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訃報とは?基本の意味から正しく流すためのマナーも確認

最終更新日: 2022年11月15日

人の死を伝える知らせである訃報。近しい人が亡くなったとき、訃報は誰にどのようなタイミングで伝えると良いのでしょうか?

訃報の意味から流し方、作成時の参考になる例文や、訃報が届いたときのマナーも紹介します。

この記事を監修した専門家

HIROKO MANNER Group 代表/一般社団法人 マナー&プロトコル・日本伝統文化普及協会 代表理事
西出 ひろ子

訃報とは:人が亡くなったことの知らせ

手を合わせる人たち

訃報とは人が亡くなったことの知らせです。「訃」のみで「人の死の知らせ」という意味を持っており、「ふほう」と読みます。

「訃」は「計」に似ていたり、片仮名の「ト」と似ている「卜(ぼく)」が使われていたりすることから「けいほう」「とほう」と読み間違えられることも多いです。人の死に関わる言葉のため、誤った読み方をしないように注意しましょう。

訃報を流す相手とタイミング

時計・砂時計・カレンダー 

訃報を伝えたり送ったりすることを「訃報を流す」と言います。訃報を流す相手として代表的なのは、家族、三親等以内の親戚、葬儀社、故人・遺族の関係者です。

家族や親族にはなるべく早く連絡します。友人・知人にも、故人と特に親しかった方にはすぐに連絡しましょう。

その後は葬儀の場所や日程が決まってから、訃報と合わせて連絡すると手間がかかりません。また家族葬などで参列者を呼ばない場合は、葬儀後の訃報連絡でも問題ないです。

家族や親族

家族が亡くなり訃報を流す場合、親族や親戚には、できるだけ早いタイミングで連絡しましょう深夜に亡くなった際はその場で流すか、翌日の早朝に流すと決めておくとスムーズです

医師に危篤を告げられたタイミングで知らせても良いでしょう。

遠方に住んでいる家族や親族の中には、葬儀に参列するために、新幹線や飛行機・ホテルなどを手配する必要がある人もいるでしょう。日にちに余裕を持って来てもらうためにも、早めに連絡するほうが親切と言えます。

ご逝去直後は葬儀の日程がまだ決まっていないケースがほとんどです。まず亡くなった事実を速やかに伝え、葬儀については後日知らせましょう。

葬儀社や宗教者

家族や親戚への連絡が終わったら、葬儀社への連絡も早めに行います葬儀の日程や段取りを早急に決める必要があるためです。

宗教者への連絡は葬儀社から行う場合が多いため、菩提寺(懇意にしている寺院)が決まっているのであれば併せて伝えます。

もし葬儀社が決まっていなければ、このタイミングで速やかに選びましょう。

ただし予算や葬儀の内容は葬儀社によって異なります。時間が限られている中複数社を比較するには、一括見積サービスの利用もおすすめです。口コミも参考にすると良いでしょう。

友人・知人・関係者

友人や知人、会社関連、近所の人などへの訃報は、故人とどのくらい親交が深かったかという点を考慮し、知らせるタイミングを決定します。特別親しい方がいたら、親族と同じタイミングですぐに連絡すると良いでしょう。

連絡すべき人数が多い場合は、なるべくコミュニティの代表者に伝えて、ほかの人々への伝達をお願いするのがおすすめです。連絡漏れも防げるでしょう。

たとえば会社関係者なら、所属していた部署の上役に伝えれば、メンバー全員に訃報を届けられます。近隣に住む人には、自治会の会長などを経由すれば、おおよそ全体に伝わるでしょう。

