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【電気自動車の充電】200Vコンセント設備の自宅設置費用は?補助金の有無や業者選びの基準

最終更新日: 2025年03月21日

一般家庭に200V充電設備を設置する際の平均的な費用は、コンセントの場合で5万円〜10万円程度です。ただし、既存の電気配線、設置場所の条件や業者によって費用は変動します。

EVコンセントの選び方はもちろん、費用が高くなりやすいケース、設置に伴う補助金などについても解説しますので参考にしてみてください。

【工事費用の相場】電気自動車200Vの充電設備導入は5~10万円前後から

見積もりで提示された価格が適正か判断するには、工事にかかる費用の相場を知っておくことが大切です。

自宅での充電設備に選ばれやすい200Vコンセントタイプの場合、充電設備の取付工事にかかる費用相場は、5~10万円程度です。

工事費用の内訳

200Vコンセントタイプの充電設備設置に必要な費用の内訳は以下の通りです。

内訳 費用
充電設備の本体価格 1万円前後
専用回路増設工事 3~5万円
設置費用 2~3万円
5~10万円

設置工事の費用は、設置するコンセントの種類や機能性、分電盤(ブレーカー)から充電設備までの距離などで決まります。機能性やデザインにこだわるほど工事費用は上がるため、費用を抑えたい人はシンプルな設備と工事を選択しましょう。

充電設備の種類

家庭用の電気自動車充電設備は、大きく分けると以下の3種類があります。

  • コンセント・ケーブルタイプ
  • 壁掛けタイプ
  • スタンドタイプ

この中で最も安価な設備が、先述したコンセント・ケーブルタイプです。

壁掛けやスタンドタイプは、充電する駐車場や建物付近に取り付けるものです。壁掛けやスタンドタイプは大容量・急速充電等に対応していて高性能である一方で本体価格が50万円台から100万円前後と高額になってしまいます。

電気自動車購入前、あるいは購入したばかりであればまずはコンセント・ケーブルタイプを導入するのがコスパが良くおすすめです。ゆくゆくは高性能の充電設備を導入したい場合も、ご自身のライフスタイルから充電頻度などを確認して検討するのが良いでしょう。

参考:東京エナジーパートナー「自宅に設置するEV・PHEV充電用コンセントとは?種類や工事、費用相場を解説」

メーカー別の費用目安

電気自動車の充電設備の費用について、メーカー別の目安は以下の通りです。

メーカー 料金(税込)
Panasoic 69,800円~
日東工業 113,000円~
Wallbox 165,000円~
河村電器産業 259,980円~

メーカーによっては壁掛けやスタンドタイプを中心に取り扱っていて、本体価格が割高になっています。本体購入と設置工事をセットで依頼すると割引になることも多く一概に断言できないので、見積もりを依頼するタイミングで相談してみましょう。

【電気自動車200Vの充電設備費用】自宅への導入時に工事費用が高くなるケース

EVコンセントの設置工事は、場合によっては高額になることがあります。工事費用が高くなる理由を知っておくことで、費用の目安をつけやすくなり、設置の判断もしやすくなります。

分電盤を交換・増設する

EVコンセントの設置に伴い、分電盤の交換や増設が必要な場合は、追加工事が発生します。特に以下のようなケースでは注意が必要です。

追加工事が必要なケース

  • 分岐ブレーカーに空きがない
  • 自宅の分電盤が100V専用で、200Vに対応していない
  • 単相3線式でない(電気メーターに「単3」の表記がない)

電気自動車の充電は200Vが一般的ですが、古い住宅だと分電盤が100Vにしか対応していないケースがあります。この場合、200VのEVコンセントを設置するために分電盤の増設・交換が必要です。

なお近年建てられている住宅は、使用する電化製品ごとに100Vと200Vを使い分けられる「単相3線式」が採用されています。もし単相3線式なら、電気メーターに「単3」と書かれているので確認してみましょう。

