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ガスコンロの安全装置とは?Siセンサーの機能や使用時の注意点を徹底解説

最終更新日: 2024年08月13日

2008年10月以降の家庭用ガスコンロには「Siセンサー」という安全装置が搭載されています。

「ガスコンロの安全装置は製品によって違いがあるの?」「ビルトインガスコンロを安全装置の機能で選びたい!」

このような方に向けて、本記事ではガスコンロの安全装置について解説します。Siセンサーの主な機能や、調理に役立つ機能、安全装置を使う上での注意点などをまとめました。

ガスコンロの安全装置とは?

ガスコンロの安全装置とは、ガスの事故や火災を防ぐために設計された装置です日本国内では2008年10月以降、家庭用ガスコンロには安全装置の設置が義務付けられました

現在では、ガスコンロに安全装置として「調理油過熱防止装置」「立ち消え安全装置」「コンロ・グリル消し忘れ消火機能」を標準搭載することが義務化されています。

ガスコンロの安全装置「Siセンサー」コンロの主な機能

着火したガスコンロ

2008年に国が定めた安全基準としては、「調理油過熱防止装置」「立ち消え安全装置」の2つです。そこに、業界の安全基準として、「コンロ・グリル消し忘れ消火機能」「早切れ防止機能」が加わっています

また、さらに安全に使えるように、メーカー各社がさまざまな機能をガスコンロに組み込んでいます。

以下では、ガスコンロの安全装置の主な機能について解説します。

これらの機能はガスコンロの使用をより安全にし、様々な状況下での事故リスクを軽減します。

調理油過熱防止装置

調理油過熱防止装置は、調理中に油の温度が危険なレベルまで上昇した場合、自動的に火を消すための機能です。例えば天ぷらなどの油を使った調理中に、油が自然発火してしまうことを防ぎます。

油が自然発火する温度はおよそ370℃ほどとされており、Siセンサーコンロでは250℃になったタイミングで弱火に自動調節されます。

立ち消え安全装置

風や吹きこぼれなどで火が消えた際、自動的にガスの供給を止めるための装置です。ガスの漏洩を防ぎ、爆発や中毒の危険を回避します。

火は消えているのに、ガスだけが出ている状態はとても危険で、事故につながるリスクがあります。立ち消え安全装置により、このような危険な状態を防いでくれます。

コンロ・グリル消し忘れ消火機能

コンロやグリルの火を消し忘れても、消し忘れ消火機能により設定時間後に自動消火します。長時間の使用や、消し忘れによる事故を防ぐことはもちろん、鍋の空焚きや焦げつきも防止してくれます。

早切れ防止機能

炊飯や煮込み料理など、長時間の調理中に早切れしてしまうのを防ぐ機能です。早切れ防止機能により高温調理の際約250℃になっても消火せず、自動で火力を調節してくれます。

鍋なし検知機能

鍋なし検知機能は、鍋や調理器具が置かれていない状態での点火を防ぐ機能です。空焚きや誤った使用による事故を防止します。

また、火がついている状態で鍋がバーナーから離れると、自動的に弱火となり、その後一定時間が経つと自動で消化します。

感震センサー

地震を感知すると、自動的にガスを遮断する機能です。地震による火災や二次災害を防ぐために搭載されています。コンロの使用中に震度4以上の揺れを感知すると、自動で消火されます。

調理に便利な「Siセンサー」コンロの機能

キッチンで調理する女性

Siセンサーコンロには、調理にも役立つ機能が搭載されています。

上記の機能は調理における火力の精度を上げるだけでなく、安全性もさらに高めてくれます。以下では、それぞれの機能について詳しく解説していきます。

自動炊飯機能

自動炊飯機能は、コンロを使ってご飯を炊くことのできる機能です。専用の土鍋を使用することでセンサーが鍋底の温度を検知し、自動的に火力を調整します。

沸騰、蒸らしなどの工程を最適に制御し、炊飯器に近い仕上がりを実現してくれます。炊飯器を持たずにキッチンをスッキリさせたい、ガスコンロで美味しいご飯を食べたいといった方におすすめです。

油温度調整機能

油温度調整機能は、天ぷらなど揚げ物をつくる時に調理をサポートしてくれる機能です。油の温度を設定した温度に自動調整し、適温を維持できるように火力を自動で制御します。

食材に合わせて最適な温度での油調理が実現でき、安定した美味しさの仕上がりが期待できるようになります。

調理タイマー機能

調理タイマー機能は、設定した時間が経過すると自動的に知らせてくれます。一部のモデルでは、設定時間経過後に自動で火を消す機能も備えています。

煮込み料理や茹で物など、長時間の調理が必要な料理に役立ちます。

湯沸かし機能

湯沸かし機能では、湯沸かしに最適な火力で自動的に加熱を行います。お湯が沸いたら自動消化されるため、水が鍋から吹きこぼれてしまう心配もありません。必要以上の加熱を避けることでガスの無駄遣いを抑え、安全にお湯を沸かすことができます。

ガスコンロの安全装置の注意点

鍋をガスコンロにかける様子

ガスコンロの安全装置についての注意点を解説します。知っておきたいポイントは以下の2点です。

それぞれについて解説していきます。

高火力で料理をするときはオフにする

高火力で料理をするときは、Siセンサーをオフにしないと上手く調理できないことがあります

Siセンサーは、一定の温度に達すると自動的に火力を弱めたり消火したりするように設計されています。しかしガスコンロのモデルによっては、高温炒めなど、高温調理が必要な料理において、この機能がかえって邪魔になってしまうことがあるのです。

「強火で調理したいのに、安全装置によって火力が弱くなってしまう」といった場合には、センサー解除スイッチにより一時的に安全装置をオフにできます。

ただしこの操作には十分な注意と経験が必要で、オフにする際は常に火から目を離さないことが重要です

温度センサーと鍋底を密着させる

温度センサーは、鍋底の温度を測定することで機能します。そのため、鍋底とセンサーの間に隙間があると正確な温度測定ができず、安全装置が適切に作動しない可能性があります。

また、鍋底が変形していたり、センサー部に異物が付着していたりする場合にも、安全装置が上手く働かないことがあります。調理の前には鍋底の状態を確認し、センサー部をきれいに保つようにしましょう。

安全装置付きのガスコンロメーカー一覧

ビルトインコンロの国内3大メーカーである「リンナイ」「ノーリツ」「パロマ」の安全装置付きの特徴をまとめました。いずれも主要な機能は含まれていることが多いですが、麺茹で機能やアプリ対応など、高性能なモデルならではの機能もあります。

これからガスコンロの購入を検討している方は、参考にしてみてください。

メーカー名 特徴
リンナイ 多くの製品に温度調節、コンロタイマー、炊飯機能、湯沸かし機能が搭載。一部モデルには煮物・ゆでもの機能や麺ゆで機能、アプリ対応機能が付いているものも。
ノーリツ 多くの製品に温度調節、コンロタイマー、炊飯機能、湯沸かし機能が搭載。一部モデルには麺ゆで機能、アプリ対応機能が付いているものも。煮物・ゆでもの機能は対応なし。
パロマ ほぼ全ての製品にコンロタイマー、炊飯機能、湯沸かし機能が搭載。一部モデルには煮物・ゆでもの機能に対応しているものも。麺ゆで機能、アプリ対応、脱臭機能、音声ガイダンスなど、他社メーカーに見られる一部の機能は対応はなし。

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