特に会社関係者には、参列を辞退する場合であっても、仕事に影響するため必ず訃報を伝えましょう。

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電話・メール・手紙・FAXでの訃報の流し方

電話連絡する女性

訃報を流す方法は「電話」「メール」「手紙」「FAX」が一般的です。それぞれの連絡方法の特徴を把握することで、相手に合わせた流し方ができるでしょう。

「電話」は早く伝えたい相手に

家族や親族などできるだけ早く伝えたい相手には、電話で連絡します。電話がつながればすぐに用件を伝えられる上、メールや手紙のように、文章を用意する必要がありません。

内容の伝え忘れがないよう、簡単なメモを用意しておくと安心です。また訃報を流すべき人をあらかじめリストアップしておくと、スムーズに連絡できます。

「メール・LINE」は連絡漏れが発生しにくい

メールやLINEでの訃報であれば、連絡漏れが起きにくいでしょう。必要な情報を文章で確実に伝えられ、お互いに情報を見返せるというメリットもあります。

訃報と分かる件名を付ければ、メールやLINEを開く前から内容も分かりやすいでしょう。

早く連絡をしたいけれど電話がつながらない際や、ほかに連絡先を知らない人、仕事でしか付き合いのない人にも、メール・LINEで連絡します。

ただし訃報連絡がメール・LINEでは失礼だと考える人もいるかもしれません。年上の親族や、目上の関係者へ訃報を流す際には、注意が必要です。

「手紙・FAX」なら高齢の方にも確実に伝わる

高齢の人へ送る場合には、手紙やFAXの方が内容を伝えやすい可能性があります。パソコンやスマホが苦手で、メールの閲覧や返信がうまくできない人もいるためです。

ただし手紙で送る場合には、届くまで日にちがかかります。葬儀の日程が迫っているときは手紙では間に合わないため、なるべく電話やメール、FAXで伝えましょう。

葬儀まで1週間ほど期間が空いているケースなら、手紙でも問題ありません。

訃報の書き方と例文を紹介

手紙を書く人

メールや手紙・FAXなど、文章で訃報を流す場合には、書かなければいけない内容や、書き方のマナーに注意しましょう。例文とともに紹介します。

故人や葬儀についての内容を入れる

訃報では故人が亡くなったことのほかに、一般的に以下を記載します。

  • 故人の情報:名前・亡くなった日・(亡くなった経緯)
  • 葬儀の情報:日時・会場(駐車場の有無・最寄り駅など)・宗派や形式・喪主名と続柄
  • 喪主の連絡先:住所・電話番号・メールアドレス・SNSのアカウントなど

取り急ぎ亡くなったことのみ伝える場合は、葬儀の情報は無くても構いません。

葬儀についての情報を記載する場合は、はっきりと参列願いの有無を記載しておくと、当日の混乱を避けられます。近年は家族葬で参列を辞退するケースも多いです。

またご自身の連絡先は、状況に応じて連絡が取りやすい手段を記載します。

亡くなった経緯についても、可能な範囲で伝えておくと無難です。

訃報の例文

訃報を流すときの例文は以下の通りです。メール・LINEやFAXであれば、件名に「訃報」と入れると、より分かりやすくなります

闘病していた母が○月○日に息を引き取りましたのでご報告申し上げます

生前は多大なご懇親を賜りありがとうございました

葬儀は下記の通り執り行います

 

・葬儀の日程

お通夜 ○月○日○時 

告別式 ○月○日○時 

・会場:○○斎場

・宗派:○○式

・連絡先:○○○-○○○○-○○○○

近親者のみで執り行う家族葬なら、葬儀については触れず、以下を加えると良いでしょう。

故人の意向により近親者のみの家族葬にて葬儀を執り行いました

すぐにでもご連絡すべきところ 事後のご報告となりましたこと ご容赦いただきたくお願い申し上げます

また葬儀の日程が決まる前の訃報であれば以下のように知らせます。

○月○日 父が他界しました

葬儀につきましては決まり次第改めてお知らせいたします

挨拶や句読点は不要

通常の手紙であれば文の始まりには、時候の挨拶を記します。また文章の区切りや終わりには、読みやすいように句読点を付けるでしょう。

一方訃報では、挨拶や句読点は不要です

挨拶を入れないのは、故人が亡くなった事実から「思わず挨拶を忘れるほどの大きなショックを受けている」ことを表すとされています。

句読点を入れない理由は「葬儀が途切れることなくスムーズに進むことを願う」ためです。また毛筆の名残とも言われています。句読点を付けない場合は、読みやすくするためにスペースや改行を活用しましょう。