EVコンセントと分電盤が15m以上離れている

多くの施工業者は、設置場所と分電盤の距離が一定以内(通常10~15m)であれば基本料金内で施工します。しかし、それ以上の距離があると追加費用が発生します。

追加料金が発生しやすい環境の一例

  • 分電盤と駐車スペースの距離が離れている
  • 出入口を避けると遠回りの配線になる

業者に見積もりを依頼する前に、設定されている追加料金も併せてチェックしましょう。

配線を通すために別途工事が必要

EVコンセントの設置場所によっては、配線を埋設する工事が必要になります。特に、コンクリート下に配線を通す場合は高額になりやすいです。

高額になりやすい配線工事一例

  • 駐車場に専用スタンドを設置する
  • 配線を地面に埋設する必要がある
  • コンクリート下に配線を埋め込む必要がある

特にコンクリート下へ配線を埋め込む工事は、場合によっては数十万円がかかるケースもあります。

工事費用を最低限まで抑えたいなら、新築時にEVコンセントの設置工事を済ませておくのがおすすめです。配線工事だけでも事前に終えておくと、EVコンセントが必要になったときの後付工事を、低価格で実施可能です。

多機能なコンセントを選択した

どんなデザインを選ぶかによっても、EVコンセントの値段は変わってきます。充電作業を便利にする機能を増やすと、自ずと費用が高くなっていきます。

多機能コンセントの一例は以下の通りです。

  • 鍵付きのカバーが付いている
  • 充電に使用するケーブルを収納できる
  • 機能門柱としてインターホンやポストの機能を持っている

利便性とコストを天秤にかけ、納得できる充電設備を選ぶのが大切です。

【電気自動車の充電がお得に】EV設備の設置に補助金は使える?

EVコンセントの設置に補助金が支給されれば、より気軽に工事に踏み切れるでしょう。電気自動車の充電インフラ設置に対して交付される、補助金について解説します。

充電設備の補助金はないが電気自動車購入の補助はある

個人宅への充電設備には原則補助金が出ません

電気自動車やプラグインハイブリッド自動車などの充電設備の設置に対する国からの補助金は、施設や事業所・マンションやアパートなどの集合住宅の充電設備のみが対象だからです。

ただし、電気自動車の購入には補助金が支給されます。補助額は車両によってまちまちですが、基本の補助額上限は85万円とされています。経済産業省から詳細が発表されるのは、毎年4月前後からが目安です。補助金申請の受付が始まる日も追ってお知らせがあるので、購入検討している場合はこまめに情報を確認してみましょう。

個人の戸建て住宅には自治体の補助金が使える場合がある

ご自宅が戸建て住宅の場合は、充電設備の設置に地方自治体の補助金制度が適用される可能性があります。

例えば東京都江東区では、区内に住宅を所有する個人に対し、充電設備設置に要する経費の10%を補助しています(普通充電設備の場合、1基あたり10万円までが上限)。

【電気自動車の充電設備を設置する前に】自宅への導入前に確認したい注意点

電気自動車用の充電設備設置を検討するときに、事前に確認したい点は以下の3つです。

  • 取り付け場所と配線経路の確認
  • 自宅の契約アンペア数の確認
  • 設置するコンセントタイプの確認

取り付け場所と配線経路

EVコンセントを設置する際は、コンセントの設置場所と配線経路について目星を付けておきましょう。業者と相談する前に理想の場所と配線を決めておくことで、スムーズに進みます。

取り付け場所を考えるポイント

  • 利便性:充電しやすい場所を選ぶ
  • 分電盤との距離:距離が近いほど工事費用が抑えられる

現地調査の結果、別の場所や経路が適切と提案されることもあります。その際は業者と相談しながら決めましょう。

自宅の契約アンペア数

EVの充電には、自宅の契約アンペア数が十分か確認が必要です。

電気自動車充電に必要なアンペア数の目安

出力 必要な電流
3kW 約15A
6kW 約30A

アンペア数が足りない場合、他の電化製品と同時使用するとブレーカーが落ちる可能性があります。

消費電力の大きな電化製品をよく使う家庭は、設置するEVコンセントの出力に応じ、契約アンペア数を引き上げる処置が必要かもしれません。

契約アンペア数の引き上げは、充電設備の出力と使い方に合わせて検討しましょう。

設置するコンセントのタイプ

EVコンセントは形状と電圧の違いで種類が分かれており、形状には壁掛け型とスタンド型があります

充電する際、車両へ差し込むコネクター(家電などのコンセントプラグに当たる部分)は、ごく一部の海外車両(テスラなど)に対応していない場合があります。この場合はアダプターを用いて充電する流れです。

