでもよいでしょう。
こまめな掃除を行っておけば、汚れが黒ずみになるリスクもグッと減らすことができます。
汚れはすぐに拭き取るようにする
クッションフロアに汚れがついたとき「掃除するときにまとめて拭き取ろう」と放置していませんか?
クッションフロアについた汚れは、放置するとシミやカビのもとになります。頑固な汚れは落とすのに時間がかかり、掃除の手間も倍増することに。
そのため、キッチンの油はねやトイレの尿はねなどに気付いたら、すぐに拭き取るよう心がけましょう。洗面所の床についた洗剤やヘアスプレーなども、放置するとしつこい汚れになりやすいので注意が必要です。
家具は保護シートや布上から設置する
机や椅子の脚のゴム素材とクッションフロアが直接ふれあうと、黄ばんだような色素沈着が発生してします。
ゴムがクッションフロアと接触することで発生するゴム汚染です。
いったん色素沈着が起きると、いくら掃除しても変色を取り除くことはできません。
色素沈着を防ぐためにも、新しい家具を買ったときや引っ越したときには、家具と床の間に保護シートや布、紙を敷くようにしましょう。
ワックスをかける
クッションフロアはワックスをしなくても、汚れが染み込まないよう加工されている床材です。しかし上からワックスがけをすることで、その効果をもっと高めることができます。
初めてワックスをかける場合は、以下の手順に従いましょう。
- 基本のお手入れの通り掃除機でホコリを取り除く
- 中性洗剤で表面をきれいにする
- 完全に乾いてからクッションフロア用のワックスを塗る
ワックスに含む薬剤のニオイが強いため、換気しながらワックスを塗るのがポイントです。
クッションフロアにワックスを塗ったら、半年に1度を目安にワックスを塗り直すようにしましょう。剥離剤を用いてワックスを剥がし、汚れをきれいにしてからワックスを再度塗るようにすると効果が復活します。
ラグやマットを敷く
調理中、壁や床などの広範囲に油が飛び散ることで、汚れがついてしまいます。
揚げ物や炒め物を調理すると、数十カ所に油汚れがはねて付着すると言われています。キッチンマットを引いていない場合、キッチンを行き来するだけで油汚れを何度も踏みつけます。
底に油汚れがついたままのスリッパでリビングや他の部屋を歩けば、ベタベタの油汚れはさらに広範囲に広がることに。
汚れを最小限にとどめるためにも、キッチンマットを敷いて油汚れが直接付着するのを防ぎましょう。
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