訃報を受け取った際のマナーもチェック

ベッドでスマートフォンを操作する人

訃報を受け取る側の場合は、「訃報が届く」「訃報に接する」と表現します。

故人の友人や会社関係者として、訃報に接する機会もあるでしょう。訃報が届いた場合には、どのように対応すべきでしょうか?基本的なマナーを紹介します。

訃報の返信は早めに出す

訃報が届いたら早めに返信するのがマナーです。返信がないと「届いていないのでは?」と、遺族を心配させてしまう可能性があります。遺族が参列者の人数を早めに把握できるようにするためにも、すぐに返信しましょう。

ただしメールに気付いたのが深夜で、ご遺族の迷惑になりそうな場合は翌朝に返信します。

やむを得ず返信が遅れたら、「ご返信が遅くなり失礼いたしました」といったおわびの言葉を添えましょう。

訃報への返信の例文

返信の場合も、時候の挨拶や句読点は不要です。文章を区切るときには、スペースや改行を使います。絵文字や顔文字の使用は控えましょう。

また故人には敬称を使うのがマナーです。

  • 父:ご尊父(そんぷ)様
  • 母:ご母堂(ぼどう)様
  • 祖父:ご祖父様
  • 祖母:ご祖母様
  • 兄:ご令兄様
  • 弟:ご令弟様
  • 姉:ご令姉様
  • 妹:ご令妹様

以上を踏まえた例文を紹介します。

このたびはご母堂様のご逝去を知り 大変驚いています 心よりご冥福をお祈りいたします
ご家族の皆様のご心痛いかばかりかお察し申し上げます
お疲れの出ませんようご自愛ください
やむを得ない事情により葬儀への参列がままならず 略儀ではありますが書中にてお悔やみ申し上げます

文面の最後に、返信不要の旨を記載しても良いでしょう。

訃報は速やかに伝えるのが基本

花と便せん

故人との関係性によりますが、訃報はできるだけ早く伝えるのが基本です。家族や親族であれば亡くなった直後に連絡します。または危篤を告げられた段階で連絡すれば、臨終のときを家族で過ごせるでしょう。

訃報は伝え漏れが発生しないよう、事前に連絡先をリストアップしておくと、慌てずに済みます。また伝える内容のメモを用意しておくと、電話で伝える場合に漏れが発生しません。

なお友人や会社の関係者・近隣の人などへ訃報を流す際は、葬儀の日程や会場が決まってからの方が必要な事柄をスムーズに伝えられます。

訃報の送り先や内容に迷ったら、葬儀社に相談するのも1つの手です。

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監修者:西出 ひろ子

HIROKO MANNER Group 代表
ウイズ株式会社 代表取締役会長
HIROKO ROSE株式会社 代表取締役社長
一般社団法人 マナー&プロトコル・日本伝統文化普及協会 代表理事

葬儀会社などの企業にて、お客様の心に寄り添う営業接客・接遇研修や、マナーコンサルティング、マナー研修を行う。「めざせ!会社の星」 (Eテレ)、「芸能人品格チェックスペシャル」 (ABC朝日)、「なないろ日和」(テレビ東京)などのテレビ番組にてお葬式や喪服のマナーについての出演、監修など多数。NHK大河ドラマや映画、CMなどでは超一流俳優や女優へのマナー所作指導実績数日本NO.1。

著書・監修
国内外でマナー本100冊以上。著者累計100万部以上のマナーの専門家。
  • 『お悔やみのマナー』 (アドレナライズ) 2013/9/24発行
  • 『知らないと恥をかく 50歳からのマナー』(ワニブックス) 2020/8/25発行
  • 『気くばりにいいこと超大全』(宝島社)2022/6/15発行

など多数

コメント
訃報を送るタイミングや、受け取るタイミングは突然訪れます。そして最期のお別れの日までに時間もありません。だからこそ訃報に関する知識は、事前に知っておくことも大切なマナーと言えますね。今世における最期のお別れに関することだからこそ、失礼のない対応をすることが求められます。わからないことは、その道の専門の方々に相談しながら進めると、スムーズかつ安心です。