とはいえ、国産車両や大多数の電気自動車は原則、コネクターの形状は統一されています。心配であれば、念のため電気自動車の購入前に販売店へ確認しておくと良いでしょう。

参考:日東工業株式会社「よくわかる!EV充電の基礎知識 EV充電その他情報」

EVコンセント設置業者の選び方

EV自動車のコンセント設置工事

充電設備の設置工事を依頼できる業者を選ぶ際の基準は、主に以下の3つです。

  • 第二種電気工事士以上の資格を持っているか
  • EVコンセントの施工実績が豊富か
  • 口コミや見積もり金額に納得がいくか

第二種電気工事士以上の資格を持っているか

EVコンセントの設置は、有資格者以外行ってはならないと法律で定められています。具体的には第一種電気工事士、もしくは第二種電気工事士の免許を持っている必要があります

第二種電気工事士以上の資格を持っていない人が工事を行うと、作業者の感電や漏電による火災など、思いがけないトラブルに発展する可能性があるので、注意しなければなりません。

EVコンセントの設置を業者に依頼するときは、有資格者が作業してくれるかを確認しましょう。

EVコンセントの施工実績が豊富か

EVコンセントの設置工事には、電気自動車専用の対応を求められる作業が求められます。

例えば電気自動車専用の分電盤の設置や、屋外配線の取り回しです。EVコンセントの施工実績を重ねている業者は、こうした作業に慣れており確かな結果を期待できます

また実績が豊富な業者に工事を依頼すれば、経験に基づいた的確なアドバイスをもらえるでしょう。工事に関して多くの疑問を持っている人は、欲しかった回答を得られるかもしれません。

口コミや見積もり金額に納得がいくか

業者を選ぶ際には、口コミや見積もりも重要なポイントです。口コミをチェックするときは投稿数に注目します。高品質な工事を提供している業者には、自然とよい口コミが集まってきます。

また分かりやすい見積もりかどうかも大切です。「工事費用一式」などと記載されている見積書では、費用の内訳がまったく分かりません。何にどれだけの費用がかかるのか、明示している業者を選びましょう。

EVコンセントの設置を業者に依頼する

ミツモアでEVコンセント工事を依頼する流れ

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EVコンセントの設置工事の大まかな流れを解説します。事前に工事の流れを知っておけば、実際に工事を行うとなったときでも戸惑わずに済むでしょう。

  1. 質問に答えて依頼を出す
  2. 最大5件の見積もりから依頼したい業者を選ぶ
  3. チャットでのヒアリングや現地調査に対応する
  4. 工事に立ち会う

①質問に答えて依頼を出す

質問に答える形で、概算の見積もりに必要な情報を入力します。

  • コンセント本体の手配を誰がするか
  • 取り付けたいコンセントのタイプ
  • おおまかな分電盤の位置

②最大5件の見積もりから依頼したい業者を選ぶ

依頼を出すと、条件に合う事業者から最大5件の見積もりが届きます。

事業者のプロフィールや口コミ評価、見積もり金額などを確認し、依頼したい事業者を選んで予約しましょう。

  • 見積もり内容と提案メッセージが分かりやすいか
  • EVコンセント工事の実績があるか
  • 過去の利用者からの口コミ評価が高いか

このような視点で事業者を絞ると良いでしょう。

③チャットでのヒアリングや現地調査に対応する

EVコンセントの設置に必要な作業やかかる費用は、分電盤の空き状況や分電盤から設置場所までの距離など、各住宅の環境によって異なります。

工事をスムーズに進めるために、くわしい自宅の状況についてヒアリングをされることが多いです。

事業者によっては、工事日までに現地調査を行い、実際に自宅の環境を見た上でさらに正確な見積もりを出してくれることもあります。

「なるべく配線が見えないようにしたい」「このコンセントを設置したい」などの仕上がりイメージがある場合は、この時点で事業者に伝えておきましょう。

なお、条件が合わずにこの時点で工事依頼をキャンセルしたとしても、費用は発生しません。

④工事に立ち会う

予約した日程になったら、事業者が自宅を訪問するので、工事に立ち会いましょう。

工事にかかる期間は、戸建て住宅で半日程度です。マンションの場合には、設備によって完了時期が異なります。

EVコンセントの設置は外での作業が多いため、天候が崩れれば工事は延期となることが多いです。雨が多い季節は、設置したい日程までに間に合わない可能性もあることに留意しましょう。

工事終了後はEVコンセントが正しく機能するか、業者とともにチェックします。使い方や注意事項も共有されるので、分からないことがあれば質問しておきましょう。

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